JPS6124833Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は浴槽水をポンプで熱交換器に送り、該
熱交換器で加熱した後浴槽に戻して浴槽水を加熱
し、又熱交換器に送られる浴槽水の温度を温度検
出器で検出して、設定温度になれば温度制御回路
が動作してバーナの燃焼を停止せしめて浴槽を適
温に沸き上げるようにした強制循環式風呂釜に関
するものである。

（従来の技術） 従来より例えば特開昭48−2426号公報に示され
るように、浴湯が設定した温度に加熱されたこと
を温度検出器で検出してバーナの燃焼を自動停止
させるようにした風呂釜が知られている。温度検
出器は浴槽内に挿入して浴槽内の湯温を直接検出
するようにしたものも考えられているが、この場
合、ポンプを用いる強制循環式風呂釜においては
器具本体が浴槽より遠隔位置に設置されることも
多く、器具と温度検出器とを極めて長い信号線で
結ばなければならない事情があるため、この種風
呂釜にあつては温度検出器は器具本体内の配管部
に取り付けられるのが通例である。

（考案が解決しようとする問題点） この従来の強制循環式風呂釜では一度設定温度
に沸き上げた後、浴槽内の湯をゆるめ過ぎた場合
等に再び前記設定温度に加熱せんとしても配管内
には設定温度のままの湯が残つており、温度検出
器がこの設定温度の湯を検出して燃焼の自動停止
機能が動作するための再加熱が行えない問題点が
あつた。

本考案は上記従来の問題点を解決し、この種風
呂釜の使用性能を向上させることを目的とする。

（問題点を解決するための手段） 上記の目的を達成させるために本考案は次のよ
うな構成としている。すなわち、浴槽とポンプを
介して往管並びに復管とで連結した熱交換器、該
熱交換器を加熱するバーナ、上記往管に設けた温
度検出器、該温度検出器の検出湯温が設定温度に
なれば動作して前記バーナの燃焼を停止せしめる
温度制御回路、該温度制御回路への通電を制御す
る流水検出器を有し、流水検出当初の一定時間前
記温度制御回路を不動作状態に拘束する遅延回路
を設けている。

（作用） このような構成からなる本考案の強制循環式風
呂釜において、浴湯を加熱し温度検出器の検出温
度があらかじめ設定した温度になれば温度制御回
路が動作してバーナの燃焼を停止させ、ポンプの
運転も停止する。こうして一度設定温度に沸き上
げた後、浴槽内の湯をゆるめ過ぎた場合に再び元
の設定温度にまで加熱するに際し、ポンプの始動
と共に流水検出器が流水を検出し、バーナが燃焼
する。このとき往管内には設定温度の湯があり温
度検出器は設定温度を検出するが、前記流水検出
器の流水検出と同時に遅延回路が動作し、温度制
御回路を一定時間不動作に拘束するのでバーナの
燃焼は停止されない。この遅延回路が動作する一
定時間のうちに配管内にあつた設定温度の湯は循
環して浴槽内に搬送され、前記往管からは浴槽内
にあつた低温の湯が流入し、これを加熱するので
ある。前記一定時間経過後、温度制御回路は拘束
を解かれ本来の温度制御を行なつて浴湯が設定温
度になればバーナの燃焼を停止させるのである。

（実施例） 以下本考案の実施例を図面と共に設明する。

１は風呂釜主体で、主体１内には熱交換器２
と、該熱交換器２を加熱するバーナ３を有し、又
主体１の熱交換器２と浴槽４とは往管５並びに復
管６とで連結してあり、往管５の浴槽４連通位置
は復管６の浴槽４連通位置より上位置に設けてあ
る。そして主体１内の往管５には上流から温度検
出器７、流水検出器８、循環ポンプ９を設けてあ
り、ガスバーナ３へのガス供給路１０にはガス電
磁弁１１を設けてある。１２は点火器、１３は炎
検出器である。１４は制御装置、１５は浴室に設
けた遠隔操作器で、運転スイツチ１６並びに温度
調節器１７を設けてある。

次に第２図に示した制御装置の回路図について
説明すると、変圧器１８の一次側に後述するリレ
ー１９の常開スイツチ２０を介して循環ポンプ９
が、又後述する制御回路２２内のリレーの常開ス
イツチ２３を介して電磁弁１１等の負荷Ａが共に
電源に直列に接続してある。５４は整流器であ
る。運転スイツチ１６は前記リレー１９の前段の
電源ラインに設けてあり、又該リレー１９の後段
の電源ラインに流水検出器８のスイツチ２４を設
けて、該スイツチ２４を介して遅延回路２３、温
度制御回路２６並びに制御回路２２に通電するよ
うにしてある。温度制御回路２６は固定抵抗２７
と負特性サーミスタで構成した温度検出器７との
接続点を入力端子に、固定抵抗２８と温度調節器
１７により調整される可変抵抗２９との接続点を
基準端子に接続した比較器３０を有し、又該比較
器３０の出力端子にベースを続したnpn型のトラ
ンジスタ３１と該トランジスタ３１の導通時に導
通する電源ラインに直列接続したpnp型のトラン
ジスタ３２を有して、該トランジスタ３２の導通
遮断により制御回路２２が通電制御されるように
してある。遅延回路２５は固定抵抗３３とコンン
デンサー３４との充電CRタイマーを有し、両者
の接続点を入力端子に接続した比較器３５を有
し、該比較器３５の出力端子を前記温度制御回路
２６の比較器３０の基準端子と抵抗３６、ダイオ
ード３７を介して接続してある。

以上の構成の動作を説明すると、先ず遠隔操作
器１５の運転スイツチ１６を投入する。するとリ
レー１９が作動して常開スイツチ２０が閉成し、
循環ポンプ９が作動して浴槽４内の水は往管５を
通して熱交換器２に送られ、熱交換器２から復管
６を介して浴槽４に戻される。上記循環が行われ
ると流水検出器８のスイツチ２４が閉成して遅延
回路２５、温度制御回路２６に通電される。温度
制御回路２６内の比較器３０は温度検出器７の抵
抗変化により高低に反転し、例えば湯温が設定し
た温度であれば低出力状態に反転してトランジス
タ３１，３２を遮断して制御回路２２への通電を
断ちバーナ３の燃焼を停止せしめるのであるが、
遅延回路２５内の充電タイマーの設定時間内では
比較器３５は低出力状態にあり、従つて温度制御
回路２６内の比較器３０の基準端子電圧は低下
し、それ故遅延回路２５内の比較器３５が低出力
状態にある設定時間は強制的に温度制御回路２６
の制御動作を不動作状態に拘束するのである。そ
して設定時間経過して遅延回路２５の比較器３５
が高出力状態に反転すれば温度制御回路２６の制
御機能が復帰して設定温度であれば動作してトラ
ンジスタ３１，３２が遮断し、前述した通りバー
ナ３の燃焼を停止せしめるのである。

（考案の効果） 本考案は以下に示すようなすぐれた効果を奏す
るものである。すなわち、一度設定温度に沸き上
げた後、浴湯をゆるめ過ぎた場合に再び設定温度
まで加熱するとき、温度検出器が配管内の設定温
度の湯を検出して再加熱できない不都合を解消で
き、何ら特別な操作をすることなく確実に再加熱
が行えるのであり、一定時間経過後は本来の温度
制御を行なつて沸き上がり時に自動的停止でき、
この種風呂釜の使用勝手は著しく向上するのであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す強制循環式風
呂釜の概略構成図、第２図は同回路図である。 ２……熱交換器、４……浴槽、５……往管、６
……復管、７……温度検出器、８……流水検出
器、９……循環ポンプ、２５……遅延回路、２６
……温度制御回路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 浴槽とポンプを介して往管並びに復管とで連結
   した熱交換器、当該熱交換器を加熱するバーナ、
   上記往管に設けた温度検出器、この温度検出器の
   検出湯温が設定温度になれば動作して前記バーナ
   の燃焼を停止せしめる温度制御回路、当該温度制
   御回路への通電を制御する流水検出器を有し、流
   水検出器に温度制御回路を不動作状態に一定時間
   拘束する遅延回路を設けたことを特徴とする強制
   循環式風呂釜。