JPS6117747B2 - - Google Patents

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JPS6117747B2
JPS6117747B2 JP53025341A JP2534178A JPS6117747B2 JP S6117747 B2 JPS6117747 B2 JP S6117747B2 JP 53025341 A JP53025341 A JP 53025341A JP 2534178 A JP2534178 A JP 2534178A JP S6117747 B2 JPS6117747 B2 JP S6117747B2
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JP
Japan
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address
current
elevator
armature current
pattern
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JP53025341A
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Kazuhiro Sakata
Takeo Yuminaka
Michio Aoki
Kotaro Hirasawa
Soshiro Kuzunuki
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はエレベーターの故障検出方式に係り、
特にかごを駆動する駆動系(機械系および直流発
電機、直流電動機の制御系を含む)全般の故障を
一挙に検出可能とするエレベーター駆動系の故障
検出方式に関する。
まず、エレベーターの駆動系を第1図により説
明する。
第1図において、信号制御装置1はかご呼、ボ
ール呼などの信号およびかご位置などの信号に基
づき、エレベーターの運転方向を決定し、さらに
加速指令、減速指令を適宜に速度指令発生装置2
に加えるものである。速度指令発生装置2はその
指令に基づく速度パターンを出力する。さらに、
この速度パターンは増巾器3により増巾されて直
流発電機4の界磁巻線5に速度指令通りの界磁電
流として流れる。発電機4は直流電動機6と結合
されており、電動機6の界磁巻線7には定電流装
置8より一定電流が流されているため、速度パタ
ーン通りに電動機6は回転する。この電動機6は
電磁ブレーキ9および駆動装置10を駆動する。
この駆動装置10のシーブにはロープ11が巻き
掛けられ、そのロープ11の両端にはカウンタウ
エイト12とかご13が連結されている。このカ
ウンタウエイト12とかご13は昇降路に取付け
られたレールに沿つて昇降する。また、電動機6
には速度発電機14が連結されており、その速度
発電機14の出力は増巾器3に帰還されて、速度
指令発生装置2の指令通りの速度となるように制
御されている。なお、このように、基本的には速
度指令発生装置2の指令に基づき、発電機4の電
機子電圧が制御されるのであるが、これらの信号
制御装置1、速度指令発生装置2、増幅器3を総
称して電機子電圧を速度指令に応じて制御する手
段という。
さて、この駆動系に故障が発生すると、重大な
事故となる場合が多い。例えば、速度発電機14
からの信号が増巾器3へ伝達されなくなると、エ
レベーターは加速を続けたままとなり、危険な高
速となる可能性がある。その他、ブレーキ9を開
放せずに走行すると、ブレーキシユーやブレーキ
ドラムを傷め、かご13を保持できなくなり、エ
レベーターが自由落下する危険を生じることがあ
る。駆動装置10およびカウンタウエイト12、
かご13の駆動系の走行抵抗が増大しているのに
気付かずに運転していると、発電機4が電動機6
を焼損してしまうという事故にもなる。また、エ
レベーターの運転中に発電機4と電動機6との結
合が断線等で切離された場合は、エレベーターが
自由落下することになり危険である。界磁巻線7
に流れる電流が定電流装置8の故障とか断線等で
減少すると、制御系全体が成立しなくなり、異常
速度や装置の焼損となるなど危険である。増巾器
3が故障して異常電流を界磁巻線に流すと、エレ
ベーターは異常速度になり、かご13内の乗客に
多大な影響を与える。速度指令発生装置2が故障
した場合でも、同様な事故となる。信号制御装置
1は、減速の指示を各々の減速位置に従つて出す
が、この指示を永久的な接触不良等により、常時
一段飛ばして出力すれば、異常減速し、かご13
内の乗客に対して不快なシヨツクを与え、さらに
その接触不良が続けば、遂には機械系に対して損
傷を与えることになる。
以上述べた故障に対する検出方式は、従来例で
は個々の装置毎に設けられているのが普通であ
り、このため故障検出装置全体としては高価なも
のとなつていた。また、ある故障現象を検出する
ための装置等を設けたとすれば複雑高価となるた
め、設けられないこともあるのが実情である。
本発明の目的は、上記した駆動系の種々な故障
を一括して検出することにより総合的に安価で、
確実に故障を検出できる信頼性の高いエレベータ
ーの故障検出方式を提供するにある。
本発明の特徴とするところは、走行時間に応じ
て変化するエレベーター駆動用直流電動機の電機
子電流パターンを予め記憶しておき、エレベータ
ー運転中にこの電機子電流パターンと実際の電機
子電流とを順次比較し、その差が所定値以上であ
れば故障であると判定する故障検出方式にある。
以下、本発明の一実施例を図面によつて詳細に
説明する。
第2図は第1図と同様のブロツク図であるが、
以下に記述する本発明に関係する装置が追加され
ている。図において、発電機4と電動機6の結線
の間に分流器15が設けられ、その出力はA/D
変換器16(周知の電流のアナログ量を2進級の
デイジタル量に変換する装置)を経て、マイクロ
コンピユータ(以下マイクロコンと称す)17に
結合されている。さらに、マイクロコン17は、
信号制御装置1との間に必要な情報(データおよ
び故障検出信号等)を交換するための信号線18
が設けられており、また、従来からエレベーター
起動時のシヨツク防止のための負荷量値の信号線
19が増巾器3に入力されているが、この信号線
19をさらにA/D変換器20を経てマイクロコ
ン17に取り込んでいる。このシヨツク防止と
は、エレベーター起動時に負荷とつり合うトルク
を駆動装置10に与え、その後に電磁ブレーキ9
を開くことにより、ブレーキ開より電動機6の回
転までをスムーズに移行させる方法である。な
お、この負荷量値はエレベーターのかご13の床
に設けられた荷重検出装置から乗客数に比例した
アナログ量として出力され、信号制御装置1に取
り込まれた上で、上記したように信号線19から
A/D変換器20を経てマイクロコン17に入力
される。従つて、これら荷重検出装置、A/D変
換器20、マイクロコン17が全体として乗かご
内の負荷を検出する荷重検出手段を構成している
ことになる。
第3図はマイクロコン17の詳細なブロツク図
である。マイクロコン17は数チツプのLSI(大
規模集積回路)を用いて構成されたプログラム記
憶(stored program)方式のデイジタル計算機
である。この種のマイクロコンには様々な種類が
あるが、今回の実施例においては、株式会社日立
製作所製のHMCS6800シリーズのLSIを使用した
ので、このLSIに適したシステム構成、およびソ
フトウエア構成により説明する。
マイクロコン17は、中心となるMPU(Micro
Processing Unit)101(前記シリーズの形式
HD46800)、プログラムを記憶するROM(Read
Only Memory)102、データを記憶するRAM
(Random Access Memory)103、入出力用
のLSIであるPIA(Peripheral Interface
Adapter、前記シリーズの形式HD46820)10
4,105,106およびタイマ107により構
成されている。これらのLSIはそれぞれアドレス
バス108、データバス109により結合されて
いる。タイマ107はMPU101の端子IRQに
接続されて定期的にMPU101に対して割込を
かける。この割込がかかると、特定の記憶場所に
記憶されているアドレスよりプログラムが実行さ
れて、その前に実行していたプログラムは一時中
断される。そして割込のプログラムが終了する
と、一時中断していたプログラムの処理を続行す
る。
次に、本発明の故障検出方式の原理について詳
細に説明する。
発電機4と電動機6の間を流れる電機子電流I
と電動機6のトルクTと関係は次の通りである。
T=KφI ここにK:定数 φ:電動機6の界磁磁束 ここで、磁速φは定電流電源8により一定に保
たれるので、トルクTと電流Iは比例する。
このトルタTは、エレベーター駆動系において
は T=Ta+TL+TF ここにTa:加速トルク TL:負荷トルク TF:走行抵抗トルク に細分することができる。これに対応する電流に
ついても I=Ia+IL+IF ここにIa:加速電流 IL:負荷電流 IF:走行抵抗電流 と細分される。これらの電流について検討を加え
ると、電流Iaはエレベーターの加速度に比例し
た電流となるが、エレベーターとしてはこの加速
度を一定加速度となるように制御しているので、
一定値となる。電流ILは負荷の荷重に見合つた
電流で、例えば、ブレーキ9を開いてもエレベー
ターを停止しつづけることができるトルクを発生
する電流値(信号線19により供給される信号に
より作られる)である。電流IFは駆動系におけ
る機械部品の摩擦とかエレベーターの昇降する場
所々々により変化する走行抵抗に起因するトルク
を供給する電流となる。
さて、これらの電流Iをエレベーターの負荷を
変えて同一場所を上昇した場合の実測した結果を
第4図に示す。この図において、A点はブレーキ
9を開く指令が出された点、B点は減速指令が出
された点、さらにC点はブレーキ9を閉じる指令
が出された点である。この時間経過としては、ま
ず電流が流れ始めてからA点までは、前記のエレ
ベーター起動時のシヨツク防止のために負荷とつ
り合う電流を立上げることに用いている。すなわ
ち、前記電流ILにほぼ相当する電流となるよう
にしている。この電流ILは従つて第4図の(1)無
負荷、(2)平衡負荷および(3)全負荷によつて値は異
なる。なお、エレベーターのかご13とカウンタ
ーウエイト12とが全負荷の1/2の負荷でほぼつ
り合うように構成されているため、無負荷では、
カウンターウエイト12に引つぱられてかご13
が上昇しようとする。従つて電流の流れる方向か
ら全負荷の場合の逆方向になる。A点以降は、エ
レベーターを所定速度まで加速していく加速電流
aが前記電流ILに加算されて流れる。なお、こ
の他に走行抵抗分の電流IFも加算されている
が、通常この値は小さい。加速度が所定の値にな
ると、そのまま加速を続け、所定の速度近くで加
速を徐々に減らして、一定速度で走行するので、
電流もこのときは徐々に減り、その後電流IL
電流IFの加算された値となつて走行する。B点
の減速指令が出された点以降は、加速の場合と逆
方向に加速電流(減速電流)が流れて同様な経過
の後にエレベーターは停止し、C点でブレーキを
閉じる指令が出されて、ブレーキにかかり、その
後に電流が0となる。この場合においても、加速
と同様に停止時のシヨツクを無くすため、エレベ
ーターを電流ILを流したまま停止させた後にブ
レーキをかけている。
以上の電流の実測値でもわかるように、電流I
より電流ILの値を減算した値、すなわち電流Ia
と電流IFとを加算した値は負荷に無関係とな
る。なぜならば、加速パターン(速度パターン)
は常時所定のパターンにより行なつているので、
電流Iaはそれに基づき常時一定のパターンを描
く。さらに、そのパターンによりエレベーターは
走行するので、電流IFも一定のパターンを描く
からである。ただし、電流IFは同一個所を走行
した場合で、任意の場所で同一パターンを描くわ
けではない。なぜならば、昇降する場所々々によ
り、走行抵抗がわずかだが異なるからである。な
お、前記の電流Iaのパターンといえども実際は
階床ピツチが異なるとか、減速指令を出す位置が
異なることなどにより、任意の位置で同一パター
ンを描くわけではない。しかし、同一階床を運転
する際は両者共同一パターンとなる。
本発明の原理は、色々な負荷により異なる電流
Iから負荷による変動分を取除き、さらに一定の
区間を昇降するときの前記電流パターンが同一で
あることを利用して、その正常であるべきパター
ン(標準パターン)を一定時間経過とともに記憶
しておき、運転中において、その記憶していた標
準パターンと、一定時間経過毎に比較して、所定
許容値内であるかをチエツクして、許容値外であ
れば故障であるとするものである。
すなわち、第2図において、前記電流Iは分流
器15よりA/D変換器16を経てデイジタル値
に変換されてマイクロコン17に入力される。従
つて、この構成が電機子電流を検出する電流検出
手段となる。前記電流ILは信号線19により作
られているので、その信号線19の値をA/D変
換器20を経てデイジタル値としてマイクロコン
17に取込まれる。マイクロコン17において
は、この電流ILを作る基本の値をさらに、電流
Iと同一レベルになる値になるように変換する
か、または、電流Iの値を分流器15により信号
線19の電流レベルと同一になるようにセツトし
ておく。このようにした電流Iから電流ILの値
を減算する。マイクロコン17のROM102内
には標準パターンが記憶されており、現在どの階
をどのように昇降しているかの信号線18により
マイクロコン17に入力されているので、その信
号により、どの標準パターンと比較すべきかを選
定する。そして、前回より減算された値と標準パ
ターンとが逐次比較されていく。そして、その結
果が規定値以上となると、故障と判断して信号線
18を通して、信号制御装置1へ送る。信号制御
装置1においては、その情報に基づき非常停止と
か最寄階停止とかの処置をとる。なお、以上のマ
イクロコン内の処理の手順(プログラム)は
ROM102内に記憶されている。
次に、標準パターンの一例を第5図に示す。な
お、図において、距離と速度パターンの関係で説
明するが、距離と電流Iaの関係は速度パターン
を微分した(距離と加速度の関係)ものと同一の
パターンになる。図においては、各階床のパター
ンのうち7階床のパターンの8種類を図示してあ
る。図のは正規位置からのスタートののパター
ンの上昇と下降を示し、は1階床運転における
上昇と下降を示す。は上昇通過と下降通過を示
す。は上昇運転時に減速して8階へ停止すると
きのパターンと下降運転時に減速して6階へ停止
するときのパターンを示す。なお、このパターン
からわかる通り、本実施例はエレベーターの最高
速度には1階床分あれば到達することができる場
合であつて、2階床分で最高速度に到達する場合
はさらにパターンの種類を作る必要がある。な
お、本実施例では、検出精度の向上のため各階毎
にパターンを設定したが、大巾な故障のみを検出
する場合は、1階床分のパターンのみ作成して、
各階で共通に使用する方法としても良い。このパ
ターンで例えば7階より10階へ上昇するときは、
の上昇パターンを標準パターンとしたのち、以
下8階へ到達すると8階のの上昇パターン、9
階に到達すると9階のの上昇パターンをそれぞ
れ標準パターンとして使用する。このように区分
することにより記憶しておく標準パターンを最小
限としておくことができる。
以下、さらにマイクロコン17内の処理につ
き、フローチヤートを用いて詳細に説明する。な
お、標準パターンとしては第5図の如きパターン
とする。また、A/D変換器16と20への入力
電流のレベルは同一とする。故障情報は一段階の
みマイクロコン17より出力するものとする。
第6図は概略フローチヤートである。ステツプ
201はマイクロコン17の電源が投入されて動
き出した時点を示す。このとき自動的にステツプ
202のプログラムが起動されるようハードおよ
びソフト(HD46800の端子RESETを使用)で構
成されている。ステツプ202はマイクロコンの
動作に必要な色々なイニシヤライズを行なうプロ
グラムである。その詳細は後述する。この次にス
テツプ203に進み、信号制御装置1との通信を
行なう。この内容については後述する。その後
は、常時このステツプ203により通信のみを行
なう。なお、この実施例については、故障検出装
置として専用のマイクロコンを用いた場合である
が、その他の別な処理(例えば信号制御装置1の
処理の分担とか)を行なうようにしても良い。な
お、このステツプ203を行なつている最中に次
の第7図に示すステツプ211のタイマ割込処理
プログラムが、タイマ107より定期的にMPU
101の端子IRQに入力される毎に実行される。
このタイマの出力間隔は前述のように電流Iをマ
イクロコン17に取込み演算する間隔(サンプリ
ングの間隔)となるので、周期が短かいほど誤差
は少なくなると同時に、故障時の応答も早くなる
が、標準パターンの記憶容量が大きくなる欠点が
あるので、そのかねあいにより決める。(本実施
例の場合は10ms毎とした。) ステツプ212はエレベーターが昇降中であ
り、故障検出の必要があるときYESでステツプ
213へ進み、NOのときは端子214(フロー
チヤートを見やすくするために設けた記号で意味
はなく、単独のブロツクとなつたときどこに接続
されるかを示す。)を経てステツプ215へ進
む。このステツプ215は故障検出を行なわなく
とも良いという信号が誤動作で出されているかど
うかを調べるブロツクである。誤動作であれば信
号制御装置1へ故障信号を送る。この方法をとる
ことにより誤動作で検出装置が動作しなかつたと
いう故障を防ぐことができる。このステツプの次
は端子216を経てステツプ220のプログラム
により割込前の処理に戻る。ステツプ212で
YESの方に進むと、ステツプ213においては
電流ILの値を取込み、そしてステツプ217で
はステツプ203で取込んだデータよりどの標準
パターンを使用するか選択する。そして、ステツ
プ218で電流Iの値を取込み、この値より前回
取込んだ値を減算し、そして、ステツプ219で
その結果が許容値内かどうか判定し、許容値外で
あるならば故障信号を信号制御装置1へ送る。そ
して、その故障が標準パターンのどの部分で起き
たのかを記憶し、故障診断を容易にして、故障回
復時間を早めることができるようにしている。以
上でステツプ220へ進み割込前のプログラムに
戻る。なお、これらのステツプについては、さら
に詳細に後述する。
次に詳細フローチヤートを説明する前に第8図
および第9図のRAMマツプを説明する。アドレ
スDB,DK,DS,DI,DP,DD,DL,DRおよ
びDC(具体的には16進4桁で示される数値)で
示されるRAM103内のエリアは信号制御盤1
との通信データエリア171で、信号制御盤1と
の間で送受信するデータを入れておく。アドレス
Bで示される記憶場所(以下略してアドレスDB
と称する。なお、他も同様に略して記述する)に
はブレーキ9の開放指令があると“1”となり閉
指令となると“0”となる信号が送られてくる。
アドレスDKにはエレベーターのかご13が存在
する階床の値(階床区分値)が送られてくる。た
だし、エレベーターが減速を始めた場合は階床区
分値は原則として変らない。アドレスDSには正
規の位置からのスタートかどうかの信号が送られ
てくる。すなわち、階床の途中からスタートした
場合は“0”である。アドレスD1はエレベータ
ーが次の階に停止するとき送られてくる。アドレ
スDPはエレベーターがその階床区分値の階を、
そのまま通過するとき送られてくる信号である。
アドレスDDはエレベーター方向信号で、例えば
エレベーターが上昇するとき“1”、下降すると
き“0”という信号を送つてくる。アドレスDL
はエレベーターが高速運転を行なわず低速のみで
運転する。(保守時などに)場合“1”が送られ
てくる。アドレスDRは、この検出装置により故
障が検出されると“1”となるので、この信号を
送信して故障が発生したことを信号制御装置1へ
知らせる。アドレスDCは前記のステツプ215
の結果が誤動作であると“1”となり、これもア
ドレスDRと同様に送られて信号制御装置1へ知
らせる。
次のアドレスMF,MA,MG,MI,MCおよび
Dは一時記憶エリア173で、一時的にデータ
を記憶しておく場所であり、プログラム処理に応
じて記憶される。
第9図のRAMマツプは故障状態記憶エリア1
73で、故障した場所に対応する標準パターンの
アドレス及びその他の情報(以下両者を総称して
故障アドレスと称す)を記憶しておく場所であ
り、後刻、その内容を取り出して故障原因究明に
役立てる。この故障アドレスをRAM103内の
Y+1番地から記憶するように、この実施例で
は行なつている。そして、アドレスMYには故障
アドレスを次回に記憶する記憶場所のアドレスを
記憶しておく。すなわち、電源投入した時点にお
いてはアドレスMYにはMY+1番地の数値が記憶
されて、MY+1番地に故障アドレスが記憶され
ると、そのアドレスMYの内容はMY+2となるよ
うに処理する。この処理のフローチヤートについ
ては後述する。
第10図は標準パターンを記憶しているROM
102内のROMマツプである。図においては7
階床区分の標準パターンエリア182を主として
示しているが、その手前は6階床区分の標準パタ
ーンエリア181、その次は8階床区分の標準パ
ターンエリア183である。また、n階床区分の
標準パターンエリア184となる。この標準パタ
ーンの分類は、第5図で示した分類と同一であ
る。例えば7階床区分の正規スタートの上昇パタ
ーンは先頭アドレスR7から記憶されており、正
規スタート下降は先頭アドレスR7+L1から記
憶されている。以下、順次に記憶され、最後に下
降減速の標準パターンは先頭アドレスR7+L7
から記憶されている。なお、n階床区分の標準パ
ターンエリア184はアドレスRoから記憶され
ている。
次に、詳細フローチヤートの説明に移る。
第11図は前述の概略フローチヤートのステツ
プ202の詳細フローチヤートである。まず、ス
テツプ241はRAM103の内容をすべてリセ
ツトするプログラムである。そして、次にステツ
プ242において、前述したアドレスMYのセツ
ト(アドレスMYにMY+1の内容を入れる)を行
なう。そして、ステツプ243で、PIA104,
105は入力用として、PIA106は信号伝送用
として使用できるようにイニシヤライズを行な
い、次のステツプ244でこの概略フローチヤー
トのステツプ202は終了する。なお、この他こ
のステツプ202においては、一番最初にタイマ
割込で動作しないよう割込をマスクしておき、最
後に解除するとか、MPU101内のレジスタの
イニシヤライズなど行なうことは勿論のことであ
る。
第12図は前述の概略フローチヤートのステツ
プ203の詳細フローチヤートである。ステツプ
261では信号制御装置1からのデータ受信で、
ステツプ262は故障信号の送信である。なお、
故障のないときは“0”を送信するのみである。
ステツプ263は故障信号のクリア信号の受信の
プログラムである。すなわち、故障信号のリセツ
トは信号制御装置1からの信号でクリアして、マ
イクロコン17では、クリアしていない。この次
のステツプ264でこの概略フローチヤートのス
テツプ203は終了する。
第13図はタイマ割込プログラム211のフロ
ーチヤートで使用しているサブルーチンである。
このサブルーチンは2組あるA/D変換器16と
20よりデイジタル量を取込むサブルーチンであ
る。第1にステツプ281では変換器16または
20(両者の区別はサブルーチンへジヤンプする
ときに設定されてくるが、本発明では省略し
た。)に対して変換開始の信号を出力し、ステツ
プ282で、その変換終了まで待つて、変換終了
信号があればステツプ283で、PIA104また
は105からACC(Accumulator=MPU101
内のレジスタ)にデータを移して、ステツプ28
4でサブルーチンよりもどる。
第14図は前述の概略フローチヤートのステツ
プ212の詳細である。すなわち、ステツプ30
1ではアドレスDBのブレーキの開指令であるか
どうかにより、この故障検出のプログラムを起動
するかどうか決定する。なお、ブロツク内のDB
の意味はアドレスDBの記憶場所に記憶されてい
る内容を意味している(以下同様にこの記号を使
用する)。このアドレスDBの内容がブレーキ開の
指令ならば、ステツプ302で概略フローチヤー
トのステツプ212は終了し、開の指令がなけれ
ば端子214へ行き、その先のステツプにつなが
る。
第15図は前述の概略フローチヤートのステツ
プ215の詳細で、端子214の続きである。第
1にステツプ321で前述のサブルーチンへジヤ
ンプして、その実行後にステツプ322に行く。
すなわち、A/D変換器16のデータをACC内
に取込み、そしてステツプ322でその内容が0
かどうか調べ、0であれば、電流が流れていず、
すなわち、停止していると見なされるので、正常
である。そして、ステツプ325へ移り、アドレ
スMFをクリアして、次の故障検出の動作に備え
る。しかし、0でなければ電流が流れているた
め、さらに正常かどうかを調べる。この調べを行
なう理由の第1は、本実施例では、低速運転で昇
降するときの標準パターンは記憶されていないの
で検出できないという事情のためである。その他
の理由としては、マイクロコン17にかかわる装
置の故障検出を積極的に行なうためである。この
ため、第1に起動時のシヨツク防止のために流れ
る電流ILをブレーキ開指令が出るまで検出し続
け、一応故障信号として信号制御装置1へ送り、
信号制御装置1ではこの信号を起動直前に受ける
と、マイクロコン17にかかわる装置が正常に動
作している信号として、次のブレーキ開指令を出
して起動したのち、この信号をクリアする。とこ
ろが、この故障信号がない場合はマイクロコン1
7にかかわる装置が動作しないと判断し、運転を
打切るとか、低速運転しか行なわれないようにす
るなどの処置をとる。なお、完全にバランスがと
れた場合は電流が0となるので、このときは除く
ような処理を信号制御装置1で行なつている。第
2にエレベーターが停止してブレーキを閉じた後
も電流ILは流れているので、この場合も前記と
同様な処置をとる。このような積極的な故障検出
の故障を検出することによりさらに本検出方式の
安全性を高めている。
前記の第1の理由のため、ステツプ323でア
ドレスDLの内容が0かどうか調べ、0でなけれ
ば低速運転中のため正常で、0であれば、前記の
第2の理由のためか、または本当の故障と考えら
れるので、ステツプ324でアドレスDC
“1”を入れて故障信号を出力する。そして、次
のステツプ325および端子216で、この概略
フローチヤートのステツプ215は終了する。な
お、なんらかの理由で階の途中で停止した後は、
最寄の階まで低速運転で運転した後に、正常に復
帰するものとしているので、本検出方式では故障
とは検出しない。
第16図は概略フローチヤートのステツプ21
3の詳細である。ここでは負荷量値(電流IC
を取込むのであるが、すでに取込んで検出動作を
実行中であるかどうかをアドレスMFの内容が0
かどうかにより知る。(ステツプ325で検出動
作終了時クリアしている)内容が0であれば、新
しく検出動作が始まるので、新たに負荷量値を取
込むためステツプ342へ行き、そして、ステツ
プ343で、その負荷量値をアドレスMFに入れ
る。そして、この概略フローチヤートのステツプ
213は終了する。勿論ステツプ341ですでに
取込んでいる場合は、直ちにステツプ344へ行
く。
第17図は概略フローチヤートのステツプ21
7の詳細である。ステツプ361では階床区分値
が変つたかどうか調べるプログラムで、次のステ
ツプ362で一時記憶エリアのアドレスMGに信
号制御装置1から送られてきた階床区分値のアド
レスDKを移して記憶しているので、この値が異
なると階床区分値が変つたものと判断し、変つた
値をステツプ362で新たに記憶し直して、次の
階床区分値の標準パターンの選択に入る。しか
し、ステツプ361で同一内容であるならば、す
でに標準パターンの選定は終了しているので、そ
のままステツプ378へ行き、この概略フローチ
ヤートのステツプ217を終る。ステツプ363
からステツプ365までは階床区分値に基づく標
準パターンの先頭アドレスを一時記憶エリアのア
ドレスMIに設定するためのプログラムである。
すなわち、階床区分値と一致する数値となると、
その数値に対応する第10図のROMマツプに記
載の階床区分の標準パターンエリアの先頭番地を
設定するもので、例えば7階床区分値であればア
ドレスMIにアドレスR7そのものの数値を設定
する。ステツプ270以下のフローはさらに8つ
ある標準パターンに細分するプログラムである。
ステツプ370においては、正規スタートかどう
か調べ、正規スタートならば(≠0)、次のステ
ツプ376でさらにエレベーター方向信号(アド
レスDD)を調べ、上昇であれば、その標準パタ
ーンは階床区分の標準パターンエリアの先頭アド
レスと同一なので、そのままステツプ378へ行
く。下降であるならば、その標準パターンエリア
の先頭アドレスに対してさらにL1だけ加算した
値がその標準パターンの先頭アドレスになるの
で、標準パターンエリアの先頭アドレスが記憶さ
れているアドレスMIの内容にL1を加算して、
さらにアドレスMIに記憶する処理をステツプ3
77で行なう。このように次のステツプ371で
は、1階床運転の標準パターンを使用するのかど
うかを調べ、次のステツプ372では通過の標準
パターンかどうか調べる。ところが、上記のステ
ツプ370,371,372でもないときは、残
り減速パターンとして、次のステツプ373で減
速パターンの上昇か下降かを調べ、そして、ステ
ツプ374または375でその標準パターンの先
頭アドレスを設定する。
第18図は概略フローチヤートのステツプ21
8の詳細のフローチヤートである。ステツプ42
1では電流Iを取込むためにサブルーチンを起動
し、終了すると、ステツプ422で一時記憶エリ
アのアドレスMAに記憶しておく。そして、ステ
ツプ423では、この記憶した値とステツプ34
3で記憶した電流ILの値のアドレスMFの内容と
を減算してアドレスMAに再び記憶する。次のス
テツプ424ではIX(インデツクスレジスター
MPU101内のレジスタの1つ)にアドレスMI
の内容すなわち標準パターンのアドレスを入れ
る。これは、インデツクスアドレツシングで標準
パターンの値を取り出して比較を行なおうとする
ものである。ステツプ425はアドレスMAの内
容すなわち減算した結果とインデツクスド・アド
レツシングで示された記憶場所(ブロツク425
内ではMIXとして表わす。以下同じ)すなわち標
準パターンの値とを比較する。この値が大きいか
小さいかをステツプ426または428で一時記
憶エリアのアドレスMDに記憶すると同時に、次
のステツプ427と429で、その標準パターン
と実際の値の差(絶対値の差)をアドレスMA
入れるためである。このようにしてステツプ43
3でこの概略フローチヤートのステツプ218は
終る。
第19は概略フローチヤートのステツプ219
の詳細フローチヤートである。なお、このフロー
チヤートでは、検出した電機電流と記憶手段に格
納した電機子電流パターンとを順次比較して両者
の差を検出する比較手段と、この差が所定値以上
になつたとき異常検出信号を発生する異常検出手
段とについて説明する。ステツプ461において
は、標準パターンの値との差が規定値Kより大き
いか、小さいかを調べる。すなわち、規定値Kよ
り大ならば異常なトルクを発生させていることで
あり、故障と判定できる。このときはステツプ4
62で、その前のタイマ割込ですでに故障と判定
しているかどうかを知るため、一時記憶エリアの
アドレスMIを調べる。0であるならば、ステツ
プ463でこのアドレスMLに“1”を入れて今
回のタイマ割込処理で故障を判定したことを記憶
する。次に、このときの標準パターンのアドレス
および差の大小を第9図のRAMマツプ内の故障
状態記憶エリアに記憶するため、まずステツプ4
64で、指定した次の記憶場所の値が入つている
アドレスMYの内容をIXに入れて、次のステツプ
465で、インデツクスド・アドレツシングで指
定された記憶場所にアドレスMDの内容(先の大
小の値)を記憶する。次にステツプ466でIX
を1つ増加して次に記憶する場所を示すようにし
て、次のステツプ467で、インデツクスド・ア
ドレツシングで指定された記憶場所にアドレスM
Iの内容(標準パターンの比較する値を示してい
る一故障アドレス)を記憶する。そして、次のス
テツプ468ではIXの内容をさらに1つ増加し
て次の記憶場所を示すようにして、次のステツプ
469で、この値をアドレスMYに記憶する。そ
して、ステツプ470で、次のタイマ割込時に比
較する標準パターンの値を示すアドレスMIの内
容を1つ増加してステツプ471で、この概略フ
ローチヤートのステツプ219は終了する。この
次のタイマ割込時もステツプ461で規定値Kの
値より大きければ、ステツプ462に進むが、今
度はアドレスMLの内容は0でないのでステツプ
472へ進み、アドレスDRに“1”を入れてや
る。このアドレスDRに“1”が入ると、この故
障信号を信号制御装置1が受けとれば、情況に応
じて直ちに非常停止するとか、最寄階停止の処置
とかがとられる。このように故障信号は1回目で
は出されず2回目に出すようにしている点は、本
実施例の特徴とするところの1つで、このように
少々応答が遅れてもタイマ割込信号は数10ms毎
にかかるので、故障が本当に発生したときは、そ
の数10msの1回のみとは考えられず、少なくと
も2回以上継続するものであるし、また、1回の
みでは大事にいたらないであろうとの考えによる
ものである。そして、このような処置をとること
による効果は、ノイズに強くなることである。例
えばノイズによりA/D変換器16が誤動作した
場合でも連続して誤動作しない限り問題とはなら
ない。なお、A/D変換器16は強電回路より変
換しているため、特にこの処理は有効である。な
お、念のため、1回の誤動作または異常な動作か
もわからない動作は、前述のように記憶してある
ので、後刻このデータより検討することができる
ようにしている。次はステツプ470を経てステ
ツプ471で終了となる。ところが、ステツプ4
61で規定値より小さくなつた場合は、ステツプ
473で前のタイマ割込では故障であつたか、ど
うかを調べて、故障でなければそのままステツプ
470,471を経て終る。ところが、故障であ
るならばステツプ474で故障検出記憶のアドレ
スMLをクリアして、それから故障を回復した時
の標準パターンの値を示す故障アドレスを記憶す
るために、ステツプ475でIXにアドレスMY
内容を入れて次のステツプ467でインデツクス
ド・アドレツシングで指定された記憶場所にアド
レスMIの内容を記憶したのち、ステツプ468
でIXを1つ増加して、ステツプ469でアドレ
スMYに記憶し、次の故障時に備える。
以上、本実施例を総合して説明すると、マイク
ロコン17は常時信号制御装置1と通信を行ない
ながら、タイマ割込が入るとタイマ割込のプログ
ラム211へとび、割込処理が行なわれる。この
プログラム211は例えばエレベーターが停止中
ならば、ブレーキ開指令がないため、電流Iが流
れているかどうか調べ、流れていなければ割込処
理を終了する。ところが、エレベーターを起動す
る直前になると、電流Iが流れるので、アドレス
Cに“1”を入れて信号制御装置1に送信す
る。この信号は故障信号と見なさず、逆に検出動
作が正常であるとして、次にブレーキを開く指令
を出すと、検出動作が始まる。第1に負荷量値を
取込み、階床区分値による階床区分の標準パター
ンエリアの先頭アドレスをアドレスMIにセツト
し、さらに、運転情報により8つあるパターンの
うちどれかを選定し、さらにアドレスMIにセツ
トする。そして、電流Iを取込み、電流ILの分
を減算し、アドレスMAにセツトし、アドレスMI
の値の記憶場所から比較する標準パターンの値を
取り出して比較し、その差をアドレスMAにセツ
トする。そして、その差が規定値Kより大きいか
小さいかを調べ、小さければ次の比較するパター
ンのアドレスを1つ増加して割込処理を終る。次
のタイマ割込があると、概略フローチヤートのス
テツプ218および219のみ実質、実行される
のみである。階床区分値が変つたときは、標準パ
ターンは切換つて実行される。最後にエレベータ
ーが停止すると、概略フローチヤートのステツプ
215が実行されて、まず故障信号を出力する
が、電流Iも流れなくなると、一番最初の動作に
もどる。
ところが、一回でも標準パターンよりの差が規
定値Kより大になると、そのパターンの値を示す
故障アドレスが記憶され、さらに続いて大になる
と、故障検出信号が出力される。これは検出する
毎に出力されるので、確実に信号制御装置1へ伝
送される。標準パターンとの差が小さくなると、
その時点における故障アドレスも記憶されるの
で、どこからどこまでが故障であつたかがわか
る。また、このの標準パターンの故障アドレスか
ら何階床のどの部分で故障が発生したかがわかる
ので、例へばレールに異物がついていて一時的に
トルクが増加したなどは容易に発見できる。さら
に、本方式では、この故障検出信号により非常停
止したとすれば、増々標準パターンとかけはなれ
るので、故障検出信号は出力されて確実に停止す
ることになる。また、本実施例の構成では、信号
制御装置1との伝送が誤まつた場合でも故障検出
信号の出力となるので、安全性の高い方式とする
ことができる。
なお、標準パターンの作り方であるが、一番手
軽な方式は、エレベーターの据付が終了した後に
エレベーターを昇降さてA/D変換器16と20
とを動作させ、その差の電流をRAM内に記憶し
てそのまま使用する方法がよい。従つて、このと
きには、このRAMが電機子電流パターンを予め
格納させておく記憶手段となる。なお、このとき
のRAMはEAROM(ELectrically Alteratle
ROM)を使用すると、電池でバツクアツプする
などの方式をとらなくとも良いので、手軽であ
る。
以上の実施例においては、タイマにより一定時
間毎に比較していく方式をとつたが、これを一定
距離毎に比較していく方式でも同様の効果を得る
ことができる。このときは例えば電動機6にパル
ス発生装置を取付けてこのパルスが発生する毎に
MPU101へ割込をかけ(タイマをそのまま置
き換えるだけで良い)て行なえば良い。
また、電流でなく電圧で行なつても同様の効果
を得ることができるのは明らかであろう。
その他、規定値Kを一定値としたが、電流Ia
の値に比例した値としても良く、さらには、規定
値Kを1つの値としたが、複数個として、1番目
の値以上になると単に記録に残すのみとして、2
番目の値以上では警報を発するのみとし、3番目
の値以上では最寄階停止を行ない4番目以上では
直ちに停止するように構成することにより、さら
にきめ細かに制御することも可能である。
また、負荷量値を取込んで電流Iより減算して
比較したが、電流値を微分する方式で行なつても
同様である。
すなわち、電流Iの経過時間または移動距離毎
の変化値(電流Iの時間または距離による微分
値)がかご負荷に無関係となることを利用して、
このようにして算出した標準パターンを一定時間
間隔または一定距離間隔で記憶しておき、エレベ
ーターが昇降中において、前記標準パターンと電
流Iの変化値を比較し、所定許容値内であるかど
うかをチエツクして、許容値外であれば故障であ
るとするものである。なお、このようにすること
により、前記負荷量値に無関係となるので、わざ
わざマイクロコン17内にこの値を取込んで演算
する必要のない利点が生じる。つまり、第2図に
おいてA/D変換器20、第3図においてPIA1
04に関するラインを省略できる。
さらに具体的に説明すると、電流Iを微分する
方式として、一定時間毎に発生するタイマ107
の出力によりタイマ割込処理プログラムを実行し
て電流Iをマイクロコン17内に取込み、そし
て、その直前のタイマ割込処理プログラムで取込
んだ電流Iの値より減算することにより行なつて
いる。なお、一定距離間隔で微分する場合は、電
動機6に結合されたパルス発生装置の出力により
MPU101に割込をかけて、前述と同様に処理
する。以下、本実施例では時間による微分値を用
いたので、前者におけるマイクロコン17内の処
理につき、第20図および第21図を用いて、前
述の実施例と異なる点のみを主として説明する。
本実施例では、第7図において、負荷量値取込
ステツプ213が省略されるとともに、検出値取
込および処理ステツプ218が第21図に示すよ
うに行なわれる。
第20図はRAM103内の一時記憶エリア1
72を示すもので、各アドレスME,MA1〜MA
,MG,MI,MLおよびMDにはプログラム処理
に応じて各信号が記憶される。
第21図は第7図に示した概略フローチヤート
のステツプ218の詳細のフローチヤートであ
る。ステツプ421では電流Iを取込むためにサ
ブルーチンを起動し、終了するとステツプ422
で一時記憶エリアのアドレスMA2に記憶してお
く。そして、ステツプ423ででは、この記憶し
た値と前回のタイマ割込処理時に記憶した電流I
の値を記憶しているアドレスMA1の内容とを減算
して、結果の変化値を別な一時記憶エリアのアド
レスMA3に記憶する。次のステツプ424ではIX
にアドレスMIの内容、すなわち標準パターンの
アドレスを入れる。ステツプ425はアドレスM
A3の内容、すなわち変化値と前述のインデツクス
ド・アドレツシングで示された記憶場所、すなわ
ち標準パターンの値とを比較する。この値が大き
いか小さいかによりステツプ426または428
で、一時記憶エリアのアドレスMDに記憶すると
同時に、次のステツプ427と429で、その標
準パターンと実際の値の差(絶対値の差)をアド
レスMA3に入れるためである。次のステツプ43
0,431,432は、タイマ割込処理プログラ
ムが起動された一回目においては、前回の電流I
と比較することができないので、この回のみは故
障を検出しないように、前のステツプ427また
は429でアドレスMA3に記憶した値を強制的に
0として、標準パターンと一致していることにす
るものである。ステツプ430においては、一回
目かどうかをチエツクするための一時記憶エリア
のアドレスMEの内容を調べ、ステツプ325で
クリアした後であるなら一回目であるので、次の
ステツプ431でアドレスMEを“1”として、
2回目以降はステツプ433へ行くようにし、そ
して、ステツプ432で、アドレスMA3に0を入
れる。このようにして、ステツプ433でこの概
略フローチヤートのステツプ218は終る。その
他の処理は前述の実施例とほぼ同様である。
以上、本実施例の要点を総合して説明すると、
マイクロコン17は常時信号制御装置1と通信を
行ないながら、タイマ割込が入るとタイマ割込の
プログラム211に移り、割込処理が行なわれ
る。このプログラム211は、例えばエレベータ
ーが停止中ならば、ブレーキ開指令がないため、
電流Iが流れているかどうか調べ、流れていなけ
れば割込処理を終了する。ところが、エレベータ
ーを起動する直前になると電流Iが流れるので、
アドレスDCに“1”を入れて、装置1に送信す
る。この時の信号は故障信号と見なさず、逆に検
出動作が正常であるとして、次にブレーキ9を開
く指令を出して、エレベーターの運転を始めると
同時に故障検出動作も始まる。まず階床区分値の
値により階床区分の標準パターンエリアの先頭ア
ドレスをアドレスMIにセツトし、さらに、運転
情報から、8つあるパターンのどれを使用するか
を選択し、さらにアドレスMIにそのパターンの
差の値を加算する。そして電流Iを取込み、前回
の電流Iを減算し、アドレスMA3にセツトする。
そして、アドレスMIの値の記憶場所から比較す
る標準パターンの値を取り出して、比較し、この
差を新たにアドレスMA3にセツトする。ところ
が、運転を始めた一回目においては、前回の値が
ないため、このときは差は0として、無効とする
ためにアドレスMA3に0を入れてやる。そして、
その差が規定値Kより大きいか小さいかを調べ、
小さければ、次の比較するパターンのアドレスを
1つ増加して、さらに、今回取込んだ電流Iを前
回取込んだ電流Iのかわりに記憶して割込処理を
終了する。
なお本実施例においては、タイマにより一定時
間毎に電流Iを取込み前回との差をとることによ
り微分したが、電流Iを直接微分回路により微分
したのちA/D変換器に入れる手段でもよい。
以上述べたように、本発明によれば、電動機の
トルク変動による実際の電機子電流変化と、予め
記憶しておいた標準の電機子電流変化とを順次比
較し、その差から故障を検出するので、トルク変
動を引き起こす全ての故障を一括して、しかもエ
レベーターの全昇降動作中において検出できるの
で、信頼性の高い安価な検出方式を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はエレベーター駆動系のブロツク図、第
2図は本発明の一実施例に係る故障検出方式を付
加したエレベーター駆動系のブロツク図、第3図
はマイクロコン詳細ブロツク図、第4図は電機子
電流の実測図、第5図は速度パターン図、第6図
および第7図は本発明の一実施例に係る故障検出
方式の概略フローチヤート、第8図および第9図
はRAMマツプ、第10図はROMマツプ、第11
図ないし第19図は本発明の一実施例に係る故障
検出方式の詳細フローチヤート、第20図は本発
明の他の実施例を説明するためのRAMマツプ、
第21図は本発明の他の実施例に係る故障検出方
式の詳細フローチヤートである。 1……信号制御装置、2……速度指令発生装
置、4……直流発電機、6……直流電動機、9…
…電磁ブレーキ、10……駆動装置、13……乗
かご、15……分流器、16,20……A/D変
換器、17……マイクロコン、19……負荷量値
の信号線。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 エレベーターの乗かごを駆動する直流電動機
    と、この電動機を速度指令に応じて制御する手段
    とを備えたものにおいて、走行時間に応じて変化
    する上記電動機の電機子電流パターンを予め格納
    させておく記憶手段と、上記電動機の電機子電流
    を検出する電流検出手段と、この検出した電機子
    電流と上記記憶手段に格納した電機子電流パター
    ンとを順次比較して両者の差を検出する比較手段
    と、この差が所定以上になつたとき異常検出信号
    を発生する異常検出手段とを備えたことを特徴と
    するエレベーターの故障検出装置。 2 特許請求の範囲第1項において、上記乗かご
    は、その中の負荷を検出する荷重検出手段を備
    え、上記比較手段は、上記乗かご内の負荷に応じ
    た負荷量値によつて補正された上記電機子電流パ
    ターンと上記検出した電機子電流とを順次比較す
    るように構成されていることを特徴とするエレベ
    ーターの故障検出装置。 3 特許請求の範囲第1項において、上記乗かご
    は、その中の負荷を検出する荷重検出手段を備
    え、上記比較手段は、上記乗かご内の負荷に応じ
    た負荷量値によつて補正された上記検出した電機
    子電流と、上記電機子電流パターンとを順次比較
    するように構成されていることを特徴とする故障
    検出装置。 4 特許請求の範囲第1項において、上記電機子
    電流パターンは走行時間に応じて変化する電機子
    電流を微分したパターンであり、上記比較手段
    は、上記検出した電機子電流を微分した値と、上
    記微分したパターンとを順次比較するように構成
    されていることを特徴とするエレベーターの故障
    検出装置。 5 特許請求の範囲の第1項において、上記記憶
    手段と、上記異常検出手段とは計算機により構成
    され、この計算機は、上記走行時間に応じて発生
    するタイマ割込信号により、周期的に上記検出し
    た電機子電流と上記電機子電流パターンとの比較
    を行なうように構成されていることを特徴とする
    エレベーターの故障検出装置。 6 特許請求の範囲第5項において、上記計算機
    は、異常検出信号が発生したとき、その周期のパ
    ターンを記憶しているアドレスを記憶するように
    構成されていることを特徴とするエレベーターの
    故障検出装置。 7 特許請求の範囲第5項おいて、上記計算機
    は、連続した複数の周期において、上記検出した
    電機子電流と上記電機子電流パターンとに所定値
    以上の差が生じたことを条件に、異常検出信号を
    発生するように構成されていることを特徴とする
    エレベーターの故障検出装置。
JP2534178A 1978-03-08 1978-03-08 System for detecting trouble of elevator Granted JPS54120156A (en)

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