JPH0737093Y2 - 風呂給湯装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （イ）産業上の利用分野 本考案は一般家庭用の浴槽内の浴水をポンプにて強制循
環して追焚を行う追焚循環流路を備えていると共に、給
湯流路より上記追焚循環流路を介して浴槽内に注湯する
風呂給湯装置に関する。

（ロ）従来の技術 上記風呂給湯装置では、例えば特開昭63-21438号広報に
て示される様に、給湯用熱交換器からの給湯をホッパー
並びにポンプを介して浴槽に給湯している為、ホッパー
を設置するためのスペースが必要となり器具本体の小型
化が不利になると共に、ホッパーに所定量給湯した後ポ
ンプを作動してホッパー内の湯を浴槽に供給し、又ホッ
パーに給湯するという動作を繰り返す為、浴槽への給湯
時間が長くなるという問題がある。

また、例えば、特開昭60-202254号公報には、給湯用熱
交換器の出口側を分岐して、一方を給湯栓に連なる給湯
流路とし、他方を開閉弁、水量センサ、真空破壊弁（バ
キュームブレーカ）、逆止弁の順に配設してその先端を
追焚循環流路の復路の逆止弁下流側に連絡してなる注湯
流路とすることにより、ホッパーを用いることなく給湯
用熱交換器から浴槽に給湯できるようにした風呂給湯装
置が開示されている。しかし、この風呂給湯装置では、
浴槽の水位を検出できないばかりでなく、真空破壊弁か
ら注湯流路を介して追焚循環流路に空気が侵入するた
め、例え、追焚循環流路の復路に圧力センサを設けたと
しても、浴槽の水位を正確に検出できないものである。

（ハ）考案が解決しようとする課題 本考案は上述の実情に鑑みてなされたものであり、浴槽
への給湯時間を短縮させつつ、圧力センサによる浴槽の
水位検出が正確に行えるようにすることを目的としてい
る。

（ニ）課題を解決するための手段 本考案は、追焚用熱交換器の上流に循環ポンプを介して
浴槽に連なる復路を設けていると共に、上記追焚用熱交
換器の下流に逆止弁を介して浴槽に連なる往路を設けた
追焚循環流路と、給湯用熱交換器の下流に設けた給湯流
路と、この給湯流路から分岐され、第１の電動開閉弁、
バキュームブレーカ、第２の電動開閉弁及び逆止弁を介
して上記往路の逆止弁下流に先端が連なる注湯流路と、
上記循環ポンプ上流の復路に設けた圧力センサとを備
え、この圧力センサにて上記浴槽内の水位を検出して成
る構成である。

（ホ）作用 このように構成すると、注湯流路中の第１及び第２の電
動開閉弁を開くことで、給湯流路、注湯流路、及び追焚
循環流路の往路を介して浴槽に注湯し、一方、上記第１
及び第２の電動開閉弁を閉じて、循環ポンプを作動する
ことにより浴槽内の浴水を追焚循環流路にて追焚でき
る。また、追焚循環流路内に浴水を循環して、圧力セン
サで浴槽内の水位を検出し、浴槽内の水位が所定水位に
達していない場合には、上記第１及び第２の電動開閉弁
を開いて浴槽内に注湯しつつ、圧力センサにて浴槽内の
水位を検出し、浴槽内の水位が所定水位に達した場合に
は、上記第１及び第２の電動開閉弁を閉じて浴槽内への
注湯を停止する。

そのため、一度、循環ポンプを作動して追焚循環流路内
に通水することで、注湯流路にて浴槽内に注湯しなが
ら、連続的に浴槽内の水位を検出でき、浴槽への給湯時
間が短縮される。

また、注湯流路にはバキュームブレーカよりも下流に、
第２の電動開閉弁が設けられているので、バキュームブ
レーカから注湯流路を介して追焚循環流路に空気が侵入
するのを防止でき、追焚循環流路に空気が侵入して圧力
センサによる浴槽水位の検出が不正確となる心配がな
い。

また、圧力センサが循環ポンプ上流の追焚循環流路の復
路に設けられているので、従来のように、追焚循環流路
の復路に循環ポンプをパイパスするバイパス路を設ける
必要がなく、追焚循環流路側の流路構造が複雑にならな
いようにできる。

（ヘ）実施例 本考案の実施例を風呂給湯装置を例に先ず第１図に基づ
き説明すると、（１）は風呂給湯機本体で、外装ケース
（２）内に追焚用熱交換器（３）と給湯用熱交換器
（４）を並設していると共に、これら熱交換器の下方に
は各々加熱用のガスバーナ（５）（６）を設置してい
る。

又上記給湯用熱交換器（４）には、水道等の給水源に連
なる給水路（７）と給湯流路（８）とを連設していると
共に、この給湯流路（８）の途中より注湯流路（９）を
分岐している。

一方上記追焚用熱交換器（３）には、浴槽（10）の側壁
に開口した送水管（11）に連なる往路（12）と、同じく
側壁に開口した吸水管（13）に連なり、かつ途中に循環
ポンプ（14）を装着した復路（15）とから成る追焚循環
流路（16）を連設し、かつ上記復路（15）には、循環ポ
ンプ（14）の上流側に位置して圧力スイッチ（17）を装
着している。

又上記注湯流路（９）は、第１の電動開閉弁（18）とバ
キュームブレーカ（24）と第２の電動開閉弁（19）と逆
止弁（20）とを介して上記往路（12）の適所に連結して
いると共に、往路（12）の上記連結部より上流側に位置
して逆止弁（21）を装着し、注湯流路（９）及び往路
（12）を介して、浴槽（10）内に注湯する様に構成して
いる。尚上記逆止弁（20）（21）は第２図にて示すよう
な継手セット（22）内に装着している。

（23）は給水量を検出する水量センサ、（25）は浴室等
に設置されるコントローラ（26）、及び上記圧力センサ
（17）等からの入力信号に基づいて、上記ガスバーナ
（５）（６）、循環ポンプ（14）、電動開閉弁（18）
（19）等を制御する制御手段である。

而して、浴槽（10）内に注湯する場合には、コントロー
ラ（26）による注湯開始操作により、電動開閉弁（19）
（20）を開くと共にガスバーナ（６）を燃焼する事で、
給水路（７）−給湯用熱交換器（４）−注湯流路（９）
−往路（12）−送水管（11）を介して浴槽（10）内に給
湯が行われる。

そして上記注湯量を水量センサ（23）にてカウントし、
これが設定量に達するとガスバーナ（６）の燃焼を停止
すると共に電動開閉弁（18）（19）を閉じ、注湯を停止
する。

次いで循環ポンプ（14）を作動し、追焚循環流路（16）
内に水を満たした後循環ポンプ（14）の作動を停止し、
圧力センサ（17）にて浴槽（10）内の水位を検出し、設
定水位以下であれば電動開閉弁（18）（19）を開いて再
度注湯する。そしてこの注湯と同時に圧力センサ（17）
にて水位を検出し、設定水位に達すれば電動開閉弁（1
8）（19）を閉じて注湯を停止する。

尚上記圧力センサ（17）は、追焚循環流路（16）内の負
圧圧力を検出し、この圧力にて浴槽（10）内の水位を検
出するものであり、第２の電動開閉弁（19）は、バキュ
ームブレーカ（24）からの追焚循環流路（16）内への空
気の流入を防止する為のものである。

一方浴槽（10）内の水位が設定水位に達すると上記循環
ポンプ（14）を作動し、追焚循環流路（16）の適所に設
けた図示しない温度センサにて浴槽（10）内の湯温を検
出し、これが設定温度に達してなければ、ガスバーナ
（５）を点火燃焼して浴槽水を加熱し、設定温度であれ
ば循環ポンプ（14）の作動を停止すると共にガスバーナ
（５）の燃焼を停止して追焚動作を終了する。

（ト）考案の効果 本考案は以上の説明から明らかなように、追焚用熱交換
器の上流に循環ポンプを介して浴槽に連なる復路を設け
ていると共に、上記追焚用熱交換器の下流に逆止弁を介
して浴槽に連なる往路を設けた追焚循環流路と、給湯用
熱交換器の下流に設けた給湯流路と、この給湯流路から
分岐され、第１の電動開閉弁、バキュームブレーカ、第
２の電動開閉弁及び逆止弁を介して上記往路の逆止弁下
流に先端が連なる注湯流路と、上記循環ポンプ上流の復
路に設けた圧力センサとを備え、この圧力センサにて上
記浴槽内の水位を検出して成るものであるから、次のよ
うな効果を奏する。

一度、循環ポンプを作動して追焚循環流路内に通水す
ることで、注湯流路にて浴槽内に注湯しながら、連続的
に浴槽内の水位を検出でき、浴槽への給湯時間を短縮で
きるばかりでなく、注湯流路にはバキュームブレーカよ
りも下流に、第２の電動開閉弁が設けられているので、
バキュームブレーカから注湯流路を介して追焚循環流路
に空気が侵入するのを防止でき、追焚循環流路に空気が
侵入して圧力センサによる浴槽水位の検出が不正確とな
る心配がなく、圧力センサによる浴槽内の水位検出精度
の信頼性を高めることができる。

浴槽内の水位を検出する圧力センサが、循環ポンプ上
流の追焚循環流路の復路に設けられているので、従来の
ように、追焚循環流路の復路に循環ポンプをパイパスす
るバイパス路を設けて、このパイパス路に圧力センサを
装着するような複雑な構造にする必要がなく、圧力セン
サを装備した追焚循環流路側の流路構造を簡素化でき
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による風呂追焚装置の概略構成図、第２
図は同じく一部の縦断面図である。 （３）……追焚用熱交換器、（４）……給湯用熱交換
器、（８）……給湯流路、（９）……注湯流路、（10）
……浴槽、（12）……往路、（14）……循環ポンプ、
（15）……復路、（16）……追焚循環流路、（17）……
圧力スイッチ、（18）……第１の電動開閉弁、（19）…
…第２の電動開閉弁、（20）（21）……逆止弁、（24）
……バキュームブレーカ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】追焚用熱交換器の上流に循環ポンプを介し
   て浴槽に連なる復路を設けていると共に、上記追焚用熱
   交換器の下流に逆止弁を介して浴槽に連なる往路を設け
   た追焚循環流路と、給湯用熱交換器の下流に設けた給湯
   流路と、この給湯流路から分岐され、第１の電動開閉
   弁、バキュームブレーカ、第２の電動開閉弁及び逆止弁
   を介して上記往路の逆止弁下流に先端が連なる注湯流路
   と、上記循環ポンプ上流の復路に設けた圧力センサとを
   備え、この圧力センサにて上記浴槽内の水位を検出して
   成る風呂給湯装置。