JPS6123435B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、老朽化し、かつ中間が曲線管路と
なつている既設管路内に新管を配設する工法に関
するものである。

老朽化した既設管を新管に交換するに際し、新
管としてダクタイル直管を使用して、第１図に示
すように既設管路１の両端に竪坑２，３を設け、
その一方の竪坑２内に設置したジヤツキ４又は図
示しないウインチ等を利用して、先行のダクタイ
ル直管５の受口に後続のダクタイル直管５′の挿
口を嵌入し、以下同様にしてダクタイル直管を順
次接合しながら既設管路１内に配設して行く工法
は、既設管内配管工法として知られている。

ところでこのような工法は、第１図のように既
設管路１がほぼ直線状となつている場合は問題な
いが、第２図に示すように既設管路１′，１″の中
間に曲線管路６が形成されている場合は、前記の
ままでは新管はその長さが長いため、曲線管路６
部を通過することが不可能であり、それにも拘ら
ず同工法を施行しようとするならば、曲線管路６
部に図示しない第３の竪坑を設けなければならな
い。したがつてこの部分に交通事情や住宅事情等
の外部要因によつて竪坑を設けることができない
場合は、この工法を実施することができないとい
う不便があつた。

この発明は、前記のように既設管路に曲線管路
があつても実施することができて、従来の不便を
解消することができる既設管内配管工法を提供す
ることを目的とするものである。

前記の目的を達成するために、この発明工法は
前記のような配管工法において、既設管路が中間
において曲線管路となつている場合、いずれかの
竪坑から曲線管路に向つてそれぞれ鋼製の短管又
は曲管を挿入して新曲線管路を形成した後、両竪
坑から前記新曲線管路に向つて鋼製直管を先頭に
して複数のダクタイル直管を受口に挿口を嵌入し
て順次接合しながら挿入し、先頭の鋼管の先端を
前記短管又は曲管の端部に当接させて溶接接合す
ることを特徴とするものである。この発明工法に
よれば、あらかじめ短管又は曲管によつて新曲線
管路を形成した後、この短管又は曲管の端部に複
数のダクタイル直管の先頭の鋼製直管の先端を接
合するので、既設管路の中間に曲線管路がある場
合でも、そこに竪坑を設ける必要がなく、新管の
挿入配置が可能となり、竪坑を設けるのに要する
施工費を節約できるとともに、竪坑を設けること
に伴う環境変化を生ずることがなくて、各種のト
ラブルの起るのを防止できる。

さらに新曲線管路を形成する短管又は曲管を鋼
製とし、この短管又は曲管の端部に鋼製直管の先
端を当接させて溶接により接合するので、曲線管
路の屈曲度が大きい場合でも、短管又は曲管の長
さを短くすることによりそれらが曲線管路を通過
することが可能となり、種々の複雑な既設管路に
おいての施工が可能となる。すなわち、短管又は
曲管と直管とを通常の嵌入接合方式で接合する場
合、短管又は曲管に受口を設けなければならず、
したがつてその長さを短くすることに限度があ
り、屈曲度の大きい曲線管路を通過することが不
可能となる場合があるが、前記のような溶接接合
方式とすることにより曲線管路の屈曲度に左右さ
れることがなくなる。また溶接接合方式とするこ
とにより接合部での漏洩や抜出しを確実に防止す
ることができ、嵌入接合方式のように水密部材や
離脱防止機構を設ける必要がなくなる。

以下、この発明の実施例を第２図以降の図面を
参照して説明する。

まず既設管路１′，１″，６内の錆こぶを適宜の
手段で除去する。

その後竪坑２又は３から曲線管路６に対応した
屈曲度をもち、かつ長さの短い鋼製曲管７を曲線
管路６に向つて挿入して該管路６内に据付ける。
この場合曲線管路６の屈曲度が大きくて曲管７を
通過させることができない場合は、この曲管７を
より長さの短い複数の短管に分割して順次管路６
内に挿入した後、それらの当接部を管路６内にお
いて溶接により接合して曲管７を形成することと
なる。

ついで第３図に示すように、竪坑２から従来工
法と全く同様にジヤツキ４を利用して、先頭には
後端に受口を形成した鋼製直管９を、ついでダク
タイル直管５を挿入して、鋼管９の受口に後続の
ダクタイル管５の挿口を嵌入することによつて接
合し、ついで同様のことを繰返えしてダクタイル
管を順次接合しながら既設管路１′内に挿入す
る。

ついで鋼管９の先端が第４図に示すように、鋼
管７の端部に当接したら、その当接部を管路６内
において溶接により接合する。

ついで第５図に示すように、竪坑３から前記と
全く同様にして鋼管９′を先頭にしてダクタイル
管５，５′を既設管路１″内に挿入して、その先頭
の鋼管９′の先端を鋼管７の端部に溶接して接合
する（第６図）。

第７図には曲線管路６′，６″が２個所ある場合
が示されており、この場合にはその中間の直管路
１は曲線管路６′，６″部を通過できるように短
い長さの複数の鋼製短管１０を溶接接合すること
によつて形成され、この短管１０は鋼製曲管７，
７′が据付けられる前に直管路１に据付けられ
る。

なお前記の各実施例における受口、挿口による
ダクタイル管５，５′接合部は、従来から慣用さ
れている構造のものとするので、細部の説明は省
略し、またその向きが逆、すなわち後続管の前端
に受口があり、先行管の後端に挿口があつてもよ
い。

【図面の簡単な説明】

第１図は典形的な従来の既設管内配管工法の概
略説明図、第２図ないし第６図はこの発明による
工法の遂時概略説明図、第７図はこの発明による
工法の他の施工例の概略説明図である。 １，１′，１″，１……既設管路、２，３……
竪坑、５，５′……ダクタイル直管、６，６′，
６″……曲線管路、７，７′……鋼製曲管、９，
９′……鋼製直管。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 既設管路が側面で開口する竪坑を管路の両端
   に設けて、この両坑を利用して既設管路内に新管
   を配設する配管工法において、前記管路が中間に
   おいて曲線管路となつている場合、いずれかの竪
   坑から曲線管路に向つてそれぞれ鋼製の短管又は
   曲管を挿入して新曲線管路を形成した後、両竪坑
   から前記新曲線管路に向つて鋼製直管を先頭にし
   て複数のダクタイル直管を受口に挿口を嵌入して
   順次接合しながら挿入し、先頭の鋼管の先端を前
   記短管又は曲管の端部に当接させて溶接接合する
   ことを特徴とする既設管内配管工法。