JPS6128519B2 - - Google Patents
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- JPS6128519B2 JPS6128519B2 JP11179779A JP11179779A JPS6128519B2 JP S6128519 B2 JPS6128519 B2 JP S6128519B2 JP 11179779 A JP11179779 A JP 11179779A JP 11179779 A JP11179779 A JP 11179779A JP S6128519 B2 JPS6128519 B2 JP S6128519B2
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- lacquer
- lacquerware
- water
- lacquering
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Landscapes
- Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は独特の模様を有する新規な漆器の製造
方法に関する。
方法に関する。
従来、漆器に模様を施す手段としては蒔絵、沈
金、鎌倉彫り等の古来からの伝統的な手法が知ら
れている。しかし、漆芸が伝統的な技術に基づく
だけに新規な手法が開発されることはほとんど皆
無であつた。
金、鎌倉彫り等の古来からの伝統的な手法が知ら
れている。しかし、漆芸が伝統的な技術に基づく
だけに新規な手法が開発されることはほとんど皆
無であつた。
本発明者は永年にわたり、漆塗りの研究に従事
し、かつ特に群馬県地方の特産品であつたが、現
在は断絶している赤城塗りの復活を目指してその
独特の漆塗りの技法を深く研究したものである。
その永年の研究の成果の一環として本発明に到達
したものである。従来の漆器においては全く考え
られなかつた焼描き模様を取り入れるとともに焼
描きによつて炭化した模様部分のカーボンが漆塗
りによつて固定されるという事実を見いだして炭
化した模様部分の風化又は褪色を完全に防止して
永久的に焼描き模様を維持できることを可能と
し、さらに研出しによつて淡色とし、かつ水分の
存在下に漆塗りを行うと濃色の模様が表出すると
いう現象に着目して新規な漆塗りの技法を発明し
たものである。
し、かつ特に群馬県地方の特産品であつたが、現
在は断絶している赤城塗りの復活を目指してその
独特の漆塗りの技法を深く研究したものである。
その永年の研究の成果の一環として本発明に到達
したものである。従来の漆器においては全く考え
られなかつた焼描き模様を取り入れるとともに焼
描きによつて炭化した模様部分のカーボンが漆塗
りによつて固定されるという事実を見いだして炭
化した模様部分の風化又は褪色を完全に防止して
永久的に焼描き模様を維持できることを可能と
し、さらに研出しによつて淡色とし、かつ水分の
存在下に漆塗りを行うと濃色の模様が表出すると
いう現象に着目して新規な漆塗りの技法を発明し
たものである。
本願第1発明の要旨は、堅木地の表面に所望の
模様を電気焼ペンで焼描く工程と、漆塗り工程
と、艷出し工程とよりなることを特徴とする漆器
の製造方法に存する。
模様を電気焼ペンで焼描く工程と、漆塗り工程
と、艷出し工程とよりなることを特徴とする漆器
の製造方法に存する。
本願第2発明の要旨は、堅木地の表面に所望の
模様を電気焼ペンで焼描く工程と、漆塗り工程
と、該漆塗りした器の所望の模様部分を研出し模
様部分を淡色とする工程と、艷出し工程とよりな
ることを特徴とする漆器の製造方法に存する。
模様を電気焼ペンで焼描く工程と、漆塗り工程
と、該漆塗りした器の所望の模様部分を研出し模
様部分を淡色とする工程と、艷出し工程とよりな
ることを特徴とする漆器の製造方法に存する。
本願第3発明の要旨は、堅木地の表面に所望の
模様を電気焼ペンで焼描く工程と、この焼描いた
模様を有する器の表面にさらに所望の模様を水塗
りする工程と、この水塗り模様が乾燥する前に漆
塗りを施す工程と、艷出し工程とよりなることを
特徴とする漆器の製造方法に存する。
模様を電気焼ペンで焼描く工程と、この焼描いた
模様を有する器の表面にさらに所望の模様を水塗
りする工程と、この水塗り模様が乾燥する前に漆
塗りを施す工程と、艷出し工程とよりなることを
特徴とする漆器の製造方法に存する。
本発明で使用する堅木地としては一般の漆器を
製造する際に用いられるものがそのまま用いられ
るもので、欅、桑、みずなら、桂、栃、その他の
材料があげられる。
製造する際に用いられるものがそのまま用いられ
るもので、欅、桑、みずなら、桂、栃、その他の
材料があげられる。
電気焼ペンは堅木地に所望の模様を焼描くため
のもので電気ゴテの一種としてその構成自体は公
知であり、先端のペン部分にコードを介して電気
が供給されペン部分が高温となつて堅木地の表面
を焼描くことが可能なものであればよい。
のもので電気ゴテの一種としてその構成自体は公
知であり、先端のペン部分にコードを介して電気
が供給されペン部分が高温となつて堅木地の表面
を焼描くことが可能なものであればよい。
漆塗りの工程は所謂休法と称されるもので、常
法により行えばよいものであり、市販の生漆を器
の全体にハケ塗りで2回(多くても3回)程度塗
つて薄褐色〜濃褐色程度の色を呈するように処理
する。この塗り上がつた器を室に半日程度放置し
て、漆を硬化させる。この場合、夏場では室温の
まま放置すればよいが、冬場は温度25℃前後、湿
度75〜80%程度に調節しておく。
法により行えばよいものであり、市販の生漆を器
の全体にハケ塗りで2回(多くても3回)程度塗
つて薄褐色〜濃褐色程度の色を呈するように処理
する。この塗り上がつた器を室に半日程度放置し
て、漆を硬化させる。この場合、夏場では室温の
まま放置すればよいが、冬場は温度25℃前後、湿
度75〜80%程度に調節しておく。
研出し工程は漆塗りの模様部分を研いて、木の
地肌を出し、漆器の表面に濃淡を出すために行う
もので、砥の粉、角粉(鹿の角の粉)、コンパウ
ンド等を晒布につけて手でみがくか、椿の炭で直
接みがくことによつて行う。
地肌を出し、漆器の表面に濃淡を出すために行う
もので、砥の粉、角粉(鹿の角の粉)、コンパウ
ンド等を晒布につけて手でみがくか、椿の炭で直
接みがくことによつて行う。
艷出し工程も常法により行われ、漆器に艷を与
えるための仕上げの処理で、生漆を薄く2回程度
漆り、1回研出しを行つて、さらに1回漆塗りを
行つて処理する。
えるための仕上げの処理で、生漆を薄く2回程度
漆り、1回研出しを行つて、さらに1回漆塗りを
行つて処理する。
本願第1発明によれば、漆器に対して従来全く
考えられなかつた焼描き模様が付され、かつ研出
し処理を行うことによつて模様面が濃淡となつて
さらに浮きでてくることによつて、独特の素朴な
渋い味わいが与えられる。また、ラツカー、カシ
ユー等の人工塗料を塗つたとしても数年間で風化
又は褪色によつて消失してしまう焼描き模様の炭
化部分(カーボン)が漆塗りによつて永久的に固
定されるという大きな効果を奏するものである。
考えられなかつた焼描き模様が付され、かつ研出
し処理を行うことによつて模様面が濃淡となつて
さらに浮きでてくることによつて、独特の素朴な
渋い味わいが与えられる。また、ラツカー、カシ
ユー等の人工塗料を塗つたとしても数年間で風化
又は褪色によつて消失してしまう焼描き模様の炭
化部分(カーボン)が漆塗りによつて永久的に固
定されるという大きな効果を奏するものである。
本願第2発明においては、焼描き模様にさらに
水塗り模様を与え、この水分が乾燥しない前に常
法による漆塗りを施すことよつて、水塗り模様部
分を濃色に浮き出させるものである。この技法
は、水塗り模様部分の水分によつて漆塗りが濃色
となつて表出する現象を利用したものである。従
来、誤つて水を堅木地面に付着したまま漆塗りを
行うと、水分付着部分は、濃色のシミとなつて、
そのまま不良品として廃棄されるものであつた。
従来、かえり見られなかつた現象を、模様の濃淡
として生かそうとするもので、全く斬新な技法と
いえるものである。なお、水塗り用の水に墨を入
れておけば、水塗り段階で堅木地面に水塗り模様
が肉眼で識別可能となるから、模様作成が容易と
なる利点がある。
水塗り模様を与え、この水分が乾燥しない前に常
法による漆塗りを施すことよつて、水塗り模様部
分を濃色に浮き出させるものである。この技法
は、水塗り模様部分の水分によつて漆塗りが濃色
となつて表出する現象を利用したものである。従
来、誤つて水を堅木地面に付着したまま漆塗りを
行うと、水分付着部分は、濃色のシミとなつて、
そのまま不良品として廃棄されるものであつた。
従来、かえり見られなかつた現象を、模様の濃淡
として生かそうとするもので、全く斬新な技法と
いえるものである。なお、水塗り用の水に墨を入
れておけば、水塗り段階で堅木地面に水塗り模様
が肉眼で識別可能となるから、模様作成が容易と
なる利点がある。
また、墨の代わりに公知の有色(赤、黄、緑
等)の顔料、染料を加えることも可能である。こ
の場合、顔料、染料の色と漆の褐色とが混じつて
独特の色調を呈するようになる。使用する顔料、
染料の例としては、クチナシ、キハダ、雌黄、石
黄、オーラミン、チオフラビン、紅洋、スカーレ
ツト、フクシン、ベンガラ(酸化第二鉄)、コバ
ルトグリーン、コバルトブルー等があげられる。
従来の漆芸においては、漆に直接、有色の顔料や
染料を混ぜて漆塗りと同時に着色する技法は知ら
れているが、上述したように漆塗り前に別途顔
料、染料を塗るという技法は知られていなかつ
た。
等)の顔料、染料を加えることも可能である。こ
の場合、顔料、染料の色と漆の褐色とが混じつて
独特の色調を呈するようになる。使用する顔料、
染料の例としては、クチナシ、キハダ、雌黄、石
黄、オーラミン、チオフラビン、紅洋、スカーレ
ツト、フクシン、ベンガラ(酸化第二鉄)、コバ
ルトグリーン、コバルトブルー等があげられる。
従来の漆芸においては、漆に直接、有色の顔料や
染料を混ぜて漆塗りと同時に着色する技法は知ら
れているが、上述したように漆塗り前に別途顔
料、染料を塗るという技法は知られていなかつ
た。
漆塗りに用いる漆としては生漆を用いた例を述
べたが、透漆を用いることも可能で、木地呂塗、
呂色塗等の技法も適用できる。
べたが、透漆を用いることも可能で、木地呂塗、
呂色塗等の技法も適用できる。
本発明方法は盆、銘々皿、棗、汁椀、茶卓等の
漆器一般に適用でき、出来上がつた漆器は、蒔
絵、沈金等の技法によつて製作された漆器に対し
て、渋くかつ素朴な味わいのあるものとなり、全
く独特の趣を与えることができる。
漆器一般に適用でき、出来上がつた漆器は、蒔
絵、沈金等の技法によつて製作された漆器に対し
て、渋くかつ素朴な味わいのあるものとなり、全
く独特の趣を与えることができる。
以下に本発明の実施例をあげる。
実施例 1
欅の堅木地で棗を作り、電気焼ペンで棗の表面
を焼いて紅茶の模様をつけた。これに市販の生漆
を全体に2回ハケ塗りした。焼描き処理した個所
は墨色となつているが、他の部分は褐色にきれい
に塗り上がつた。ハケ塗り後、半日、室に放置し
た。漆が硬化したので、市販のコンパウンドを晒
布につけて手で棗の模様部分を研いて堅木地の地
肌を出した。さらに生漆を薄く2回かけて、1回
研出し、さらに生漆を薄く1回かけて艷出しを行
つた。仕上がつた漆塗りした棗は、紅葉の部分の
縁取りが焼ペンで黒く黒く形成され、その内は薄
い褐色となり、他の地肌の部分は濃い褐色とな
り、濃淡の模様が浮き出るとともに全体にきれい
に艷がでて、渋くかつ素朴な味わいを与える漆器
となつた。
を焼いて紅茶の模様をつけた。これに市販の生漆
を全体に2回ハケ塗りした。焼描き処理した個所
は墨色となつているが、他の部分は褐色にきれい
に塗り上がつた。ハケ塗り後、半日、室に放置し
た。漆が硬化したので、市販のコンパウンドを晒
布につけて手で棗の模様部分を研いて堅木地の地
肌を出した。さらに生漆を薄く2回かけて、1回
研出し、さらに生漆を薄く1回かけて艷出しを行
つた。仕上がつた漆塗りした棗は、紅葉の部分の
縁取りが焼ペンで黒く黒く形成され、その内は薄
い褐色となり、他の地肌の部分は濃い褐色とな
り、濃淡の模様が浮き出るとともに全体にきれい
に艷がでて、渋くかつ素朴な味わいを与える漆器
となつた。
実施例 2
実施例1と同様の棗に同様に電気焼ペンで焼描
き模様をつけ、さらに濃い模様をつけたい部分に
筆で水塗りし、水が乾燥しないうちに実施例1と
同様に艷出し処理を行つた。仕上がつた漆塗りし
た棗は、紅葉の部分の縁取りが焼ペンで黒くな
り、一方、水塗りした部分の漆は黒褐色の模様と
なり、焼ペンの模様と相まつて一種独特の素朴な
趣を与えるとともに全体に美麗な艷を有する器と
なつた。
き模様をつけ、さらに濃い模様をつけたい部分に
筆で水塗りし、水が乾燥しないうちに実施例1と
同様に艷出し処理を行つた。仕上がつた漆塗りし
た棗は、紅葉の部分の縁取りが焼ペンで黒くな
り、一方、水塗りした部分の漆は黒褐色の模様と
なり、焼ペンの模様と相まつて一種独特の素朴な
趣を与えるとともに全体に美麗な艷を有する器と
なつた。
実施例 3
水塗り用のベニガラを加えた以外は実施例2と
同様に処理した。水塗り部分は漆の褐色とベニガ
ラの赤色とが融合して独特の色調を呈した。
同様に処理した。水塗り部分は漆の褐色とベニガ
ラの赤色とが融合して独特の色調を呈した。
実施例 4
水塗り用の水にオーラミンを加えた以外は実施
例2と同様に処理した。水塗り部分は漆の褐色と
オーラミンの黄色とが融合して独特の色調を呈し
た。
例2と同様に処理した。水塗り部分は漆の褐色と
オーラミンの黄色とが融合して独特の色調を呈し
た。
なお、本願第1発明においては、焼描き模様形
成後、漆塗りを行う場合を説明したが、順序を逆
にして漆塗り後焼描き模様を形成することも可能
である。
成後、漆塗りを行う場合を説明したが、順序を逆
にして漆塗り後焼描き模様を形成することも可能
である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 堅木地の表面に所望の模様を電気焼ペンで焼
描く工程と、漆塗り工程と、艷出し工程とよりな
ることを特徴とする漆器の製造方法。 2 堅木地の表面に所望の模様を電気焼ペンで焼
描く工程と、漆塗り工程と、該漆塗りした器の所
望の模様部分を研出し模様部分を淡色とする工程
と、艷出し工程とよりなることを特徴とする漆器
の製造方法。 3 堅木地の表面に所望の模様を電気焼ペンで焼
描く工程と、この焼描いた模様を有する器の表面
にさらに所望の模様を水塗りする工程と、この水
塗り模様が乾燥する前に漆塗りを施す工程と、艷
出し工程とよりなることを特徴とする漆器の製造
方法。 4 水塗り用の水に墨を加えたことを特徴とする
特許請求の範囲第3項記載の漆器の製造方法。 5 水塗り用の水に有色顔料または染料を加えた
ことを特徴とする特許請求の範囲第3項記載の漆
器の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11179779A JPS5637199A (en) | 1979-09-03 | 1979-09-03 | Manufacture of lacquer |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11179779A JPS5637199A (en) | 1979-09-03 | 1979-09-03 | Manufacture of lacquer |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5637199A JPS5637199A (en) | 1981-04-10 |
JPS6128519B2 true JPS6128519B2 (ja) | 1986-06-30 |
Family
ID=14570389
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11179779A Granted JPS5637199A (en) | 1979-09-03 | 1979-09-03 | Manufacture of lacquer |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5637199A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62167629U (ja) * | 1986-04-14 | 1987-10-24 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6341600A (ja) * | 1986-08-06 | 1988-02-22 | 株式会社 ミヤコ袋物店 | 皮革における模様形成法 |
-
1979
- 1979-09-03 JP JP11179779A patent/JPS5637199A/ja active Granted
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62167629U (ja) * | 1986-04-14 | 1987-10-24 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5637199A (en) | 1981-04-10 |
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