JPS6121801B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は薄単板の自動仕組堆積装置に関するも
のである。

従来、合板製造に於ける糊付工程では、表板及
び裏板等の薄単板の複数枚と、糊付された芯単板
とを重ね合わせて仕組堆積することが必要である
が、まず前記複数枚の薄単板を正確に揃えて重ね
合わせる機械化が困難であると共に、芯単板と複
数枚の薄単板とを正確に揃えて重ね合わせる機械
化も困難であることから、いずれも作業者による
手作業で行なつているのが実状であり、合板製造
の合理化及び生産性の向上を阻害する要因となつ
ている。

本発明は前記従来の工程に於ける問題点を解消
すべく開発したもので、複数枚の薄単板を正確に
揃えて重ね合わせるのと同時に、所望の堆積位置
に堆積することができるようにした薄単板の自動
仕組堆積装置を提供し、合板製造に於ける糊付工
程の合理化及び生産性の向上を図らんとするもの
である。

即ち、本発明に係る薄単板の自動仕組堆積装置
は、複数枚の薄単板の各々の繊維方向両端部を挟
持して、繊維と直交方向へ所定位置まで搬送すべ
く、走行停止自在な搬送コンベアと、該搬送コン
ベアに対向する昇降自在な押圧コンベアとを、
各々上下に複数段備えると共に、所定位置の側端
部に複数枚の薄単板の進行を阻止するストツパー
を備え、複数枚の薄単板が所定位置に到達する都
度、該複数枚の薄単板を搬送コンベアの下方に設
定した堆積位置へ落下堆積せしめるべく、押圧コ
ンベアの上方に昇降自在な押圧バーを備え、更に
該押圧バーの下降と押圧コンベアの上昇とをほぼ
同調せしめるように制御する制御機構を備え、押
圧バーの下降とほぼ同時に、押圧コンベアを上昇
せしめて、各薄単板の挟持を開放し、落下堆積せ
しめるよう構成したものであり、複数段の搬送コ
ンベアと押圧コンベアとによつて、複数枚の薄単
板を各別に挟持して所定位置（堆積位置の上方）
まで搬送した後に、押圧コンベアの上昇に伴う挟
持の開放と同調する押圧バーの下降によつて、複
数枚の薄単板の重ね合わせと同時に堆積を行なう
ものであるから、正確な重ね合わせ及び堆積を能
率良く行なうことができ、合板製造に於ける糊付
工程の合理化及び生産性の向上を図ることが可能
となる。

以下本発明を図面に例示した実施の一例と共に
詳述すれば次の通りである。

第１図は糊付工程に於ける装置の配置を説明す
る為の平面説明図であつて、本発明に係る薄単板
の自動仕組堆積装置Ａは、例えば人手等により積
載台３及び４上から図示矢印の如く繊維と平行方
向に送り出され、前方に配設された昇降自在な単
板支持部材９及び１０にそれぞれ一旦仮受けされ
た後に、規制板１１及び１２の近傍に配設された
単板検知器１３及び１４からの単板検知信号に基
づく単板支持部材９及び１０の下降に伴つて受け
落される複数枚の薄単板１及び２を、各別に繊維
と直交方向へ搬送する複数段の搬入コンベア５及
び６と、人手等により図示矢印の如く繊維と平行
方向に挿入される芯単板８に接着剤を塗布する糊
付装置７との間に配置する。

第２図は本発明に係る薄単板の自動仕組堆積装
置を説明する為の平面説明図であり、第３図は第
２図の側面図である。

図中１７は機枠１５へ回転自在に枢着された軸
１６のプーリー１６ａに補助プーリー１６ｂを介
して張架された搬送ベルトであり、常態に於ては
後述するローラ２５によつて比較的低速度で、ま
た薄単板１及び２の搬入時には、後述するローラ
２３によつて比較的高速度でそれぞれ走行させら
れるよう上下に複数条備えられ、薄単板１及び２
を繊維と直交方向へ搬送する搬送コンベアを構成
する。

１８は機枠１５に固定したピン１９によつて枢
支されるアーム２０の先端のプーリー２１に張架
された押圧ベルトであり、常態に於ては前記搬送
コンベアの搬送ベルト１７に従動して薄単板１及
び２を挟持搬送するよう、該搬送ベルト１７に接
する位置に、また薄単板１及び２の堆積時には挟
持を開放するよう、搬送コンベアの搬送ベルト１
７から少なからず離隔される位置まで、アーム２
０に連結された作動杆２２を介し、液体シリンダ
ー等から成る作動機構２２ａによつて昇降させら
れるよう上下に複数条備えられ、前記各搬送コン
ベアに対向する押圧コンベアを構成する。

２３は機枠１５に枢着された高速駆動軸２４と
前記軸１６とに薄単板１及び２の厚さよりも狭い
間隔を隔てて嵌装されたローラであつて、薄単板
１及び２の搬入時にのみ、該薄単板１及び２を介
して高速駆動軸２４の動力を軸１６へ伝達し、前
記搬送コンベアの搬送ベルト１７を比較的高速度
で走行せしめる。

２５は機枠１５に枢着された低速駆動軸３１に
よつて枢支されるアーム２５ａの先端にオバーラ
ンニング機構を介して回転可能に備えられ、伝達
ベルト２５ｃを介し、低速駆動軸３１に嵌装され
たプーリ２５ｂによつて回転せしめられるローラ
であつて、常態に於ては低速駆動軸３１の動力を
搬送ベルト１７に伝達して比較的低速度で走行さ
せるよう、該搬送ベルト１７に接する位置に、ま
た薄単板１及び２の堆積時には堆積を阻害しない
よう、搬送ベルト１７から少なからず離隔する位
置まで、アーム２５ａに連結された流体シリンダ
ー等から成る移動機構２６によつて往復移動せし
められる。

２７は所定位置の側端部（堆積位置の側端部上
方）に配設されたストツパーであつて、前記搬送
コンベアと押圧コンベアとで挟持されて繊維と直
交方向へ搬送される薄単板１及び２の進行方向先
端縁に当接して、該薄単板１及び２の進行を阻害
する。

２８は前記押圧コンベアの上方に配設された押
圧バーであつて、後述する制御機構３０の制御に
伴い、流体シリンダー等から成る昇降機構２８ａ
によつて昇降せしめられ、前記搬送コンベアと押
圧コンベアとにより所定位置（堆積位置の上方）
まで搬送された薄単板１及び２を、搬送コンベア
の下方に設定した堆積位置へ落下堆積せしめる。

３０は前記作動機構２２ａ・移動機構２６及び
昇降機構２８ａの作動を制御する制御機構であつ
て、前記ストツパー２７と同様堆積位置の側端部
上方に配設された端縁検知器２９からの端縁検知
信号に基づいて、薄単板１及び２が所定位置（堆
積位置の上方）まで搬送される都度、換言すれば
薄単板１及び２の進行方向側端縁がストツパー２
７の位置（端縁検知器２９の位置）まで搬送され
る都度、押圧バーの８２下降と同時に又は少し遅
れて押圧コンベアが上昇するように、前記作動機
構２２ａと昇降機構２８ａの作動を同調せしめ、
合わせて移動機構２６の作動を同調せしめる。

本発明に係る薄単板の自動仕組堆積装置は例え
ば前記の如く構成し、配置するものであり、以下
その作用効果を順を追つて説明する。

即ち、積載台３及び４上から送り出され、単板
支持部材９及び１０にそれぞれ一旦仮受けされた
後に、複数段の搬入コンベア５及び６に受け渡さ
れた複数枚の薄単板１及び２が、繊維と直交方向
に自動仕組堆積装置Ａへ搬入されると、ローラ２
３の位置に於ては、薄単板１及び２を介して高速
駆動軸２４の動力が軸１６へ伝達されて、搬送ベ
ルト１７及び押圧ベルト１８が高速で走行せしめ
られ、またローラ２３から外れた後は、ローラ２
５を介して低速駆動軸３１の動力が搬送ベルト１
７へ伝達されて、搬送ベルト１７及び押圧ベルト
１８が低速で走行せしめられるので、薄単板１及
び２は挟持されつつ引続き繊維と直交方向に所定
位置まで搬送され、更に薄単板１及び２の進行方
向先端縁がストツパー２７に当接すると、ローラ
２５がスリツプして薄単板１及び２は進行を阻止
され、而も端縁検知器２９からの縁端検知信号に
基づき、制御機構３０が、押圧バーの２８下降と
ほぼ同時に押圧ベルト１８が上昇しローラ２５が
上方に移動するよう、作動機構２２ａ・移動機構
２６及び昇降機構２８ａの作動を制御するので、
薄単板１及び２は挟持の開放とほぼ同時に、押圧
バー２８により下方に向けて弓状にたわむよう押
圧され、相互の位置が正確に揃うように重ね合わ
されつつ、搬送コンベアの下方に設定された堆積
位置に落下堆積せしめられる。

そして別途に、糊付装置７によつて接着剤が塗
布された芯単板８を、人手或は適宜構成の受け取
り装置（図示省略）によつて、前述の如く堆積し
た薄単板１及び２の上に揃えるよう堆積し、以下
同様の動作を繰り返すことによつて、複数枚の薄
単板１及び２を順次芯単板８と仕組堆積し、合板
に形成することができる。

以上明らかな如く本発明に係る薄単板の自動仕
組堆積装置は、複数段の搬送コンベアと押圧コン
ベアとによつて、複数枚の薄単板を各別に挟持し
て所定位置まで搬送するようにしたものであるか
ら、従来の如く予め複数枚の薄単板を重ね合わせ
る必要がなくなると共に、搬送途上で各薄単板が
ズレたり抜け落ちたりしないので正確に所定位置
まで搬送することができ、而も押圧コンベアの上
昇に伴う挟持の開放と同調する押圧バーの下降に
よつて、複数枚の薄単板の重ね合わせと同時に堆
積を行なうようにしたものであるから、落下堆積
途上で各薄単板がズレることもなく、総じて正確
な仕組堆積を能率良く行なうことができ、合板製
造に於ける糊付工程の合理化及び生産性の向上を
図ることが可能となる。

尚、実施例に例示する如く、薄単板の搬入時に
は搬送コンベアを比較的高速度で、また薄単板の
堆積直前には搬送コンベアを比較的低速度で、そ
れぞれ走行せしめるよう構成すれば、薄単板の搬
送が高能率で行ない得、而も搬送停止時に於ける
薄単板の慣性力によるトラブルが未然に防止でき
るので好ましい。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明を説明する為のものであつて、第
１図は糊付工程に於ける装置の配置を説明する為
の平面説明図、第２図は本発明に係る薄単板の自
動仕組堆積装置を説明する為の平面説明図、第３
図は第２図の側面図である。 Ａ……本発明に係る薄単板の自動仕組堆積装
置、１，２……薄単板、５，６……搬入コンベ
ア、７……糊付装置、８……芯単板、１７……搬
送ベルト、１８……押圧ベルト、２７……ストツ
パー、２８……押圧バー。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 薄単板の繊維方向両端部を挟持して、繊維と
   直交方向へ所定位置まで搬送すべく、走行停止自
   在な搬送コンベアと、該搬送コンベアに対向する
   昇降自在な押圧コンベアとを、各々上下に複数段
   備えると共に、所定位置の側端部に複数枚の薄単
   板の進行を阻止するストツパーを備え、複数枚の
   薄単板が所定位置に到達する都度、該複数枚の薄
   単板を搬送コンベアの下方に設定した堆積位置へ
   落下堆積せしめるべく、押圧コンベアの上方に昇
   降自在な押圧バーを備え、更に該押圧バーの下降
   と押圧コンベアの上昇とをほぼ同調せしめるよう
   に制御する制御機構を備え、押圧バーの下降とほ
   ぼ同時に、押圧コンベアを上昇せしめて、各薄単
   板の挟持を開放し、落下堆積せしめるよう構成し
   たことを特徴とする薄単板の自動仕組堆積装置。