JPH0529315Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、扉錠の扉への取付け構造、詳しくは
扉錠の内部化粧座を締付けビスを用いることなく
扉に固着された取付け構造に関するものである。

（従来の技術） 従来の扉錠の多くは、錠主体の室外側の外部化
粧座と室内側の内部化粧座とによつて扉の１部を
挟み、外部化粧座の内面に内部化粧座に向つて突
出した数個のステーに内部化粧座の表面側から締
付けビスをそれぞれ螺合させ、両者を結合固定す
るという方法によつて扉に取付けられている。

（考案が解決しようとする問題点） ところが上記した従来の扉への扉錠の取付け構
造は、扉錠の外部化粧座と内部化粧座とが内部化
粧座からの数本の締付けビスによつて扉に結合固
定されているため、外部化粧座には取付けのため
のビスが現われないが内部化粧座側には数本の締
付けビスのヘツドが見え、外観上不体裁であるば
かりでなく常に扉の開閉による締付けビスの弛み
に留意しなければならない。

本考案は上記したごとき締付けビスを用いると
なく扉錠の内部化粧座の結合固定された扉錠の取
付け構造を提供するものである。

（問題点を解決するための手段） 本考案における扉錠は扉主体の錠取付け開口部
に、室外側から外部化粧座が、そして室内側から
内部化粧座がそれぞれ対向して両者が結合され、
該外部化粧座および該内部化粧座の内周縁を扉主
体の表裏面に密着せしめている扉錠の取付け構造
において、外部化粧座の内面側に突出しているシ
リンダー錠の端面にサムターン軸の挿通孔を有す
る取付け座が錠筐を介して螺着され、該外部化粧
座の上下部に突出されているステー軸に、該取付
け座の室内側端面と対接する部分に窓孔を有し室
内側下部に垂直方向のガイド孔を備えた中間プレ
ートが固着され、該中間プレートの窓孔と対向す
る部分にサムターンの保持座の突出部が通過可能
な大きさの透孔と該透孔の上部に該サムターン保
持座の突出部の両側面に設けられた溝に嵌合可能
な小幅透孔が連設された操作プレートを内面側に
おいて上下動可能に支持した内部化粧座が上記取
付け座の室内側端面にビスにより固定されて外部
化粧座と内部化粧座の内周縁が扉主体の表裏面に
密着され、上記操作プレートの透孔から挿入され
たサムターン保持座が該操作プレートを下動させ
ることによつて該操作プレートの小幅透孔部が該
サムターン保持座の側面溝に嵌合されるとともに
該操作プレートの下端部が上記中間プレートのガ
イド孔に挿入され、かくして外部化粧座と内部化
粧座とが不可分に結合されて扉主体に固着される
ようになしている。

（作用） シリンダー錠の端面に螺着される取付け座はサ
ムターンを作動体に嵌合する際のガイドとなり、
またシリンダー錠端面との取付け間隔を調整する
ことによつて扉主体のパネル厚に応じて外部化粧
座および内部化粧座を扉主体に密着させる作用を
奏する。また中間プレートと操作プレートは外部
化粧座と内部化粧座との結合作用をなし、外部化
粧座と内部化粧座とをビスを用いることなく扉主
体に結合固定させる。また取付けのために下動さ
せた操作プレートを上動させることによつてサム
ターン保持座の抜き外しを許容し、錠本体の解体
を可能にする。

（実施例） 以下本考案の実施例を示した図面にもとづいて
具体的に説明する。

本考案における扉錠は、施錠用のシリンダー錠
１と扉開閉用の室外側ハンドル２および周縁部に
突設された４個のステー３，３を備えた外部化粧
座４、内面側に操作プレート５を上下動可能に保
持した内部化粧座６、上記外部化粧座４のステー
軸３に取付けられる中間プレート７、上記外部化
粧座４のシリンダー錠１の端面側に錠筐３２を介
してネジ８でもつて結合される取付け座９、該取
付け座９を介して錠筐内の作動体（図示省略）に
接合されるサムターン１０とその保持座１１、上
記室外側ハンドル２に連結される室内側ハンドル
１２およびシリンダー錠１、またはサムターン１
０の操作により作動体を揺動させて出没される施
錠片３３と、上記ハンドル２，１２の操作により
出没されるラツチボルト３４とを備えてなる。

上記外部化粧座４はシリンダー錠１、ハンドル
２の軸部２Ａおよび各ステー軸３，３が室内側に
向つて水平方向に突出した状態でそれぞれ外部化
粧座４に一体化された構造となつている。該外部
化粧座４に取付けられる中間プレート７は、第４
図および第５図に示しているように取付けネジの
挿入孔１３，１３、ハンドルの軸部２Ａの挿通孔
１４および上記外部化粧座４のシリンダー錠１の
端面と対向する部分に窓孔１５が設けられ、室内
側の下部には操作プレート５の下端部が挿入れる
ガイド孔１６が設けられている。１７，１８は操
作プレート５の取付けネジの当接防止用の抜き孔
である。

内部化粧座６の内面側に上下動可能に装着され
た操作プレート５は、第６図および第７図に示し
たごとく、サムターンの保持座１１の突出部１１
Ａが通過可能な大きさの透孔部１９と該サムター
ンの保持座１１の突出部１１Ａに設けられた溝１
１Ｂに嵌合される小幅透孔部２０とが連続的に形
成された縦長開口と、ハンドルの軸部の挿通孔２
１および該挿通孔２１の下方に該操作プレート５
の上下動操作用の細孔２２を備え、該挿通孔２１
の上下部に設けられた細い縦長孔２３，２４にお
いて上記内部化粧座６に上下動可能に取付けられ
ている。そして、内部化粧座６には第２図および
第８図に示してしるように上記操作プレート５の
透孔部１９，２０内から内側に突出して折曲され
た取付け部２５を備え、該取付け部２５のビス孔
２６を利用して取付け座９にビス２７によつて止
着されるようになつている。

該取付け座９は、第９図および第１０図に示し
ているように上記内部化粧座６を止着するための
ネジ孔２８と、前記シリンダー錠１の端面に錠筐
を介して取付けるためのビス孔２９，２９および
サムターン１０の軸１０Ａの挿通孔３０を備えて
いる。

サムターンの保持座１１は第１１図〜第１４図
に示しているように、サムターン１０の軸１０Ａ
の挿入孔３１を備え、突出部１１Ａはその両側が
前記操作プレート５の透孔１９と嵌合する平行な
端面１１Ｃ，１１Ｃを有し、該端面１１Ｃ，１１
Ｃに前記した操作プレート５の小幅透孔２０の両
側２０Ａ，２０Ａが嵌合可能な溝１１Ｂ，１１Ｂ
が設けられている。

続いて上記した各部材からなる扉錠の扉主体へ
の取付け手順について第１図〜第３図を参照しな
がら述べると、扉主体３５の錠取付け開口に室外
側から、まず外部化粧座４を当接させ、次いで、
シリンダー錠１の先端部を錠筐３２内の作動体と
係合させ、該錠筐３２の他側からシリンダー錠１
の端面へ錠筐を介して取付け座９をネジ８でもつ
て取付けたのち、該外部化粧座４のステー軸３に
中間プレート７をビスによつて固着し、続いて、
操作プレート５を上下動可能に支持している内部
化粧座６の取付け部２５を上記取付け座９の端面
に当接させて該内部化粧座６をビス２７のネジ孔
２８へのねじ込みでもつて該取付け座９に固着
し、次いで該操作プレート５を最上動させた状
態、即ち、内部化粧座６のサムターン保持座１１
の挿入開口６Ａと操作プレート５の透孔１９とが
合致している状態において、サムターン１０の保
持座１１の突出部１１Ａを該開口６Ａおよび透孔
１９内に嵌入し、しかるのち操作プレート５の細
孔２２を利用して該操作プレート５を降下させ、
該操作プレート５の小幅透孔２０の両側縁２０
Ａ，２０Ａを該保持座１１の溝１１Ｂ，１１Ｂに
嵌合させて該保持座１１を該内部化粧座６に固定
するとともに該操作プレート５の下端部を上記中
間プレート７のガイド孔１６内に嵌入させること
によつて該操作プレート５を該中間プレート７に
結合し、かくして外部化粧座４と内部化粧座６と
が第１図に示したごとく扉主体３５に密着固定さ
れる。

しかるのち、室内側のハンドル１２と室外側の
ハンドル２とを連結して扉主体への取付けが完了
するものである。

（考案の効果） このように本考案における扉錠の取付け構造
は、外部化粧座４の内面側に突出しているシリン
ダー錠１の端面に錠筐を介してサムターン軸の挿
通孔３０を有する取付け座９がネジ８でもつて取
付けられ、該外部化粧座４の上下部に突設されて
いるステー軸３に、該取付け座９の室内側端面と
対接する部分に窓孔１５を有し室内側下部に垂直
方向のガイド孔１６を備えた中間プレート７が固
着され、該中間プレートの窓孔１５と対向する部
分にサムターン１０の保持座１１の突出部１１Ａ
が通過可能な大きさの透孔１９と該透孔１９の上
部に該サムターンの保持座１１の突出部１１Ａの
両側面に設けられた溝１１Ｂに嵌合可能な小幅透
孔２０が連設された操作プレート５を内面側にお
いて上下動可能に支持している内部化粧座６が上
記取付け座９の室内側端面にビス２７により固定
されて外部化粧座４と内部化粧座６の内周縁が扉
主体の表裏面に密着され、内部化粧座６のサムタ
ーン保持座の挿入開口６Ａおよび操作プレート５
の透孔１９から挿入されたサムターン保持座１１
が該操作プレート５を下動させることによつて該
操作プレート５の小幅透孔２０が該保持座１１の
側面溝１１Ｂに嵌合されるとともに該操作プレー
ト５の下端部が上記中間プレート７のガイド孔１
６内に挿入され、外部化粧座４と内部化粧座６と
が不可分に結合されているものであるから、従来
のこの種の扉錠のように内部化粧座６の表面側か
ら外部化粧座４の各ステー軸に螺合させて両者を
結合させるためのネジ及びサムターン固定用のネ
ジが不要となり、内部化粧座６及びサムターンの
表面にねじの頭が見えず、表面が著しくシンプル
となつて美感が向上する。また、室内における扉
の開き勝手が逆で、取手を内外とり変えなければ
ならない場合、ねじ頭が見えないものを外側の化
粧座となるよう変更して取付けることも容易であ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示したものであつて、
第１図は取付け構造を示した部分断面図、第２図
は分解図、第３図は取付け要領を示した部分断面
図、第４図は中間プレートの平面図、第５図は第
４図のＡ−Ａ線断面図、第６図および第７図は操
作プレートの平面図および縦断面図、第８図は内
部化粧座の内面側を示す平面図、第９図および第
１０図は取付け座の正面図および断面図、そして
第１１図、第１２図、第１３図および第１４図は
サムターン保持座の側面図、背面図、正面図およ
び平面図である。 １……シリンダー錠、３……ステー軸、４……
外部化粧座、５……操作プレート、６……内部化
粧座、７……中間プレート、８……ネジ、９……
取付け座、１０……サムターン、１１サムターン
保持座、１１Ａ……保持座の突出部、１１Ｂ……
溝、１５……中間プレートの窓孔、１６……ガイ
ド孔、１９……操作プレートの透孔、２０……操
作プレートの小幅透孔、２７……ビス、３０……
サムターン軸の挿通孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外部化粧座の内側に突出しているシリンダー錠
   の端面に錠筐を介してサムターン軸の挿通孔を有
   する取付け座がネジでもつて取付けられ、該外部
   化粧座の上下部に突設されているステー軸に、前
   記取付け座の室内側端面と対接する部分に窓孔を
   有し室内側下部に垂直方向のガイド孔を備えた中
   間プレートが固着され、該中間プレートの窓孔と
   対向する部分にサムターンの保持座の突出部が通
   過可能な大きさの透孔と該透孔の上部に該サムタ
   ーン保持座の突出部の両側面に設けられた溝に嵌
   合可能な小幅透孔が連設された操作プレートを内
   面側において上下動可能に支持した内部化粧座が
   上記取付け座の室内側端面にビスにより固定さ
   れ、内部化粧座のサムターン保持座の挿入開口お
   よび操作プレートの透孔から挿入されたサムター
   ンの保持座が該操作プレートの下動によつて該操
   作プレートの小幅透孔が該保持座の溝に嵌合され
   て固定され、下動した該操作プレートの下端部が
   上記中間プレートのガイド孔に挿入されているこ
   とを特徴とする扉錠の取付け構造。