JPS61153658A - 多活性光導電性絶縁要素及びそれらの製法 - Google Patents

多活性光導電性絶縁要素及びそれらの製法

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JPS61153658A
JPS61153658A JP60264699A JP26469985A JPS61153658A JP S61153658 A JPS61153658 A JP S61153658A JP 60264699 A JP60264699 A JP 60264699A JP 26469985 A JP26469985 A JP 26469985A JP S61153658 A JPS61153658 A JP S61153658A
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layer
bis
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transport layer
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JP60264699A
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ポール エム.ボルセンバーガー
マイケル テー.リーガン
ウイリアム ジエイ.スタウデンメイヤー
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Eastman Kodak Co
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Eastman Kodak Co
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    • G03G5/00Recording members for original recording by exposure, e.g. to light, to heat, to electrons; Manufacture thereof; Selection of materials therefor
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は一般にエレクトロフォトグラフィー(電子写真
)に関しかつ特にそのような分野において有用な新規な
多活性光導電性絶縁要素に関する。本発明は、さらに詳
しく述べると、非常に高い電子写真感度と全整色感度(
以下、パンクロ感度と記す)を呈示しかつ非常に低いレ
ベルから非常に高いレベルに及ぶ電気的コントラストを
提供するためにその製造を有効にコントロールすること
のできる新規な多活性光導電性絶縁要素に関する。
〔従来の技術〕
電子写真画像形成プロセスとその技法は特許文献及びそ
の他の文献に広く記載されている。〒例をあげると、下
記の米国特許各号; 2.221.776  :2.2
77.013 : 2,297.691 : 2.35
7,809.2,551.582;2.825,814
 :2.833.648 ; 3.220.324 ;
3,220.831:3.220.83 ;そして多く
のその他の文献がある。一般的に、これらのプロセスは
、電磁波放射線による像状露光に応答して静電荷電潜像
を形成するように作られている光導電性絶縁要素を使用
する工程を共通的に有している0次いで、この技術分野
において現在良く知られているいろいろな後続操作を使
用して荷電像の永久的な記録を形成することができる。
電子写真画像形成プロセスで使用するため、いろいろな
タイプの光導電性絶縁要素が公知である。
多くの常用されている要素の場合、光導電性絶縁組成物
の活性成分が単一層組成物中に含有されている。この層
が適当な導電性支持体上に塗布されているか、さもなけ
れば、導電性層がオーバーコートされている非導電性支
持体上に塗布されている。
多くのいろいろな種類の光導電性組成物を一般的な単一
活性層型光導電性要素中で使用することができる。かか
る光導電性組成物は、例えば、真空蒸着セレンのような
無機光導電性材料、重合体バインダ中に分散せしめられ
た粒状酸化亜鉛、重合体バインダ中で可溶化せしめられ
た有機光導電体からなる均質な有機光導電性組成物、そ
の他で 。
ある・ 単一活性層型の光導電性要素中で使用することのできる
その他の特に有用な光導電性絶縁組成物は、例えばLi
ghtの米国特許第3.615.415号及びGraa
+zaらの米国特許第3.732.180号に記載され
ている高感度で不均質な又は凝集せる光導電性組成物で
ある。これらの凝集体含有光導電性組成物は連続した電
気絶縁性重合体相を有しており、そしてかかる重合体相
は(i)最低(種類のビリリウムタイプの色素塩と(i
i )最低1種類の重合体くアルキリデンジアリーレン
基を繰り返し単位中に含有)との細分化された粒状共晶
形錯体を含有している。
例えば上記したもののようないろいろな単一活性層型光
導電性絶縁要素に加えて、いろいろな多活性光導電性絶
縁要素、すなわち、1つ以上の活性層を有する絶縁要素
もまた公知である。このような要素は、・通常、すぐれ
た性能を奏することが可能である。このような多活性要
素の場合、含まれる層の少なくとも1つは主として電荷
キャリヤーの光による発生のためのものであり、また、
最低1つの他の層は主として上記により発生せしめられ
た電荷キャリヤーの輸送のためのものである。
このような多活性光導電性絶縁要素について記載した特
許の代表例をあげると、次の通りである:Bardee
n+米国特許第3.041,166号; Hoeste
reL同第3.165.405号; MakinO+ 
同第3.394.001号;Makinoら、同第3.
679.405号HHayaski ら、同第3.72
5.058号; Wiedemann、同第3.871
,882号;Regensburgerら、同第3.9
04,407号: Wiedesann。
同第3.972.717号; Mey、同第4.108
.657号; ′Berwickら、同第4.175.
960号;リコー(株) 。
特開昭55−36849号公報H5mithら、米国特
許第4.282.298号; 11iedemann+
ドイツ特許出願公開公報第3019326号HGras
erら、欧州特許出願第0061088号(米国特許第
4.517,270号に対応);Gotoら、米国特許
第4.410.615号;’ Graserら、同第4
,419,427号; Hoffmannら、同第4,
429.029号;及びLoutfyら、同第4.51
4.482号。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところで、上記したような従来の多活性要素には通常1
つもしくはそれ以上の欠点があり、また、かかる欠点の
ため、それらの要素の商業的利用が著しく制限されてい
る。例えば、従来の要素は、十分に高い電子写真感度を
呈することがなく、あるいは十分に広い範囲の感度を有
することがなく、あるいは所望とするコントラスト特性
を奏することが不可能であり、あるいは過度の光により
誘導された疲労や交換時の破損やあまりにも速い暗減衰
速度に苦しめられており、あるいは過度の電気的ノイズ
を発生する傾向にある。
〔問題点を解決するための手段〕
上記した問題点は、本発明によれば、電荷発生層及びこ
の層と電気的に接触している電荷輸送層からなりかつ、
前記電荷発生車内の電荷発生剤として、以下に詳しく説
明するところの特に結晶形のN、N’−ビス82−フェ
ネチル)ペリレン−3゜4:9.10−ビス(ジカルボ
キシイミド)を含有する新規な多活性光導電性絶縁要素
によって解決することができる。この本発明の絶縁要素
を使用すると、非常に高い電子写真感度とパンクロ感度
の組み合わせならびにその他の有利な電子写真特性が得
られる。電荷発生層は、(1) 420〜470nmの
範囲内にある第1の分光吸収ピーク及び610〜630
nmの範囲内にある第2の分光吸収ピーク、そして(2
)CuKα線を用いて得たX線回折図形(パターン)に
おいて20角度が22°〜25°の範囲にある時に存在
する突出した線(発光線)を特徴とする。電荷輸送層は
、上記した電荷発生層から注入された電荷キャリヤーを
受容しかつそれらのキャリヤーを輸送することが可能な
有機光導電性材料を含有する有機の組成物からなる。電
荷発生層及び電荷輸送層の調製に用いられる手法を以下
に詳述するやり方で適宜コントロールすることの結果、
非常に低いコントラストから非常に高いコントラストま
での所望のレベルの電気的コントラストをもった要素を
製造することが可能になる。
本発明はまた、上記した多活性光導電性絶縁要素を製造
するためのものであって、実質的に無定形のN、N’−
ビス(2−フェネチル)ペリレン−3,4:9.10−
ビス(ジカルボキシイミド)の層を導電性の支持体上に
付着させ、そして前記無定形の層に2つの機能、すなわ
ち、電荷輸送層を形成する機能及び無定形の層中に浸透
してそのN、N’−ビス(2−フェネチル)ペリレン−
3゜4:9.10−ビス(ジカルボキシイミド)を所望
とする結晶形に変える機能、を奏する液体組成物をオー
バーコートする工程を含む製造方法を包含する。
上記した化合物N、N’−ビス(2−フェネチル)ペリ
レン−3,4:9.10−ビス(ジカルボキシイミド)
(以下、便宜のためにPPCと呼ぶ)は多形現象を呈す
ることができる。すなわち、この化合物は、いろいろな
結晶の形ならびに無定形の状態で存在することができる
。さらに詳しく説明すると、PPCは最低5種類の異な
る結晶形態で存在し得ること、そしてこれらの結晶形態
は、CuKα線を用いて得られるX線回折パターンに関
してみた場合、5.5°形、6°形、6.2°形、23
°形、そして24°形として説明し得ることが判明した
。本発明では、用いられる結晶形態のため、22°〜2
5°の範囲内の2θ角度における発光線を特徴とするX
線回折パターン(CuKα線で得られる)をも゛った電
荷発生層が提供される。
ここで便宜上23°形と呼ぶ特定の結晶形態を利用した
場合には、複数の特性の特に有利な組み合わせ、すなわ
ち、非常に高い電子写真感度、パンクロ感度及び低い電
気的コントラストをもった多活性光導電性絶縁要素を達
成することができる。
ここで便宜上24°形と呼ぶもう1つの結晶形態を用い
た場合には、非常に高い電子写真感度、パンクロ感度、
そして高い電気的コントラストを組み合わせて有する多
活性光導電性絶縁要素を達成することができる。
ところで、先に記載した多活性光導電性絶縁要素のある
もの、例えば特開昭55−36849号公報に記載の要
素や上記したRegensburgerら、 Wied
emann+Graserら、 Gotoら、 Hof
fmannら、そしてLoutfyらの特許に記載の要
素ではペリレン顔料を電荷発生層の電荷発生剤として利
用している。しかし、以下の詳細な説明から理解される
ように、本発明の要素は従来技術のそれから明確に区別
されるべきものであり、また、その相違点として、本発
明の要素では特定のペリレン顔料、すなわち、PPCを
特定の結晶形態一本願明細書では分光吸収及びX線回折
特性を参照して特徴を説明する−で利用していることを
あげることができる。本発明の要素では、全く予想し得
なかったことではあるが、望ましい電子写真特性の新し
い組み合わせ(非常に高い電子写真感度、パンクロ感度
、低い暗減衰、そして調節可能なコントラストを含む)
が得られるということが見い出された。
本発明の新規な多活性光導電性要素は、最低2つの活性
層、すなわち、電荷発生層と、この層が電気的に接触し
ている電荷輸送層とを有する。電荷発生層は、活性化放
射線に暴露後、電荷キャリヤーを発生しかつそれらのキ
ャリヤーを電荷輸送層中に注入することが可能である。
電荷輸送層は、注入された電荷キャリヤーを電荷発生層
から受容しかつ輸送することが可能である有機光導電性
材料を電荷輸送剤として有する有機の組成物である。
“活性化放射線”なる語は、それを本願明細書において
用いた場合、電荷発生層においてその層の露光後に電子
−正孔(ホール)対を発生させることのできる電磁波放
射線として定義することができる。
電荷発生層及び電荷輸送層は、通常、“導電性の支持体
”上に塗布することができる。なお、導電性の支持体と
は、それ自体が導電性を有する支持体材料を意味してい
るかもしくは導電性の層が塗被されてなる不導電性の基
材からなる支持体材料を意味している。支持体は、任意
の適当な形状に、例えばシート、ドラム又はエンドレス
のベルトの形状に加工することができる。光導電性要素
の支持体として使用することのできる材料は、例えば、
Berwickらの米国特許第4.175.960号に
詳しく記載されている。なお、本発明では、この米国特
許に記載されている支持体材料を任意に使用することが
できる。
本発明の要素において利用される電荷輸送層は、電荷発
生層において発生せしめらた電荷キャリヤーを輸送する
ことのできる非常にいろいろな有機材料を包含すること
ができる。なお、正の電荷(正孔)及び負の電荷(電子
)の両方を輸送するような材料が公知であるというもの
の、大半の電荷輸送材料は、正の電荷もしくは負の電荷
のいずれか一方を主体的に受容し、そして輸送するもの
である。正の電荷キャリヤーの伝導を主体的に行なう輸
送材料はp−形輸送材料と呼ばれ、一方、負の電荷の伝
導が主体であるような材料はnm形と呼ばれる。
電荷発生層を電荷輸送層を通して活性放射線に露光する
ことが意図されている場合には、その電荷発生層が応答
を生じる電磁スペクトル領域において吸収を少ししかも
しくは全黙示さないような電荷輸送層を使用し、よって
、最大量の活性放射線が電荷発生層に到達するようにす
ることが有利である。電荷輸送層が露光の光路上にない
場合にはこのような配慮をすることは不必要である。
本発明の多活性光導電性絶縁要素は、本質的に必要な層
であるところの電荷発生層、そして電荷輸送層に加えて
、例えば下塗り層、オーバーコート層、バリヤ一層、そ
の他のようないろいろな任意の層を含有する′ことがで
きる。
ある特定の場合を例にとると、Dessauerの米国
特許第2.940.348号に記載されているように導
電性基材に対する付着力を改良するため及び(又は)電
気的バリヤ一層として作用させるため、導電性基材と活
性層の中間で1つもしくはそれ以上の接着性中間層を利
用するのが有利である。このような中間層は、もしも使
用するならば、通常約0.1−約5μmの乾燥膜厚を有
することができる。中間層として使用することのできる
一般的な材料は、フィルム形成性重合体、例えば硝酸セ
ルロース、ポリエステル、ポリ (ビニルピロリドン)
と酢酸ビニルの共重合体、そして種々の塩化ビニリデン
含有重合体(最低60重量%の塩化ビニリデンを含有す
るモノマーヌはプレポリマーの重合可能なブレンドから
調製された2成分、3成分及び4成分重合体を含む)を
包含する。代表的な塩化ビニリデン含有重合体の一部を
列挙すると、米国特許第3.143.421号に開示さ
れているような塩化ビニリデン−メチルメタクリレート
−イタコン酸のターポリマーがある。種々の使用可能な
塩化ビニリデン含有ヒドロシルテトラポリマーは、例え
ば、米国特許第3.640.708号に開示されている
ような塩化ビニリデン、メチルアクリレート、アクリロ
ニトリル、そしてアクリル酸のテトラポリマーを包含す
る。その他の有用な塩化ビニリデン含有共重合体は、そ
の一部を列挙すると、ポリ(塩化ビニリデン−メチルア
クリレート)、ポリ (塩化ビニリデンーメタクリロニ
トリル)、ポリ (塩化ビニリデンーアクリロニ斗すル
)、そしてポリ (塩化ビニリデン−アクリロニトリル
−メチルアクリレート)を包含する。その他の有用な材
料は、Nadeauらの米国特許第3.501.301
号に記載されるところのいわゆる“ターゲル(terg
els)  ″を包含する。
本発明の多活性要素において使用することのできるとり
わけ有用な中間層材料は、例えばカルボキシル基のよう
な任意の酸含有基を含まず、しかもそれぞれのモノマー
又はプレポリマーが1個もしくはそれ以上の重合可能な
エチレン系不飽和基を含有しているような複数のモノマ
ー又はプレポリマーのブレンドから調製された疎水性の
フィルム形成性重合体又は共重合体である。このような
有用な材料の一例は、上記した共重合体の多く、そして
さらに次のような重合体を包含する:ポリビニルピロリ
ドンと酢酸ビニルの共重合体、ポリ(塩化ビニリデン−
メチルメタクリレート)、その他。
本発明において、必要に応じて任意のオーバーコート層
を使用することができる。例えば、表面の硬さや耐磨耗
性を改良するため、本発明の多活性要素の表面層に単層
もしくはそれ以上の電気絶縁性有機重合体被膜あるいは
電気絶縁性無機被膜を塗布することができる。多数のこ
のような被膜がこの技術分野において公知であり、した
がって、ここでさらに言及することは不必要であると考
える。一般的な有用なオーバーコートは、例えば、リサ
ーチ・ディスクロージ+ −(Research Di
s−closure)、”Electrophotog
raphic Elements。
Materials、 and Processes”
  、 Vol、109.63頁、バラグラフV 、 
1973年5月、に記載されている。
本発明の新規な光導電性要素において、その電荷発生層
の必須の成分はPPCである。ppcは、先に述べたよ
うに、特定の新規な結晶形態を有している。PPCは、
次のような構造式によって表わすことができる: 本発明の新規な多活性光導電性絶縁要素を製造する場合
には、上記のrpcを無定形層の形で付着させ、そして
その後で所望とする結晶の形に変化させる。
先に記載したように、本発明の多活性光導電性絶縁要素
の必須の層の第2は電荷輸送層である。
この層は、電荷輸送材料、すなわち、注入された電荷キ
ャリヤーを電荷発生層から受容しかつ輸送することので
きる有機光導電性材料を有する。この有機光導電性材料
は、p−形の材料、すなわち、正の電荷キャリヤーを輸
送することのできる材料、あるいはnm形の材料、すな
わち、負の電荷キャリヤーを輸送することのできる材料
であることができる。“有機”なる語は、それを本願明
細書において使用した場合、有機材料及び半無機材料の
両者を指すことが意図されている。
p−形及びnm形の有機光導電性材料のどちらもBer
wickらの米国特許第4,175,960号に詳細に
記載されている。この米国特許に記載される光導電性材
料はいずれも本発明において使用することかできる。
本発明の目的にかんがみてとりわけ好ましい電荷輸送材
料は、多核の第3級芳香族アミン、特に次式により表わ
されるもの: (式中のR1は水素であるかもしくは炭素原子数1〜4
のアルキル基である)、そしてトリアリールアルカン、
特に次式により表わされるもの:(式中のR6は水素で
あるかもしくは炭素原子数1〜4のアルキル基であり、
そしてR2は炭素原子数1〜4のアルキル基である)で
ある。
本発明の光導電性要素で使用するのにとりわけ好ましい
電荷輸送材料の特に代表的な例を列挙すると、次の通り
であるニ トリフェニルアミン。
トリーp−トリルアミン。
1.1−ビス(4−ジーp−)リルアミノフェニル)シ
クロヘキサン。
4.4′−ベンジリデンビス(N 、 N ’−ジエチ
ルーm−トルイジン)。
1.1−ビス(4−〔ジー4−トリルアミノコフェニル
)−3−フェニルプロパン。
1.1−ビス(’4−(ジー4−トリルアミノコフェニ
ル−2−フェニルプロパン。
1.1−ビス(4〔ジー4−トリルアミノコフェニル)
−3−フェニル−2−プロパン。
ビス(4−〔ジー4−トリルアミノコフェニル)フェニ
ルメタン。
1.1−ビス(4−〔ジー4−トリルアミノコ−2−メ
チルフェニル)−3−フェニルプロパン。
1.1ビス(4−〔ジー4−トリルアミノコフェニル)
プロパン。
2.2−ビス(4−〔ジー4−トリルアミノコフェニル
)ブタン。
1.1−ビス(4−ジー4−トリルアミノコフェニル)
へブタン。
2.2−ビス(4−〔ジー4−トリルアミノコフェニル
)−5−(4−ニトロベンゾキシ)ペンタン。
その他。
電荷輸送層は、もっばら、上記した電荷輸送材料材料か
らなることができ、あるいは、この層は、より一般的な
あり得るケースについてみると、適当なフィルム形成性
重合体バインダ材料中で電荷輸送材料の混合物を含有す
ることができる。バインダ材料は、もしもその材料が電
気絶縁性の材料であるならば、電気絶縁特性をもった電
荷輸送層を提供するのを補助することができ、また、(
a)電荷輸送層を塗布し、(′b)その電荷輸送層を隣
接せる基材に付着させ、そして(C)平滑で清浄化が容
易でありかつ耐水性である表面を提供するのに有用なフ
ィルム形成性材料としても働くことができる。
もちろん、電荷輸送材料を独立のバインダを使用しない
で有利に適用することが可能であるような場合には、例
えば、電荷輸送材料が自体例えば重合体アリールアミン
又ははポリ (ビニルカルバゾール)のような重合体材
料であるような場合には、独立した重合体バインダを使
用することは不必要である。しかしながら、これらのケ
ースの多くであっても、重合体バインダの使用を通じて
、例えば付着力、耐クランキング性、その他のような望
ましい物理的性質を高めることができる。
重合体バインダ材料を電荷輸送層中で使用する場合には
、用いられる特定の重合体バインダや特定の電荷輸送材
料に依存して、電荷輸送材料のバインダ材料に対する最
適比を広く変更することができる。一般的に、バインダ
材料・を使用する場合、電荷輸送層内に含まれる活性な
電荷輸送材料の量が電荷輸送層の乾燥重量を基準にして
約5〜約90重量%の範囲内で変化する時に有用な結果
が得られる。
電荷輸送層中でバインダとして使用することのできる材
料は、例えば、Berwickらの米国特許第4.17
5,960号に詳細に記載されている。この米国特許に
記載されるバインダ材料はいずれも本発明において使用
することができる。
一般的に、芳香族基又は複素環式基を含有する重合体は
、それらの芳香族基又は複素環式基の奏する働きによっ
て、電荷輸送層を通る電荷キャリヤーの輸送を少ししか
妨害しないかもしくは全熱妨害しない傾向を有している
ので、電荷輸送層中で使用するためのバインダ材料とし
て最も有効であるということが判明したゆp−形の電荷
輸送層においてとりわけ有用である複素環式基又は芳香
族基含有重合体は、例えば、スチレン含有重合体、ビス
フェノールAポリカーボネート重合体、フェノール−ホ
ルムアルデヒド樹脂、例えばポリ 〔エチレンーコーイ
ソブロビリデン−2,2−ビス(エチレンオキシフェニ
レン)〕テレフタレート、そしてビニルハロアリ−レー
トと酢酸ビニルの共重合体、例えばポリ(ビニル−m−
プロモベンゾエートーコー酢酸ビニル)ヲ包含スる。
電荷輸送層は、さらに、その他の添加剤、例えば均展剤
(レベリング剤)、表面活性剤、可塑剤、その他を含有
することができる。これらの添加剤は、得られる電荷輸
送層のいろいろな物理的性質を向上させるかもしくは改
良するために用いられるものである。さらに加えて、得
られる要素の電子写真応答を調節するためのいろいろな
添加剤を電荷輸送層中に混入してもよい。
°本発明の新規な多活性光導電性絶縁要素は、(1) 
 実質的に無定形のppc層を導電性支持体上に付着さ
せ、 (2)  上記した実質的に無定形の層に有機溶剤、重
合体バインダ、そして電荷発生層からの注入電荷キャリ
ヤーを受容しかつ輸送することのできる有機光導電性材
料を含む液体組成物の層をオーバーコートし、そして (3)  上記有機溶剤を要素から除去する工程を含む
方法によって製造することができる。
上記した液体組成物は2つの機能を奏することができる
。すなわち、これらの機能は、(A)電荷輸送層を形成
すること、そして(B)無定形層中に浸透し、そしてそ
のPPCを結晶形に変えること、である。
液体組成物を形成するために使用するのに適当な溶剤は
いろいろな有機溶剤のなかから選択することができる。
このような有機溶剤は、例えば、ケトン、例えばアセト
ン又はメチルエチルケトン、炭化水素、例えばベンゼン
又はトルエン、アルコール、例えばメタノール又はイソ
プロパツール、ハロゲン化アルカン、例えばジクロロメ
タン又はトリクロロエタン、エステル、例えば酢酸エチ
ル又は酢酸ブチル、エーテル、例えばエチルエーテル又
はテトラヒドロフラン、その他を包含する。
もちろん、これらの有機溶剤の2つもしくはそれ以上を
利用することもでき、特定の例ではそのほうが有利であ
る。
溶剤の除去は、任意の適当な手法によって、例えば比較
的に揮発碓の有機溶剤を使用しているのであるならば、
たりそれを室温で蒸発させることによって達成すること
ができる。さらに一般的には、要素を空気又は不活性な
ガス媒体に暴露する間にその要素を高温にさらすことか
らなる乾燥ブロセスを用いて溶剤除去を行なうことがで
きる。
乾燥温度は、通常、約30〜約100℃であり、そして
乾燥時間は数分間から数時間の範囲である。
無定形のPPCの結晶形への変換はこの塗布及び乾燥プ
ロセスの間に発生し、そして以下に詳細に説明するよう
に乾燥速度による影響が大である。
本発明の多活性光導電性絶縁要素を製造するに当って、
その無定形PPC層は好ましくは真空昇華によって形成
することができる。真空昇華は、真空蒸着装置内に収容
したルツボにPPCを入れ、そしてこのルツボに対向さ
せて基材を、ルツボから昇華する材料がその基材上に付
着し得るような位置に、配置することによって行なうこ
とができる。真空室は、約10−4〜約10−’)ルの
圧力で保持するのが好ましい、ルツボは、PPCの適切
な昇華速度に一致するところの最低の温度まで加熱する
。この加熱のため、約り50℃〜約450℃の温度が有
利である。無定形の層の形成を促進するため、基材を室
温かもしくはそれよりも低い温度で保持する。
実質的に無1定形のPPC層を形成するに当ってその他
の方法、例えばスパッタリングを使用することができる
というものの、真空蒸着が特に有利である。それという
のも、真空蒸着法を用いた場合、極めて薄くかつ精確に
調節された膜厚をもった層を与えることができるからで
ある。
有機溶剤、有機光導電性材料、そして重合体バインダを
含有する液体組成物は、任意の適当な被膜形成方法を用
いて、例えば、押出被覆ホッパーを使用したり、浸漬被
覆法を用いたり、カーテン被覆法を用いたり、等をする
ことによって、無定形のPPC層上に塗布することがで
きる。
本発明の多活性光導電性絶縁要素において、その活性層
の膜厚は必要に応じているいろに変えることができる。
一般的に述べると、電荷輸送層の膜厚は電荷発生層のそ
れよりもはるかに大である。
通常、電荷発生層は、o、oos〜3.0μmの膜厚、
さらに好ましくは0.05〜1.0μmの膜厚を有し、
一方、電荷輸送層は、通常、5〜100μm、さらに好
ましくは10〜35μmの膜厚を有する。
ペリレン顔料を含有する電荷発生層をもった光導電性絶
縁要素は、今までのところ、広く商業的に受は入れられ
かつ普及するまでに至っていない。
この理由としていくつかの理由が考えられるけれども、
1つの理由は、このタイプの電荷発生層の利用が、従来
、そのような層に原因する事実、すなわち、そのような
層は屡々600n鵬を越えたスペクトル域における吸収
及び感度が弱いかもしくは。
全熱存在しないという事実によってきびしく制限されて
いることである0本発明の新規な要素は、ペリレン顔料
を電荷発生層中に含有する従来の要素とは全く対照的に
、パンクロ感度、すなわち、約400nmから約70o
nmまでの可視スペクトルの全域における高レベルの感
光度を呈示することができる。したがって、本発明の要
素は、パンクロ感度が要求されているような用途、例え
ば電子写真複写機、において特に有用である。ちなみに
、このような用途において従来の要素を用いた場合、一
般に低レベルの性能した得られなかった。さらに、本発
明の要素は、633nmで特に高い感度を必要とするよ
うなHe −N eレーザー露光源を使用したいろいろ
な用途で利用することができる。従来の要素は、通常、
この使用で良好な性能を発揮するに足る適当な感度を保
有していない。
ペリレン顔料を含有する電荷発生層をもった光導電性絶
縁要素が従来商業的な普及をみなかったもう1つの理由
は、これらの要素が通常非常に低い量子効率を呈すると
いうことである。しかし、本発明の要素では、量子効率
を大幅に改良することができる。
ペリレン顔料が電子写真において有用であることは長い
間知られている。しかしながら、従来の技術では、本願
明細書で記載するところの独特の結晶形態、そしてペリ
レン顔料で得られる高い電子写真感度、パンクロ感度、
低い暗減衰及び調節可能なコントラストの独特な組み合
わせが全く認識されていない。
先に述べたように、本発明の新規な多活性光導電性絶縁
要素の電荷発生層は、420〜470nmの範囲内にあ
る第1の分光吸収ピーク、そして610〜630nmの
範囲内にある第2の分光吸収ピークを特徴的に有してい
る。無定形のppc層は、本発明において用いられる結
晶形のそれのように広く分離していない分光吸収ピーク
を呈示し、また、その吸収は約600nmを過ぎるあた
りから急激に減少する。したがって、無定形の層を所望
の結晶形に変換すると、吸収ピークの拡大、そして感光
度領域の少なくとも約700nmまでの延長の両方を達
成することができる。
本発明の新規な光導電性要素の電荷発生層の分光吸収特
性は、例えば、T、H,James li、”TheT
heory of the Photographic
 Process’、FourthEdition、 
 Macmillan  Publishing  C
o、、   夏nc、。
New York、N、Y、 (1977)のチャプタ
ー10に記載されるような公知な技法に従って測定する
ことができる。
同じく先に述べたように、本発明の新規な多活性光導電
性絶縁要素の電荷発生層は、CuKct線で得たX線回
折パターンにおいて、2θ角度が22゜〜25°の範囲
内にある時に突出した線(発光線)を特徴的に有峙てい
る。このような発光線の存在は、本発明において用いら
れる結晶形のPPCを無定形のものから及び例えばスト
レートな状態のPPCによって示されるもののようなそ
の他の結晶形のものから区別するうえで有効である。
電荷発生層のX線回折特性の測定は、公知な技法に従っ
て、例えば、T、S、Hutchison及びり、C。
Ba1rd、”t!ngineering 5olid
s” 、John Wiley andSons In
c、+ 1963  +及び“X−Ray Diffr
actionProcedures for Po1y
crystalline and Amorphous
Materials、” 2nd 1Edition、
John Wiley and 5ons。
Inc、、1974.に記載されるような技法に従って
実施することができる。
本発明の1つの重要な特徴は、製造条件を変更すること
によって光導電性要素のコントラストを容易に調節する
ことができるという事実である。
したがって、高コントラストのような性質がとりわけ望
ましい特定の用途、例えば線画の複写に限定される写真
複写用途のため゛には高コントラスト要素を製造するこ
とが可能であり、また、低コントラストのような性質が
とりわけ望ましい特定の用途、例えば絵画情報の複写に
適用することのできる連続階調電子写真のためには低コ
ントラスト要素を製造することが可能である。製造プロ
セスにおける多数の変数が結晶形のPPCの形成に影響
を及ぼすことができ、よって、例えば電子写真感度、感
度の範囲、そしてコントラストのような性質に影響を及
ぼすことができる。代表的な変数を示すと、次の通りで
ある: (a)  用いられる特定の有機光導電体、ル)  用
いられる特定の溶剤又は溶剤混合物、(C)  用いら
れる特定の重合体バインダ、(dl  重合体バインダ
の分子量、 (e)PPOを真空蒸着するかそれとも分散液を塗布す
るか、 (f)  真空蒸着の温度、 <g) PPCの層をフレフユーム処理に供するか否か
、 (h)  溶剤溶液中におけるバインダ及び光導電体の
濃度、 そして (1)  電荷輸送層を乾燥する速度及び温度。
低コントラスト材料、すなわち、23°材料を形成する
のに望ましいファクターとして、電荷輸送層を付着させ
た後に要素を低速度で乾燥することをあげることができ
る。
高コントラスト材料、すなわち、24°材料を形成する
のに望ましいファクターとして、電荷輸送層を付着させ
た後に要素を速い速度で乾燥することをあげることがで
きる。“高い電気的コントラスト”なる語は、それを本
願明細書において使用した場合、要素を500 Vに帯
電させた場合の最大コントラストが500V/LogE
を土建ることを指すことが意図されており、“低い電気
的コントラスト”なる語は、最大コントラストが400
V/Log Eを下田ることを指すことが意図されてお
り、また、“中間の電気的コントラスト”なる語は、4
00〜500 V / Log Hの最大コントラスト
を指すことが意図されている。
本発明の新規な多活性要素を製造できるような特定の有
機光導電体と特定の製造条件との組み合わせは理論的な
考察を通じて容易に想到し得るものではなく、但し、実
験によってたやすく決定することが可能である。有用な
組み合わせの例のいくつかを以下の実施例のところで記
載することとする。
本発明の新規な多活性光導電性絶縁要素は、“使い捨て
”フィルムとして又は“繰り返し使用(回収)″フィル
ムとして使用することができ、また、正の表面電位を適
用して又は負の表面電位を適用して利用することができ
る。使い捨てフィルムは、単一の電子写真サイクル用に
設計されておりかつそれ用の構成をもっており、一方、
回収フィルムは、それらの放電特性における著しい変化
を伴なうことな(多数回にわたって繰り返し使用可能な
ように設計されておりかつそれ用の構成をもっている。
本発明の好ましい18i様において、電荷発生層は、高
い電子写真感度、パンクロ感度及び高い電気的コントラ
スト特性を要素に付与し得る結晶形態をもったPPCを
含有している。この態様では、電荷発生層が約460及
び620ntsにおいて分光吸収ピークを生じかつCu
kα線を用いて得たX線回折パターンにおいて20角度
が24°の時に発光線を有するところに特徴がある。
本発明のもう1つの好ましい態様において、電荷発生層
は、高い電子写真感度、パンクロ感度及び低い電気的コ
ントラスト特性を要素に付与し得る結晶形態をもったP
PCを含有している。この態様では、電荷発生層が約4
30及び620nmにおいて分光吸収ピークを生じかつ
CuKα線を用いて得たX線回折パターンにおいて20
角度が23゜の時に発光線を有するところに特徴がある
本発明では、製造条件、特に乾燥速度を適切かつ巧みに
機作することによって、中間レベルのコントラストをも
った要素ならびに高コントラストの要素及び低コントラ
ストの要素を製造することが可能である。したがって、
調節可能なコントラストを提供する際の万能性又は多才
性が本発明の重要な利点の1つである。
無定形のPPC層は、約497nmのところで主たる吸
収ピークを呈示し、そして470及び543nmのとこ
ろで2つの従たる吸収ピークを呈示する。第1図は、こ
の無定形のPPC層の分光役収曲線を表わしたものであ
る0本願明細書において23゜形と呼ぶ結晶形態をもっ
たPPCを含有する電荷発生層は、約430及び620
ns+のところで分光吸収ピークを呈示する。このこと
は、ピークの大規模なシフトが発生したことを示すもの
である。このような層では、低コントラストが得られ、
そしてCuKct線で得たX線回折パターンにおいて2
θ角度が23゛のところで発光線を認めることができる
。本願明細書において24°形と呼ぶ結晶形態をもった
PPCを含有する電荷発生層は、高コントラストを呈示
し、約460及び620n+wのところで分光吸収ピー
クを示し、そしてCuKα線で得たX線回折パターンに
おいて20角度が24°のところで発光線を発生する。
有機光導電体の分子の大きさは、23°又は24°結晶
形が電荷発生層内において形成されるか否かを決定する
際の重要なファクターであると考えられる0例えば、非
常に大きなサイズの分子の場合、23°形を形成可能で
あるとは考えられない。
本発明において利用される特定の結晶形態をもったPP
Cは本発明者らの知る限りに従来技術で公知ではない、
しかし、PPCそのものは公知な顔料である。このPP
Cの典型的な合成法を以下に記載する: 100 gの3.4:9.10−ペリレン四カルボン酸
二無水物、70gのフェネチルアミン及び10100O
のキノリンを21の3首フラスコで合する。
なお、このフラスコには、機械式攪拌機、栓、そして第
3の開口には34am長のカラム(トラップに接続して
おり、トラップはさらに水コンデンサーに接続している
)が取り付けられている。カラムの目的は、フェネチル
アミンとキノリンを反応フラスコに戻す一方、反応中に
生成した水をトラップで捕集することにある0反応混合
物を窒素下に還流で5時間にわたって加熱する。この時
間中、9nlの水がトラップに集められる。反応生成物
を21の中間多孔度焼結ガラス製濾適用ロートを通して
熱時に濾過し、llのアセトンで2回、llのトルエン
で2回及びllのアセトンで2回、それぞれスラリー化
することによって洗浄し、そして114℃の真空炉(水
ポンプ圧)中で一晩中乾燥する。生成物は黒色固体であ
る。この生成物は116.2 gの量で得られる(収率
76.1%を意味する)。
本発明の多活性光導電性絶縁要素は、使い捨て及び回収
電子写真用途の両方において非常に良好に機能すること
ができる。これらの要素は、高度の感光度を達成しかつ
長期の物理的性質を提供するため、複合層構造として構
成されている。本発明の要素の電荷発生層とそれに隣接
する層との間で発生する相互作用は非常に複雑であると
考察される。例えば、電荷発生層に電荷輸送層をオーバ
ーコートした後、電荷発生層におけるいろいろな変化、
例えば膨張、混合、錯体の形成、結晶化、配向、そして
分光吸収のシフトが観察される。電荷発生層の下方に位
置する層もまた、その層が物理的性質に対してばかりで
なく光放電の量子効率に対しても影響を及ぼすという点
において重要である。電荷輸送層を形成するために用い
られる塗布組成物中の重合体バインダには上記電荷発生
層の下方に位置する層とともに接着結合を形成するti
hきがある。この結合は、オーバーコートプロセス中、
電荷発生層に重合体バインダが拡散することによって達
成される。このように重合体バインダの拡散が行なわれ
ることの結果、電荷発生層の強度が大幅に高められる。
なお、かかる重合体バインダの拡散は、上記以外の場合
、多くの用途に不適当であった。なぜなら、PPCは、
いわゆる“アズ−デポ(as−deposition)
”の状態にあるソフトクレーの稠度を有するからである
導電性支持体と電荷発生層の中間で接着性重合体の中間
層を使用するごとが、結果として特に良好な物理的性質
をもった゛要素を得ることができるので、有利である。
しかし、中間層重合体の要件は良好な接着結合を簡単に
形晟する場合の要件よりも上位である。なぜなら、電荷
発生層の変形及び(又は)クランキングが中間層の相互
作用の帰結として発生し得るからである。これらの欠陥
は、光応答(フォトレスポンス)のロスをひきおこすこ
とが判明しておりかつ、また、電気的ノイズの原因とな
りがちである。これらの欠陥は、電荷輸送組成物中の塗
布溶剤がその組成物の塗布中に電荷発生層を通って拡散
する場合に中間層重合体の膨張に原因して発生するもの
と考えられる。溶剤を乾燥中に蒸発させる場合、PPC
層は、そのもとの均一な状態に戻ることがなく、但し、
変形せしめられたかもしくはクラックを生じた形状のま
一保持される。したがって、中間層に使用するための重
合体は、好ましくは、電荷輸送組成物の重合体を支持体
に結合させるに際しての上記重合体の能力、そして有機
溶剤に原因する膨張に耐えるに際しての上記重合体の能
力の両方を基準において選らばれる。
上述の問題点に対する別のアプローチもある。
すなわち、電荷発生層を通って支持体の導電性表面に拡
散することが可能な接着性重合体を電荷輸送組成物中に
混入し、よって、独立した中間層の必要性を伴なわない
で良好な接着結合を得ようとするものである。この方法
の利点は、塗布される層の数の減少(これは、製造コス
トが臨界的になる使い捨て用途においてとりわけ重要で
ある)、そして導電性層及び電荷発生層の両方のタンデ
ム式真空蒸着の機会である。電荷輸送組成物中に混入す
るのに特に有用な接着性重合体は、ポリ(エチレンーコ
ーネオペンチレンテレフタレート(55/45)〕であ
る。
接着性中間体を使用する場合、アクリロニトリル共重合
体を接着性重合体として利用するのが特に有利である。
有用なアクリロニトリル重合体の例を以下に示す: ポリ (アクリロニトリルーフ−nmブチルアクリレー
ト) 。
ポリ (アクリロニトリルーコー塩化ビニリデンーコー
アクリル酸)。
ポリ (アクリロニトリルーコー塩化ビニリデン)、ポ
リ (アクリロニトリルーコーメチルアクリレ−ト)。
及び ポリ (アクリロニトリルーコーエチルアクリレート)
〔実施例〕
本発明を下記の実施例によりさらに詳しく説明する。
例I PPCを電荷発生剤としてかつトリーp−トリルアミン
を電荷輸送剤として使用して多活性光導電性絶縁要素を
調製した。この要素の支持体は導電性ニッケル層を被覆
したポリ(エチレンテレフタレート)からなり、このニ
ッケル層上にポリ〔アクリロニトリルーコー塩化ビニリ
デン(15185) )からなる接着性中間層をオーバ
ーコートした。要素を調製するに当って、0.2μm厚
の無定形PPC層を前記中間層上に真空蒸着した。この
真空蒸着のため、温度410℃、圧力I X 10−5
Torr及びルツボ−基材間距離25C11の抵抗加熱
式タンタルルツボからPPCを昇華させた。得られた真
空蒸着層に有機光導電体と重合体バインダの用剤混合物
中の溶液を温度15℃でオーバーコートし、そして次に
60℃で1時間にわたってオーブン乾燥した。上記オー
バーコートの形成に使用した溶液は60重it%のバイ
ンダ、ビスフェノール−A−ポリカーボネート及び40
重量%の有機光導電体、トリーp−トリルアミンからな
る12重量%の固形分を含有した。この溶液を、乾燥膜
厚11μmを得るのに十分な量で塗布した。溶剤は、6
0重量%のジクロロメタンと40重量%の1,1.2=
トリクロロエタンの混合物であった。電荷輸送層の形成
に用いられる組成物をオーバーコートしたことの結果と
して、PPC層の膜厚が約85%増加した。
上述の手法に従い要素を調製したところ、先に23°形
と呼んだタイプの結晶形のPPCが形成された。この要
素は低コントラスト要素であり、初期電圧500 Vの
時に最大コ゛ントラスト(V/log E) 380及
び425V〜50Vの間隔をおいた1、251og E
露光域を示した。なお、露光源は160マイクロ秒キセ
ノン充填フラッシュランプであり、これをフィルターに
かけて400〜700nmの放射線のみが含まれるよう
にした。voは500vであった。この要素の電荷発生
層の分光吸収曲線は第2図に記載の通りであり、また、
そのX線回折パターンは第4図に記載の通りである。こ
れらの図面によって示される゛ように、電荷発生層はパ
ンクロ感度を示し、約430及び620na+で分光吸
収ピークを呈示し、そしてCuKα線で得たX線回折パ
ターンにおいて2θ角度が23°の時に発光線を生じる
(回折パターンは、回折ビームモノクロメータ−を装備
したシーメンス社製のタイプF回折計を使用して得た)
、この要素のV−1ogE曲線を第6図に示す。この要
素は、0.43の量子効率(光放電の初期において中和
された電荷対の入射光量子に対する数)を有し、そして
、500〜100vの放電のため、630nmにおいて
ほんの7.8エルグ/dの露光を必要とした。このこと
から、この要素は非常に高い電子写真感度を有すること
が判る。
この要素は、また、非常に望ましい特性であるところの
非常に低い暗減衰速度を呈示した。
得られた要素の分析を行ない、電荷輸送層の成分が電荷
発生層中に浸透した程度を測定した。この分析では、要
素の薄い部分にレーザービームを照射し、それによって
放出された破片(フラグメント)を質量分析計で検出し
た。この分析から、電荷発生層中におけるトリーp−ト
リルアミンの濃度は電荷輸送層中のそれのほぼ半分であ
り、また、電荷発生層中のビスフェノール−A−ポリカ
ーボネートの濃度は電荷輸送層中のそれにほぼ同じであ
ることが判った。
劃−」ユ 前記例1と同一の材料を使用しかつ前記例1と同一の手
法に従い多活性光導電性絶縁要素を調製した。但し、本
例の場合、専らジクロロメタンからなる有機溶剤を使用
した。この方法で要素を調製したところ、先に24°形
と呼んだタイプの結晶形のPPCが形成された。この要
素は高コントラスト要素であり、そして初期電圧500
■の時に最大コントラスト(V/log E530)及
び425■〜50Vの間隔をおいた0、951ng E
露光域を呈示した。
この要素の電荷発生層の分光吸収曲線は第3図に記載の
通りであり、また、そのX線回折パターンは第5図に記
載の通りである。これらの図面によって示されるように
、電荷発生層はパンクロ感度を示し、約460及び62
0nmで分光吸収ピークを呈示し、そしてCuKα線で
得たX線回折パターンにおいて2θ角度が24°の時に
発光線を生じる。
この要素のV−1ogElilll線を第7図に示す。
この要素は、非常に低い暗減衰速度を示し、0.46の
量子効率を有し、そして、500〜100vの放電のた
め、630nmにおいてほんの4.7エルグ/−の露光
を必要とした。これらの結果は、本例の要素は非常に高
い電子写真感度を有することを示すものである。
上記した要素の結晶形は前記例1に記載の要素の結晶形
と相違する。この結晶形の相違は、溶剤の沸点における
大きな差、そして同様に乾燥速度における大きな差に原
因するものである。前記例1で使用した混合溶剤組成物
(沸点114℃)は、沸点がた一゛の40℃であるジク
ロロメタン溶剤と比較して、電荷輸送層の成分のppc
層への浸透により長い時間がかかるものであり、同様に
結晶成長にもより長い時間がかかるものである。
下記のような変更を加えて前記例1に記載の手法を繰り
返したところ、23°形が形成された。
(a)トリーp−)リルアミンの代りにトリフェニルア
ミンを使用した場合、 ■)トリーp−トリルアミンの代りに4.4′−ベンジ
リデンビス(N 、 N ’−ジエチルーm−トルイジ
ン)を使用した場合、 及び (C1ビスフェノール−A−ポリカーボネートの代りに
ポリ(4,4’−(2−ノルボルニリデン)ジフェニレ
ンアゼレートーコーテレフタレート(40/60) )
を使用した場合。
下記のような変更を加えて前記例1に記載の手法を繰り
返したところ、24゛°形が形成された。
以下余白 (a)トリーp−)リルアミンを組成物から外した場合
、 及び (b)トリ=p−)リルアミンの代りに1.l−ビス(
4−ジーp−)リルアミノフェニル)シクロヘキサンを
使用した場合。
下記のような変更を加えて前記例1に記載の手法を繰り
返したところ、23°形及び24°形のどちらも形成さ
れなかった。
(1)重合体バインダを塗布組成物から外した場合、 (2)重合体バインダ及び有機光導電体の両方を塗布組
成物から外した場合、 及び (3)  ppcを硝酸セルロース及びイソプロパツー
ルを含有する媒体中に分散させ、そして得られた分散液
を基材上に塗布して電荷発生層を形成した場合。
上記した条件(1)〜(3)では23°形及び24°形
のどちらも形成されなかったというものの、結晶形のP
PCのて形成が得られた。しかし、それぞれの場合に、
得られた電荷発生層のX線回折パターンは20角度が約
6°の時に発光線を示し、2θ角度が22〜25°の時
には発光線を生じなかった。
この要素はパンクロ感度を呈示せず、そして(また)前
記例1及び例2のものよりも大きく劣る電子写真感度を
呈示した。
PPCを60重量%のジクロロメタンと40重量%の1
.1.2−)ジクロロメタンの混合物中に分散させ、6
0℃で1時間にわたって乾燥し、そしてX線回折試験を
行なったところ、6°の2θ角度のところに発光線を有
する回折パターンが得られた。さらに、トリーp−)リ
ルアミンを分散液中に含ませた違いを除いて上記試験を
繰り返したところ、同一の回折パターンが得られた。ま
た、ビスフェノール−A−ポリカーボネート及びトリー
p−)リルアミンを分散液中に含ませた違いを除いて上
記試験を繰り返したところ、同一の回折パターンが得ら
れた。したがって、PPCの分散液の調製は本発明の新
規な多活性光導電性絶縁要素を得るに当っての有用な技
法ではない。
したがって、製造プロセスにおける多数のパラメーター
のなかの任意のもの、特に乾燥速度、そして電荷輸送層
において用いられ名有機光導電性材料のサイズ及び構造
を変化させると電荷発生層において形成されるPPCの
特定の結晶形を左右することができかつ、したがって、
光導電性要素の電子写真特性を左右することができるこ
とが明らかである。したがって、本発明の範囲に含まれ
る光導電性絶縁要素を形成するために特定の光導電体を
利用し得るか否かを決定し、そして、もしも可であるな
らば、最適な制造条件を確立するために実験を行なうこ
とが必要になってくる。
前記例1に記載のものと同一の手法及び同一の材料を使
用して光導電性要素(要素Aと呼ぶ)を調製した。但し
、本例の場合、ppcの真空蒸着によって電荷発生層を
形成することの代りに、0.18gのrpc及び0.0
6 gのビスフェノール−A−ボリカーボネートを10
.91 gのビクロロメタンと0.9gの1.1.2−
1−ジクロロエタンの混合物中に分散させ、そして得ら
れた分散液を中間層上に塗布することによって電荷発生
層を形成した。
さらに、前記例2に記載のものと同一の手法及び同一の
材料を使用して第2の光導電性要素(要素Bと呼ぶ)を
調製した。但し、本例の場合、PPCの真空蒸着によっ
て電荷発生層を形成することの代りに、0.18gのP
PC及び0.06gのビスフェノール−A−ポリカーボ
ネートを11.Pigのジクロロメタン中に分散させ、
そして得られた分散液を中間層上に塗布することによっ
て電荷発生層を形成した。要素A及びBのそれぞれにつ
いて分光吸収曲線を得、そして、それぞれの要素に関し
て、最大コントラストを決定し、また、電子写真感度(
500〜100vの放電のための63onmでの露光量
、エルグ/−1で表わされる)を測定した。要素A及び
Bの分光吸収曲線は第2図及び第3図に示しかつ先に説
明したものとは著しく相違した。すなわち、要素A及び
要素Bの曲線はより平らであり、そして第2図及び第3
図にお′I/)て認められた顕著な吸収ピークを生じな
かった。最大コントラスト及び電子写真感度に関して得
られた値を次表に記載する。
A        22.3     6168   
    18.9     621これらの結果は、P
PCの分散液を塗布したのでは前記例1及び例2におい
て達成された高感度を得ることができず、また、前記例
1において達成されたような低コントラストをもった要
素を調製することは可能とならないことを示している。
本発明に従って調製した多活性要素は、前記例1及び例
2において説明したように、パンクロ感度、非常に高い
電子写真感度、低い暗減衰、そして調節可能なコントラ
ストを呈示する。これらの本発明例と比較することを目
的として、Regensburgerらの米国特許第3
.904.407号に記載の実施例に従って多活性要素
を調製した。米国特許第3,904.407号の例1に
従って調製した第1の要素の場合、ペリレン顔料はバラ
−クロロアニリンペリレンであり、そして電荷輸送層中
の光導電性材料はポリN−ビニルカルバゾールであった
。この要素では、形成された電荷発生層は22°〜25
°の範囲で発光線を示さず、但し、14.4°で発光線
を示した。この要素は、350vだけの最大初期電荷を
許容し、そして、100vまでの放電のため、25エル
グ/−よりも大である露光を580nmで必要とした。
米国特許第3.904.407号の例2に従って調製し
た第2の要素の場合、ペリレン顔料はバラ−メトキシア
ニリンペリレンであり、そして電荷輸送層中の光導電性
材料はポリN−ビニルカルバゾールであった。この要素
では、その電荷発生層はいずれの位置においても発光線
を生じなかった。この要素は、300vだけの最大初期
電荷を許容し、そして、’ too vまでの放電のた
め、40エルグ/−よりも大である露光を580rv+
で必要とした。
さらに比較を行なうため、米国特許第3.904,40
7号の例1と同様な手法に従い要素を調製した。但し、
本例の場合、ペリレン顔料はバラ−エトキシアニリンペ
リレンであった。この要素では、その電荷発生層はいず
れの位置においても発光線を生じなかった。この要素は
、400vだけの最大初期電荷を許容し、そして、10
0vまでの放電のため、45エルグ/dよりも大である
露光を580nmで必要とした。
PPCの結晶構造、これは、すなわち、本発明の臨界的
かつ新規な特徴であり、そして有意に本発明のすぐれた
性能特性の要因となっている。ペリレン顔料から調製し
た。多活性光導電性絶縁要素に係る従来の技術について
みると、結晶構造の重要性についである程度ふれたもの
がある。例えば、Graserらの欧州特許出願第00
61088号では、赤色顔料と黒色顔料の性能の差を分
光感度の範囲に関して問題にしている。しかしながら、
Graserらは、その特許出願明細書のなかで、開示
されるサブクラスのペリレン顔料(PPCを包含)は溶
剤中に単独かもしくはバインダと一緒に分散させ、そし
て導電性支持体に塗布することによって電子写真要素と
なすべきであると述べている。本願明細書に包含される
比較例に示されるように、このGraserらの手法で
は、本願明細書に記載される結晶構造を特徴とする材料
が得られないばかりか、本発明によってもたらされるよ
うな有利な電子写真特性も得られない。
ペリレンの結晶構造に関して、次のような文献もまた興
味の対象となる: Fr1tz Graser及びEr
1chHaedicke、Crystal 5truc
ture and Co1or ofPerylere
−3+4:9+1O−bis (dicarboxim
ide) Pigments”。
Liebig’s Annalen Chen、、19
80.1994−2011頁。
Wiedemannのドイツ特許出願第3019326
号では、パンクロ感度をもった電荷発生層を形成するた
めにN、N’−ビス(3−メトキシプロピル)ペリレン
−3,4:9.10−テトラカルボン酸ジイミドのいわ
ゆる1ダーク・クリスタル・モディフィケーション(d
ark crystal modification)
”を使用することが記載されている。しかし、このwi
edemannの方法では、本発明の特性の1つである
非常に高い電子写真感度を達成することができない、し
たがって、例えば、’wiedemann、*は、その
特許出願明細書のなかで、彼の製品のElIt値(初期
電圧の半分に等しい電圧まで要素を放電させるに必要な
露光量)は1.8〜15.5マイクロジユール/cd 
(18〜155エルグ/−)であると報告している。こ
のことは、前記例1の要素のE1/2値がほんの2.6
エルグ/−でありかつ前記例2のそれがほんの2.4エ
ルグ/−である本発明に比較して電子写真感度がはるか
に低いことを示している。
本発明は、非常に高い電子写真感度及びパンクロ感度を
奏するばかりでなく、電気的コントラストを有効に調節
することの能力もまた奏する。これとは対照的に、ペリ
レン顔料から調製した多活性光導電性要素に係る従来の
技術では、非常に望ましい特徴であるところのコントラ
ストのコントロールが達成可能になるという教示が全熱
なされていない。
〔発明の効果〕
要約すると、本発明の新規な多活性光導電性絶縁要素で
は次のような効果が得られる。:(11パンクロ感度、 (2)  高い量子効率、一般に最低0.3かもしくは
それ以上の量子効率、 (3)  低い電気的ノイズ、 (4)非常に低い暗減衰速度、 (5)  高表面電荷、一般に最低500vの電荷を許
容し得る能力、 (6)  非常に高い電子写真感度、一般に、要素を放
電させてその表面電荷を500Vから100Vに下げる
のに必要な露光量が最大感光度の波長において15エル
グ/−よりも大きくなくかつ通常10エルグ/−よりも
大きくないような感度、 (7) 420〜470nmの範囲内の第1分光吸収ピ
ーク及び610〜630rvの範囲内の第2分光吸収ピ
ーク、 及び (8)CuKα線で得たX線回折パターンにおいて22
〜25°の範囲内の20角度における発光線(突出した
線)。
この非常に望ましい特性の組み合わせは、本発明によれ
ば、無定形のrpcを含む電荷発生層と、結果的に結晶
形のrpcの形成を行なうために上記電荷発生層上に施
された電荷輸送層との間の相互作用によって達成するこ
とができる。この手法は、要素を形成するための特に便
宜な手段である。
このようなプロセスから得られる電荷発生層、そして電
荷輸送層は、−緒になって作用することの結果、非常に
高い電子写真感度とパンクロ感度の望ましい組み合わせ
をもった光導電性絶縁要素を提供する。
本発明によれば、結晶状態のエミッタ、すなわち、PP
Cを操作することによって、光応答(フォトレスポンス
)のコントラストを調節することの可能性が与えられ、
また、したがって、改良された画像品質を達成するため
の貴重な手段が与えられる0本願明細書に記載の結晶形
で達成可能な高電子効率は、使い捨て使用の場合に低い
バンクグラウンド色をもった感光性フォトレセプタを製
作する機会を与え、また、複写機用途の場合により薄い
エミツタ層をもった再使用可能で高感度のフォトレセプ
タを製作する機会を与える。
【図面の簡単な説明】
第1図は、真空蒸着N、N’−ビス(2−フェネチル)
ペリレン−3,4:9.10−ビス(ジカルボキシイミ
ド)の無定形層の分光吸収曲線をプロットしたものであ
り、 第2図は、低い電気的コントラストを特徴とする結晶形
のN、N’−ビス(2−フェネチル)ペリレン−3,4
:9.10−ビス(ジカルボキシイミド)を含有する電
荷発生層の分光吸収曲線をプロットしたものであり、 第3図は、高い電気的コントラストを特徴とする結晶形
のN、N’−ビス(2−フェネチル)ペリレン−3,4
:9.10−ビス(ジカルボキシイミド)を含有する電
荷発生層の分光吸収曲線をプロットしたものであり、 第4図は、第2図に示した電荷発生層のX線回折パター
ンをプロットしたものであり、第5図は、第3図に示し
た電荷発生層のX線回折パターンをプロットしたもので
あり、第6図は、それぞれ第2図及び第4図に示した分
光吸収特性及びX線回折特性をもった低コントラスト光
導電性要素のV−1ogE曲線のプロットであり、そし
て 第7図は、それぞれ第3図及び第5図に示した分光吸収
特性及びX線回折特性をもった高コントラスト光導電性
要素のV−1ogE曲線のプロットである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、電荷輸送層と電気的に接触している電荷発生層を含
    む少なくとも2つの活性層を有し、そして、その際、前
    記電荷輸送層が、注入された電荷キャリヤーを前記電荷
    発生層から受容しかつ輸送することのできる有機光導電
    性材料を電荷輸送剤として有する有機の組成物である多
    活性光導電性絶縁要素であって、 前記電荷発生層が、 (a)活性化放射線に暴露後、電荷キャリヤーを発生し
    かつそれらのキャリヤーを前記電荷輸送層中に注入する
    ことが可能な結晶形のN,N′−ビス(2−フェネチル
    )ペリレン−3,4:9,10−ビス(ジカルボキシイ
    ミド)を含有し、 (b)420〜470nmの範囲内で第1分光吸収ピー
    クをかつ610〜630nmの範囲内で第2分光吸収ピ
    ークを、それぞれ呈示し、そして (c)CuKα線を用いて得たX線回折パターンにおい
    て2θ角度が22°〜25°の範囲内にある時に発光線
    を有することを特徴とする多活性光導電性絶縁要素。 2、電荷輸送層と電気的に接触している電荷発生層を含
    む少なくとも2つの活性層を有していて非常に高い電子
    写真感度及び全整色感度を呈示する多活性光導電性絶縁
    要素を製造する方法であって、 (1)実質的に無定形のN,N′−ビス(2−フェネチ
    ル)ペリレン−3,4:9,10−ビス(ジカルボキシ
    イミド)の層を導電性の支持体上に付着させ、 (2)前記無定形の層に、有機溶剤、重合体バインダ、
    そして電荷発生層からの注入電荷キャリヤーを受容しか
    つ輸送することのできる有機光導電性材料を含む液体組
    成物の層をオーバーコートし、そして (3)前記有機溶剤を前記要素から除去する工程を含み
    、 また、その際、前記液体組成物の働きにより(A)電荷
    輸送層を形成しかつ(B)前記無定形の層への浸透の結
    果として前記N,N′−ビス(2−フェネチル)ペリレ
    ン−3,4:9,10−ビス(ジカルボキシイミド)を
    結晶形に変え、よって、 (a)活性化放射線に暴露後、電荷キャリヤーを発生し
    かつそれらのキャリヤーを前記電荷輸送層中に注入する
    ことが可能な結晶形のN,N′−ビス(2−フェネチル
    )ペリレン−3,4:9,10−ビス(ジカルボキシイ
    ミド)を含有し、 ル)420〜470nmの範囲内で第1分光吸収ピーク
    をかつ610〜630nmの範囲内で第2分光吸収ピー
    クを、それぞれ呈示し、そして (c)CuKα線を用いて得たX線回折パターンにおい
    て2θ角度が22°〜25°の範囲内にある時に発光線
    を有する電荷発生層を形成することを特徴とする多活性
    光導電性絶縁要素の製法。
JP60264699A 1984-11-23 1985-11-25 多活性光導電性絶縁要素及びそれらの製法 Pending JPS61153658A (ja)

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