JPS6127844Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は回転ラツク装置、特に、内側ガイドレ
ール上に乗る前後一対のガイドホイールと外側ガ
イドレール上に乗る中央１個のガイドホイールと
を備えた多数のトレーを、前記内外両ガイドレー
ルによつて形成された水平な無端循環移動経路上
で移動可能に支持すると共に、この無端循環移動
経路にそつて回動可能な駆動用無端チエンによつ
て各トレーを、前記前後一対のガイドホイール近
傍の位置で互いに連結せしめた回転ラツク装置に
於て、前記トレー内にばら積みされる荷によつて
該トレーにその前後方向（移動方向）に関して偏
荷重が作用しても、当該トレーの極端な傾きを防
止し、前記駆動用無端チエンに無理な力を作用さ
せることなく安全良好にトレーを移動させ得るよ
うにせんとするものである。

以下、本考案の一実施例を添付の例示図に基づ
いて説明すると、第１図に於て１は、無端状に連
結された多数のトレー２が移動する水平な無端循
環移動経路、３は各トレー２を移動させる駆動用
無端チエンであつて、モーター４によつて駆動さ
れる駆動歯輪５と遊転歯輪６との間に掛張されて
いる。７は各トレー２の内側を支持する内側ガイ
ドレール、８は各トレー２の外側を支持する外側
ガイドレールである。

第２図乃至第４図に示すように前記各トレー２
は、内側ガイドレール７上に乗る前後一対のガイ
ドホイール９ａ，９ｂと、外側ガイドレール８上
に乗る中央１個のガイドホイール１０とを備えて
いる。前記駆動用無端チエン３は、前記前後一対
のガイドホイール９ａ，９ｂを軸支するブラケツ
ト１１の一部をチエンリンクの１個として利用す
るものであつて、各トレー２の前記ブラケツト１
１を２個のチエンリンク３ａ，３ｂによつて連結
すると共に、ブラケツト１１に対するチエンリン
ク３ａ，３ｂの枢着用垂直軸１２ａ，１２ｂにガ
イドローラー１３ａ，１３ｂを支承し、このガイ
ドローラー１３ａ，１３ｂが遊嵌する溝形ガイド
レール１４を前記内側ガイドレール７と一体に形
成している。尚、各トレー２は前記駆動用無端チ
エン３の３リンクピツチ（前記枢着用垂直軸１２
ａ，１２ｂの間隔は駆動用無端チエン３の１リン
クピツチに相当する）毎に取付けられており、各
トレー２は、前記駆動用無端チエン３に於ける枢
着用垂直軸１２ａ，１２ｂから前後方向（トレー
移動方向）に突出して、各トレー２の両側板２
ａ，２ｂ間に手指を差し入れるのに必要な隙間Ｄ
（例えば30〜40mm程度）を残すことの出来る幅Ｌ
を有する。又、前記内側ガイドホイール９ａ，９
ｂは、前記駆動用無端チエン３に於ける一対の枢
着用垂直軸１２ａ，１２ｂの略真下に配置されて
いる。

本考案は上記のような回転ラツク装置に於て、
前記各トレー２間の隙間Ｄを、前記前後一対のガ
イドホイール９ａ，９ｂを有する内側の上端部に
於て数mm程度（例えば５mm程度）の小隙間ｄに縮
小させるための突出部１５を各トレー２に設ける
ものである。この図示の実施例では、トレー２の
両側板２ａ，２ｂに夫々ゴム等の緩衝材から成る
部材１６ａ，１６ｂを付設しているが、トレー両
側板２ａ，２ｂの一部をプレス加工により変形さ
せて突出部１５を構成することも出来る。又、各
トレー２の両側板２ａ，２ｂに夫々突出部１５を
設けているが、片側の側板２ａ（又は２ｂ）のみ
から突出量の大なる突出部１５を突設することも
出来る。

上記の本考案の構成によれば、トレー２内に荷
をばら積みしたような場合で、その重心位置が前
後一対のガイドホイール９ａ，９ｂと中央１個の
ガイドホイール１０とで囲まれた平面形状三角形
の領域から外れた場合、即ち偏荷重の状態となつ
た場合、トレー２が第４図仮想線で示すように、
その偏荷重を受ける側のガイドホイール９ｂと外
側ガイドホイール１０とを結ぶ仮想線を揺動支点
として傾動することになるが、このとき、隣接す
るトレー２間で互いに接近移動する側にある突出
部１５が互いに当接することによつて、トレー２
の傾動を僅かなな範囲内に留めることが出来る。
従つて、このトレー２の傾動に伴つて駆動用無端
チエン３に無理な力を作用させることもなく、安
全良好にトレー２を移動させることが出来る。

しかもトレー２間には、トレー２の内幅一杯に
収納されたケース詰の荷を出し入れするのに必要
な比較的広い隙間Ｄが確保されており、荷の出し
入れ作業を容易且つ能率的に行える。

勿論、トレー２の底部四隅に夫々ガイドホイー
ルを軸支しておけば、前記のように偏荷重の状態
となつてもトレー２の傾動を防止し得るが、駆動
用無端チエン３のリンクピツチを大きくしなけれ
ばならず、トレー移動経路両端のＵターン部に於
ける回転半径が大きくなり、装置全体の大型化に
つながる。又、外側ガイドレール８上での外側ガ
イドホイールの転動が円滑に行われなくなり、ト
レーの円滑な移動が期待出来なくなる。本考案に
よれば、このような問題点を伴うことなく、偏荷
重によるトレー傾動を未然に防止し得るに至つた
のである。

【図面の簡単な説明】

第１図は全体の概略平面図、第２図は要部の拡
大縦断側面図、第３図は同一部切り欠き平面図、
第４図は同正面図である。 １…水平な無端循環移動経路、２…トレー、３
…駆動用無端チエン、７…内側ガイドレール、８
…外側ガイドレール、９ａ，９ｂ…内側ガイドホ
イール、１０…中央１個のガイドホイール、１２
ａ，１２ｂ…チエンリンク枢着用垂直軸、１３
ａ，１３ｂ…ガイドローラー、１４…溝形ガイド
レール、１５…突出部、１６ａ，１６ｂ…ゴム等
の緩衝材から成る部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内側ガイドレール上に乗る前後一対のガイドホ
   イールと、外側ガイドレール上に乗る中央１個の
   ガイドホイールとを備えた多数のトレーを、前記
   内外両ガイドレールによつて形成された水平な無
   端循環移動経路上で移動可能に支持すると共に、
   この無端循環移動経路にそつて回動可能な駆動用
   無端チエンによつて各トレーを、前記前後一対の
   ガイドホイール近傍の位置で互いに連結せしめた
   回転ラツク装置に於て、前記各トレー間の隙間
   を、前記前後一対のガイドホイールを有する内側
   の上端部に於て縮小させるための突出部を各トレ
   ーに設けて成る回転ラツク装置。