JPS61254848A - 電極形成方法 - Google Patents

電極形成方法

Info

Publication number
JPS61254848A
JPS61254848A JP60097495A JP9749585A JPS61254848A JP S61254848 A JPS61254848 A JP S61254848A JP 60097495 A JP60097495 A JP 60097495A JP 9749585 A JP9749585 A JP 9749585A JP S61254848 A JPS61254848 A JP S61254848A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
porous layer
ceramic substrate
layer
electrode
plating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP60097495A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH065219B2 (ja
Inventor
Jiro Kitagawa
二郎 北川
Shuichiro Oki
沖 修一郎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NGK Insulators Ltd
Original Assignee
NGK Insulators Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NGK Insulators Ltd filed Critical NGK Insulators Ltd
Priority to JP60097495A priority Critical patent/JPH065219B2/ja
Publication of JPS61254848A publication Critical patent/JPS61254848A/ja
Publication of JPH065219B2 publication Critical patent/JPH065219B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明は、セラミックス基体の表面に同一材質より成る
多孔質層を設けて、その上に電極を形成する方法に関す
るものであり、更に詳しくはセラミックス基体に対して
、有効な活性化処理並びに無電解メッキ処理を施して、
目的とする電極を有利に形成せしめる方法に係り、特に
自動車の排ガス制御に使用される酸素センサの電極形成
法に関するものである。
(従来技術) 近年、自動車のエンジン等の燃焼機関の排ガス制御ない
しは燃焼制御のために、燃焼排ガス中の酸素濃度を検出
するべく、固体電解質の如きセラミックスの表面に所定
の電極を設けて成る酸素センサが広く用いられてきてい
る。而して、このようなセラミックスに対して導電性金
属層たる電極を形成する方法としては、従来から、塩化
白金酸の熱分解による方法や、白金のスパッタリング若
しくはイオンブレーティングによる方法、あるいはメッ
キによる方法等が採用されているが、何れの方法におい
ても一長一短があり、幾つかの解決されるべき問題を有
しているのである。
たとえば、メッキ法にあっては、特開昭53−2918
9号公報などに明らかにされている如く、電極の形成さ
れるべきセラミックス基体の表面に対して、一般に塩化
白金酸溶液あるいは塩化パラジウム溶液を用いた活性化
処理を施し、次いで無電解メッキを行なうことにより、
かかる表面に所定の金属メッキ層を形成せしめ、更に必
要に応じてその上に電解メッキを行なうことにより、目
的とする電極を形成しているが、このセラミックス基体
表面に形成された電極としての金属層(メッキN)とセ
ラミックス基体自体とは相溶性の全くない異質な材料で
あり、しかもそれらの間には大きな熱膨張率の差が存在
するところから、繰り返し、加熱・冷却を受けた場合に
おいて、かかる金属層が剥離して、電極としての耐久性
を低下せしめ、またその信頼性を低下せしめる等の問題
を内在しているのである。
一方、かかるセラミック基体の表面に電極(金属層)を
密着強度高く形成するために、特公昭45−30617
号公報や特開昭55−20488号公報等には、セラミ
ックス基体の表面に中間層としての多孔質層を一体的に
設け、そしてこの中間の多孔質層の上に電極を形成せし
める技術が明らかにされている。
(解決課B) ところで、上記したメッキ法は、スパッタリング法やイ
オンブレーティング法等の如き他の電極形成法に比して
、比較的均一な厚さの電極を形成し得る方法として考え
られているが、本発明者らが検討したところによると、
このメッキ法を用いて、セラミックス基体に一体的に設
けた多孔質層上に所定の電極(金属層)を形成せしめた
場合において、多孔質層の多孔構造内に電極が充分に入
り込んでおらず、そのために電極の耐久性において劣り
、且つ電極の機械的強度においても今一つ充分でない事
実が明らかとなったのである。そして、この電極の厚さ
が不均一となると、ががる電極の機能に悪影響をもたら
し、更にはその長期間の使用によって該電極の薄い部分
が消失することにより、電極機能を変化せしめることと
なり、電極の剥離現象に加えて、その耐久性を低下せし
め、ひいてはそのような電極を設けてなるセラミックス
基体を用いた酸素センサ等の機器の信頼性を低下せしめ
るようになるのである。
(解決手段) ここにおいて、本発明は、セラミックス基体に設けた多
孔質層上に、無電解メッキ手法にて所望の電極を有利に
形成し得る方法を提供するものであって、その特徴とす
るところは、(a)セラミックス基体の表面に、同一材
質からなる多孔質層を、5〜70I1mの厚さにおいて
且つ10点平均粗さ:Rz表示で1.5〜50μmの表
面粗さにおいて、形成する多孔質層形成工程と、(b)
かかる多孔質層を設けたセラミックス基体を、白金濃度
が0.02〜5g/fであり且つ温度が少なくとも60
℃以上である高温の塩化白金酸溶液中に浸漬して処理せ
しめ、次いでそれを乾燥した後、還元液にて処理するこ
とにより、かかる多孔質層に活性点を付与する活性化処
理工程と、(c)この活性点を有する多孔質層に対して
、常法に従って無電解メッキ処理を施し、該多孔質層上
に所定厚さのメッキ層を形成せしめる無電解メッキ工程
とを含んでなる電極形成方法にある。
すなわち、本発明にあっては、゛セラミックス基体表面
の多孔質層に適用される無電解メッキ手法における活性
化処理に、高温で且つ低濃度の塩化白金酸溶液からなる
活性化液を用いると共に、そのような特定の活性化液を
用いるに際しての前記多孔質層の厚さ並びにその表面粗
さの最適化を図ったところに特徴があり、これによって
、無電解メッキ手法にて多孔質層上に形成されるメッキ
層(電極)をより均一な厚さと為し、またその機械的付
着力をより一層増大せしめ得たものであって、ここに信
頼性や耐久性に優れた電極が形成され、特に自動車用酸
素センサの素子に適用した場合において、顕著な有用性
を発揮せしめ得たのである。
ところで、かくの如き本発明手法に従って、白金電極が
形成されるセラミックス基体どしては、アルミナ、ジル
コニア、チタニア、トルア、セリア、チタン酸バリウム
等の各種のセラミックス材料から形成される公知の磁器
が用いられ、またその形状としても棒状、板状、円筒状
等の各種の形状のものが用いられることとなるが、特に
本発明にあっては、自動車用酸素センサにおける素子と
して好適に用いられるジルコニア等の固体電解質からな
る有底円筒形状の磁器が、セラミックス基体として有利
に用いられることとなる。なお、本発明に従う電極の形
成は、そのような有底円筒形状の磁器の外周面並びに内
周面に対して、それぞれ実施されることとなる。
そして、かかるセラミックス基体の表面には、該セラミ
ックス基体と同一材質からなる多孔質セラミックス層が
形成される。この多孔質層の表面粗さは、その上に形成
される電極(メッキ層)の付着強度や本発明を酸素セン
サの素子に適用した場合の耐久性に及ぼす影響が大きい
ために、限定されなくてはならない。すなわち、多孔質
層の表面が滑らかな場合には、その多孔質層と電極との
間の付着強度が低くなり、また電極の形成されたセラミ
ックス体が酸素センサの素子とされる場合にあっては、
それが高温下で使用されるために、その長期間の使用中
に多孔質層と電極の界面から剥離し、センサとしての機
能が消失する等の問題を惹起するのであり、また逆に、
多孔質層の表面が余りにも粗いと、重量的に一定量の白
金を付与して電極を形成せしめても、ミクロ的には白金
層が薄くなる、換言すれば単位面積当たりのメッキ膜厚
が薄くなるために、長期間の使用中にメッキ層(を極)
の摩耗により導通切れを生じ、センサとしての機能が消
失する問題等を惹起する。したがって、本発明にあって
は、目的とする電極の形成されるべきセラミックス基体
の表面に形成される多孔質層の粗さは、10点平均粗さ
:Rz表示(J I 5−B−0601)において、1
.5〜50μmの範囲に維持されなければならない。な
お、その最適な範囲としては、5〜35μm程度である
また、かかる多孔質層の厚さにあっても、後の無電解メ
ッキのための活性化処理工程において、高温の活性化液
中に浸漬する要件を採用していることから、自ずから制
限が存在する。すなわち、多孔質層の厚さが余りにも厚
すぎると、活性化液の浸み込み量が多くなり、コスト的
に高くなる等の問題を惹起する場合があるが、これらの
問題以上に重要なことは、酸素センサの素子に適用した
場合において、セラミックス基体と多孔質層から成る電
極支持層(固体電解質)の固有抵抗(インピーダンス)
が増大して、センサ機能に悪影響をもたらす問題を惹起
したり、また焼成時に多孔質層にクラックを発生せしめ
たりする等の問題があることであり、そのために、多孔
質層の厚さは70μmを超えないようにされることとな
る。また、この多孔質層が薄い場合にあっては、多孔質
層とその上に形成されるメッキ層(電極)との間の機械
的付着力が小さくなることに加えて、多孔質層にて覆わ
れない箇所がセラミックス基体表面に生じ易くなり、更
に工業的生産に際しての品質の確保が困難になる等の問
題を発生せしめるところから、多孔質層は少なくとも5
μm以上の厚さにおいて設けられる必要がある。なお、
かかる多孔質層の厚さの最適範囲としては、15〜50
μm程度である。
なお、かくの如き多孔質層を所定のセラミックス基体の
表面に形成するには、一般に、該セラミックス基体と同
一の材質のセラミックス粉末を、必要に応じてPVA、
CMCなどの適当なバインダを加えて、スラリー化して
、そしてこの得られたスラリーを該セラミックス基体の
表面にディッピング等の手法にて塗布せしめ、更に焼成
を行なう (一般に、この際セラミックス基体の焼成も
同時に行なわれる)ことにより、かかるセラミックス基
体の表面に一体的に所定の多孔質層を形成する手法が採
用されることとなる。また、こうして形成される多孔質
層の表面粗さや厚さは、かかるスラリー中に含有せしめ
られるセラミックス基体と同一材質のセラミックス粉末
の粒子径を種々変化せしめることにより、更にはそのよ
うなセラミックス粉末の含有量やバインダ量を種々変え
ることによって、容易に調節することが可能である。
なお、酸素センサの素子を形成する場合にあっては、固
体電解質からなる有底円筒形状のセラミックス基体の、
少なくともその有底部部分を含むように、外周面と内周
面にそれぞれ多孔質層が形成されることとなる。
次いで、このようにして得られた、表面に所定の多孔質
層を有するセラミックス基体に対しては、その無電解メ
ッキ処理の適用に先立って、かかる多孔質層に活性点を
付与するための活性化処理が施されることとなる。この
活性化処理に用いられる活性化液は塩化白金酸(HzP
 t C1h)の溶液(一般に水溶液)?l−あり、そ
して本発明にあっては、かかる塩化白金酸溶液を多孔質
層の多孔構造内部まで浸透させるべく、かかる塩化白金
酸溶液は高温に保持されるのである。このように、活性
化液としての塩化白金酸溶液を高温に保持して、その中
に、多孔質層を設けたセラミックス基体を浸漬せしめる
ことにより、かかる多孔質層の多孔構造内に存在する気
泡が実質的に完全に除去され、もって該多孔質層の内部
まで活性化液が浸透するようになるのである。そして、
このような活性化液の浸透によって活性点が多孔質層の
内部にまで形成され、これにより、その後の無電解メッ
キ操作にて析出させられる金属がそれら活性点の上に析
出し、そして多孔構造の表面に沿って広がり、所定のメ
ッキ層を形成することとなるところから、かかるメッキ
層の多孔質層に対する付着強度(機械的付着力)を効果
的に増大せしめることができるのである。
そして、本発明者らが検討したところによると、前述の
如き多孔質層の性状において、活性化液としての塩化白
金酸溶液の温度が60℃以上であれば、該多孔質層内の
気泡がほぼ完全に除去され得ることが明らかとなった。
したがって、本発明にあっては、塩化白金酸溶液の温度
は少なくとも60℃以上の温度において使用されるので
あり、特に望ましくは、その沸点付近の温度(約100
℃)において用いられることとなる。尤も、この沸点は
、大気圧よりも高い圧力下において塩化白金酸溶液を用
いる場合にあっては、更に高い温度となるものであり、
本発明はそのような状態下においても実施され得るもの
ではあるが、一般的には常圧下において本発明を実施す
ることが望ましく、またその場合の最適温度としては9
5〜100℃である。
また、このように活性化液としての塩化白金酸溶液を高
温度において用いることにより、かかる塩化白金酸溶液
中の白金濃度を低くしても、多孔質層の表面には充分多
くの活性点が形成される。
そして、むしろ白金濃度が高い場合にあっては、乾燥時
において過剰に多い活性点が生じることにより、メッキ
層の厚い箇所が生じたり、また活性点が多孔質層の磁器
表面に接触した点にしか形成されないところから、塩化
白金酸の還元によって形成される余分なメタリック白金
が剥離して、無駄となったり、還元液中に脱落、分散す
る等の問題を惹起することとなる。一方、塩化白金酸溶
液の白金濃度が余りにも低い場合にあっては、多孔質層
に活性点が均一に形成されないために、後の無電解メッ
キ工程においてメッキむらが生じ、均一な厚さのメッキ
層を形成することが困難である問題を惹起する。けだし
、活性化液に浸漬後、高温で乾燥する時、活性化液は凝
集するようになるが、その活性化液が薄い場合CtM度
が低い)活性化液が存在しない部分、換言すれば活性点
が形成されない部分が生じ、これによってメッキ時にメ
ッキされない箇所が生じるようになるからである。
以上の理由から、本発明にあっては、塩化白金酸溶液中
の白金濃度は、0.02〜5g/Jとされるものであり
、また好適には0.05〜3g/lの白金濃度とされ、
更に最適にはO01〜0.8 g / (!の白金濃度
において、用いられることとなる。そして、このような
薄い白金濃度の塩化白金酸溶液中において、上記の如く
、高温度下で、多孔質層を設けたセラミックス基体が、
一般に1〜60分間程度、浸漬処理されるのである。
このように、本発明にあっては、多孔質層を設けたセラ
ミックス基体に対して、白金濃度の低い高温の塩化白金
酸溶液を用いて浸漬処理を施すことにより、かかる多孔
質層に均一な活性点を形成せしめ得るところに、重要な
利点があり、これによって後の無電解メッキ工程にて形
成されるメッキ層の膜厚をより均一と為すことができる
のである。
また、かくの如き高温の塩化白金酸溶液中への浸漬処理
操作の採用は、酸素センサの素子を形成すべくセラミッ
クス基体を有底円筒形状にした場合において、特別の利
点を提供する。すなわち、かかる有底円筒形状のセラミ
ックス基体を、その開口部が上方となるようにセットし
て、活性化液中に浸漬しても、常温では、表面張力のた
めに該セラミックス基体の内孔内には活性化液が侵入し
難いところから、かかるセラミックス基体の内周面に設
けた多孔質層が活性化液に接触され得す、そのために活
性点を形成することができない問題があるのである。し
かしながら、本発明に従って、活性化液(塩化白金酸溶
液)を高温にすると、好ましくは沸騰させると、セラミ
ックス基体の内孔内の空気が膨張し、かつ表面張力が小
さくなるために、かかる内孔内から空気が効果的に排出
、除去され、以てセラミックス基体の内孔内に活性化液
が侵入して、その内周面の多孔質層に接触するようにな
るのである。それ故に、かかるセラミックス基体の有底
円筒形状の内外面を同時に活性化せしめることができる
のである。
そして、このように塩化白金酸溶液中に、浸漬処理され
たセラミックス基体は、次いで乾燥せしめられた後、所
定の還元液にて処理され、これによって多孔質層上に存
在する塩化白金酸が還元されて、メタリックな白金から
なる活性点が該多孔質層上に形成せしめられるのである
。なお、かかる塩化白金酸の還元に用いられる還元液と
しては、例えばヒドラジン、蟻酸、ホルマリン、水素化
硼素ナトリウム、グリセリン等の公知の還元剤を含む溶
液(一般的には水溶液)である。
更に、このようにして多孔質層上に活性点が形成された
セラミックス基体には、常法に従って無電解メッキ処理
が施され、これによってかかる多孔質層上に所定厚さの
金属メッキ層が形成されることとなる。通常の無電解メ
ッキ処理手法を採用しても、セラミックス基体に設けた
多孔質層上には均一な活性点が形成されているところか
ら、かかる多孔質層上に形成されるメッキ層の膜厚が、
効果的により均一化されることとなるのであり、しかも
かかる活性点は多孔質層の内部まで存在するため、メッ
キ金属が多孔質層内部の活性点の上に析出して、メッキ
層を形成するようになるところから、メッキ層の機械的
付着力も増大せしめられ得るのである。なお、かかるメ
ッキ層を構成する金属としては、一般に白金が好適に用
いられることとなるが、他の適当な金属であっても何等
差支えない。また、この無電解メッキによるメッキ層は
、一般に0.1〜1.5μm程度、好適には0.2〜1
.2μm程度の厚さにおいて形成されるものであるが、
更に必要に応じて、かかる無電解メッキ層の上に電気メ
ツキ手法により更なるメッキ層を重ねて形成せしめ、全
体としてのメッキ層の厚さを厚くして、電極を構成せし
め、以てセラミックス基体のそれぞれの用途に適用され
得るようにしても、何等差支えない。
(発明の効果) 以上の説明から明らかなように、本発明は、セラミック
ス基体の電極が設けられるべき表面に、所定の厚さ並び
に表面粗さを有する特定の多孔質層を形成せしめる一方
、かかる多孔質層上に無電解メッキ手法にてメッキ層を
形成せしめるに先立って、塩化白金酸溶液を高温で且つ
低濃度で用いた浸漬処理手法によって、かかる多孔質層
上に活性点を存利に且つ均一に形成せしめるようにした
ものであって、これにより、電極としてのメッキ層の厚
さをより均一化せしめ、またかがるメッキ層の付着強度
を効果的に高め得たのであり、そしてその耐久性を高め
得たところに、本発明の大きな工業的意義が存するもの
である。なかでも、本発明は、酸素センサの素子におけ
る電極形成に有利に適用されるものであり、それによっ
て、信頼性のある、且つ耐久性に優れた素子を製造し得
ることとなったことは、本発明の大きな利点の−っであ
る。
(実施例) 以下に本発明の実施例を示し、本発明を更に具体的に明
らかにすることとするが、本発明が、そのような実施例
の記載によって何等の制約をも受けるものでないことは
、言うまでもないところである。
まず、安定化剤としてY2O2を6モル%含み、残部が
ジルコニアからなるセラミックス粉末を用いて、外径:
9m、内径:41)m、長さ:32nの有底円筒形状の
、酸素センサ用セラミックス基体を成形した。一方、か
かるセラミックス基体を構成するセラミックス粉末と同
一の材質からなるセラミックス粉末を用いて、その粒子
径、粉末量、バインダ(PVA)量等を種々変えて、各
種の泥漿を調製した0次いで、この調製された各種の泥
漿中に、前記セラミックス基体をデイツピングして、該
基体の内外面にそれぞれの泥漿を塗布せしめ、その後焼
成を行なうことにより、下記第1表に示される如き各種
の厚さ及び表面粗さくRz)の多孔質層を一体的に設け
た酸素センサ用セラミックス基体(燃焼体)を得た。
次いで、かかる多孔質層を設けたセラミックス基体を、
第1表に示される如く白金濃度を0.01〜10 g 
/ Itの範囲内で種々変化せしめた、98〜100℃
に加熱した塩化白金酸水溶液中に浸漬せしめて、約15
分間処理を行なった後、125℃の温度で乾燥せしめ、
その後水大化硼素ナトリウム水溶液からなる還元液に1
5分間浸漬して、活性化処理を行なった。また、比較例
として、白金濃度が10g/lである常温の塩化白金酸
溶液を用いて、セラミックス基体を浸漬処理する実験(
Nn12)を行なった。なお、これら塩化白金酸溶液に
よるセラミックス基体の浸漬処理において、その溶液温
度が高い(98〜100’c)場合には、有底円筒形状
のセラミックス基体の内孔内の空気が容易に排出、除去
されて、塩化白金酸溶液が侵入したが、常温下の塩化白
金酸溶液を用いた場合にあっては、セラミックス基体の
開口部が上方に位置するようにセラミックス基体を該溶
液中にセットしても、その内孔内の空気は直ちに除去さ
れないことが確認された。
そして、このようにして活性化処理した多孔質層を有す
るセラミックス基体を、市販の白金無電解メッキ液を用
いて、白金濃度0.3g/It、温度30℃、7時間の
条件下において通常の無電解メッキを行ない、かかる多
孔質層上に白金メッキ層を形成せしめ、更にその後、9
00’Cの温度で1時間、大気中において熱処理を行っ
た。
かくして得られた白金メッキ層からなる電極が付与され
たセラミックス基体について、その白金メッキ層の厚さ
を測定し、その結果を下記第1表に示した。なお、白金
メッキ層の厚さの測定は、有底円筒形状を為すセラミッ
クス基体の有底部から10鰭離れた位置おける外周面上
に形成されたメッキ層の厚さについて、その円周上の等
距離にある4点の位置において、螢光X線法にて測定す
ることにより、行なわれた。
かかる第1表の結果から明らかなように、塩化白金酸溶
液中の白金濃度が余りにも低かったり(ml) 、厚す
ぎたり(Ikll)すると、メッキむらが生じ、均一な
厚さのメッキ層が得られないのであり、これに対して、
本発明に従う0.02〜5g/lの白金濃度の塩化白金
酸溶液を用いた場合においては、より均一な厚さの白金
メッキ層が形成されることとなるのである。なお、常温
の塩化白金酸溶液を用いてセラミックス基体を処理した
場合にあっても、メ・7キむらが生じることが認められ
る。
また、このようにしてセラミックス基体の多孔質層上に
形成された白金メッキ層について、その付着強度と多孔
質層の表面粗さくRz)との関係を調べた結果が、第1
図に示されている。なお、このメッキ層の付着強度は、
該メッキ層上に一定面積でハンダ付けを行ない、そのハ
ンダ付は部分のビール強度を測定することにより評価さ
れたものである。
更に、上記で得られた白金メッキ層を内外面に形成して
成るセラミックス基体を用い、そのメッキ層の上にスピ
ネル層を所定厚さにコーティングして、350℃のモデ
ルガスによる電気測定した結果のインピーダンスが、多
孔質層の厚さとの関係において、第2図に示されており
、また、動力計にて850時間の耐久試験を行なった後
のリッチ起電力が、多孔質層の表面粗さくRz)との関
係において第3図に示されている。これら第2図および
第3図の結果から明らかなように、セラミックス基体に
形成される多孔質層の厚さが厚くなり過ぎると、インピ
ーダンスが高くなるところから、その厚さは70μm程
度が限度であることが認められ、また表面粗さくRz)
についても、それが余りにも粗過ぎたり、あるいは平滑
になり過ぎたりすると、耐久性がよくないことが認めら
れるのである。
なお、第4図には、本発明に従って形成された多孔質層
を有するブロックを用い、これを各種の水温の水中に一
定時間浸漬したときにおける多孔質層の気孔率が示され
ているが、このグラフから明らかなように、水温が60
℃以上であれば、気孔率は100℃の水中に浸漬した場
合とほぼ同一であり、それ故、多孔質層はほぼ完全に脱
泡されている伜とが理解される。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第4図はそれぞれ実施例において求められた
グラフであり、第1図は多孔質層の表面粗さとメッキ層
の付着強度との関係を示し、また第2図は多孔質層の厚
さとインピーダンスの関係を示し、更に第3図は表面粗
さと耐久試験後のリッチ起電力の関係を示し、そして第
4図は水中浸漬温度と多孔質層の気孔率との関係を示し
ている。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)セラミックス基体の表面に、同一材質からなる多
    孔質層を、5〜70μmの厚さにおいて且つ10点平均
    粗さ:Rz表示で1.5〜50μmの表面粗さにおいて
    、形成する多孔質層形成工程と、 かかる多孔質層を設けたセラミックス基体を、白金濃度
    が0.02〜5g/lであり且つ温度が少なくとも60
    ℃以上である高温の塩化白金酸溶液中に浸漬して処理せ
    しめ、次いでそれを乾燥した後、還元液にて処理するこ
    とにより、かかる多孔質層に活性点を付与する活性化処
    理工程と、 この活性点を有する多孔質層に対して、常法に従つて無
    電解メッキ処理を施し、該多孔質層上に所定厚さのメッ
    キ1を形成せしめる無電解メッキ工程とを、 含むことを特徴とする電極形成方法。
  2. (2)前記セラミックス基体が、固体電解質にて構成さ
    れている特許請求の範囲第1項記載の電極形成方法。
  3. (3)前記セラミックス基体が有底円筒形状を為すもの
    であり、且つその外周面及び内周面に対して同時に電極
    形成操作が施される特許請求の範囲第2項記載の電極形
    成方法。
JP60097495A 1985-05-07 1985-05-07 電極形成方法 Expired - Lifetime JPH065219B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60097495A JPH065219B2 (ja) 1985-05-07 1985-05-07 電極形成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60097495A JPH065219B2 (ja) 1985-05-07 1985-05-07 電極形成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS61254848A true JPS61254848A (ja) 1986-11-12
JPH065219B2 JPH065219B2 (ja) 1994-01-19

Family

ID=14193845

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP60097495A Expired - Lifetime JPH065219B2 (ja) 1985-05-07 1985-05-07 電極形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH065219B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63194309A (ja) * 1987-02-06 1988-08-11 工業技術院長 薄膜温度センサ
US5372838A (en) * 1991-12-27 1994-12-13 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Process for fabricating electrode of oxygen sensor
JPH11326267A (ja) * 1998-03-11 1999-11-26 Ngk Spark Plug Co Ltd セラミック体の導電膜形成方法
JP2000105213A (ja) * 1998-07-23 2000-04-11 Robert Bosch Gmbh 導電性ベ―ス層及び多孔質被覆層を有する層系及びその製造方法並びにその使用
JP2002323474A (ja) * 2001-04-25 2002-11-08 Denso Corp ガスセンサ素子の製造方法
JP2016011884A (ja) * 2014-06-30 2016-01-21 株式会社デンソー ガスセンサ素子及びその製造方法
JP2016065850A (ja) * 2014-03-28 2016-04-28 日本碍子株式会社 膜接合構造体、その製法及びガスセンサ

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63194309A (ja) * 1987-02-06 1988-08-11 工業技術院長 薄膜温度センサ
US5372838A (en) * 1991-12-27 1994-12-13 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Process for fabricating electrode of oxygen sensor
JPH11326267A (ja) * 1998-03-11 1999-11-26 Ngk Spark Plug Co Ltd セラミック体の導電膜形成方法
JP2000105213A (ja) * 1998-07-23 2000-04-11 Robert Bosch Gmbh 導電性ベ―ス層及び多孔質被覆層を有する層系及びその製造方法並びにその使用
JP2002323474A (ja) * 2001-04-25 2002-11-08 Denso Corp ガスセンサ素子の製造方法
JP2016065850A (ja) * 2014-03-28 2016-04-28 日本碍子株式会社 膜接合構造体、その製法及びガスセンサ
JP2016011884A (ja) * 2014-06-30 2016-01-21 株式会社デンソー ガスセンサ素子及びその製造方法
US10591438B2 (en) 2014-06-30 2020-03-17 Denso Corporation Gas sensor element and manufacturing method thereof

Also Published As

Publication number Publication date
JPH065219B2 (ja) 1994-01-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH09304334A (ja) 酸素センサ素子の製造方法及び酸素センサ素子
JPH037635B2 (ja)
JPS6213622B2 (ja)
JPS61254848A (ja) 電極形成方法
US4372824A (en) Method of manufacturing oxygen sensor
US6306457B1 (en) Coated system and method for its manufacture and its use
JP2563953B2 (ja) 酸素センサ
US6315880B1 (en) Chemical plating method, electrolytic cell and automotive oxygen sensor using it
CA1135035A (en) Aging treatment for exhaust gas oxygen sensor
JPH0798294A (ja) 酸素センサ及びその電極形成法とリード線取付方法
JPH01203963A (ja) 酸素センサ素子及びその製造方法
JP3670846B2 (ja) セラミック体の導電膜形成方法
JP3362517B2 (ja) 酸素センサ素子の製造方法
JP2876095B2 (ja) 黒鉛製電解加工用電極
JPS60107560A (ja) 酸素濃度センサの製造方法
JPS58204365A (ja) O↓2センサ
JPH09264871A (ja) セラミック体の多孔質膜形成方法
JPH0820404B2 (ja) 酸素センサ素子
JP3020688B2 (ja) 酸素センサ素子
JPS63167261A (ja) 酸素センサ素子の製造方法
JPH0322715B2 (ja)
JP4620647B2 (ja) ガスセンサ素子およびガスセンサ
JP2004170404A (ja) ガスセンサの製造方法、検出素子、及びガスセンサ
JPS6163584A (ja) 貴金属メツキ層を有するセラミツクスセンサ−の処理方法
JP2611310B2 (ja) 耐熱複合Niめっき部材の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term