JPS6116357Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、上げ下げ窓の障子引手部、引違い
窓の障子引手部、片引き窓の中骨の補強部等にお
ける窓枠、框等の枠体の突出部小口端保護用キヤ
ツプ体の取付装置の改良に係るものである。

従来、この種のキヤツプ体はねじによつて枠体
に固定されたり、あるいはねじ等の弾性を利用し
て固定されていた。しかし、前者のねじを用いる
ものは取り付けが面倒な上、体裁が悪いという欠
点があり、また、後者の弾性利用のものは弾性を
利用するために高い精度を要するという問題があ
つた。

この考案は、上記事情に鑑みなされたもので、
ねじ等の固定具あるいは弾性手段等を利用せずに
突出部分の小口端部に簡単にかつ強固に保護用キ
ヤツプ体を被着できるようにしたことを特徴とす
る窓における枠体の突出部小口端保護用キヤツプ
体の取付装置を提供しようとするものである。

以下にこの考案を上げ下げ窓の障子框の引手部
両側端に用いた実施例を図面に基づいて説明す
る。

第１図ないし第３図はこの考案の保護用キヤツ
プ体の取付装置を有する上げ下げ窓を示すもの
で、図中、１は枠体としての窓枠であつて、この
窓枠１内に閉じた状態において下方に位置する内
障子２と、逆に閉じた状態において上方に位置す
る外障子３とが後述するロープ４をもつて連結さ
れている。この場合、ロープ４は、第２図に示す
ように、窓枠１の上枠１ａの両側にそれぞれ２列
に取り付けられたブラケツト５によつて回転可能
に支承される滑車６に掛け廻され、図示しないバ
ランサに巻装されて、その両端部が縦枠１ｂと内
外障子２，３の縦框２ｂ，３ｂとの間に挿通し、
その各端部に形成されたループ状の引掛け部４ａ
が内外障子２，３の各下框２ｃ，３ｃの下面側端
に固定される吊り金具７のフツク部７ａに引掛け
られている。そして、このロープ４を介して内外
障子２，３を開閉移動させることができるように
なつている。この場合の開閉、特に開放される場
合には、内障子２の下框２ｃと一体に形成される
引手８をもつて行なうのである。

全体としてＬ形状に形成される前記引手８は、
第４図に示すように、下框２ｃから室内側に向つ
てほぼ水平に突出する引手本体８ａの先端に、こ
の引手本体８ａに対してほぼ直交する垂直片８ｂ
とこの垂直片８ｂの下端から下框側に向つて引手
本体８ａに対してほぼ平行に折曲する水平片８ｃ
とから成るＬ形係合部８ｄを形成して成り、か
つ、垂直片８ｂの上端が引手本体８ａの先端部上
方に起立して水切り部９を形成している。なお、
この水切り部９は、例えば室内と室外との温度差
によつて生じる結露水が室内側へ落下する際に室
内床面へ落下するのを阻止する役目を有するもの
である。

上記のように形成される引手８の両小口端に被
着される保護用キヤツプ体１０は、第５図及び第
６図に示すように、前記引手本体８ａとＬ形係合
部８ｄとを被覆する被覆部１０ａの一側に前記下
框２ｃに当接する当接脚部１０ｂを突設した外装
体１０ｃと、この外装体１０ｃ内に内蔵されると
ともに、前記被覆部側の一端に前記Ｌ形係合部８
ｄと係合しうる係合舌片１０ｄを突設した内装体
１０ｅと構成されており、かつこの場合、前記被
覆部１０ａは、第６図に示すように、天地逆にし
た場合においても前記Ｌ形係合部８ｄを被覆しう
るように上下に膨隆されており、一種類のキヤツ
プ体１０により引手８の左右両側端を保護するこ
とができるようになつている。また、キヤツプ体
１０の当接脚部１０ｂの下框当接側には係合突起
１１が突設されており、この係合突起１１は、第
４図に示すように、前記下框２ｃの室内側壁面２
c′に形成された切り欠き１２と係合可能になつて
おり、引手８の側端部を被着する際、係合突起１
１が切り欠き１２内に係合された後、下框２ｃに
連結される縦框２ｂによつて、キヤツプ体１０の
取り付け方向すなわち引手８の長手方向の移動が
規制されてその係合状態が確保されるようになつ
ている。よつて、ねじ等の固定具あるいは弾性手
段等を利用せずにキヤツプ体１０を確実に取り付
けることができるのである。

なお、前記内障子２及び外障子３は、それぞれ
上框２ａ，３ａ、下框２ｃ，３ｃ及び左右の縦框
２ｂ，３ｂで形成される方形状枠部内にガラス２
ｄ，３ｄを嵌装して成り、また、窓枠１の縦枠１
ｂの中央部より上半分におけるロープ４は、縦枠
１ｂの内面に装着されるロープカバー１３によつ
て保護され、更にまた、内外障子２，３には振れ
止め具１４が装着されている。

この考案の装置は、窓枠、框等の枠体の突出部
小口端に前記キヤツプ体を被着することによつて
人や器物への損傷をなくしうると共に外観を向上
するものであり、更にこのキヤツプ体１０に係合
舌片１０ｄがあることにより、キヤツプ体の取り
付けがより強固になるという効果を奏するもので
あり、その他前記小口端に被着すべき保護用キヤ
ツプ体１０を一種類のもので左右に兼用すること
ができ、しかも、キヤツプ体１０に設けた係合突
起１１を切り欠き１２に係合させた後、この切り
欠き１２を有する枠体に直交する他の枠体を側方
から被覆することにより、その係合状態を確保す
ることができるので、ねじ等の固定具あるいは弾
性手段等を利用せずにキヤツプ体１０を簡単にか
つ強固に取り付けることができるなどの優れた効
果をも併せて奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案のキヤツプ体取付装置を有す
る上げ下げ窓の正面図、第２図及び第３図はそれ
ぞれ第１図の−及び−線に沿う拡大断面
図、第４図はこの考案の装置を示す分解斜視図、
第５図はこの考案におけるキヤツプ体の斜視図、
第６図はキヤツプ体の正面図、第７図は下框に吊
り金具と振れ止め具を取り付けた態様を示す斜視
図である。 図において、２……内障子、２ｂ……縦框、２
ｃ……下框、２c′……室内側壁面、８……引手、
１０……キヤツプ体、１０ａ……被覆部、１０ｂ
……当接脚部、１０ｃ……外装体、１０ｄ……係
合舌片、１０ｅ……内装体、１１……係合突起、
１２……切り欠き、である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 枠体の室内面にこの枠体と一体にＬ形状の引手
   を突設し、この引手の両小口端にはこれら小口端
   に嵌合する係止舌片を有するキヤツプ体を被着
   し、このキヤツプ体に、前記枠体と当接する当接
   脚部を形成するとともに、この当接脚部の当接面
   に係合突起を形成し、前記枠体の側端にはこの係
   合突起と嵌合する切り欠きが形成されかつ前記枠
   体に対して直交して組み付けられる他の枠体が、
   前記係合突起と嵌合状態にある前記切り欠きを側
   方から被覆して成る窓における枠体の突出部小口
   端保護用キヤツプ体の取付装置。