JPS628167B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は塵埃圧縮用の押圧板を有する電気掃除
機に関するものである。

従来例の構成とその問題点 従来押圧板を有する電気掃除機は第１図に示す
ように、互いに対向するよう設けられた一次フイ
ルター１と吸気口２の間に押圧板３が位置し、か
つこの押圧板３は一次フイルター１の塵埃捕集面
側に平行に摺動自在で、吸気口２の開口部を横断
自在になるよう配設されている。そして、掃除後
押ボタン４を押し押圧板３を下方に摺動させるこ
とにより、集塵箱５の粗塵溜り部６に溜つた塵埃
を圧縮すると同時に、一次フイルター１の塵埃捕
集面に付着した塵埃をかき落し、さらに吸気口２
の開口部に引つかかつた塵埃を除去して、一次フ
イルター１と吸気口２の間に空間を作り、吸込力
の低下を防止していた。しかし、この構成では、
掃除中に使用者が誤つて押ボタン４を押し、押圧
板３を摺動させてしまうと、吸気口２に装着され
たホース接続パイプ７を通つて吸い込まれた塵埃
が集塵箱５の粗塵溜り部６には入らず、押圧板３
の上部の空間８に侵入し、押圧板３を動作したま
まの状態で摺動不能にしてしまい、その結果押圧
板３と吸気口２の開口部の間に塵埃が詰まり吸込
力を低下させたり、使用者が押圧板３を取り外し
て押圧板３の上部の空間８に侵入した塵埃を除去
しなければ再度掃除ができないという欠点を有し
ていた。また一部には吸気口を開閉するごとくカ
バーを設け、上記吸気口にホース接続パイプを装
着する場合には同カバーを押圧板の押ボタン上方
に位置させ、その操作ができないようにしたもの
も考えられている。

しかし、この場合は、ホース接続パイプ装着の
都度カバーを回動操作しなければならず、きわめ
て使い勝手が悪かつた。

発明の目的 本発明は上記従来の欠点を解消したもので、押
圧板の誤動作による弊害をなくしたものである。

発明の構成 本発明は、粗塵を捕獲する一次フイルターと対
向して集塵箱にホース接続パイプを装着する吸気
口を配設して同一次フイルターと吸気口の間を粗
塵溜り部とするとともに、上記一次フイルターの
塵埃捕集面側に平行に摺動自在で、かつ前記吸気
口の開口部を横断自在にした押圧板を配設し、さ
らに、ホース接続パイプを装着したとき押圧板の
動作を防止するロツク手段を設け、このロツク手
段は、ホース接続パイプの装着位置を粗塵溜り部
に突出するごとく設定するか、或いはホース接続
パイプの着脱と連動して一次フイルター方向に対
し進退する押圧板固定具を設けて構成したもので
あり、上記ロツク手段により押圧板の不用意な操
作をなくしたものである。またロツク―ロツク解
消はホース接続パイプの着脱だけできる。

実施例の説明 以下その実施例を第２〜４図にもとづいて説明
する。

第２〜３図において、９は電動送風機１０を内
蔵した掃除機の本体、１１は本体９の把手、１２
は集塵箱１３の中に設けられた粗塵を捕獲するた
めの一次フイルター１４と、細塵を捕獲するため
の二次フイルター１５よりなるフイルター装置、
１６は一次フイルター１４と対向するように配設
された吸気口、１７は吸気口１６に着脱自在に取
り付けられ、開口端１８が集塵箱１３の内壁面よ
り一次フイルター１４側へ突き出して装着される
ホース接続パイプ、１９は集塵箱１３内において
一次フイルター１４と吸気口１６の間に設けられ
た粗塵溜り部、２０は二次フイルター１５により
ろ過された細塵を溜めるための細塵溜り部、２１
は軸部２２を集塵箱１３に保持させた押圧板で、
ホース接続パイプ１７が接続されている時は押圧
面２３がホース接続パイプ１７の外周面と接して
吸気口１６の開口端１８を横断できないように
し、ホース接続パイプ１７が装着されていない時
には一次フイルター１４の塵埃捕集面２５に平行
に摺動自在で、吸気口１６の開口部を横断自在に
動くことができるようになつている。２４は押圧
板２１の全周に設けられ、集塵箱１３の内壁面及
び一次フイルター１４の塵埃捕集面２５と接して
塵埃が押圧板２１の上部の空間２６に侵入するの
を防止するパツキン、２７は軸部２２に取り付け
られた押ボタン、２８は軸部２２に内蔵され、押
圧板２１を摺動後もとの状態にもどすためのコイ
ルバネ、２９はコイルバネ２８の案内棒、３０，
３１は空気洩れを防止するためのパツキン、３２
は集塵箱１３のハンドル、３３は集塵箱１３を本
体９に着脱自在に取り付けるための尾錠、３４は
前輪、３５は後輪である。

上記構成において、ホース接続パイプ１７より
吸い込まれた塵埃の内、粗塵と細塵の一部は一次
フイルター１４により捕獲され、粗塵溜り部１９
に溜り、細塵の大部分は二次フイルター１５によ
り捕獲されて細塵溜り部２０に溜り、浄化された
空気のみが本体９へ流れてゆく。このとき押圧板
２１の全周に取り付けられたパツキン２４は集塵
箱１３の内壁面及び一次フイルター１４の塵埃捕
集面２５と接しているため、塵埃が押圧板２１の
上部の空面２６に侵入することを防止している。
また押圧板２１の押圧面２３は、集塵箱１３内に
突き出すように接着されたホース接続パイプ１７
の外周面と接しているため、掃除中に使用者が押
ボタン２７を押そうとしても押すことができな
い。その結果、従来例のように接続パイプ１７よ
り直接塵埃が押圧板２１の上部の空間に侵入し、
押圧板２１を動作したままの状態で摺動不能にし
てしまつたり、ホース接続パイプ１７の開口端１
８に塵埃を詰まらせて吸込力を低下させてしまう
ような心配をなくすことができる。次に掃除後ホ
ース接続パイプ１７を吸気口１６より外し、押ボ
タン２７を押し押圧板２１を下方に摺動させるこ
とにより、粗塵溜り部１９に溜つた塵埃を圧縮で
きると同時に、パツキン２４により一次フイルタ
ーの塵埃捕集面２５に付着した塵埃を取り除くこ
とができる。続いて押ボタン２７より指をはなせ
ばコイルバネ２８により押圧板２１はもとの位置
まで復帰する。このとき、粗塵溜り部１９の塵埃
は圧縮されているため、吸気口１７と一次フイル
ター１４の除塵された塵埃捕集面２５の間には空
間ができており、次に掃除をする際に塵埃に吸い
込むとすぐに吸込力が低下してしまう心配がな
い。

第４図は本考案の他の実施例で、３６は粗塵を
捕獲するための一次フイルター３７と対向するよ
うに配設された吸気口、３８は吸気口３６に着脱
自在に取り付けられるホース接続パイプで、外周
面の一部に突起部３９を有している。４０は吸気
口３６に保持された摺動自在な押圧板固定具で、
ホース接続パイプ３８を吸気口３６に装着するこ
とにより、突起部３９に押され先端部４１が集塵
箱４２の内壁面より一次フイルター３７側に突き
出るように配設されている。４３は押圧板固定具
４０の先端部４１を集塵箱４２の内壁面より吸気
口３６側に引つ込めて、押圧板固定具４０をもと
の状態にもどすためのコイルバネ、４４は外周側
面に押圧板固定具４０の先端部４１と嵌合するた
めの溝と、集塵箱４２の内壁面及び一次フイルタ
ー３７の塵埃捕集面４５と接しているパツキン４
６とを有する押圧板で、集塵箱４２に保持させた
軸部４７に押ボタン４８と押圧板４４をもとの状
態にもどすためのコイルバネ４９とを有してお
り、一次フイルター３７の塵埃捕集面４５に平行
に摺動自在で吸気口３６の開口部を横断自在に動
くことができる。５０は集塵箱４２内において一
次フイルター３７と吸気口の間に設けられた粗塵
溜り部である。

この場合には、吸気口３６にホース接続パイプ
３８を取り付けると、突起部３９が押圧板固定具
４０を押し先端部４１を押圧板４４の溝に嵌合さ
せ、押圧板４４を固定し吸気口３６の開口部を構
断できないようにしている。よつて使用者が掃除
中に押ボタン４８に押して押圧板４４を摺動させ
ようとしてもできないため、押圧板４４の上部に
ホース接続パイプ３８より吸い込まれた塵埃が直
接侵入する心配がない。又掃除後ホース接続パイ
プ３８を吸気口３６より取り外すと、コイルバネ
４３の作用により押圧板固定具４０はもとの状態
にもどつてその先端部４１は押圧板４４の溝より
ぬけて集塵箱４２の内壁面より吸気口３６側に引
つ込み、押圧板４４を摺動自由な状態にする。そ
こで押ボタン４８を押し押圧板４４を下方に摺動
させると、粗塵溜り部５０に溜つた塵埃を圧縮で
きると同時に、パツキン４６により一次フイルタ
ー３７の塵埃捕集面４５に付着した塵埃を除去で
きる。続いてコイルバネ４９により押圧板４４を
復帰させれば、吸気口３６と一次フイルター３７
の除塵された塵埃捕集面４５の間に空間ができ、
次に掃除をする際に塵埃を吸い込むとすぐに吸込
力が低下してしまう心配がなくなる。

発明の効果 このように本発明によれば、ホース接続パイプ
を装着した時には押圧板が吸気口の開口部を横断
できなくすることにより、掃除中に塵埃が押圧板
の上部に侵入したり吸気口の開口部に詰まり急に
吸込力が低下したり、又使用者が手を汚して押圧
板上に溜つた塵埃を除去しなければならないとい
う心配がなくなり、非常に使い易い掃除機を提供
できる効果を発揮するものである。また押圧板の
動作規制およびその解除はホース接続パイプの着
脱のみで行え、したがつて、特別な操作がいら
ず、その使い勝手を著しく高めることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の電気掃除機の断面図、第２図は
本発明の実施例における掃除機の断面図、第３図
は押圧板が動作した時の断面図、第４図は他の実
施例における掃除機の断面図である。 １４，３７……一次フイルター、１６，３６…
…吸気口、１７，３８……ホース接続パイプ、１
９，５０……粗塵溜り部、２１，４４……押圧
板、４０……押圧板固定具。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 粗塵を捕獲する一次フイルターと対向して集
   塵箱にホース接続パイプを装着する吸気口を配設
   して同一次フイルターと吸気口との間を粗塵溜り
   部とするとともに、上記一次フイルターの塵埃捕
   集面側と平行に摺動自在で、かつ前記吸気口の開
   口部を横断自在にした押圧板を配設し、さらに、
   ホース接続パイプを吸気口に装着したとき押圧板
   の動作を防止するロツク手段を設け、このロツク
   手段は、ホース接続パイプの装着先端位置を粗塵
   溜り部内の押圧板動作方向に突出するごとく設定
   するか、或いはホース接続パイプの着脱と連動し
   て一次フイルター方向に対し進退する押圧板固定
   具を設けて構成した電気掃除機。