JPS61143549A - モリブデン材料 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明はモリブデン材料、特に高温において変形の少な
いモリブデン板材に関する。

（従来の技術） モリブデンは２６００℃の高融点を有し、さらに高温で
の強度が他の金属に比較して優れているため、高温とい
う過酷な条件下で使用されることが多い。ところで、モ
リブデン材料を長時間安定利用するため、モリブデン材
料の再結晶温度及び強度の改善がなされており、その一
つとして、モリブデン（ＭＯ）にアルミニウム（Ａｔ）
、ケイ素（Ｓｉ）。

カリウム（Ｋ）、チタン（Ｔｉ）、ジルコニウム（Ｚｒ
）、及び炭素（Ｃ）などの元素（以下ドープ剤という。

）を一種又は二種以上微量添加したモリブデン材料（以
下、ドープモリブデン材料という。）が知られている。

上述の添加元素のうちＡｔ、　Ｓｉ及びＫなどの元素は
以前からタングステン材料へ添加され、このドーグタン
グステン材料によってタングステン７ィラメントの性能
が改善されてきた。このため前述したようにモリブデン
材料においても上述した元素を添加したモリブデン材料
、所謂ドーグモリブデン材料が用いられておシ、また耐
高温性を高めるため、添加元素の種類及び量に関して種
々の検討がなされている。

（発明が解決しようとする問題点） ところが、上述のドープモリブデン材料を例えば原子燃
料にレット焼成用ポート、あるいはアルミナ等のセラミ
ックス焼成用板状冶具として用いた場合、焼成用テート
、あるいは焼成用板状冶具は１８００℃以上に加熱され
るため、モリブデン材料が変形して、その結果、焼成物
に変形、脱落が発生する。また原子燃料ペレットの焼成
、セラミックス焼成を自動的に行う場合には、モリブデ
ン材料に変形が発生すると、原子燃料ペレット、セラミ
ックスの位置がずれるため、自動化装置の稼動能率が著
しく低下してしまう。

前述したドープモリブデン材料の製造においては、ドー
グ剤が蒸発した空孔（ドープ孔）の配列及び数をコント
ロールして、このドープ孔の効果によって再結晶粒を長
大な短冊状の組織としている。通常、ドープ孔のコント
ロールを行うには製造工程において、高加工率が必要と
々る。例えば。

モリブデン板材を製造する場合、大型のインゴットから
加工する必要があり、高い加工率を要するため、製造工
程における歩留を低下させるという問題点がある。一方
、従来のドープモリブデン材料の特徴である短冊状の結
晶粒は長軸方向と短軸方向とに強度差があるため、ドー
プモリブデン材料の使用に際して、結晶粒の方向に注意
しなければならない。

本発明の目的は高温において使用しても変形の極めて少
ないモリブデン材料を提供することである。　　　゛ 本発明の他の目的は高加工率を必要とせず、しかも結晶
粒の方向によって強度差の生じることのないモリブデン
材料を提供することである。

（問題点を解決するための手段） 本発明はＡｔ、Ｓｉ及びＫのうち少なくとも一種の元素
とＣａが添加されたモリブデン材料において、このモリ
ブデン材料を構成する結晶粒の大きさは上記のモリブデ
ン材料の板厚方向に垂直な面上で。

長径対短径の比が４対１以下の比であシ、この結晶粒の
平均粒径が５乃至５０ｍの長さを有し、上記の面と垂直
方向における結晶粒の厚さがモリブデン材料の１／１０
以上であることを特徴とするモリブデン材料である。

（発明の実施例） 以下本発明について実施例によって説明する。

Ａｔ、Ｓｉ、に、及びＣａ　ｆ含む平均粒径３〜５ミク
ロン（μｍ）のモリブデン粉末（ドープモリブデン粉末
）を粉末冶金法を用い、プレス機によって２トン／ｃｒ
ｎ２の圧力をかけて粉末プレス体（圧粉体）に成形した
。この圧粉体を水素雰囲気中の炉内において、温度１７
５０℃で２０時間焼結を行い、　Ａｔを０．００２〜ｏ
、ｏｏｓ重量％、Ｋを０．０１〜０．０５重量％、Ｓｔ
を０．０５〜０　、３重量Ｌ　Ｃａを０．００１５〜０
．００６重量％含有する厚さ３０ｍ５のド−グモリブデ
ンインゴットを得た。

このドープモリブデンインゴットを温度１４００℃に加
熱後、徐々に加熱温度を下げながら、熱間加工法によっ
て圧延加工を繰シ返し、順次温間加工、冷間加工を行い
、板厚２１１１＋のモリブデン板とした。

これらのモリブデン板は温度２２５０℃の水素雰囲気中
において０．５〜５．０時間の範囲でそれぞれ異なった
時間、結晶コントロール処理を受けた。

これら結晶コントロール処理を受けたモリブデン板から
それぞれ２０ｍＸ１５０ｍの負荷試験用試片を切９出し
た。なお、上述の結晶コントロール処理において、結晶
粒の短径対長径の比は最大で１対４としたので、モリブ
デン板から試片上句り出す方向は無指向である。

次に第１図（、）に示すように結晶粒の短径対長径の比
が最大で１対４．結晶粒の厚さが板厚の１／１０以上で
アシ、かつ長径の方向が長手方向となるように切シ出し
た試片１．第１図（ｂ）に示すように結晶粒の短径対長
径の比が最大で１対４．結晶粒の厚さが板厚の１／１０
以上であり、かつ長径の方向が短辺方向となる様に切シ
出した試片２．第１図（ｃ）に示すように本発明による
処理を受けていない短冊状結晶粒が長手方向である試片
３．第１図（ｄ）に示すように本発明の処理を受けてい
ない短冊状結晶粒が短辺方向である試片４金準備した。

そして。

これら試片１〜４を用いて変形試験を行った。なお、こ
れら試片ｌ〜４の寸法は１５０ｍ＋（長さ）Ｘ　２０　
ｗｍ　（幅）　Ｘ　２　ｔａｘ　（厚さ）である。

第２図を参照して、試片１〜４はそれぞれ温度１８００
℃の水素雰囲気中において、１００＋ｏ＋の間隔をおい
て配置されたタングステン製冶具５及び５′上に載置さ
れる。試片１〜４上には、冶具５及び５′の中央部にあ
たる位置に５００ｇの荷重６がのせられる。上述の方法
によって荷重が加えられる試片１〜４は２０時間ごとに
タワミ量の測定が行われた。その結果を第３図に示す。

第３図から明らかなように、試片１及び２は試片３及び
４に比べてタワミ量で極めて少ないことがわかる。さら
に図示はしないが、結晶粒の長径対短径が１対１であれ
ばタワミ量が非常に小さいことが確認された。

さらに上述の結晶コントロール処理によって得られた第
４図（、）に示す平均粒径１０ｍの試片７゜第４図（ｂ
）に示す平均粒径２０＋ｗ＋の試片８．第４図（Ｃ）に
示す平均粒径４０ｍの試片９．及び第４図（ｄ）に示す
平均粒径１ｍの試片１０．第４図（、）に示す平均粒径
３ｆｉの試片１１を準備し、上述の変形試験方法を用い
て、試片７〜１１のタワミ量を調べた。その結果を第５
図に示す。第５図から明らかなように試片７〜８は試片
１０，１１に比べて。

タワミ量が少ないことがわかる。また試片７〜８におい
ても平均結晶粒径が大きくなるほどタワミ量が小さくな
ることが確認される。なお、平均結晶粒径が５■以上で
あればタワミ量は許容範囲内であることが確認された。

さらに平均結晶粒径が５０５ｗ＋を超えるモリブデン板
を製造する場合、結晶コントロール処理にかかる費用が
急増するため。

工業上極めて不利となってしまうことがわかった。

このように２本発明によるモリブデン板は温度１８００
℃程度では結晶粒界が変化することのない安定状態にあ
シ、さらに荷重による変形応力に対して全体に占める結
晶粒界の総面積が少ないから耐高温変形性が高いものと
推察される。また、結晶粒の厚さ方向の大きさが材料厚
さのｉ、”ｉ　ｏよ夕薄くなるとソリが発生し易くなる
。

（発明の効果） 以上説明したように本発明によるモリブデン材料、＊に
モリブデン板は方向性による変形差がなく、シかも耐高
温変形性が極めて高いことがわかる。従って、焼成用冶
具として用いた場合、自動装置による安定使用が可能と
なる。また本発明によるモリブデン材料は高い加工度を
必要としないため、従来のドープモリブデン材料と比較
して歩留が向上するという利点もある。

【図面の簡単な説明】

第１図（ａ）〜（ｄ）は結晶構造の異なるモリブデン試
片を示す図、第２図はモリブデン試験片の変形試験方法
を示す図、第３図は第１図（、）〜（ｄ）に示すモリブ
デン試片のタワミ量を荷重時間との関係で示す図、第４
図（、）〜（、）は平均結晶粒径の異なるモリブデン試
片を示す図、第５図は第４図（ａ）〜（、）に示すモリ
ブデン試片のタワミ量を荷重時間との関係で示す図であ
る。 １．２，３，４，７，８，９，１０，１１・・・モリブ
デン試片、　５　、５’・・・タングステン製冶具、６
・・・荷重

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、アルミニウム、ケイ素及びカリウムのうち少なくと
   も一種の元素とカルシウムが添加されたモリブデン材料
   において、該モリブデン材料を構成する結晶粒の大きさ
   は前記モリブデン材料の板厚方向に垂直な面上で、長径
   対短径の比が４対１以下の比であり、該結晶粒の平均粒
   径が５乃至５０ｍｍの長さを有し、かつ前記面と垂直方
   向における前記結晶粒の厚さが前記モリブデン材料の１
   ／１０以上であることを特徴とするモリブデン材料。 ２、特許請求の範囲第１項の記載において、前記長径対
   短径の比が１対１であることを特徴とするモリブデン材
   料。