JPS6123204Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、温度制御装置の感熱部の取付構造
を改良したオーブンレンジに関する。

加熱ヒータとマグネトロンによるマイクロ波加
熱の切換えが可能なオーブンレンジにおいて、特
に加熱ヒータを使用して調理を行う場合は加熱室
の温度を調節する必要がある。このため温度制御
装置が用いられていて、この感熱部で加熱室の温
度を検知しなければならない。感熱部は加熱室内
に取着することにより、実際の温度と感熱部温度
との差が小さくてすむ。さらに説明すれば、感熱
部を加熱室壁面に密着すれば検知精度が一段と向
上する。そこで従来、第１図に示すように、加熱
室側壁ａに感熱部ｂが密着するように固定具ｃ，
ｃによつて固定していた。

しかるに、加熱室側壁ａを完全なる平坦面に形
成することは困難であるから、感熱部ｂとの間に
部分的に挾小の隙間が生じる。このため、マイク
ロ波加熱時に加熱室側壁との間でスパークが発生
しやすく、内部に液体またはガス体が封入された
感熱部が溶融し、ために温度制御の機能が害され
るという欠点があつた。

この考案は上記の事情を考慮してなされたもの
で、その目的とするところは、加熱室側壁に感熱
部の一部を密着固定し、他の部分との間に所定空
間を設けることにより、感熱部の検知精度の向上
と、マイクロ波加熱時における感熱部と加熱室側
壁との間のスパーク発生を防止したオーブンレン
ジを提供しようとするものである。

以下この考案の一実施例を図面にもとづいて説
明する。第２図ないし第３図中１は本体で、この
本体１の内部には加熱室２が設けられている。こ
の加熱室２の天井面外側にはマグネトロンである
マイクロ波発振器３が設けられるとともに天井面
内側にはヒータ４が設けられている。また、加熱
室底部にもヒータ５が設けられている。本体１の
前面には扉体６が開閉自在に設けられ、加熱室２
の開口部２ａを閉塞するようになつている。ま
た、本体１の前面側壁には操作部７が設けられ、
切換スイツチ８、タイマ９、調理スイツチ１０、
電源スイツチ１１および温度制御つまみ１２など
が設けられている。この温度制御つまみ１２の内
側には温度制御装置１３が設けられていて、上記
つまみ１２を回動することにより、加熱室２内の
温度を所望の温度に保持できるようになつてい
る。しかして、加熱室の側壁２ｂには感熱部１４
が取付けられ導線１５によつて上記温度制御装置
１３と電気的に連結されている。感熱部１４を加
熱室の側壁２ｂに取付けるため、第５図および第
６図に示すように、側壁２ｂに感熱部１４の長手
方向に所定間隔を存して２個の取付部である突起
１６，１６が一体に設けられている。そしてこの
突起１６，１６に取付金具１７を介して感熱部１
４が密着固定される。また上記突起１６，１６相
互間は感熱部１４に対して加熱室２の側壁２ｂが
間隙部である所定空間１８を得るようになつてい
る。

第５図および第６図の同一部分に同一符号を付
した第７図および第８図は他の実施例を示すもの
で、感熱部１４を取付金具１７，１７を介して側
壁２ｂに密着固定し、これらの中間部に凹陥部１
９を形成する。したがつて、感熱部１４と加熱室
２の側壁２ｂとの間で、かつ上記取付部１６，１
６相互間に間隙部である所定空間１８を得るうに
なつている。

つぎに、第９図は他の実施例を示すもので、感
熱部１４を加熱室の奥側の左側稜線に設けたもの
であり、取付固定部分を除いて空間を得るように
なつているのは上記実施例と同様である。

このように感熱部１４を加熱室２の奥側の稜部
に設けるようにしたので、食品皿２０を加熱室２
に挿入する際に感熱部１４に衝突しこれを破損さ
せることが防止されるという効果がある。

なお、感熱部１４の取付位置は加熱室２の奥側
に限定するものではなく、加熱室２の開口部２ａ
周囲の各稜２１，２２，２３および２４を除き、
いずれに取付けても同じ効果がある。

以上説明したように、加熱室の側壁に取付部を
設け、この取付部に取付金具を介して感熱部を密
着固定して取付け、感熱部と加熱室側壁との間に
この取付部を除いて感熱部と所定空間を介する間
隙部を設けたので、感熱部と加熱室側壁との間の
不完全接触が防止されスパーク発生による感熱部
の破損が防止される。また、感熱部による検知精
度が向上し、加熱室の温度制御が確実となつて調
理の仕上りも向上するという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のオーブンレンジにおける感熱部
の取付状態を示す側面図、第２図はこの考案の一
実施例のオーブンレンジの正面図、第３図は同じ
く縦断側面図、第４図は同じくこの扉体を取外し
た正面図、第５図は同じくこの感熱部の取付状態
を示す側面図、第６図は第５図のＡ視図、第７図
は他の実施例の感熱部の取付状態を示す側面図、
第８図は第７図のＢ視図、第９図はさらに異なる
実施例の加熱室の斜視図、第１０図は同じくこの
加熱室の斜視図である。 １……本体、２……加熱室、２ｂ……（加熱室
の）側壁、３……マイクロ波発振器、４，５……
ヒータ、１３……温度制御装置、１４……感熱
部、１６……取付部、１７……取付金具、１８…
…間隙部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 装置本体と、この装置本体内に設けられヒータ
   およびマイクロ波発生手段を備えた加熱室と、こ
   の加熱室内の温度を検知して上記ヒータおよびマ
   イクロ波発生手段を温度制御する温度制御装置の
   感熱部とを具備したものにおいて、上記加熱室の
   側壁は、上記感熱部の一部が取付金具により密着
   して取付固定される取付部と、この取付部を除き
   上記感熱部を所定空間を介する間隙部とを有する
   ことを特徴とするオーブンレンジ。