JP4844165B2 - エレベータの異常検出装置 - Google Patents

エレベータの異常検出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4844165B2
JP4844165B2 JP2006048026A JP2006048026A JP4844165B2 JP 4844165 B2 JP4844165 B2 JP 4844165B2 JP 2006048026 A JP2006048026 A JP 2006048026A JP 2006048026 A JP2006048026 A JP 2006048026A JP 4844165 B2 JP4844165 B2 JP 4844165B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
speed
reference pattern
car
section
low
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2006048026A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007223749A (ja
Inventor
大樹 福井
誠治 渡辺
秀樹 西山
純一 饗場
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Building Techno-Service Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Electric Building Techno-Service Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Building Techno-Service Co Ltd filed Critical Mitsubishi Electric Building Techno-Service Co Ltd
Priority to JP2006048026A priority Critical patent/JP4844165B2/ja
Publication of JP2007223749A publication Critical patent/JP2007223749A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4844165B2 publication Critical patent/JP4844165B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Maintenance And Inspection Apparatuses For Elevators (AREA)

Description

この発明は、例えば地震や強風などで生じる建物の揺れの後で、エレベータの点検運転を行い、例えばロープの引っ掛り等を検出するエレベータの異常検出装置に関するものである。
従来、地震や強風などで生じる建物の揺れの後で、エレベータの点検運転をする場合、エレベータの各種の正常信号値と点検時の信号出力を比較することにより、エレベータの異常の有無を判断している。また、定期的なエレベータの診断運転においても、同様に正常信号値と診断運転時の信号出力との比較が行われている。
このような従来技術として、平常運転時の振動に応じたパターンを記憶したパターン装置と、点検運転時の振動に応じた出力を発する振動検出器と、この振動検出器の出力が上記パターンによる値を超えたときに動作する認識装置とを備えたエレベータの異常検出装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、地震によって停止したかごを試運転装置で試運転し、そのときに発生される各所定部位の振動又は走行音を検出装置で検出し、平常運転時に発生する上記所定部位における振動又は走行音と比較器で比較し、その比較結果に応じてエレベータを平常運転に復帰させるエレベータ装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開昭57−117482号公報 特開昭59−12061号公報
従来のエレベータでは、点検運転時に、エレベータの異常振動をチェックするために、正常時の振動パターンをメモリに保存しておき、点検時に比較するものであるから、各種の信号に対して、正常時の参照パターンと、異常と判断する閾値を記憶している。通常、参照パターンに対する閾値は、異常判定の誤動作を防ぐために、大きめの値が設定されている(例えば、通常の2倍)。そのため、異常検知の遅れにより、点検中に被害を大きくしてしまう可能性があった。
また、高精度な異常検出を行うためには、エレベータの走行方向(上昇、下降)を変えた点検運転や、走行速度(微速、低速、定格速度)を変更した点検運転が必要であり、このようなエレベータの走行状態に応じた参照パターンを準備しておくことが必要である。すなわち、異常点検時の速度や運転方向によって信号値出力が異なることから、それぞれの条件に対して参照パターンを設けなければならない。そのために、メモリ容量の増大や参照パターンの設定に時間がかかってしまうという問題点があった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、正常時の参照パターンを設定する信号が、運転速度や運転方向によって変わる場合に、全ての参照パターンを記憶せずに、ある条件下の単一パターンすなわち基準パターンから、他の全ての参照パターンを得るようにしたエレベータの異常検出装置を提供するものである。
この発明に係るエレベータの異常検出装置においては、正常走行時の参照パターンを保持し、参照信号の振動成分、参照信号の大域成分、異常判定の閾値を記憶する記憶装置と、ある走行条件下で取得した信号を元に、基準パターンを作成する基準パターン作成部と、基準パターンの特徴を抽出し、記憶装置に保存している振動成分と大域成分から、他の走行条件の参照パターンを求める参照パターン演算部と、記憶装置に保存している異常判定の閾値に基づいて、点検運転中の異常を判定する異常検出部とを備えたものであって、
基準パターン作成部は、参照信号保存部及び振動成分と大域成分から構成される波形解析部を備え、参照パターン演算部は、波形合成部及び位相反転部を備え、参照パターンは、高速走行に対応する速度パターンと、低速走行に対応する速度パターンの二つの速度パターンであり、高速走行の速度パターンは、最下階から最上階までの連続したかご上昇区間全体が参照信号取得区間となり、最上階から最下階までのかご下降区間は始めと終わりのみが参照信号取得区間となり、低速走行の速度パターンは、最下階から最上階までのかご上昇区間及び最上階から最下階までのかご下降区間はいずれも始めと終わりのみが参照信号取得区間となり、高速かご上昇区間で得られた参照パターンを、全体の傾向を表わす大域成分と振動的な振る舞いを表わす振動成分とに分離して記憶装置に単一の基準パターンとして記憶し、基準パターンと高速かご下降区間、低速かご上昇区間、低速かご下降区間の参照パターンとの相違を、補間関数を用いて補正することにより、高速かご下降区間、低速かご上昇区間、低速かご下降区間の参照パターンが得られるようにしたものである。
また、基準パターン及び高速かご下降区間、低速かご上昇区間、低速かご下降区間の参照パターンの設定では、一定速度で走行する区間のデータのみを利用するものである。
また、基準パターンから、高速かご下降区間、低速かご上昇区間、低速かご下降区間の参照パターンを作成するために用いる補間関数については、少なくとも1個所のかご位置における参照信号データを記憶するものである。
また、基準パターンから、高速かご下降区間、低速かご上昇区間、低速かご下降区間の参照パターンを作成するために用いる補間関数については、最下階近傍及び最上階近傍の参照信号データを記憶するものである。
また、基準パターンから、高速かご下降区間、低速かご上昇区間、低速かご下降区間の参照パターンを作成するために用いる補間関数については、複数箇所のかご位置における参照信号データを記憶し、それ以外のかご位置ではデータ取得不要としてかご速度を上げるものである。
また、基準パターンから参照パターンを決定する途中に、作成した参照パターンの可否を判定する診断運転モードを設けたものである。
この発明は、エレベータの異常検出において、正常時の参照パターンを設定する信号が、走行速度や走行方向によって変わる場合に、全てのパターンを記憶せずに、ある条件下の単一パターンすなわち基準パターンのみで良く、全ての参照パターンについて参照信号を記憶する必要がなくなり、メモリ容量を少なくすることができる。また、基準パターンから補間関数を用いて補正することにより、他の全ての参照パターンが得られるので、全ての運転パターンを設定するための時間を短縮することができる。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1におけるエレベータの異常検出装置の概略構成を示すブロック図、図2はこの発明の実施の形態1におけるエレベータの異常検出装置の基準パターン作成部と参照パターン演算部の詳細を説明するブロック図、図3は巻上機のトルク電流波形を示す説明図、図4は高速走行と低速走行及びかご上昇・下降時のトルク電流波形の違いを示す説明図、図5は参照パターンを取得するためのかご運転例を示す説明図、図6は高速上昇時のトルク電流を基準パターンとして取得するための説明図、図7は高速下降時の参照パターンを求める方法について説明するための説明図、図8は低速上昇時の参照パターンを求める方法について説明するための説明図である。
図1において、エレベータ制御盤に設けられた制御装置1は、正常走行時の参照パターンを保持する記憶装置2と、ある走行条件の下で取得した信号を元に、基準パターンを作成する基準パターン作成部3と、基準パターンの特徴を抽出し、記憶装置2に保存している振動成分と大域成分から、他の走行条件の参照パターンを求める参照パターン演算部4とを備えている。上記記憶装置2は、参照信号の振動成分5、参照信号の大域成分6、異常判定の閾値7をそれぞれ記憶している。また、制御装置1は記憶装置2に保存している異常判定の閾値7に基づいて、点検運転中の異常を判定する異常検出部8を備えている。
エレベータの据付時、あるいは経年変化による状態変化に対応するために正常時信号を定期的に更新する場合に、制御盤からの指令により、基準パターン作成と参照パターン演算を行う。
図2に基準パターン作成部3と参照パターン演算部4の詳細を示す。基準パターン作成部3は、参照信号保存部30及び波形解析部31を備え、波形解析部31は振動成分32と、大域成分33から構成される。参照パターン演算部4は、波形合成部40及び位相反転部41を備える。基準パターンの作成、参照パターンの演算を行う場合、取得する参照信号としては、かご位置情報の他に巻上機トルク電流、かご綱止め部に設けた秤信号、かご加速度などが挙げられる。以下の説明では、巻上機トルク電流を例として、基準・参照パターンの設定方法について述べる。
図3は巻上機トルク電流の時系列データを示したものである。横軸に走行時間、縦軸にトルク電流を示す。エレベータの加減速中(加速区間、減速区間)は、重力に抗して加速度運動を発生するために、一定のトルク変動が生じる。また、このトルク変動の時間は、加速・減速時間に依存し、走行速度によって異なるものである。
そこで、速度や走行方向を変えた場合のトルク電流の振る舞いを見るために、一定速度で運転中(一定速度区間)のトルク電流について調べて見る。図4は高速走行と低速走行及びかご上昇・下降時のトルク電流データについて、一定速度区間について取り出したものである。ここでは、横軸はかご位置を表わしている。
図4において、実線は高速かご上昇時のトルク電流を示している。通常、点検運転を行う時は、かご内に人が乗り込んでいないか、保守員のみの乗り込み操作となることから、つり合いおもりの方がかごよりも重くなっている。そのため、かごの上昇に伴って、ロープ質量やケーブル質量の変化により、かごとつり合いおもりの重量差が拡大し、トルク電流の絶対値は、図4に示すように上昇する。なお、ロープの重量差を補償するためにつり合いロープを設けている場合は、上記の変動は抑えられる。
また、エレベータはガイドレールに沿って走行しているため、エレベータを駆動する巻上機トルクは、ガイドレールの据付精度に影響を受ける。もし、ガイド装置の据付精度が悪く、走行抵抗が一定でない場合は、図4に示すように、波形が振動的になる。この影響は据付精度を改善することにより低く抑えることができる。
次に、速度が異なる場合のトルク電流の影響について述べる。一般に速度が上昇すると、ガイドレールとの摩擦抵抗によって走行抵抗が上昇する。そのため、高速走行時は走行抵抗が増大するが、かご上昇時には走行抵抗がつり合いおもりとの重量差を緩和する方向に作用する。よって、トルク電流の絶対値は低速走行時よりも小さくなる。一方、かご下降時には、つり合いおもりとの重量差分を重力に逆らって持ち上げる必要があるため、かご上昇時よりも余分にトルクが必要となる。また、走行抵抗は、かご上昇時とは逆に重量差を増やす方向に作用するため、高速走行時のトルクは、更に増大する。このように、走行抵抗がトルク電流に与える影響は、走行方向によって逆転することが判る。
そのため、ガイドレールの据付精度に起因して発生するトルク電流の振動成分は、走行方向によってその位相が逆転する。例えば、かご上昇時に、据付精度が悪く走行抵抗の大きい位置を通過すると、その位置でかご質量が増加したことと等価になり、つり合いおもりとの重量差は緩和され、巻上機トルクの絶対値は減少する。一方、同じ位置を下降時に通過する場合、走行抵抗の上昇により、今度はかご質量が減少したことと等価になり、巻上機トルクの絶対値は、逆に増加することになる。
更に注目すべき点として、図4に示すように、横軸をかご位置としてトルク電流波形を見た場合、速度変更時においても、同じガイドレールを走行していることから、振動的な成分は同一となり、走行抵抗の違いによる一定の偏差のみが生じていることを確認することができた。
従来は、このような速度、走行方向などの走行条件変化に対して、全ての運転条件における参照パターンを記憶していたため、大きな記憶容量を用意しなければならなかった。
図5〜図8はこの発明のエレベータの異常検出装置における具体的な処理内容を説明するためのものである。
図5は参照パターンを取得するためのかごの走行状態を示す。ここでは、高速走行に対応する速度パターンP1と、低速走行に対応する速度パターンP2の二つの速度パターンについて示している。高速走行の速度パターンP1は、最下階から最上階までの連続したかご上昇区間全体が参照信号取得区間(実線矢印で示す)となり、最上階から最下階までのかご下降区間は始め(最上階近傍)と終わり(最下階近傍)のみが参照信号取得区間(実線矢印で示す)となる。また、低速走行の速度パターンP2は、最下階から最上階までのかご上昇区間及び最上階から最下階までのかご下降区間は、いずれも始め(最下階近傍と最上階近傍)と終わり(最上階近傍と最下階近傍)のみが参照信号取得区間(実線矢印で示す)となる。
図6は高速上昇時のトルク電流を基準パターンとして取得する方法の説明図である。図5では、高速走行の速度パターンP1の上昇運転である実線矢印部分に相当する。図6の上図で示すトルク電流(実線波形)は、全体的なトルク変化を破線で、またトルクの振動的な変動は、その破線からのずれとして捉えることができる。そこで、トルク電流を記憶する手順において、トルク電流を図6の下図に示すように、全体の傾向を表わす大域成分(破線)と、振動的な振る舞いを表わす振動成分(実線)に分離する。そして、それぞれの成分である大域成分と振動成分を基準パターンとして、記憶装置2に保存する。なお、大域成分の求め方としては、例えば、一定速走行を開始したかご位置付近と、一定速走行終了付近のかご位置のトルク電流値をそれぞれ取得し、線形補間により算出することができる。また、振動成分の求め方としては、記憶済みのかご位置とトルク電流値のデータから、大域成分の波形を減算することにより得られる。この振動成分は、走行抵抗の変動を表わしている。
以上の処理により、基準パターンの作成が完了したため、次のステップとして、走行方向を変えた場合の参照パターンを求める方法について説明する。図5では、高速走行の速度パターンP1の下降運転部分に対応する。図7に高速下降時の参照パターン作成方法について示す。この場合、基準パターン作成を行った高速上昇運転時とは異なり、全てのかご位置における信号は記憶しない。その代わりに、大域成分を得るために、最下階・最上階の近傍における一定速走行時のデータを取得する。取得したトルク電流データを元に、高速下降時の大域成分を線形補間により導出する。次に、高速上昇時に得られた基準パターンに対して、位相を反転させる。これは、走行方向の違いによって摩擦力の向きが異なることを考慮した処置である。そして、反転した基準パターンと導出済みの大域成分を合成することにより、高速下降時の参照パターンを得ることができる。
同様に、低速走行の場合における参照パターンを作成する方法について、図8により説明する。図5では、低速走行の速度パターンP2の部分に対応している。図7と同様に、大域成分を得るために、最下階・最上階の近傍における一定速走行時のデータを取得する。取得したトルク電流データを元に、低速走行での大域成分を線形補間により導出する。次に、低速走行で、基準パターン作成時と同じ方向の場合は、基準パターンの振動成分をそのまま用い、逆方向の走行条件の場合は位相を反転させる。得られた大域成分と振動成分を合成することにより、低速走行時の参照パターンを作成することができる。
参照パターンを記憶するために、最初に、ある代表条件での走行を実施し、そのデータを記憶装置に保存する。その後、他の条件での走行については、補間関数を作成するための代表点の計測と、値の保存のみ行えば良い。そのため、全ての運転パターンを設定するための時間を短縮することができる。なお、この実施の形態1では、大域成分を導出する際に、2点の信号データから線形補間を行ったが、より多くの点を利用した補間や、非線形関数を用いた近似式を用いることにより、精度を向上させることもできる。
更に、大域成分を簡素化するために、参照パターン作成時に、あるかご位置における参照信号を1点のみ記憶し、基準パターンからの偏差のみを大域成分の情報として保存しても良い。この場合、基準パターンの大域成分から得られる傾きを、他の全ての参照パターンの傾きとして用いる。元々、大域成分の傾きは、かごとつり合いおもりの重量差に起因するものであるため、この傾きは、速度や走行方向によらず同じ傾向を示す。
実施の形態2.
図9はこの発明の実施の形態2におけるエレベータの異常検出装置を示す加減速時の変動を考慮した参照パターンの演算方法を説明するための説明図である。
実施の形態1による参照パターンの作成方法では、速度に応じて複数の参照パターンを作成するため、一定速度の区間のみ利用している。参照信号が巻上機トルクのように加減速時間中に変化する場合、走行速度によって加減速時間が異なることから、ある速度で求めた基準パターンから、別の速度条件における参照パターンを求める際に、加減速時間の違いが問題となる。そこで、速度変化の影響を受けないように、基準パターン・参照パターンの作成は、一定速度の区間のみを利用している。
この実施の形態2は、加減速中においても参照パターンを設定する場合には、図9に示すように、加減速区間に、速度パターンから得られるトルク指令値のパターンを新たに設けて、大域成分と振動成分に合成しても良いものである。
実施の形態3.
図10及び図11はこの発明の実施の形態3におけるエレベータの異常検出装置で、参照パターンを取得するためのかご運転例を示す説明図である。
実施の形態3による参照パターンの作成方法では、図10、図11に示すように、低速走行の速度パターンP2の大域成分を得るためのデータ取得位置(実線矢印部分)以外、すなわち破線の部分では、かごの速度を速めて運転するようにしたものである。これにより、全ての参照パターンを設定する時間を短縮することができ、保守・点検時間を節約できる。特に、低速走行の参照パターンを作成する場合、昇降行程が長いエレベータに対して適用すると、極めて効果的となる。
実施の形態4.
図12はこの発明の実施の形態4におけるエレベータの異常検出装置で、参照パターンをチェックする区間を設けた場合を示す説明図である。
実施の形態4による参照パターンの作成方法においては、作成した参照パターンに対して、参照パターンを正常に設定できたかどうかをチェックする点検運転を途中に設けたものである。図12に示すように、高速走行による参照パターン作成後に、参照パターンをチェックする診断運転を設けている(図中の太い破線)。この診断運転では、設定した参照パターンが正常時の信号に対して、異常を検出するなどの問題がないかどうかをチェックする。もし、参照パターンに不適正な問題が見つかれば、その時点で最初の設定に戻り、参照パターンの記憶精度を上げるなどして、再度設定を行う。そのため、効率的で精度の高い参照パターンの設定が可能となる。ここでは、高速上昇時のチェック運転のみ示したが、信頼性を確保するために、全ての運転条件における参照パターンのチェックを実施しても良い。また、時間効率を考慮して、ある速度パターンについてのみチェックするか、一方向のみチェックするなどの選択を行っても良い。
この発明の実施の形態1におけるエレベータの異常検出装置の概略構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1におけるエレベータの異常検出装置の基準パターン作成部と参照パターン演算部の詳細を説明するブロック図である。 巻上機のトルク電流波形を示す説明図である。 高速走行と低速走行及びかご上昇・下降時のトルク電流波形の違いを示す説明図である。 参照パターンを取得するためのかご運転例を示す説明図である。 高速上昇時のトルク電流を基準パターンとして取得するための説明図である。 高速下降時の参照パターンを求める方法について説明するための説明図である。 低速上昇時の参照パターンを求める方法について説明するための説明図である。 この発明の実施の形態2におけるエレベータの異常検出装置を示す加減速時の変動を考慮した参照パターンの演算方法を説明するための説明図である。 この発明の実施の形態3におけるエレベータの異常検出装置で、参照パターンを取得するためのかご運転例を示す説明図である。 この発明の実施の形態3におけるエレベータの異常検出装置で、参照パターンを取得するためのかご運転例を示す説明図である。 この発明の実施の形態4におけるエレベータの異常検出装置で、参照パターンをチェックする区間を設けた場合を示す説明図である。
符号の説明
1 制御装置
2 記憶装置
3 基準パターン作成部
4 参照パターン演算部
5 参照信号の振動成分
6 参照信号の大域成分
7 異常判定の閾値
8 異常検出部
30 参照信号保存部
31 波形解析部
32 振動成分
33 大域成分
40 波形合成部
41 位相反転部

Claims (6)

  1. 正常走行時の参照パターンを保持し、参照信号の振動成分、参照信号の大域成分、異常判定の閾値を記憶する記憶装置と、ある走行条件下で取得した信号を元に、基準パターンを作成する基準パターン作成部と、基準パターンの特徴を抽出し、記憶装置に保存している振動成分と大域成分から、他の走行条件の参照パターンを求める参照パターン演算部と、記憶装置に保存している異常判定の閾値に基づいて、点検運転中の異常を判定する異常検出部とを備えたエレベータの異常検出装置であって、
    前記基準パターン作成部は、参照信号保存部及び振動成分と大域成分から構成される波形解析部を備え、前記参照パターン演算部は、波形合成部及び位相反転部を備え、
    前記参照パターンは、高速走行に対応する速度パターンと、低速走行に対応する速度パターンの二つの速度パターンであり、前記高速走行の速度パターンは、最下階から最上階までの連続したかご上昇区間全体が参照信号取得区間となり、最上階から最下階までのかご下降区間は始めと終わりのみが参照信号取得区間となり、前記低速走行の速度パターンは、最下階から最上階までのかご上昇区間及び最上階から最下階までのかご下降区間はいずれも始めと終わりのみが参照信号取得区間となり、
    高速かご上昇区間で得られた参照パターンを、全体の傾向を表わす大域成分と振動的な振る舞いを表わす振動成分とに分離して前記記憶装置に単一の基準パターンとして記憶し、前記基準パターンと高速かご下降区間、低速かご上昇区間、低速かご下降区間の参照パターンとの相違を、補間関数を用いて補正することにより、高速かご下降区間、低速かご上昇区間、低速かご下降区間の参照パターンが得られるようにしたことを特徴とするエレベータの異常検出装置。
  2. 基準パターン及び高速かご下降区間、低速かご上昇区間、低速かご下降区間の参照パターンの設定では、一定速度で走行する区間のデータのみを利用することを特徴とする請求項1記載のエレベータの異常検出装置。
  3. 基準パターンから、高速かご下降区間、低速かご上昇区間、低速かご下降区間の参照パターンを作成するために用いる補間関数については、少なくとも1個所のかご位置における参照信号データを記憶することを特徴とする請求項1又は請求項2記載のエレベータの異常検出装置。
  4. 基準パターンから、高速かご下降区間、低速かご上昇区間、低速かご下降区間の参照パターンを作成するために用いる補間関数については、最下階近傍及び最上階近傍の参照信号データを記憶することを特徴とする請求項1又は請求項2記載のエレベータの異常検出装置。
  5. 基準パターンから、高速かご下降区間、低速かご上昇区間、低速かご下降区間の参照パターンを作成するために用いる補間関数については、複数箇所のかご位置における参照信号データを記憶し、それ以外のかご位置ではデータ取得不要としてかご速度を上げることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のエレベータの異常検出装置。
  6. 基準パターンから参照パターンを決定する途中に、作成した参照パターンの可否を判定する診断運転モードを設けたことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載のエレベータの異常検出装置。
JP2006048026A 2006-02-24 2006-02-24 エレベータの異常検出装置 Active JP4844165B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006048026A JP4844165B2 (ja) 2006-02-24 2006-02-24 エレベータの異常検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006048026A JP4844165B2 (ja) 2006-02-24 2006-02-24 エレベータの異常検出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007223749A JP2007223749A (ja) 2007-09-06
JP4844165B2 true JP4844165B2 (ja) 2011-12-28

Family

ID=38545916

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006048026A Active JP4844165B2 (ja) 2006-02-24 2006-02-24 エレベータの異常検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4844165B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
BRPI0924911A2 (pt) * 2009-04-20 2015-07-07 Otis Elevator Co Método para controlar as funções de segurança de um transportador
KR101830036B1 (ko) 2017-11-13 2018-02-19 (주)아이티공간 엘리베이터 구동부의 예지 보전방법
KR101867605B1 (ko) * 2017-11-13 2018-07-18 (주)아이티공간 엘리베이터 분석을 통한 예지 보전 및 고효율 운행방법
KR102103148B1 (ko) 2018-03-14 2020-04-22 (주)아이티공간 구동부의 정밀 예지 보전방법
KR102103152B1 (ko) * 2018-03-14 2020-04-22 (주)아이티공간 구동부의 정밀 예지 보전방법

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS54120156A (en) * 1978-03-08 1979-09-18 Hitachi Ltd System for detecting trouble of elevator
JPH07228444A (ja) * 1994-02-15 1995-08-29 Hitachi Ltd エレベーターの監視装置及び制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007223749A (ja) 2007-09-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6049902B2 (ja) エレベータ診断装置
JP4588773B2 (ja) エレベータの異常検出装置
CN101213139B (zh) 电梯的管制运转装置
JP4849397B2 (ja) エレベータの異常検出装置
CN107344688A (zh) 机器人乘坐电梯时的楼层监测方法和装置
JP4844165B2 (ja) エレベータの異常検出装置
JP6239112B2 (ja) エレベータのロープ劣化伸び診断装置、エレベータのロープ劣化伸び診断方法、及びエレベータのロープ劣化伸び診断用突起部材
JP6271948B2 (ja) プーリ溝診断装置付きエレベータ
JP5135858B2 (ja) エレベータの診断運転装置及び診断運転方法
JP5554397B2 (ja) エレベーターの制御装置
KR102250001B1 (ko) 파단 검지 장치
JP4994633B2 (ja) エレベータの自動点検装置
CN113316554B (zh) 电梯装置
KR20180018743A (ko) 파단 검출 장치
KR102041254B1 (ko) 엘리베이터 장치
JP2009215057A (ja) エレベータの強制減速制御システム
JP5070558B2 (ja) エレベータ安全装置
JP2010052924A (ja) エレベータの制御装置
JP4849395B2 (ja) エレベータの異常検出装置
JP6480840B2 (ja) エレベータ及びエレベータの管制運転方法
JP6576558B2 (ja) エレベータの制御装置および制御方法
JP5535441B2 (ja) エレベータの管制運転装置
CN108163650A (zh) 电梯控制装置以及电梯控制方法
JPWO2020115901A1 (ja) エレベーター装置
JP6741366B2 (ja) 健全性診断装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070706

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080415

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110302

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110308

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110330

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110913

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110926

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141021

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4844165

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250