JPS6128899Y2 - - Google Patents

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JPS6128899Y2
JPS6128899Y2 JP1977042394U JP4239477U JPS6128899Y2 JP S6128899 Y2 JPS6128899 Y2 JP S6128899Y2 JP 1977042394 U JP1977042394 U JP 1977042394U JP 4239477 U JP4239477 U JP 4239477U JP S6128899 Y2 JPS6128899 Y2 JP S6128899Y2
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overdrive
vehicle
speed
valve
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Description

【考案の詳細な説明】
本考案は車輌用自動変速機に係り、特にオーバ
ドライブ変速段を含む車輌用自動変速機のオーバ
ドライブ機能をより有効に発揮させるための改良
に係る。 流体式トルクコンバータと、幾つかの変速段を
得るための複数個の摩擦係合装置を備えた歯車変
速機構とを含む車輌用自動変速機に於ては、車輌
の運転状態に応じて前記摩擦係合装置の作動を
種々に切換え、前記歯車変速機構をそのときの車
輌の運転状態に対し最も適した変速状態に制御す
ることが自動的に行なわれるようになつている。
かかる摩擦係合装置の切換制御は、通常油圧制御
装置によつて行なわれており、かかる油圧制御装
置には、アクセルペダルの踏込量即ち吸気スロツ
トル開度に応じて変化するスロツトル油圧と車速
に応じて変化するガバナ油圧の平衡関係に応じて
切換作動される変速弁が組込まれており、スロツ
トル油圧とガバナ油圧即ちアクセルペダル踏込量
と車速の対比関係に基いて歯車変速機構の変速段
を選定するようになつている。ところで、従来よ
り一般に用いられている車輌用自動変速機は、そ
の最高速度段として直結段に用いるものであり、
この場合、車輌が通常の平担な道路に於て通常の
定常運転状態に達したときには、自動変速機は確
実に且つ安定して直結段へ切換えられるようにな
つている。これに対し、自動変速機にオーバドラ
イブ機構を組込み、最高速度段としてオーバドラ
イブ変速段を用いる如く自動変速機を構成する場
合には、直結段よりオーバドライブ変速段への切
換えは、車輌が謂ゆる通常の定常運転状態より更
に高速的運転状態、即ち自動車専用道路或は高速
道路等に於て車輌がかなり高い速度にて運転され
る状態に移行したとき行なわれるように設定され
る。但し、この場合にも、直結段とオーバドライ
ブ変速段の間の切換えは、その他の変速段の間の
切換えと同じく、スロツトル油圧とガバナ油圧の
平衡関係に於て切換作動される変速弁によつて自
動的に行なわれるように構成されているので、直
結段とオーバドライブ変速段の間の切換えは単純
に車速のみによつて定まるものではなく、そのと
きのアクセルペダルの踏込量に対する車速の関係
に於て定まるものである。尤も、この場合、オー
バドライブ変速段への切換えが単純にスロツトル
油圧とガバナ油圧の平衡関係によつてのみ行なわ
れるようになつていると、車速がかなり低い場合
にも、それに相当してアクセルペダルが軽く踏込
まれている場合、或は降板時等に、自動変速機が
オーバドライブ変速段に切換えられ、そのため加
速性能或はエンジンブレーキ性能の劣下によるド
ライバビリテイの劣下を生ずると同時に、機関が
低回転高トルク領域にて運転されることにより、
排気ガス中に有害成分、特にHCが多量に排出さ
れるという問題があり、そのため本件出願人と同
一の出願人の出願に係る特願昭51−160070号に於
ては、かかる問題に対処して、オーバドライブ変
速段への切換えに対し更に付加的条件を課するこ
とが提案されている。 しかし、いづれにしても、オーバドライブ装置
付き自動変速機に於て一般的に直結段とオーバド
ライブ変速段の間の切換えが生ずる車輌の運転状
態は、謂ゆる通常の運転状態と謂ゆる高速的運転
状態の中間に位置し、従つて車輌がこの切換点付
近に於て運転される場合には、車輌が直結段にて
運転されるかオーバドライブ変速段にて運転され
るかは車輌の運転操作と関連した微妙な問題とな
つてくる。何故ならば、一般にこの種の自動変速
機に於ては、変速の安定性を確保する観点から、
アツプシフトとダウンシフトの変速線図をずらせ
ることによりその間にヒステリシスをもたせるこ
とが行なわれており、従つてある変速点付近の運
転に於ては、同一の車速とアクセルペダル踏込量
に対しても、低速側変速段による運転状態と高速
側変速段による運転状態の両者が成立し得るもの
である。即ち、その車速及びアクセルペダル踏込
量による運転状態がより高速の状態からの減速に
よつてもたらされているときには、自動変速機は
高速段側に切換えられており、同じ運転状態がよ
り低速の領域からの加速によつてもたらされてい
るときには、自動変速機は低速段側へ切換えられ
ている。 前述の如く、直結段を最高速度段とする通常の
自動変速機の場合には、直結段(通常3速)とそ
の下の2速の間の切換点は、通常の車輌の定常運
転状態よりかなり低速側へ変位した位置にあり、
従つて車輌が通常の状態にて運転されているとき
には、その運転状態は変速点付近を充分離れてお
り、運転中常時行なわれるアクセルペダルの微調
整の如何にかかわらず、自動変速機は直結段状態
に安定して維持される。しかし、オーバドライブ
装置付き自動変速機の場合には、車輌の運転状態
は直結段とオーバドライブ変速段の間の切換点付
近を常時前後するものであり、この場合上述の如
くヒステリシス効果が組込まれていることによ
り、同じ車輌の運転状態にあつてもそのとき自動
変速機が直結段にあるかオーバドライブ変速段に
あるかは安定しないものである。かかる切換点付
近の運転状態について言えば、一般に燃料経済性
及び運転の静粛性の観点から、オーバドライブ変
速段により運転の方が直結段による運転より優れ
ている。 ところで、オーバドライブ変速段への切換が自
動的に行なわれるオーバドライブ装置付き自動変
速機に於ては、自動変速機がオーバドライブ状態
に切換えられているか否かは従来時に運転者に知
らされてはおらず、ただ運転感覚に優れた運転者
はエンジン音或は車輌の加速性等からそれを判断
することができるが、一般の運転者はそれを感知
することは困難である。 本考案は、オーバドライブ装置付き自動変速機
に関する上述の如き事情に鑑み、直結段とオーバ
ドライブ変速段の切換点付近にて車輌が運転され
るときには、なるべく自動変速機をオーバドライ
ブ変速段にて使用することにより、燃料経済性及
び運転の静粛性の観点から自動変速機の有効性を
高めることができるよう、改良された自動変速機
を提供することを目的としている。 かかる目的を達成するため、本考案は、自動変
速機がオーバドライブ変速段に切換えられている
ときには、そのことを運転者に確実に知らせる表
示装置を自動変速機に組込むことを提案するもの
である。かかる表示装置が組込まれていれば、運
転者は自動変速機がオーバドライブ変速段に切換
えられていることを容易に且つ確実に知らせるこ
とができる。かかる表示装置が設けられている場
合には、上述の如き変速特性に於るヒステリシス
効果を有効に利用することができる。 即ち、車輌が直結段とオーバドライブ変速段の
切換点付近にて運転される場合には、もし運転状
況が許せば、車輌を一旦加減し、これを増速し
て、オーバドライブ変速段への切換えを行なわせ
た後再び車輌を減速して元の速度に戻し、変速の
ヒステリシスを利用して、直結段とオーバドライ
ブ変速段の切換点付近に於ても、比較的安定して
オーバドライブ変速段による運転を維持すること
ができる。オーバドライブ変速段への切換えは、
車輌を一旦加速する代りに、アクセルペダルを一
時ゆるめ、同一のガバナ油圧に対するスロツトル
油圧を低減せしめることによつても達成される。
このようにオーバドライブの作動表示装置が設け
られているときには、運転者は運転操作に僅かの
工夫を施すことによつて、直結段とオーバドライ
ブ変速段の切換点付近に於ける運転を確実にオー
バドライブ変速段にて行なわせるようにすること
ができ、これによつて燃料経済性及び運転の静粛
性の観点からより大きな利益を得ることができ
る。 以下、添付の図を参照して本考案を実施例につ
いて詳細に説明する。 第1図はオーバドライブ装置付流体式自動変速
機の一例を示す概略図である。かかる自動変速機
のより具体的な構造は、本件出願人と同一の出願
人の出願にかかわる特願昭51−144926号或は特願
昭51−159179号に於て詳細に図示され且つ説明さ
れており、もし必要ならこれら出願の明細書及び
図面を参照されたい、この自動変速機はトルクコ
ンバータ1、オーバドライブ機構2、前進3段後
進1段の歯車変速機構3を含んでおり、第2図に
示す如き油圧制御装置によつて制御されるように
なつている。トルクコンバータ1はポンプ5、タ
ービン6及びステータ7を含む周知のものであ
り、ポンプ5は機関クランク軸8と連結され、タ
ービン6はタービン軸9に連結されている。ター
ビン軸9はトルクコンバータ1の出力軸をなすも
のであり、これはまたオーバドライブ機構2の入
力軸となつており、オーバドライブ機構に於る遊
星歯車装置のキヤリア10に連結されている。キ
ヤリア10によつて回転可能に支持されたプラネ
タリピニオン14はサンギア11及びリングギア
15と噛合つている。サイギア11とキヤリア1
0の間には多板クラツチ12と一方向クラツチ1
3が設けられており、更にサンギア11とオーバ
ドライブ機構を包含するハウジング或はオーバド
ライブケース16の間には多板ブレーキ19が設
けられている。 オーバドライブ機構2のリングギア15は歯車
変速機構3の入力軸23に連結されている。入力
軸23と中間軸29の間には多板クラツチ24が
設けられており、また入力軸23とサンギア軸3
0の間には多板クラツチ25が設けられている。
サンギア軸30とトランスミツシヨンケース18
の間には多板ブレーキ26が設けられている。サ
ンギア軸30に設けられたサンギア32はキヤリ
ア33、該キヤリアによつて担持されたプラネタ
リピニオン34、該ピニオンと噛合つたリングギ
ア35、他の一つのキヤリア36、該キヤリアに
より担持されたプラネタリピニオン37、該ピニ
オンと噛合うリングギア38と共に二列の遊星歯
車機構を構成している。一方の遊星歯車機構に於
るリングギア35は中間軸29と連結されてい
る。またこの遊星歯車機構に於けるキヤリア33
は他方の遊星歯車機構に於るリングギア38と連
結されており、これらキヤリア及びリングギアは
出力軸39と連結されている。また該他方の遊星
歯車機構に於るキヤリア36とトランスミツシヨ
ンケース18の間には多板ブレーキ27と一方向
クラツチ28が設けられている。 かかるオーバドライブ装置付流体式自動変速機
は以下に詳細に説明される油圧制御装置によりエ
ンジンの出力及び車輌の車速に応じて各クラツチ
及びブレーキの係合または解放が行われ、オーバ
ドライブ(O/D)を含む前進4段の変速または
手動切換による後進1段の変速を行うようになつ
ている。 変速ギア位置とクラツチ及びブレーキの作動状
態を表1に示す。
【表】 ここで○印は各クラツチ・ブレーキの係合、、
△印はエンジン側より車輌を駆動している時係合
(エンジンブレーキ時は解放)、×印は解放状態を
示し、(O/D)はオーバドライブ位置を示す。
前進においてDレンジでは、1速、2速、3速、
4速(O/D)の自動変速運転が可能であり、2
レンジでは1速、2速の自動変速運転が可能であ
り、Lレンジでは1速に固定されて運転される。 第2図は油圧制御装置に含まれる油圧制御回路
の構成の基本的な例に本考案を組み込んだ実施例
を示す線図である。オイルリザーバ40よりオイ
ルポンプ41にて汲上げられた油は、ライン油圧
制御弁42に送られ、油路13に所定の圧力に調
圧されたライン油圧Plを発生する。このライン油
圧は同じく手動切換弁44、スロツトル油圧制御
弁45及びデテント油圧制御弁46へ供給されて
いる。手動切換弁44はパーキングP、リバース
R、ニユートラルN、DレンジD、2レンジ2、
LレンジLの切換位置を有するものであり、その
入力ポート43aに供給されたライン油圧は弁の
切換位置に応じてその出力ポート43b,43
c,43d及び43eに表2に示す如く現われ
る。
【表】 スロツトル油圧制御弁45はアクセルペダルの
踏込量即ち吸気スロツトルバルブの開度に応じて
増大する油圧Pthとその出力ポート50に発生す
るものである。デテント油圧制御弁46はライン
油圧をこれより低い所定の油圧に調整したデテン
ト油圧をその出力油路51に発生しかかるデテン
ト油圧はスロツトル油圧制御弁内に組込まれアク
セルペダルが所定量以上踏込まれたとき連通する
切換弁52及び油路53を経て以下に説明される
変速弁へ供給され、これらの弁を一方の切換位置
に保持する作用をなすものである。手動切換弁4
4のポート43bに繋がる出力油路47はクラツ
チ24(フオワードクラツチ)に通じており、ま
たその途中より分岐された油路47aはガバナ油
圧制御弁54に通じている。ガバナ油圧制御弁は
車速に応じたガバナ油圧Pgoをその出力ポート5
5に発生する。 56及び57はそれぞれ1−2速切換弁及び2
−3速切換弁でありまた、58はオーバドライブ
制御弁である。1−2速切換弁56は圧縮コイル
ばね59を介して軸線方向に向合つた二つの弁要
素60及び61を含んでいる。弁要素60は前記
ばね59により作用される図中下向きの押圧力と
そのポート62に油路50aを経て及ぼされるス
ロツトル油圧Pthにより作用される図中下向きの
押圧力との合計と下端のポート63に油路55a
を経て及ぼされるガバナ油圧Pgoにより与えられ
る図中上向きの押圧力との釣合により、56Aに
示す如く下方へ変化した位置と56Bで示す如き
上方へ変化した位置の間に変位されるようなつて
いる。弁要素61はそのポート64及び65に、
手動切換弁44がLレンジへ切換られたときその
出力ポート43dに現われるライン油圧を、油路
49及びローモジユレータ弁66を経て調圧され
て供給されるようになつており、かかる油圧が供
給されると弁要素61は図にて下方へ変位され、
弁要素60及び56Aの切換位置へ或る車速以下
に於て強制的に保持する作用をなす。 2−3速切換弁57も同様に圧縮コイルばね6
7を介して軸線方向に向合つた弁要素68及び6
9を有しており、弁要素68は同じくばね67に
より作用される図中下向きの押圧力と油路50b
を経てポート70に及ぼされるスロツトル油圧
Pthによる下向きの押圧力の合計と油路55bを
経て下端のポート71へ及ぼされるガバナ油圧
Pgoにより作用される図中上向きの押圧力との平
衡関係により、57Aにて示す如き下方への切換
位置と57Bにて示す如き上方への切換位置の間
で切換られるようになつている。また上方の弁要
素69の上面には、手動切換弁44が2レンジに
切換られたときその出力ポート43cに現われた
ライン油圧が油路48及び48a、ポート72を
経て作用されるようになつており、このとき弁要
素69は下方へ変位され、弁要素68を57Aに
て示す下方への切換位置に強制的に保持する。 オーバドライブ制御弁58は圧縮コイルばね7
3によつて下方へ押圧された弁要素74を有して
おり、該弁要素の下端には油路55cを経てポー
ト75へ供給されたガバナ油圧Pgoが作用される
ようになつている。また弁要素74の上端にはば
ね73による下方の押圧力に加えてスロツトル油
圧Pthまたは手動切換弁44が2レンジへ切換ら
れたときその出力ポート43cに現われるライン
油圧がそれぞれ油路50cまたは48bを経、更
にシヤトル弁76及びポート77を経て及ぼされ
るようになつており、かかる油圧による力とばね
力の合計と前述のポート75に作用するガバナ油
圧による力との平衡関係により、弁要素74は5
8Aにて示す如き下方への切換位置または58B
にて示す如き上方への切換位置の間で適宜切換ら
れるようになつている。 1−2速切換弁56のポート78には油路47
bを経て、手動切換弁44がDレンジへ切換られ
ているとき、ライン油圧が供給される。このライ
ン油圧は、1−2速切換弁が56Bにて示す上方
への切換位置にあるときには、ポート79より油
路47cを経て2−3速切換弁57のポート80
へ導かれる。このポート80へ導かれたライン油
圧は、2−3速切換弁57Aにて示す下方への切
換位置にあるときには、ポート81より油路47
dを経てブレーキ26(セカンドブレーキ)へ導
かれる。また2−3速切換弁57Bにて示す如き
上方への切換位置にあるときには、ポート80へ
供給された油圧はポート82へ導かれ、これより
油路47e及びシヤトル弁47fを経てクラツチ
25(リバースクラツチ)へ供給される。尚、手
動切換弁44がLレンジへ切換られているときに
は、その出力ポート43dに現われる油圧はロー
モジユレータ弁66、1−2速切換弁56のポー
ト64、そのポート83及び油路49aを経てブ
レーキ27(フアーストブレーキ)のインサイド
側へ供給される。尚、ブレーキ27のアウトサイ
ド側には手動切換弁44がR位置へ切換られたと
きその出力ポート43eに現われる油圧が供給さ
れるようになつている。 オーバドライブ制御弁58のポート84には油
路43より油路43fを経てライン油圧が供給さ
れている。このポート84へ供給されたライン油
圧は、オーバドライブ制御弁が58Aにて示す如
き下方への切換位置にあるときには、ポート85
及び油路43gを経てオーバドライブ機構のクラ
ツチ12へ供給され、またオーバドライブ制御弁
が58Bにて示す如き上方へ切換られた位置にあ
るときには、ポート86及び油路43hを経てオ
ーバドライブ機構のブレーキ19へ供給される。 第2図に示す油圧制御回路の作動要領は基本的
には一般に周知であるが、その概略は次の通りで
ある。 Dレンジ 手動切換弁44がDレンジへ切換られていると
きには、油路47にライン油圧が供給されてお
り、このライン油圧はクラツチ24へそのまま供
給されている。このとき車輌が停止乃至低速走行
状態にあるときには、ガバナ油圧制御弁54が発
生するガバナ油圧Pgoは低く、1−2速切換弁5
6、2−3速切換弁57及びオーバドライブ制御
弁58はそれぞれ56A,57A及び58Aにて
示す如き下方への切換位置にあり、油路47bを
経て供給される油圧はポート78にて遮断されて
おり、従つてそれ以降の油路につながるリバース
クラツチ25及びセカンドブレーキ26には油圧
は供給されていない。一方油路43fよりオーバ
ドライブ制御弁58へ導かれた油圧はオーバドラ
イブ機構のクラツチ12へ供給されている。従つ
てこの状態では、オーバドライブ機構はロツクさ
れた状態にあり、歯車変速機構は第1速の状態に
ある。 この状態から歯車が次第に増大すると、ガバナ
油圧Pgoが次第に増大し、ある車速にて1−2速
切換弁56が56Bの位置に切換られ、そのポー
ト79へライン油圧が導かれ、この油圧は2−3
速切換弁57のポート80より81へ伝わり、油
路47dを経てセカンドブレーキ26へ供給さ
れ、該ブレーキ26を係合させる。この状態では
歯車変速機構は第2速状態へ切換られる。 更に車速が増大すると、2−3速切換弁57も
57Bの位置へ切換られ、これよりそのポート8
0に供給された油圧は今度はポート82へ伝わ
り、これより油路47e、シヤトル弁47fを経
てリバースクラツチ25へ供給され、該クラツチ
25を係合させ、一方ブレーキ26に作用してい
た油圧は油路47d、ポート81よりドレンポー
ト81aを経て排出される。この状態では歯車変
速機構は第3速(直結)状態に切換られる。 更に車速が増大すると、オーバドライブ制御弁
58もまた58Bの位置へ切換られ、これによつ
てそのポート84へ供給された油圧はポート85
に代つてポート86より油路43hを経てブレー
キ19へ供給され、一方、クラツチ12に作用し
ていた油圧は油路43g、ポート85よりドレン
ポート85aへ排出される。この状態ではオーバ
ドライブ機構2が作動し、オーバドライブ状態が
達成される。 以上は車速の増大によるガバナ油圧の増大につ
れて生ずる切換変化を説明したが、勿論かかる切
換変化は前述の如く各切換弁の弁要素に対向して
作用するガバナ油圧とスロツトル油圧の平衡に基
いて行なわれるものであり、その切換点は車速の
みでなくアクセルペダルの踏込量によつて変化す
るものである。また逆に車速が低下してきたとき
には、オーバドライブ制御弁58、2−3速切換
弁57、1−2速切換弁56の順にそれぞれ58
Bより58Aへ、57Bより57Aへ、58Bよ
り56Aへ切換られ、それに応じた変速段の変化
が生ずることは明らかであろう。 2レンジ 手動切換弁44が2レンジへ切換られると、そ
の出力ポート43bに加えて出力ポート43cに
も油圧が発生し、該油圧は油路48a及び48b
を経てそれぞれ2−3速切換弁57のポート72
及びオーバドライブ制御弁58のポート77へ供
給され、これらの弁要素69及び74を図にて下
方へ強制的に押圧し、2−3速切換弁及びオーバ
ドライブ制御弁をそれぞれ57A及び58Aの切
換位置に強制的に保持する。従つてかかる状態に
於てはオーバドライブ機構はロツクされた状態に
保持され、また歯車変速機構は第2速以下で即ち
第1速または第2速の状態でのみ作動する。 Lレンジ 手動切換弁44がLレンジへ切換えられると、
更にその出力ポート43dにも油圧が発生し、該
油圧はローモジユレータ弁66を経て1−2速切
換弁56のポート64及び65に作用し、その弁
要素61を図にて下方へ駆動し、1−2速切換弁
を56Aの状態に強制的に保持する。この状態で
は自動変速機構は第1速状態に保持される。 以上に説明した油圧制御回路の作動から明らか
な如く、自動変速機がオーバドライブ変速段に切
換えられるときには、オーバドライブ装置のブレ
ーキ19に通ずる油路43h内に油圧が形成され
る。87はかかる油圧を検出すべく油路43hの
途中に設けられた油圧スイツチである。かかる油
圧スイツチはバツテリ88とオーバドライブ作動
表示灯89とを結ぶ電気回路の途中に組込まれて
おり、ブレーキ19を係合させる油圧が油路43
h内に供給されているときには、油圧スイツチ8
7は閉じ、これによつてオーバドライブ作動表示
灯89を点灯せしめるようになつている。 第3図は第2図に示す油圧制御回路によつて自
動変速機が切換え作動される場合の、特にDレン
ジに於ける変速線図である。図より明らかな如
く、3→O/Dアツプ線図とO/D→3ダウン線
図の間にはずれがあり、これによつてアツプシフ
トとダウンシフトの間にはヒステリシスが与えら
れるようになつている。尚、この線図に於て、ア
クセル開度αなる値は、スロツトル油圧制御弁4
5に組込まれた弁要素52が図にて上方へ変位
し、これによつて油路51と53の間に連通が生
じるときのアクセル開度である。車輌がかかるア
ツプシフト線図とダウンシフト線図の間の領域に
相当する運転状態にて運転されるときには、前述
の如く車速を一時増大させること或はアクセル開
度を一時減少させることにより、3→O/Dアツ
プ線図を横切つて運転領域を一旦オーバドライブ
運転領域にもたらした後、再び車速を減じ或はア
クセル開度を増大させて元の運転状態に戻せば、
車輌の運転状態が更に変化してO/D→3ダウン
シフト線図を横切つて3速状態にダウンシフトさ
れるまでは、このアツプ線図の間の領域内に於る
運転はオーバドライブ運転状態に安定して維持さ
れる。 以上に於ては本考案の一つの実施例について詳
細に説明したが、本考案がかかる実施例に限られ
るものではなく、本考案の範囲内にて種々の修正
が可能であることは当業者にとつて明らかであろ
う。
【図面の簡単な説明】
第1図はオーバドライブ装置付き流体式自動変
速機の一例を示す概略図である。第2図は第1図
に示す自動変速機のための油圧制御装置の一般的
構成を示す油圧回路図に本考案を組込んだ一つの
実施例を示す図である。第3図は第2図に示す油
圧制御回路による自動変速機のDレンジに於る変
速特性を示す変速線図である。 1……トルクコンバータ、2……オーバドライ
ブ機構、3……歯車変速機構、5……ポンプ、6
……タービン、7……ステータ、8……機関クラ
ンク軸、9……タービン軸、10……キヤリア、
11……サンギア、12……多板クラツチ、13
……ワンウエイクラツチ、14……プラネタリピ
ニオン、15……リングギア、16……オーバド
ライブケース、18……トランスミツシヨンケー
ス、19……多板ブレーキ、23……歯車変速機
構の入力軸、24,25……多板クラツチ、2
6,27……多板ブレーキ、28……ワンウエイ
クラツチ、29……中間軸、30……サンギア
軸、31……サポート、32……サンギア、33
……キヤリア、34……プラネタリピニオン、3
5……リングギア、36……キヤリア、37……
プラネタリピニオン、38……リングギア、39
……出力軸、40……オイルリザーバ、41……
オイルポンプ、42……ライン油圧制御弁、44
……手動切換弁、45……スロツトル油圧制御
弁、46……デテント油圧制御弁、47……Dレ
ンジ出力油路、48……2レンジ出力油路、49
……Lレンジ出力油路、52……切換弁、54…
…ガバナ油圧制御弁、56……1−2速切換弁、
57……2−3速切換弁、58……オーバドライ
ブ制御弁、66……ローモジユレータ弁、87…
…油圧スイツチ、88……バツテリ、89……オ
ーバドライブ作動表示灯。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 流体式トルクコンバータと、油圧によつて作動
    される複数個の摩擦係合装置と、前記摩擦係合装
    置の各々の係合及び解放の組合せに応じてオーバ
    ドライブ変速段を含む複数の変速段の間に切換え
    られる歯車変速機構と、前記歯車変速機構がオー
    バドライブ変速段に切換えられている時そのこと
    を車輌の運転者に対し表示する表示装置と、前記
    摩擦係合装置に対する油圧の給排を車輌の運転状
    態に応じて自動的に制御する油圧制御装置とを有
    し、前記油圧制御装置は前記歯車変速機構をオー
    バドライブ変速段とそれより一段下の直結段の間
    に切換えるための構成要素として車速の増大に応
    じて増大するガバナ油圧とスロツトル開度の増大
    に応じて増大するスロツトル油圧の間の平衡関係
    に応じてオーバドライブ変速段を達成する切換位
    置と直結段を達成する切換位置の間にヒステリシ
    スを伴つて切換えられる変速弁を有している車輌
    用自動変速機。
JP1977042394U 1977-04-05 1977-04-05 Expired JPS6128899Y2 (ja)

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