JPS6120407Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ガスセンサを内蔵するマイクロ波加
熱調理装置に関するものである。

このような装置にあつて、ガスセンサは庫内の
トレイに載置された被調理物から発生する諸種の
成分を含有するガスの濃度を検知し、被調理物の
マイクロ波による調理具合を調節する上で大へん
便利なものである。

ところで、先行技術の装置にあつては、例え
ば、第１図に示すマイクロ波加熱調理装置の要部
上面図に見られるように排気ダクトＡに設置され
るガスセンサＢに対するガスの流量、流れ方向を
変化させることのできるリフレクタ及びリフレ
クタを設け、排気をガスセンサＢに当てるよう
に配置していた。

しかしながら、この場合、排気が直接に且つ強
力にガスセンサＢに当たるため、加熱スイツチ投
入直後において、排気の送風によりガスセンサＢ
が急冷され、特に夏や冬のように温度差が大きい
ときには、初期の変動が著しく大きくなり、初期
のセンサレベルに影響を与えることとなり、マイ
クロ波加熱調理装置の信頼性を維持する上で問題
であつた。

本考案は上述の問題点を除去する目的でなされ
たものであり、排気ダクトの内部にガスセンサを
設置するとともに該排気ダクトの内部を通過する
ガスの流量、流れ方向を調節できるリフレクタを
複数個設け、上記ガスセンサーの直前に設置され
るリフレクタに適数個の開口を設けてリフレクタ
とリフレクタとの間に生じる渦流を除去し、セン
サに対して微量の排気風を流すことにより、排気
風温度の差による初期変動をできるだけ小さくし
て正確なガス濃度を検知することができるマイク
ロ波加熱調理装置を提供するものである。

以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明
する。

第２図は本考案の実施例に係るマイクロ波加熱
調理装置の正面概略図、第３図はその装置の上面
パネル及び側面パネルを取去つた状態の概略斜視
図である。第４図は第３図の要部正面図、第５図
は第４図における矢印Ｐ方向から見た上面図、第
６図は第５図の要部斜視図である。

図において、１はドア、２はオーブン３の内部
に配置されてなるヒーター、４は食品を載せるト
レイ、５はタイマー、６は加熱スイツチ、７はマ
イクロ波加熱調理装置のキヤビネツトであつて、
上記オーブン３の側壁の外側には、マグネトロン
８、このマグネトロン８からのマイクロ波をオー
ブン３の内部に導く導波管９およびマグネトロン
８を冷却した後の送風を吸気ダクト１０を介して
オーブン３に送出すブロアモーター１１が設けら
れている。

なお、１２はマグネトロン用の高圧トランスで
ある。１３は上記オーブン３の上面に配設してな
る排気ダクトであり、オーブン３内の被調理物１
４から発生するガスの濃度を検出するガスセンサ
１５を内設している。１６は上記排気ダクト１３
とオーブン３を連通するオーブン排気孔である。
１７は上記オーブン排気孔１５に近接して配置さ
れてなる第１のリフレクタであり、オーブン排気
孔１６から流入する排気ガスの流れをガスセンサ
１５の方に導くものである。１８は上記排気ダク
ト１３の終端部近くに配置されてなる第２のリフ
レクタであり、マイクロ波加熱調理装置のキヤビ
ネツト７の外方において上記排気ガスを排気ダク
ト排出孔１９に導くものである。２０はガスセン
サ１５の直前に配置されてなり、適数個の開口２
１を設けた第３のリフレクタであり、直接にガス
センサ１５に排気による風を当たらないようにし
ている。

次に上記構成からなる本考案の実施例について
簡単な動作を説明すると、 まず、被調理物１４をトレイ４に載せてドア１
を閉成した後、タイマー５を設定するとともに加
熱スイツチ６をONに投入すると、マグネトロン
８の作動によりマイクロ波が導波管９を介してオ
ーブン３内に放射されるとともに、ブロアモータ
ー１１の駆動によりマグネトロン８を冷却した後
の送風は吸気ダクト１０よりオーブン２内に導か
れる。

一方、マイクロ波による上記被調理物１４の発
生ガスは、上記吸気ダクト１０からの送風により
排気ダクト１３に送り込まれる。そして上記排気
ダクト１３に内設されてなるガスセンサ１５によ
つてその濃度が測定されるわけである。このと
き、ガスセンサ１５の直前に配置されてなる第３
のリフレクタ２０には、開口２１が設けられてい
るから、上記第１のリフレクタ１７及び第２のリ
フレクタ１８間に生じる渦流が発生することもな
く、また、排気温度の差による初期変動がなくな
り、ガスセンサ１５のセンサレベルも非常に安定
したものとなり、この種ガスセンサーを具備して
なるマイクロ波加熱調理装置の信頼性を向上させ
得るものである。

以上に説明したように、本考案は排気ダクトの
内部にガスセンサを設置するとともに該排気ダク
トの内部を通過するガスの流量、流れ方向を調節
できるリフレクタを複数個設け、上記ガスセンサ
の直前に設置されるリフレクタに複数個の開口を
設けたから、加熱スイツチ投入直後においてもガ
スセンサの初期変動はほとんど発生しなくなると
ともに、部屋の温度差が大きくなる夏や冬の場合
でも排気の送風によりガスセンサの初期感度に悪
影響を及ぼすという欠点を解消することができる
等実用価値の高いものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例を示すマイクロ波加熱調理装置
の要部上面図、第２図は本考案の実施例を示すマ
イクロ波加熱調理装置の正面概略図、第３図はそ
の装置の上面パネル及び側面パネルを取去つた状
態の概略斜視図、第４図は第３図の要部正面図、
第５図は第４図における矢印Ｐ方向から見た上面
図、第６図は第５図の要部斜視図であつて、３は
オーブン、４はトレイ、１０は吸気ダクト、１１
はブロアモーター、１３は排気ダクト、１５はガ
スセンサ、１６はオーブン排気孔、１７は第１の
リフレクタ、１８は第２のリフレクタ、１９は排
気ダクト排出孔、２０は第３のリフレクタ、２１
は開口である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 排気ダクトの内部にガスセンサーを設置すると
   ともに該排気ダクトの内部を通過するガスの流
   量、流れ方向を調節できるリフレクタを複数個設
   け、上記ガスセンサの直前に設置されるリフレク
   タに適数個の開口を設けたことを特徴とするマイ
   クロ波加熱調理装置。