JPS61249802A - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は空気入りラジアルタイヤに関し、特に負荷変形
の大きな航空機用ラジアルタイヤに好適なベルト構造の
改良に係るものである。

（従来の技術） 航空機用ラジアルタイヤは高速回転時の遠心力に対する
充分な耐久性を有することが必要と考えられており、そ
のベルト構造としては、タイヤの周方向に実質的に平行
に配列したコードよりなる複数の周方向ベルト層を相互
に積層したもの、並びにタイヤの周方向に対して比較的
大きな角度で傾斜させて配列したコードよりなる斜方向
ベルト層を周方向ベルト層の最上層または最下層と組合
わせたもの等が従来より提案されている。

（発明が解決しようとする問題点） 上述の提案に係るベルト構造は、高速回転時の遠心力に
対しては充分な耐久性を発揮するものであるが、特に航
空様用タイヤにおけるごとく負荷時の縦方向たわみが約
２８〜３８％と極端に大きなタイヤにあってはタイヤの
半径方向外方に位置する周方向ベルト層のコードと被覆
ゴムとの間、および被覆ゴム相互間でセパレーションの
発生する現象が認められ、また時にはトレッド外表面の
両側区域が局所的に凹形状に摩耗するという、いわゆる
偏摩耗現象も見受けられる。さらに、周方向ベルト層の
みからなるベルト構造では充分なコーナリングパワー、
したがって満足すべき操縦性能が得られなかった。周方
向ベルト層と斜方向ベルト層との組合わせよりなるベル
ト構造では操縦性能をある程度改善することが可能とな
るが、かかるベルト構造にあってもベルト外端部におけ
る耐セパレーシヨン性能および耐偏摩耗性能はいずれも
不十分であり、なお改良の余地が指摘されている。

したがって本発明は、周方向ベルト層と斜方向ベルト層
とを組合わせたベルト構造を具え、しかも満足すべき耐
セパレーシヨン性能および耐偏摩耗性能を有し、特に航
空機用として最適なラジアルタイヤを提案することを目
的としている。

（問題点を解決するための手段） この目的を達成すべ〈発明者らが鋭意検討を重ねた結果
、下記の事実が判明した。すなわち、航空機用ラジアル
タイヤにおいては正規状態で負荷時の半径方向たわみが
前述のごとく約４０％近くにも達することがあり、また
使用内圧も例えば１０〜２０Ｉｃ９／ｄと高く設定され
る場合もあることから、周方向における接地形状はショ
ルダ一部、すなわち両側区域で長く、中央区域では短い
ものとなり、接地圧は両側区域で極端に高く、中央区域
では低くなる傾向を呈し、その結果として不均一な摩耗
を生じていることを確認した。また、接地面下でトレッ
ド部、特にその両側区域には大きな軸線方向圧縮力が作
用し、両側区域に無理な圧縮変形が発生する傾向が認め
られ、これも偏摩耗発生の原因となっていること、さら
には両側区域の最外層近傍のベルトコード界面に上述の
軸線方向圧縮変形に伴なって大きなせん断力が発生する
ことを確認した。

本発明は、接地圧を均一化することができ、しかも負荷
時に局所的に作用する圧縮力を適切に緩和することので
きる構成のベルト構造によれば前述した従来技術の問題
点を解決することが可能となるとの着想に基いてなされ
たものである。すなわち本発明は、ラジアル方向に配置
され、ビードコアを内方から外方に折返えしたコードか
らなる少なくとも２層のカーカス層と、トレッド幅のほ
ぼ全幅に相当する幅を有し、周方向に対してほぼ平行に
配置されたコードよりなる少なくとも２層の周方向ベル
ト層と、該周方向ベルト層に隣接して配置され、前記周
方向ベルト層よりも狭い幅を有し、周方向に対して傾斜
したコードよりなる少なくとも１層の斜方向ベルト層と
を具える空気入りラジアルタイヤにおいて、前記周方向
ベルト層の両側区域に配設されるコードの強力を該ベル
ト層の中央区域に配設されるコードの強力より高く設定
したことを特徴とするものである。

（作用および好適な実施態様） 本発明において複数の周方向ベルト層と、これら周方向
ベルト層間に配置される斜方向ベルト層とを組合わせる
のは、航空機用タイヤでは約３００〜４００ｋ　ｒａ　
／ｈにも達する高速度での使用下で生じる遠心力に対し
て充分なタガ効果を発揮させる必要があり、同時に所定
のコーナリングパワーも必要とされることに基いている
。これらの要求を充分に満足させるため、斜方向ベルト
層が周方向に対してなす角度は例えば５０〜９０°と比
較的大きく設定し、また斜方向ベルト層の幅は隣接する
周方向ベルト層の幅よりも狭く設定するのが望ましい。

斜方向ベルト層の周方向に対する角度が小さすぎたり、
斜方向ベルト層が最外層に配置される場合には、タイヤ
の負荷転勤時にトレッド部に作用する圧縮力によってセ
パレーションが発生する傾向が認められるので、かかる
配置は採用すべきではない。

また本発明において周方向ベルト層の両側区域における
コードの強力を中央区域におけるコードの強力に対して
好適には１２０〜１７０％の範囲内で高く設定するのは
、かかる構成とすることによってタイヤの接地圧を軸線
方向に均一化することができ、これにより両側区域にお
ける早期摩耗を効果的に抑制することが可能となるから
である。逆に、中央区域におけるコードの強力を両側区
域のコードの強力より高く設定する場合には、高速回転
時に周方向ベルト層が中央区域において伸びにくくなり
、両側区域における接地圧が増加することになる。なお
周方向ベルト層のコードの強力を中央区域と両側区域と
では異らせたことによる効果を充分に発揮させるため、
両側区域はトレッドの接地端より軸線方向内方に向けて
延在し、かつトレッド幅の約３０％の幅を有する領域を
含むよう設定するのが望ましい。

さらに、本発明を実施するにあたっては、周方向ベルト
層の両側区域に軸線方向の圧縮力が作用する際にコード
界面に生じるせん断力を一層効果的に緩和させるために
、両側区域におけるコードを中央区域のコードの被覆ゴ
ムより低硬度、好適には約７０〜８５％のショアーＡ硬
度を有する被覆ゴムによって被覆するのが有利である。

（実施例） 以下、本発明を図示の実施例について説明する。

この実施例は本発明をタイヤサイズが８４６Ｘ　１８，
０Ｒ２０の航空機用ラジアルタイヤに適用したものであ
り、図面は同タイヤのベルト構造の構成および配置を示
すための線図的な部分断面図である。

本実施例に係るタイヤは、その周方向に対して直角に配
列されたコードよりなる２層のカーカス層ｉｔ、　１２
と、周方向に対してほぼ平行に配列されたコードよりな
る４層の周方向ベルト層２１．２２゜２３、２４と、周
方向に対して傾斜して配列されたコードよりなる２層の
斜方向ベルト層３１．３２とを有している。

周方向ベルト層２１．２２．２３．２４は、３０００ｄ
　／３の芳香族ポリアミド繊維コードにより構成し、負
荷時におけるトレッド４０の接地幅Ｔｗの約８５％の幅
を有する中央区域Ｃｗと、残余の両側区域とに区分する
。したがって両側区域は接地端Ｐの軸線方向内側に位置
する領域ＬＷおよび軸線方向外側に位置する領域Ｌ　Ｗ
　ｌを含んでいる。周方向ベルルト層を構成するコード
の相互間隔は、当該ベルト層の全幅にわたり均一とする
ことができるが、図示例では中央区域で１．４ｍａ＋、
両側区域で２．４１１１ＩＩｌとする。なお周方向ベル
ト層のコードの強力は、中央区域では１１２ｋＱ　７本
、両側区域では１６５ｋ（］　／本とする。また、周方
向ベルト層のコードを被覆する被覆ゴムの硬度は、中央
区域ではショアーＡ硬度を７５°２両側区域ではショア
ーＡ硬度を６０゜とする。

他方、斜方向ベルト層３１．３２は、周方向ベルト層と
同様に３０００１　／３の芳香族ポリアミド繊維コード
により構成し、各コードは周方向に対して６７°の角度
で傾斜させて配列する。斜方向ベルト層３１．３２は相
互に逆向きに延在させ、それぞれ半径方向内側よりみて
第１層と第２層の周方向ベルト層２１．２２の間、およ
び第２層と第３層の周方向ベルト層２２．２３の間に配
置する。斜方向ベルト層３１、３２の幅は接地幅ＴＶの
約９５％とする。

（発明の効果） 本発明の作用効果を確認するため、次の３種類のタイヤ
を用いて比較試験を行なった。

■　斜方向ベルト層をもたず周方向ベルト層のコードの
強力および被覆ゴム硬度を両側区域と中央区域とで相違
させない比較例としてのタイヤ：このタイヤにおいて周
方向ベルト層のコードは３０００ｄ　／３、強力が１６
５Ｊ７　／本であり、被覆ゴムのショアーＡ硬度は７５
６である。

■　周方向ベルト層のコードの強力を中央区域で１１２
ｋｇ／本、両側区域で１６５ｋｇ／本とし、両区域にお
ける被覆ゴム硬度は相違させず、ショアーＡ硬度を７５
′″とした本発明のタイヤ（Ａ）。

■周方向ベルト層のコードの強力を上記タイヤ（Ａ）と
同一に設定し、被覆ゴムのショアーＡ硬度を中央区域で
６０°、両側区域で７５°とした本発明のタイヤ（Ｂ）
。

これらのタイヤをそれぞれ正規荷重で５０００ｋ　ｍの
ドラム走行試験に供した後、ドレッド外表面の両側区域
における偏摩耗口および最外層の周方向ベルト層の軸線
方向のセパレーションに基くき裂の長さを測定したとこ
ろ、次表に示す測定結果が得られた。

コノ族に示した測定結果から、本発明において周方向ベ
ルト層のコードの強力を中央区域と対比して両側区域で
より大きく設定することにより、トレッド外表面の両側
区域における偏摩耗と、周方向ベルト層におけるセパレ
ーションとを効果的に抑制することができ、さらに被覆
ゴムの硬度を中央区域と対比して両側区域でより低く設
定する場合には耐偏摩耗性能および耐セパレーシヨン性
能を一層向上させうろことは明らかである。すなわち本
発明によれば機能的に優れ、満足すべき耐久性を有し、
航空機用として好適なラジアルタイヤを提供することが
可能となるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例による航空機用ラジアルタイヤ
のベルト構造を示す線図的な部分断面図である。 １１、１２・・・カーカス層 ２１、２２．２３．２４・・・周方向ベルト層３１、３
２・・・斜方向ベルト層 Ｃｗ・・・中央区域 ＬＷ・・・両側区域の内側領域

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、ラジアル方向に配置され、ビードコアを内方から外
   方に折返えしたコードからなる少なくとも２層のカーカ
   ス層と、トレッド幅のほぼ全幅に相当する幅を有し、周
   方向に対してほぼ平行に配列されたコードよりなる少な
   くとも２層の周方向ベルト層と、該周方向ベルト層に隣
   接して配置され、前記周方向ベルト層よりも狭い幅を有
   し、周方向に対して傾斜したコードよりなる少なくとも
   １層の斜方向ベルト層とを具える空気入りラジアルタイ
   ヤにおいて、前記周方向ベルト層の両側区域に配設され
   るコードの強力を該ベルト層の中央区域に配設されるコ
   ードの強力より高く設定したことを特徴とする空気入り
   ラジアルタイヤ。 ２、特許請求の範囲第１項記載の空気入りラジアルタイ
   ヤにおいて、前記周方向ベルト層の両側区域は、トレッ
   ドの接地端より軸線方向内方に向けて延在し、かつトレ
   ッド接地幅の約３０％以内の幅を有する領域を含むこと
   を特徴とする空気入りラジアルタイヤ。 ３、特許請求の範囲第１項または第２項記載の空気入り
   ラジアルタイヤにおいて、前記周方向ベルト層の両側区
   域に配設されるコードの強力を該ベルト層の中央区域に
   配設されるコードの強力に対して約１２０〜１７０％に
   設定したことを特徴とする空気入りラジアルタイヤ。 ４、特許請求の範囲第１項、第２項または第３項記載の
   空気入りラジアルタイヤにおいて、前記周方向ベルト層
   の両側区域におけるコードは、該ベルト層の中央区域に
   おけるコードを被覆する被覆ゴムより低硬度の被覆ゴム
   によって被覆されていることを特徴とする空気入りラジ
   アルタイヤ。 ５、特許請求の範囲第４項記載の空気入りラジアルタイ
   ヤにおいて、前記周方向ベルト層の両側区域におけるコ
   ードの被覆ゴムは該ベルト層の中央区域におけるコード
   の被覆ゴムに対して約７０〜８５％のショアーＡ硬度を
   有することを特徴とする空気入りラジアルタイヤ。