JPS6115230B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本願は施錠体を備えた開閉ドアー及至壁体に取
付けられるロツク部材と、開閉ドアーと壁体とを
連結するチエーンを有した連結部材とから成り、
該連結部材の一端に設けた被固定部片をロツク部
材に対し室内及び室外から自由にロツクしたり解
除したりすることが出来るように構成して、二重
の施錠機能を保有させると共に、ロツク部材の組
立てを容易にし、而も鍵を有しない者によるロツ
ク部材の分解取外しを困難にして安全性を高めた
ドアー用鎖錠装置に関する。従来開閉ドアー乃至
壁体の一方に取付けられ、かつ施錠用の嵌合部
と、鍵操作により作動する施錠片とを備えたロツ
ク部材と、前記他方に一端が取付けられたチエー
ンの遊端に被固定部片を有して開閉ドアーと、壁
体とを連結する連結部材とから成り、前記ロツク
部材の嵌合部内に前記連結部材の被固定部片を嵌
合したときその嵌合状態を前記施錠片によりロツ
クし、このロツク状態を鍵操作により前記施錠片
を作動して解除するように構成したドアー用鎖錠
装置は例えば実開昭52−118798号公報により公知
であるが、従来の構成におけるロツク部材は、開
閉ドア乃至壁体に対する取付個所が露出状態にお
かれているので、ロツク部材に対する被固定部片
のロツク状態を確実なものにしたとしても、ロツ
ク部材自体の取外しができるため、安全性面で劣
るという欠陥があつた。

そこで本願は、このような欠陥を改善し、安全
性の高い鎖錠装置を提供するもので、その実施例
を以下図面について詳述すると、本願装置は主と
して開閉ドアー側に対し縦方向に取付けられるロ
ツク部材Ａと、主として固定ドアー乃至壁面など
の壁体側に対し横方向に取付けられる摺動案内部
材Ｂと、これらをチエーンを介して連結する連結
部材Ｃとから構成されている。前記ロツク部材Ａ
は、例えばダイキヤストから作成された支持台１
と、この支持台１上に回転可能に保持される施錠
体２と、前記支持台１に連結され前記施錠体２と
関連して前記連結部材Ｃの一端を固定する例えば
ダイキヤストから作成された保持部材３とから成
り、前記支持台１は第３図に示すように側面形状
がＬ字状に形成され、その垂片部１１の内面に嵌
合穴１２が、また水平部１３の先端に接続片１４
が延長するように夫々設けられている。前記水平
部１３は、その表面が円弧状に彎曲しており、こ
の水平部１３とこれから延長して突出する接続片
１４とに厚味方向に貫通する取付孔１５が穿設さ
れ、更に前記接続片１４にはそのほぼ中央位置
に、巾方向に延び内端縁が傾斜ｐする係合段部１
６が、また終端位置にネジ孔１７が夫々設けられ
ている。前記施錠体２は例えば２つ割された円柱
状の主体２１から成り、第４図に示すように、そ
の内部に、その軸芯と直交する方向で支持され、
端面に鍵孔２２を有する回転自在のシリンダー２
３と、これが鍵によつて回転したとき、その後端
に設けた歯板２４の歯部２４′と噛合して主体２
１の軸芯方向に延びる案内溝２５により案内され
て可動するスライド板２６と、このスライド板２
６の一端に回転並びに前後動自在に支持され、か
つ常時はスプリング２７により弾圧されて主体２
１の一方の側端面より突出し、前記シリンダー２
３が鍵によつて回転したときスプリング２７に抗
して没入する扁平の舌片から成る施錠片２８とが
組込まれており、更に前記主体２１には、その両
側端面の中心部に軸支用の突部２１ａと突リング
２１ｂとが、また前記鍵孔２２を含む外周面長手
方向に沿つて施錠体２の回転範囲を規制する突条
部２１ｃが夫々一体に形成され、この２つ割され
た主体２１が、外周断面形状を等しくする円筒ス
リーブ２９内に嵌挿保持されている。前記支持台
１の接続片１４に接続される保持部材３は、立方
体状に形成され、第２図に示すように、下部に、
内端面と下面で開口した前記支持台１の接続片１
４を摺動自在に嵌合する第１嵌合部３１が、また
その上部には水平の仕切片３２を介して後述する
連結部材Ｃの被固定部片を嵌合する外端面で開口
した第２嵌合部３３が、更に該第２嵌合部３３と
対向する内端面位置には、垂直の仕切片３２′を
介して前記突リング２１ｂと嵌合する環状溝３４
が夫々設けられており、かつ前記水平の仕切片３
２の前半部には、第１嵌合部３１と第２嵌合部３
３とを連通する窓孔３５が、また前記垂直の仕切
片３２′には、前記施錠片２８を第２嵌合部３３
内に臨ませる通孔３６が夫々形成されており、更
に保持部材３の上面には、後端を細巾とした平面
方形状の係止用凹部３７が、また下部突出部３８
には、該保持部材３が接続片１４に嵌合接続され
たとき前記ネジ孔１７と合致する孔３９が夫々設
けられている。そしてこのように構成された支持
台１と、施錠体２と、保持部材３とを、支持台１
の水平部１３上に、嵌合穴１２に突軸部２１ａを
嵌合した状態で施錠体２を載置すると共に、接続
片１４に対し保持部材３の第１嵌合部３１を施錠
片２８が通孔３６を介して第２嵌合部３３内に臨
むように嵌合接続し、かつ孔３９を介して止ネジ
８をネジ孔１７に螺合することにより、施錠体２
が水平部１３上で回転し得るようにロツク部材Ａ
が組立てられる。なおこのロツク部材Ａの開閉ド
アーに対する取付けは、施錠体２及び保持部材３
を外した状態で、支持台１を取付孔１５に皿ビス
を挿入しこれを締付けることにより行われる。前
記摺動案内部材Ｂは、断面コ字状で底面が開口し
た長尺な筐体４１と、この底面を閉じる底板４２
とから成り、筐体４１の上面長手方向に、一端に
巾広部４３′を有した摺動溝４３と、取付ネジの
挿通孔４４とが、また底板４２の両端には、前記
巾広部４３′及び挿通孔４４と対向する位置に孔
４５が夫々設けられている。この筐体４１内に
は、中間部が底板４２に固着されて両端部が上向
きに傾斜するバネ板４６が介在されており、この
バネ板４６の一端に、筐体４１の側面に設けたス
リツト４７を介して巾方向に貫挿された上下動可
能なツマミ４８の中間部が固着されていて、この
ように構成された摺動案内部材Ｂも亦止ネジを前
記孔４５，４５に挿通することにより、例えば壁
体側に水平に取付けられる。

前記連結部材Ｃは、チエーン５の両端に前記摺
動案内部材Ｂの摺動溝４３に摺動自在に係合され
るブロツク状の摺動部片６と、前記ロツク部材Ａ
における保持部材３の第２嵌合部３３に挿入され
るブロツク状の被固定部片７とを夫々連結して成
り、前記摺動部片６の下面先端中央部には、前記
摺動溝４３の巾広部４３′に嵌合し得る大きさの
突部６１が突設されており、その両側面には前記
摺動溝４３と係合する係合溝６２が形成されてい
る。また前記被固定部片７は下面先端中央部に、
前後面が傾斜し、かつ厚みが前記係合段部１６の
厚みとほゞ等しい係合突部７１が突設している。

しかして使用に際しては、支持台１を、その垂
片部１１が上方に位置するように例えば開閉ドア
ー側に縦方向に取付け、この支持台１に対し施錠
体２と、保持部材３とを組付けて、止ネジ８によ
り、保持部材３を支持台１の接続片１４に止着
し、このようにしてロツク部材Ａをその保持部材
３が下方に位置するように開閉ドアー側に装着す
ると共に、摺動案内部材Ｂは壁体側である例えば
固定ドアーに横方向に取付ける。次いで連結部材
Ｃにおける摺動部片６の突部６１を前記摺動案内
部材Ｂにおける摺動溝４３の巾広部４３′に嵌合
すると共に、ツマミ４８をバネ板４６に抗して押
し下げ、この状態で突部６１を摺動溝４３内に移
動し（第５図想像線の状態）、また連結部材Ｃの
被固定部片７を、第３図実線の状態から保持部材
３の第２嵌合部３３に挿入する。すると被固定部
片７の先端面が施錠片２８の先端をスプリング２
７に抗して押圧し、該施錠片２８が若干没入方向
に可動したとき、係合突部７１が係合段部１６に
係合すると共に、施錠片２８は、被固定部片７に
よる押圧が解かれて再び突出し、その結果第３図
想像線で示すように被固定部片７の先端部が接続
片１４と施錠片２８との間に挾持され、この状態
から被固定部片７を矢印イと反対方向に牽引して
も被固定部片７は第２嵌合部３３から離脱するこ
とはなく、ロツク状態が保持される。

このようにロツク部材Ａに対し被固定部片７を
ロツクすることにより、従来のドアー鎖錠と同様
に開閉ドアーと壁体側とが連結部材Ｃにより連結
され、開閉ドアーを開披したとき、チエーン５の
長さの範囲で該ドアーが開披するにとどまると共
に、摺動部片６が摺動案内部材Ｂの後端部に位置
して施錠状態が達成される。また開閉ドアーを閉
鎖したとき、チエーン５を伸長することにより、
摺動部片６を摺動案内部材Ｂの先端部即ち摺動溝
４３の巾広部４３′の位置から取外すことが出
来、開閉ドアーの自由な開披が達成されるもので
ある。なお摺動案内部材Ｂから取外された摺動部
片６は、保持部材３の上面に形成した係止用凹部
３７に第３図想像線で示すように支持される。

次にロツク部材Ａから被固定部片７を取外すと
きは、鍵によつて施錠体２のシリンダー２３を回
転すると、歯板２４が第４図ロにおいて反時計方
向に回転され、その歯部２４′によりスライド板
２６がスプリング２７に抗して左方向に摺動し、
施錠片２８は没入方向に移動する。その結果被固
定部片７の前端部の挾持状態が解かれ、被固定部
片７を第２嵌合部３３から取外すことが出来る。

なお上記は、摺動部片６を摺動案内部材Ｂに対
し摺動自在に係合させて成る場合を示したが、摺
動案内部材Ｂを省略し、摺動部片６を直接又はこ
れを収納す収納体と共に例えば固定ドアー側に取
外し不能に固着してもよいこと、また上記におい
てスプリング２７を省略して施錠片２８をスライ
ド板２６に連設し施錠時に鍵操作により前記施錠
片２８を第２嵌合部３３内に突出させて、係合突
部７１と係合段部１６との係合状態を保持しても
よいこと、さらに上記において、係合突部７１と
係合する係合段部１６を、保持部材３側に設けて
もよいことは勿論である。

本願は叙上のように、ロツク部材を、Ｌ字状を
呈し、その水平部に接続片を延設すると共に、こ
の水平部に、開閉ドア乃至壁体えの取付孔を、ま
た接続片に後述の保持部材の取付孔を夫々穿設し
て成る支持台と、前記嵌合孔を後端面で開口する
ように設け、かつその後端面に突出下部を設け
て、この突出下部を止ネジにより前記接続片の取
付孔に固着することにより、前記支持台に対し、
その垂片部に内端面が対向するように取付けられ
る保持部材と、外周に鍵孔を有しかつ施錠片が鍵
操作により前記保持部材の嵌合孔内に出没するよ
うに前記支持台の垂片部と保持部材の内端面との
間に取付けられる施錠体とから構成したので、保
持部材の後端面で開口する嵌合孔に、その後端面
から被固定部片を嵌合して、これを施錠片でロツ
クした状態においては、被固定部片とチエーンと
の連結部直下に、保持部材と接続片とのネジ止部
が位置して、ドライバー等の使用を不能とし、さ
らに支持台を開閉ドアー乃至壁体に取付けるため
の取付孔も施錠体によつて陰蔽され、従つて鍵を
有しない者が故意にロツク部材を分解取外すこと
が不能となり、極めて安全性の高い装置を提供し
得ると共に、ロツク部材の組立て取付けも簡単に
できて、使用にも便利であるなどの利点を有す
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本願の実施例を示すもので、第１図は分
解した総体平面図、第２図はロツク部材の分解斜
視図、第３図はロツク部材の一部縦断側面図、第
４図イ，ロは施錠体の縦断並びに横断平面図、第
５図は摺動案内部材の縦断側面図、第６図イ，ロ
は摺動部片の側面図及び正面図、第７図イ，ロは
被固定部片の側面図及び正面図である。 図中Ａはロツク部材、Ｂは摺動案内部材、Ｃは
連結部材、１は支持台、１１は垂片部、１２は嵌
合穴、１３は水平部、１４は接続片、１５は取付
孔、１６は係合段部、１７はネジ孔、２は施錠
体、２１は主体、２２は鍵孔、２３はシリンダ
ー、２６はスライド板、２７はスプリング、２８
は施錠片、２１ａは突部、２１ｂは突リング、３
は保持部材、３１は第１嵌合部、３３は第２嵌合
部、３４は環状溝、３５は窓孔、３６は通孔、３
８は下部突出部、３９は孔、４１は筐体、４３は
摺動溝、４３′は巾広部、５はチエーン、６は摺
動部片、６１は突部、７は被固定部片、７１は係
合突部、８は止ネジである。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 開閉ドアー及至壁体の一方に取付けられ、か
   つ施錠用の嵌合部と、鍵操作により作動する施錠
   片とを備えたロツク部材と、前記他方に一端が取
   付けられたチエーンの遊端に被固定部片を有して
   開閉ドアーと、壁体とを連結する連結部材とから
   成り、前記ロツク部材の嵌合部内に前記連結部材
   の被固定部片を嵌合したときその嵌合状態を前記
   施錠片によりロツクし、このロツク状態を鍵操作
   により前記施錠片を作動して解除するように構成
   したドアー用鎖錠装置において、前記ロツク部材
   を、Ｌ字状を呈し、その水平部に接続片を延設す
   ると共に、この水平部に、開閉ドア及至壁体えの
   取付孔を、また接続片に後述の保持部材の取付孔
   を夫々穿設して成る支持台と、前記嵌合孔を後端
   面で開口するように設け、かつその後端面に突出
   下部を設けて、この突出下部を止ネジにより前記
   接続片の取付孔に固着することにより、前記支持
   台に対し、その垂片部に内端面が対向するように
   取付けられる保持部材と、外周に鍵孔を有しかつ
   施錠片が鍵操作により前記保持部材の嵌合孔内に
   出没するように前記支持台の垂片部と保持部材の
   内端面との間に取付けられる施錠体とから構成し
   たことを特徴とするドアー用鎖錠装置。