JPS6125304Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は例えばスイツチ、コンセントや表示
ランプ等の器具を取り付ける合成樹脂製の取付枠
に関する。

従来の取付枠は第１図に示す金属製のものが広
く使用されている。即ち、取付枠イの取付部ロに
壁体、埋込ボツクス等に螺合する固定ねじの孔ハ
を設け、且つこの孔ハ，ハの間に両端に横穴ニを
設けた器具ホが嵌合する窓孔ヘを形成し、更に取
付部ロの相后間をつなぐ左右の連結部トには前記
横穴ニを係合する突起チを設けると共に、一方の
連結部トには溝孔リを設けて前記器具孔ヘとの間
で突起チを有する薄肉部ヌを形成し、溝孔リにド
ライバーＹを入れてこじることにより前記薄肉部
ヌを突出変形させて前記器具本体ホの横穴ニを係
合して、器具ホを取付枠イに固定するものであ
る。

従つて、固定作業の際にドライバーＹによつて
薄肉部ヌをこじ曲げなければならず作業性が悪い
と共に、何らかの理由により器具ホや故障した場
合の器具ホの取り換えは先ず、ドライバーＸでこ
じつて薄肉部ヌの変形を元に戻して器具ホを取り
外し、再度新しい器具ホの固定でドライバーＹに
よる薄肉部ヌのこじ曲げが必要となる。よつて薄
肉部ヌは曲げの反復により切断することがある。
また、薄肉部ヌはガイドを設けること無く突出変
形して、器具ホの横穴ニを係合するものであるか
ら、複数個の器具ホを一個の取付枠イに固定した
場合、複数個の薄肉部ヌを均一にドライバーＹに
よりこじ曲げることは困難な作業である。従つて
この薄肉部ヌの上下の浮き沈みなどで器具ホが上
下に不揃いとなり作業の仕上りが悪いという欠点
があつた。

この考案は上記の事情に着目してなされたもの
であり、その目的とするところは弾力性を有する
合成樹脂製としてドライバーによるこじ曲げ作業
を無くし、工具を使用すること無く器具がワンタ
ツチで固定することができると共に、器具の取り
換えに反復性が伴え、更に器具の取り外しが容易
になり、しかも複数個の器具を固定しても不揃い
になることが無く、しかも器具の取り外しの際の
工具による弾性片の破損を防止する機能を持つた
取付枠を提供するにある。

以下この考案の一実施例をコンセントに使用し
た第２図及び第４図に基づいて説明する。１は器
具であり、器体２と蓋体３を組み合わせ締付金具
４によつて組み立てている。５は突起であり器具
１の両側に設けた締付金具４に一対設けている。
尚この突起５は器体２や蓋体３に直接設けてもよ
い。６は取付部であり、器具１を３個並設して固
定できる大きさの窓孔７を形成した枠体８の両端
に壁体、埋込ボツクス等に螺合する固定ねじ（図
示せず）が通る孔９を形成している。そして、段
部１０を取付部６の両端に形成することにより取
付枠Ｘを連設した際に取付枠Ｘの相互間がズレる
ことを防止している。１１ａ，１１ｂは連結部で
あり、取付部６の相互間をつなぎ、一方の連結部
１１ａには器具１に設けた突起５を係合する角形
の孔１２を形成し、他方の連結部１１ｂは垂下片
１３を設けて断面Ｌ字状としこの垂下片１３には
コ字状の溝１４を形成して両側部と上部を切り離
して撓むと共に、両端部１５を切り欠いた上面１
６を有する弾性片１７を形成し、且つこの弾性片
１７と対応する連結部１１ｂの位置に溝１４へ突
き出す突起１８を設けている。１９は弾性片１７
の上面１６に形成し、突起１８と対向させたリブ
でありドライバーＹを溝１４に挿入する際の案内
としている。

而して、取付枠Ｘに器具１を固定するにはま
ず、連結部１１ａに形成した孔１２に器具１の突
起５を係合する。その後、この係合部を支点とし
て器具１を回動させる。すると、突起５によつて
弾性片１７が合成樹脂の弾力性により撓む、そし
て、突起５が弾性片１７の上面１６と対応する位
置に来たときに突起５が連結部１１ｂの下面に当
接すると共に弾性片１７の上面１６に載置して係
止し、器具１を取付枠Ｘに固定するものである。
取付部６に形成した孔２０は前記孔９が利用でき
ない場合に固定ねじ（図示せず）を壁面にねじ込
むためのものである。孔２１は取付枠Ｘの前面に
プレート（図示せず）を装着するためのものであ
る。

また、器具１を取付枠Ｘから取り外すには第３
図に示す如くドライバーＹを器体１と弾性片１７
との間に差し込む。その際、ドライバーＹは突起
１８に当接してドライバーＹの差し込みすぎによ
る弾性片１７の破損を防止している。そして、ド
ライバーＹをこじることによつて弾性片１７を円
弧状に撓ませて上面１６に係止している突起５を
外して器具１を取り外すものであるが、上面１６
の両端部１５は切り欠いてあるので弾性片１７を
無理に大きく撓ませること無く器具１を取り外す
ことができる。

第４図は器具１の突起５の両端部２２を切り欠
いたものであり、第３図と同じく円弧状に撓んだ
弾性片１７にほぼ沿うので弾性片１７を無理に大
きく撓ませること無く器具１を取り外すことがで
きる。

また、弾性片１７は突起５を係止して、つまり
塑造成形によつて形成した元の状態に戻つて器具
１を固定しているので、複数の器具１を一個の取
付枠Ｘに固定した場合にも夫々の弾性片１７は均
一に突起５を係止するものである。

この考案は以上説明した如く、器具１の突起５
を係止する弾性片１７または弾性片１７に係止す
る突起５の両端部１５，２２を切り欠いたから、
弾性片１７の弾力性によりドライバーＹによるこ
じ曲げ作業を無くし、工具を使用すること無く器
具１が孔１２を支点として回動するだけでワンタ
ツチ固定することができると共に、器具１の取り
換えに反復性が伴え、更にドライバーＹを器具１
と弾性片１７との間に差し込んでこじることによ
り弾性片１７を撓ませるだけであるから器具１の
取り外しが容易になり、しかも弾性片１７の裏面
に沿うように下方から挿入して弾性片１７を表面
側に撓ませる工具の先端に衝合する挿入規制用の
突起１８を連結部１１ｂから該連結部１１ｂと弾
性片１７との間の溝１４の方へ突き出してあるか
ら、ドライバーＹを器具１と弾性片１７との間に
下方から差し込む場合、ドライバーＹの先端が挿
入規制用の突起１８に衝合する為ドライバーＹの
差し込み過ぎによる弾性片１７の破損を防止でき
る。また、夫々の弾性片１７は突起５を係止し
て、よまり塑造成形により形成した元の状態に戻
つて器具１を固定しているから夫々の弾性片１７
は均一に突起５を係止し、弾性片１７が浮き沈み
することがない。従つて複数個の器具１を一個の
取付枠Ｘに固定しても、器具１が上下に不揃いと
なることを防止し、電気的な絶縁効果を有する取
付枠が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例を示す正面図である。第２図乃
至第４図はこの考案の一実施例を示し、第２図は
斜視図、第３図は拡大図、第４図は拡大図であ
る。 １……器具、２……器体、３……蓋体、４……
締付金具、５，１７……突起、６……取付部、７
……窓孔、８……枠体、９，１２，２１……孔、
１０……段部、１１ａ，１１ｂ……連結部、１３
……垂下片、１４……溝、１５，２２……両端
部、１６……上面、１７……弾性片、１８……突
起、１９……リブ、Ｙ……ドライバー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 両側に一対の突起を設けた器具を複数個固定す
   る窓孔を形成した枠体の両端を壁体、埋込ボツク
   ス等に螺合する固定ねじの孔を有する取付部と
   し、この取付部の相互間をつなぐ連結部の一方に
   器具に設けた突起を係合する孔を形成し、他方の
   連結部は垂下片を設けて断面Ｌ字状とし垂下片に
   は両側部と上部を切り離して撓むと共に内側上方
   に傾斜した面を有する弾性片を形成し、弾性片の
   上面で器具の突起を係止させる取付枠において、
   弾性片の裏面に沿うように下方から挿入して弾性
   片を表面側に撓ませる工具の先端に衝合する挿入
   規制用の突起を連結部から該連結部と弾性片との
   間の溝の方へ突き出して成ることを特徴とする取
   付枠。