JPS61236631A

JPS61236631A - 耐火・耐熱性ガラス

Info

Publication number: JPS61236631A
Application number: JP60077372A
Authority: JP
Inventors: Naoyuki Gotou; 直雪後藤; Hisao Hatta; 八田　比佐雄
Original assignee: Ohara Inc
Current assignee: Ohara Inc
Priority date: 1985-04-10
Filing date: 1985-04-10
Publication date: 1986-10-21

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（イ）産業上の利用分野本発明は、高転移温度特性と低膨張特性に加え、優れた
耐失透性と溶融性を有し、各種ディスプレイ、太陽電池
及びフォトマスク等の基板用ガラスとして好適な耐火・
耐熱性ガラスに関する。

（ロ）従来技術近年、ガラス等の透明基板上に半導体や金属等の薄膜を
形成し、これをディスプレイやオプトエレクトロニクス
等に利用することが広く行なわれているが、これらの分
野において使用される基板用ガラスは、薄膜形成工程に
おける厳しい要求に対応して以下に示す高度の特性が要
望されている。

（１）薄膜形成工程において、高温にさらされるので、
優れた耐火参耐熱性、すなわち、転移温度が７８０°Ｃ
以上、熱膨張係数が約３０〜４５Ｘ１０−７／’Ｏの範
囲の特性を有すること。

（２）アルカリ成分を含有するとアルカリイオンが薄膜
中に拡散して特性を変えるので基本的にアルカリ成分を
含有しないこと。

（３）＠、脈理及びインクルージヨン等を含まない高度
の光学的均質性を有すること、及び、（４）種々の薬品
による洗浄やエツチングに耐え得る化学的耐久性を有す
ること。

ところで、１−記の高転移温度特性と低膨張特性とを有
するガラスとしては、比較的多量のＡｌ２Ｏ３成分を含
有させたアルミノ−珪酸塩ガラスが種々知られている。

例えば、重量％で５１０２　Ｅｉ５％、Ａｌ２Ｏ３２５
％、Ｍｇ０　１０％の組成からなるガラスが繊維用Ｓガ
ラスとして良く知られている。しかし、このガラスｌオ
、液相温度が１４００°Ｃ以１−．と高く、耐失透性に
劣るため、高度の光学的均質性を得難い欠点がある。

また、−１−記Ｓガラスの耐失透性を改善する目的で、
　ＳｉＯ２−　Ａｌ２Ｏ３−ＭｇＯ−ＣａＯ系の繊維用
ガラスが特開昭５８−６４２４３号公報において知られ
ているが、前記特性を得るに十分でなく、また、改善効
果のとくに優れた領域については何も示されていない。

さらに、５ｉｎ２−　Ａｌ２Ｏ３−ＺｒＯ２−ＭｇＯ−
ＲＯ−Ｒ５０３系（ただし、ＲはＣａ　、　Ｂａ及びＳ
ｒのうちの少なくとも１種、Ｒ′はＡｓ及びｓｂのうち
の少なくとも１種）からなる基板用ガラスが特開昭６０
−４２２４８号公報において知られている。しかし、こ
のガラスは、前記Ｓガラスと同様に、耐失透性に劣るた
め光学的に均質な製品を得難い。

（ハ）解決しようとする問題点本発明は、上述の状況に鑑みてなされたもので、その目
的とするところは、前記の諸要望を満たすとともに上記
従来のガラスにみられる欠点を解消し、液相温度が１３
００°Ｃ以下であって、耐失透性に一段と優れ、広範囲
にわたる基板用等のガラスとして好適な耐火・耐熱性ガ
ラスを提供することにある。

（ニ）問題点を解決するための手段上記目的を達成するため、本発明者らは、種々の試験研
究を重ねた結果、多量のＡｌ２Ｏ３成分と比較的少量の
ＣａＯ成分を含有させたＳｉＯ２−　Ａｌ２０３−Ｍｇ
Ｏ−ＣａＯ系ガラスに特定量の　ＳｒＯ及び／又はＢａ
Ｏ成分を必須成分として含有させると、優れた高転移温
度特性と低膨張特性とを維持しつつ、液相温度を著しく
低下させることが可能であり、耐失透性に一段と優れた
ガラスが得られることをみいだし、本発明をなすに至っ
た。

本発明にかかる耐火・耐熱性ガラスの特徴は、特許請求
の範囲に記載のとおり１重量％で、５１０２　５０〜７
０％、Ａｌ２Ｏ３２２．５〜３５％、ＭｇＯ２〜１２％
、ＣａＯ　　０．５〜８％未満ＳｒＯ及び／又はＢａ０
１〜８％、ただし、ＣａＯ＋　ＳｒＯ＋　ＢａＯ３％以上、Ｚｎ０
　０〜５％、ＰｂＯ　　０〜５％、’　ＴｌＯ２０〜５
％、Ｙ２Ｏ３、Ｌａ２Ｏ３及びＧｄ２Ｏ３の１種又は２
種以」−の合計量　０〜７％、Ｎｂ２Ｏ５及び／又は　
Ｔａ２０５　０〜５％、Ｂｉ２Ｏ３及び／又は　ＷＯ２
・０〜５％、Ａｓ２Ｏ３０〜１％及びＳｂ２Ｏ３０〜３
％を含有するところにある。

つぎに、上記のとおり各成分の組成範囲を限定した理由
について述べる。

Ｓ＋０２成分は、その量が５０％未満ではガラスの化学
的耐久性が不十分であり、また７０％を超えると溶融性
が悪化し、均質なガラスを得難くなる。

Ａｌ２Ｏ３成分は、本発明のガラスにおいて、多量“　
に含有させることにより、ガラスの転移温度を高め、熱
膨張係数を低下させるばかりでなく、溶融性を改善する
に有効であるため極めて重要な成分であるが、その量が
２２．５％未満では上記の効果が不十分であり、また３
５％を超えるとガラスの失透傾向が増大すると同時に熱
膨張係数が逆に大きくなる。

ＭｇＯ成分は、ガラスの熱膨張係数を大きくすることな
く、溶融性を改善する効果があるが、その量が２％未満
では、上記効果が十分でなく、また１２％を超えるとガ
ラスの失透傾向が増大する。

ＣａＯ成分は、少量でもガラスの溶融性を改善する効果
があるが、多量に含有させると熱膨張係数が過大になる
とともに、下記ＳｒＯ及びＢａＯ成分の耐失透性向上効
果が顕著でなくなるので、０．５〜８％未満の範囲にと
どめる・必要があり、特番孔　１〜８％未満の範囲が良
好である。

本発明のガラスにおいて、ＳｒＯ及び／又はＢａ０成分
は、ガラスの転移温度を低下させたり熱膨張係数を過大
にしたりすることなく、失透化の傾向を防止し、ガラス
を安定化する効果を有することがみいだされた重要な成
分であるが、これらの１種または２種の合計量が１％未
満では、上記効果が十分でなく、また８％を超えるとガ
ラスの溶融性及び耐失透性がともに悪化する。末尾に掲
げた第１図は、ＳｉＯ２　１３１．２％、Ａｌ２０３２
７．５％、Ｍｇ０　７．５％、ＣａＯ　３．５％および
Ａｓ２Ｏ３０，３％め基礎組成にＳｒＯおよびＢａＯ成
分をそれぞれ添加し、後述の実施例のガラスと同様にし
て得たガラスにつき、ＳｒＯ及びＢａＯの添加量とガラ
スの液相温度との関係を表わしたものであり、ＳｒＯお
よびＢａＯの特定量を添加すると極めて顕著な液相温度
の低下がみられ、耐失透性が著しく向」ニすることを示
している。

なお、」二記ＣａＯ１ＳｒＯ及びＢａＯ成分の合計量が
少ないと、ＳｒＯ及びＢａＯの耐失透性向上効果が十分
に得られないので、上記ＣａＯ１ＳｒＯ及びＢａＯ成分
の金工］量は、少なくとも３％、好ましくは、５．５％
以」−にすることが必要である。

下記の成分は、本発明のガラスに不可欠ではないが、ガ
ラスの溶融性及び化学的耐久性等の改善又は熱膨張特性
の調整のため必要に応じ添加することができる。

すなわち、ＺｎＯ成分は、ガラスの溶融性および化学的
耐久性を向」ニさせるのに有効であるが、その量が５％
を超えるとガラスの失透傾向が増大する。　ＰｂＯ成分
は、ガラスの溶融性及び耐失透性を改善するのに有効で
あるが、その量が５％を超えるとガラスの転移温度を低
下させる。ＴｌＯ２成分は、ガラスの溶融性を改善する
の番こ有効であるが、その量が５％を超えるとガラスの
失透傾向が増大すると同時に着色性が増す。Ｙ２Ｏ３、
Ｌａ２Ｏ３及びＧｄ２Ｏ３の各成分は、ガラスの熱膨張
係数を小さくし、また溶融性を高める効果があるが、こ
れらの１種又は２種以」−の合計量は、７％以下で十分
である。

Ｎｂ２Ｏ５及びＴａ２０５の各成分は、ガラスの熱膨張
係数を小さくする効果があるが、これらの１種又は２種
の合計量が５％を超えるとガラスの失透傾向が増大する
。Ｂｉ２Ｏ３及びｌＴｉＯ３の各成分は、熔解性及び耐
失透性を改善する効果があるが、これらの１種又は２種
の合計量が５％を超えるとガラスにに着色を与える。Ａ
ｓ２Ｏ３成分は、清澄剤として用いられるが、その量は
、１％以下で十分である。

Ｓｂ２Ｏ３成分は、脱泡を促進し、溶融性を改善すると
同時に、熱膨張係数を低めるのに有効であるがその量が
３％を超えるとガラスの失透傾向が増大する。

さらに、本発明のガラスに、」二記諸特性を損わない範
囲で、必要に応じ、Ｌ＋２０、Ｎａ２Ｏ及びに２０の１
種又は２種以上の合計量を２％程度以下、Ｂ２Ｏ３、Ｇ
ｅＯ２，５ｎ０２及びＺｒＯ２等を２％程度以下および
」二記金属酸化物成分の金属の弗化物及び硫化物等を２
％程度以下の範囲で、それぞれ、含有させることができ
る。

（ホ）実施例次に、本発明の耐火・耐熱性ガラスにかかる好適な実施
組成例（Ｎｏ、１−Ｎｏ、　１９）と前記従来のＳ＋０
２−　Ａｌ２Ｏ３−ＭｇＯ−ＣａＯ系及びＳｉＯ２−　
Ａｌ２Ｏ３−Ｚｒ０２−　ＭｇＯ−ＲＯ−Ｒ’、０３系
の比較組成例（Ｎｏ、Ａ〜ｒｂ、ｃ）をこれらのガラス
の転移温度、熱膨張係数及び液相温度についての測定試
験結果とともに表−１に示す。

液相温度は、約［■の大きさのガラス粒を温度傾斜炉で
３０分間保温し、失透が析出した上限温度を測定するこ
とにより求めたものである。

本発明の上記実施例のガラスは、いずれも、酸化物、炭
酸塩及び硝酸塩等の原料を混合し、これを白金るつぼ等
の溶融装置を用いて約１４５０〜１５５０℃の温度で溶
融し、攪拌均質化した後、所望形状に成形し、冷却する
ことにより容易に得ることが表−１（単位：重量％）表−１にみられるとおり、比較例Ｎｏ、　Ａ及びＣのガ
ラスは、液相温度が、それぞれ、１４００°Ｃ以」二と
高く、耐失透性に劣るので高い光学的均質性のガラスを
得ることが困難である。また、比較例間、Ｂのガラスは
、転移温度が７５８°Ｃと低く、また、熱膨張係数も比
較的大きな値である。これに対し、本発明の実施例のガ
ラスは、いずれも、約７８０°Ｃ以」−の転移温度と約
３０〜４０Ｘ１０’／’０の範囲の熱膨張係数とを有し
、しかも、液相温度が１３００°Ｃ以下であり、耐失透
性に一段と優れていることがわかる。

なお、ト記実施例のガラスは、いずれも、溶融性に優れ
、また良好な化学的耐久性を有するものである。

（へ）発明の効果上述のとおり、本発明の耐火・耐熱性ガラスは、高含有
量のＡｌ２Ｏ３と特定範囲量のＳｒＯ及び／又はＢａｎ
を含有させたＳ＋０２　　Ａｌ２０３−ＭｇＯＣａＯ−
９ｒＯ及び／又はＢａＯ系ガラスであるから、優れた高
転移温度特性、低膨張特性及び溶融性を維持しく１５）液相温度との関係を示す図である。

つつ、耐失透性を大幅に改善することができる。

また、本発明のガラスは、基本的にアルカリ成分を含有
していないうえに、化学的耐久性にも優れている。従っ
て、本発明のガラスは、前記各種用途の基板として用い
る場合には、高温度での薄膜形成工程や苛酷な各種の化
学処理工程に十分耐えることができるので、特性の優れ
た薄膜を形成し得る。また、ガラスの製造に際しては、
基板用ガラスに要求される高度の光学的均質性を有する
ガラスを高い歩留で安定して製造することができる。

さらに、本発明のガラスは、−１−記基板用ガラスとし
て好適であるばかりでなく、厳しい耐火・耐熱性が要求
される理化学又は工業用ガラス及び＃Ｉｉｍ用ガラメガ
ラス他の分野のガラスとして役立ち得る。

従って、本発明のガラスは、産業」−極めて有用である
。

【図面の簡単な説明】

Claims

【特許請求の範囲】

（１）重量％で、ＳｉＯ＿２５０〜７０％、Ａｌ＿２Ｏ
＿３２２．５〜３５％、ＭｇＯ２〜１２％、ＣａＯ０．
５〜８％未満、ＳｒＯ及び／又はＢａＯ１〜８％、ただし、ＣａＯ＋ＳｒＯ＋ＢａＯ３％以上、ＺｎＯ０〜
５％、ＰｂＯ０〜５％、ＴｉＯ＿２０〜５％、Ｙ＿２Ｏ
＿３、Ｌａ＿２Ｏ＿３及びＧｄ＿２Ｏ＿３の１種又は２
種以上の合計量０〜７％、Ｎｂ＿２Ｏ＿５及び／又はＴ
ａ＿２Ｏ＿５０〜５％、Ｂｉ＿２Ｏ＿３及び／又はＷＯ
＿３０〜５％、Ａｓ＿２Ｏ＿３０〜１％及びＳｂ＿２Ｏ
＿３０〜３％を含有することを特徴とする耐火・耐熱性
ガラス。
（２）ＣａＯが１〜６％未満である特許請求の範囲第１
項記載の耐火・耐熱性ガラス。
（３）基板として用いる特許請求の範囲第１項及び第２
項記載の耐火・耐熱性ガラス。