JPS6121653B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は真空掃除機に係り、特にフイルター装
置で捕集した塵埃を押圧板で圧縮するものに関す
る。

従来の真空掃除機において、吸込口より塵埃を
吸入してフイルター装置で捕獲し、吸気口と略直
角に押圧板で塵埃を圧縮して排出するものにあつ
ては、吸気口部に満杯になるまで塵埃を吸入した
後に押圧板を押した場合、吸気口に詰つた塵埃は
押出されないで、押圧板が吸気口部を通過した後
に押圧板の裏側に塵埃が侵入して機構的に動作不
良になることがあつた。この欠点を解消するため
に、第１図及び第２図に示すように吸気口部１に
弾性を有する遮断弁２を設けて、塵埃が押圧板３
の裏面に侵入するのを防止するよう考案したが、
実験の結果以下のような欠点が存在することが明
らかになつた。すなわち、塵埃を吸気口部１に満
杯になるまで吸入した時、遮断弁２は風圧および
塵埃の吸入圧で第１図に示すようにたわんで押圧
板３の下方に位置するようになる。この時押圧板
３で塵埃を押出そうとすると、遮断弁２も押圧板
３により押されて吸気口部１側へ移動しようとす
るが、吸気口部１と遮断弁２の間には塵埃がはさ
み込まれるので、遮断弁２は復帰できず、したが
つて押圧板３も押すことができなくなり、塵埃を
排出することが不可能となる欠点があつた。

本発明は上記の欠点を解消しようとするもの
で、フイルター装置で捕集した塵埃を押圧板で圧
縮するものにおいて接続管の内径開口部に対向す
る部分に、切欠溝を有する遮断弁を設け、塵埃を
集塵箱に満杯になるまで吸入した後押圧板で塵埃
を圧縮し、前記切欠溝を介して集塵箱内部と接続
管の内径開口部とで連なつている塵埃を集塵箱内
へ引き込むことにより、押圧板の操作を軽くでき
るようにすることを目的とするもので、以下その
実施例を添附図面に基づき詳細に説明する。

第３図〜第６図において、４は電動送風機５を
内蔵する掃除機本体、６は前記本体４に着脱自在
に装着した集塵箱で、粗塵室７と細塵室８とに分
離している。９は本体４に一体に設けた吸入口
で、接続管１０が着脱自在に装着されている。１
１は粗塵を捕集する一次フイルターで、本体４に
固定されたフイルター枠１２に取付けられてい
る。１３は前記フイルター枠１２にビス１４等で
固定された遮断弁で、弾力性を有する材質で形成
され、下方に開口した切欠溝１５を有する。切欠
溝１５の巾d₁は前記接続管１０の内径D₁より小
さく形成してある。１６はフイルター枠１２と吸
込口９とで挾着固定した吸込口パツキン、１７は
前記フイルター枠１２の内面に上下摺動自在に嵌
合させた押圧板で、フイルター枠１２の軸受１８
に嵌合摺動する押圧板軸１９を一体に形成して本
体４の外方に突出せしめ、ここに押釦２０をビス
２１で固着している。２２は押釦２０とフイルタ
ー枠１２の間に介在されたスプリングで、押圧板
１７をフイルター枠１２の遮断面２３に当接させ
るよう付勢して設けている。２４はフイルター枠
１２に装着したフイルターパツキンで、集塵箱６
と当接して空気洩れを防止する。２５はフイルタ
ー枠１２に固定した細塵捕集用の二次フイルター
で、この二次フイルター２５より落下した細塵は
落下口２６より細塵室８内に落下する。

上記構成において、塵埃を吸込むと、遮断弁１
３は風圧及び塵埃の圧力により、第５図に示すよ
うに吸込口９より離脱する方向へたわんで吸引を
続ける。塵埃が吸込口９までいつぱいになつた時
点で押釦２０を押すと、押圧板軸１９を介して押
圧板１７が降下して粗塵を圧縮し、一次フイルタ
ー１１側に集塵されていた塵埃も、集塵箱６内に
押込む。この時、遮断弁１３は押圧板１７で押さ
れて、吸込口９側へ移動するが、遮断弁１３の中
央部に切欠溝１５を設けているので、吸込口９に
収塵された塵埃と、押圧板１７の下側に収塵され
た塵埃がからみあつて連続し、押圧板１７を押し
下げることによつて、吸込口９に収塵された塵埃
が引き出されるので、吸込口９に塵埃が残ること
がなく、吸込口９と遮断弁１３との間に塵埃がは
さみこまれることもなく、これによつて遮断弁１
３の吸込口９側への移動、復帰がスムーズに行な
える。また、遮断弁１３の切欠溝１５の幅は吸込
口９に接続される接続管１０の内径よりも小さく
しているので、押圧板１７を押し下げた時、吸込
口９にもし塵埃が残つた場合でも、遮断弁１３の
両端の部分で塵埃を支えているので、押圧板１７
の裏側へ塵埃が侵入することがない。さらに述べ
ると、一般家庭において掃除機に吸引される塵埃
のほとんどは綿ごみのようなもので、吸引後それ
は相互にからみ合つて存在するものである。した
がつて、吸込口９、すなわち、接続管１０内に塵
埃が残つていても、その一部を支えておけば同塵
埃は接続管１０内に保持されるものである。

上記より、遮断弁１３に切欠溝１５があつても
集塵箱６内と接続管１０内の塵埃は連なつてお
り、押圧板１７の圧縮操作で、接続管１０内の塵
埃も集塵箱６内に引き込むことになり、その結
果、遮断弁１３と吸込口９との間に残る塵埃量も
減少するので、押圧板１７の圧縮操作で遮断弁１
３がたわみ、吸込口９との間に塵埃をはさみ込ん
でも、塵埃量が減少していることと、遮断弁１３
も切欠溝１５により面積が減少していることがあ
いまつて、遮断弁１３は容易に変位するので、押
圧板１７は容易に操作することが可能となり、ま
た、前述のように切欠溝１５の塵埃は集塵箱６内
に引き込まれ、遮断弁１３と吸込口９との間の塵
埃は遮断弁１３により保持されるので、弁として
の作用を確実に発揮し、押圧板１７の裏側への塵
埃侵入を確実に防止し得るものである。

このように本発明によれば、吸込口の塵埃を確
実に排出でき、遮断弁の摺動がスムーズに行なえ
るとともに、押圧板の操作力も軽くてすみ押圧板
の裏側への塵埃の侵入を防止できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の真空掃除機の集塵部分の断面
図、第２図は遮断弁部の正面図、第３図は本発明
の実施例を示す真空掃除機の欠截断面図、第４図
は遮断弁部の正面図、第５図は集塵部分の断面
図、第６図は塵埃圧縮時の同断面図である。 ５……電動送風機、６……集塵箱、９……吸込
口、１０……接続管、１１……一次フイルター、
１３……遮断弁、１５……切欠溝、１７……押圧
板。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 電動送風機、この電動送風機の吸引側に設け
   られたフイルター装置、フイルター装置で捕獲さ
   れた塵埃をためる着脱自在なる集塵箱、接続管が
   着脱自在に挿設される吸込口、およびフイルター
   装置で捕獲された塵埃を集塵箱内で圧縮する押圧
   板とを具備し、かつ上記吸込口には切欠溝を形成
   した弾性材よりなる遮断弁を設け、かつこの切欠
   溝の巾を接続管の内径より小さく設定した真空掃
   除機。