JPS6314279Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は１缶で給湯と追焚きとを共用のガスバ
ーナを用いて行うようにすると共にガスバーナの
ガス供給路にガス比例弁を設けて、このガス比例
弁を比例制御部により出湯温度と設定温度との差
に比例した開度に制御するようにした１缶２回路
式追焚き付給湯器に関するものである。

そして本考案が目的とする点は給湯不使用の追
焚き時に給湯側の熱交換器が過熱されて給湯時に
後沸きを生じたり、又熱交換器の圧力損傷が発生
するのを防止することにあり、又ガスバーナへの
ガス供給路の配管等の構成を簡素化して安価なこ
の種給湯器を提供することにある。

以下本考案の構成を図示の一実施例に基づいて
具体的に説明すると、１は追焚き付給湯器で、給
湯用熱交換器２とフイン３を共用した追焚き用熱
交換器４とを一体にした缶体５と、共用のガスバ
ーナ６を有する。７は点火器、８は炎検出器であ
る。９は給湯用熱交換器２に給水する給水管で、
途中に水ガバナー１０を介設し、又圧力吸収タン
ク１１と連通せしめてある。１２は給湯管１３に
装着した温度検出器、１４は給湯栓である。１６
は追焚き用熱交換器４に浴槽水を送る往き管で、
途中には循環ポンプ１７を介設してある。１８は
追焚き用熱交換器４からの戻り管で、該戻り管１
８の浴槽１９との接続位置は往き管１６の接続位
置より下方に設けてある。２０はガスバーナ６の
ガス路２１に設けたガス比例弁で、該比例弁２０
は摺動自在のコイル２２への通電により弁体２３
を上下動せしめて弁口２４ａの開度を調整し、ガ
スバーナ６への供給ガス量を制御せしめてある。
又該比例弁２０のコイル２２への通電量は温度検
出器１２により検出した出湯温度と温度設定器２
４の設定温度とを比例制御部２５で比較してその
差に相当する電流値に制御される。２６は追焚き
用操作装置で追焚きスイツチ２７を有し、該スイ
ツチ２７の開成により循環ポンプ１７の作動が行
われる。次に第２図に示した電気回路に基づいて
説明すると比例制御部２５内では負特性サーミス
タで構成した前記温度検出器１２の可変電圧と温
度設定器２４で可変した設定抵抗２８の設定電圧
とを比較増巾器２９で比較し、その差に応じた増
巾出力を前記ガス比例弁２０のコイル２２に流す
ようにしてあり、温度設定器２４を高温側に操作
すると設定抵抗２８の抵抗値は減少するようにし
てある。そして当該設定抵抗２８と並列に追焚ス
イツチ２７の投入時に作動するリレー３０の常開
スイツチ３１と設定抵抗２８より十分に小さい抵
抗値の固定抵抗３２との直列回路を接続してあ
り、追焚き時には自動的に設定温度が温度設定器
２４で調節される最高温度に近くなるようにして
ある。３３は給湯時に給水管９の通水を検出して
閉成する水スイツチで、該水スイツチ３３と直列
にリレー３４を接続して、このリレー３４の常閉
スイツチ３５を前記リレー３０と直列に接続して
ある。又前述した温度検出器１２と並列に、リレ
ー３０の常開スイツチ３６とリレー３４の常閉ス
イツチ３７と固定抵抗３８とを直列接続した限定
回路３９を接続してある。

以上の構成の動作を説明すると、給湯を行うに
は給湯栓１４を開いて給湯用熱交換器２に通水
し、ガスバーナ６にガスを送つて点火燃焼させ
る。そして給湯中は温度設定器２４で設定した温
度と温度検出器１２で検出した出湯温度との間に
差があればその差を比例制御部２５の比較増巾器
２９が比較増巾してコイル２２の通電量を制御
し、ガス比例弁２０の開度を制御して出湯温度を
設定温度に近ずくよう比例制御するのである。

又追焚きを行うには給湯栓１４を閉じて、追焚
きスイツチ２７を投入すれば循環ポンプ１７が作
動して浴槽と追焚き用熱交換器４との間を浴槽水
が循環されて当該熱交換器４で加熱され、浴槽水
が沸き上がるのである。そしてこの追焚き時追焚
きスイツチ２７の投入により給湯が不使用であれ
ばリレー３０が作動して常開スイツチ３６が閉成
して限定回路３９が温度検出器１２に並列に接続
され、従つて比較増巾器２９に入力される信号電
圧は並列状態の温度検出器１２と固定抵抗３８の
合成抵抗で定まる電圧に降下する為比較増巾器２
９から出力され、コイル２２に流れる通電量は減
少し、従つてガス比例弁２０からガスバーナ６に
は一定量以下に限定してガスが供給されるのであ
る。

ところで本実施例の如き先止め式の給湯と追焚
きを１缶式の缶体で行うものにあつては追焚き時
に給湯用熱交換器も加熱され、ガスバーナの燃焼
量が追焚き用熱交換器の吸熱能力以上に大きい場
合は給湯用熱交換器が過熱され、従つて給湯時に
後沸きを生じたり、又熱交換器の内圧が上昇して
損傷する問題が発生する。

対して本考案によれば実施例で述べた如く追焚
き時に比較増巾器２９には温度検出器１２と限定
回路３９内の固定抵抗３８との並列合成抵抗で定
まる電圧が入力されるのでコイル２２に送られる
電流は給湯時に比較して小さく、ガス比例弁２０
は限定駆動され、それによりガス比例弁２０から
ガスバーナ６に供給されるガス量は給湯時に比較
して減少し、上述した従来例の問題がなくなるの
である。

そして又本考案によれば追焚き時のガスバーナ
６の燃焼量の減少をガス比例弁２０を限定駆動す
ることで行えるので、新たに能力制御の為のガス
弁を追加する必要もなく、ガス供給路の配管等の
構成も簡素化され、価格的にも安価なこの種給湯
器を提供することが出来るのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す全体構成図で
あり、第２図は同回路図である。 ２……給湯用熱交換器、４……追焚き用熱交換
器、５……缶体、６……ガスバーナ、２０……ガ
ス比例弁、２５……比例制御部、３９……限定回
路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 給湯用熱交換器と追焚き用熱交換器とを一体的
   に設けた缶体と、この熱交換器を加熱するガスバ
   ーナと、該ガスバーナにガスを供給するガス比例
   弁と、上記給湯用熱交換器出口側の出湯温度と設
   定温度を比較して、上記ガス比例弁を制御する比
   例制御部とを備え、当該比例制御部に追焚き時に
   のみ接続されて上記ガス比例弁を限定駆動する限
   定回路を設けたことを特徴とする１缶２回路式追
   焚き付給湯器。