JPS61215189A - 自動二輪車の鋳造リヤア−ム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は自動二輪車の鋳造リヤアームに関するものであ
る。

〔従来技術〕

従来の自動二輪車のアルミニウム製リヤアームはアルミ
ニウム押出し管から製作されていた。

しかし、熱伝導性の高いアルミニウム材は、周知のよう
に溶接が難しいため熟練溶接技術者にたよらねばならず
、ロボットによる生産性の高い自動溶接は困難であった
。このため、アルミニウム押出し管からなるリヤアーム
は生産性の向上が制約され、コスト高にならざるを得な
かった。

このような溶接の問題は、鋳造によって一体成形すれば
解決できる。ところで、このようにリヤアームを鋳造す
る場合、そのリヤアームに負荷される荷重をみると、ク
ロスメンバ部には主として捩じり荷重がかかり、アーム
部には主として上下方向の曲げ荷重がかかるため、四周
の壁面が囲まれた閉断面の中空構造に鋳造することが望
ましい。しかし、閉断面の中空構造にするにはシェル中
子が必要であり、型費がかなり高くなるという問題があ
る。また、シェル中子を使用すると、その砂抜きを鋳造
後にしなければならないという面倒がある。

〔発明の目的〕

本発明の目的は、シェル中子の使用を最少限にしながら
、リヤアーム本来の剛性を維持することができ、かつ泥
などによる汚損がないようにしたアルミニウム鋳造のリ
ヤアームを提供することにある。

〔発明の構成〕

上記目的を達成する本発明は、前部側のクロスメンバ部
と、このクロスメンバ部の後部左右から後方へ延長する
左右のアーム部とがアルミニウムにより一体鋳造され、
前記クロスメンバ部を外周の大面が壁面で囲まれた箱形
にし、前記アーム部を少なくとも上面と左右両側面が壁
面で囲まれ、下方が開放された開断面構造にしたことを
特徴とするものである。

〔実施例〕

以下、本発明を図に示す実施例により説明する。

第４図は本発明の実施例からなるリヤアームを設けた自
動二輪車であり、１は車体フレーム、２はこの車体フレ
ーム１に搭載されたエンジンである。車体フレーム１の
前部には、フロントフォーク３を介して前輪４が支持さ
れ、また後部には本発明のリヤアーム５を介して後輪６
が支持されている。

第１図Ａ、Ｂ、Ｃは上記リヤアーム５の詳細であって、
前部側のクロスメンバ部７と、このクロスメンバ部７の
後部左右から後方へ延長する左右一対のアーム部８，８
からなり、アルミニウムによって一体に鋳造されている
。クロスメンバ部７は、前端の枢支部９．９により車体
フレームＩに支持され、またアーム部８．８は、後端の
長孔１０，１．０に後輪６を支持するようになっている
。

上記クロスメンバ部７は、外側の大面が壁面によって囲
まれた中空の箱形になっている。この大面を囲まれた中
空部は、鋳造時にシェル中子を鋳型に挿入して形成され
る。そのため、クロスメンバ部７の下壁面には砂抜き孔
７ａ、７ａが設けられ、鋳造後にシェル中子の砂を抜き
出せるようになっている。

一方、アーム部８は、上面と左右両側面が壁面によって
囲まれ、下方が開放された開断面構造の中空箱形になっ
ている。その中空部には、横方向に渡る隔壁状のリブ１
１　、−・−・１１が所定間隔をおいて複数設けられて
いる。このリブ１１はアーム部８の左右内壁面と上壁面
とに一体に成形されている。また、左右両側面の外壁面
下端には、長手方向に沿ってリブ１２，１２が一体に設
けられている。

また、上記アーム部８　（実施例では左側）の一方には
、その後端内側にキー形のトルク止め１３が一体に形成
されている。このトルク止め１３は、第３図に示すよう
にブレーキプレート１４の外側面に設けた溝１４ａに差
し込まれ、このブレーキプレート１４０回転を制止する
ようにする。このトルク止めＩ３の形状は、制動側の作
用面（上面側）を大きく、反対側（下面側）を小さくし
てあり、作用荷重に対し強度上有利にしである。

さて、上記構成のリヤアーム５は、鋳造によって成形さ
れるため、アルミニウム材を溶接するときのような仮住
産性を伴うことがない。かつ、鋳造であるため任意の形
状にすることができ、形状の選択について高い自由度を
有している。

また、上記構成のうち、クロスメンバ部７は鋳造にあた
りシェル中子が必要であるが、アーム部８は下側開放の
間断面構造であるため、鋳抜きによって成形することが
でき、シェル中子は不要になる。そのため型費は安くな
り、かつシェル中子の砂抜き作業を低減することができ
る。

上記構成のリヤアーム５を車体に取りつけて使用すると
き、クロスメンバ部７には主として捩じり荷重が作用し
、アーム部８．８には上下方向の曲げ荷重が作用する。

捩じり荷重が負荷するクロスメンバ部７は、大面を囲ま
れた閉構造であるため、上記捩じり荷重に対し十分な剛
性を発揮する。

一方、アーム部８は、主として上下の曲げ荷重が負荷し
、捩じり荷重は小さいから、上述のような開断面構造で
あっても剛性を維持することができる。この剛性は、ア
ーム部８の断面を第２図に示すように縦長の長方形にす
ることによって一層高めることができる。また、実施例
のように、内側に横方向に延びるリブ１１を設けること
によって一層増大させることができる。

すなわち、上記リブ１１は、アーム部８の両側面の下端
側が曲げ荷重によって拡開しようとする変形を存効に防
止することができるからである。

また、アーム部８は、上述のような開断面構造の下方側
を開放させているので、理路を走行したときでも泥水な
どを蓄積することがなく、汚損を防止することができる
。

〔発明の効果〕

上述したように本発明は、前部側のクロスメンバ部と、
このクロスメンバ部の後部左右から後方へ延長する左右
のアーム部とがアルミニウムにより一体鋳造され、前記
クロスメンバ部を外周の大面が壁面で囲まれた箱形にし
、前記アーム部を少なくとも上面と左右両側面が壁面で
囲まれ、下方が開放された開断面構造にしたものである
。

このように少なくともアーム部は鋳抜きだけで成形され
、シェル中子を不要とするため型費が低減し、かつシェ
ル中子の砂抜き作業を低減することができる。しかも、
主として捩じり荷重が作用するクロスメンバ部は閉断面
構造にしであるため十分な剛性を発揮することができ、
かつアーム部は開断面構造であるが、主として上下曲げ
荷重が作用するので、その剛性を維持することができる
。

【図面の簡単な説明】

第１図Ａ、Ｂ、Ｃは本発明の実施例によるリヤアームを
示し、第１図Ａは平面図、第１図Ｂは第１図のＢ−Ｂ矢
視による側面図、第１図Ｃは下面図、第２図は第１図の
ｎ−ｍ矢視図、第３図は第１図のｍ−ｍ矢視図、第４図
は上記リヤアームを装備した自動二輪車の側面図である
。 ５−リヤアーム、　７−・−クロスメンバ部、７ａ−砂
抜き用孔、　８−アーム部、　１１−リブ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 前部側のクロスメンバ部と、このクロスメンバ部の後部
   左右から後方へ延長する左右のアーム部とがアルミニウ
   ムにより一体鋳造され、前記クロスメンバ部を外周の六
   面が壁面で囲まれた箱形にし、前記アーム部を少なくと
   も上面と左右両側面が壁面で囲まれ、下方が開放された
   開断面構造にしたことを特徴とする自動二輪車の鋳造リ
   ヤアーム。