JPS61138635A - インストルメントパネルパッド用表面軟質ポリ塩化ビニルシート材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はクラッシュパッド用軟質ポリ塩化ビニルシート
材、更に詳しくは、自動車内装部品、特にクラッシュパ
ッドの被覆材として適用され、通常の真空成形加工にお
いて優れた成形安定性を有しかつソフトｆｌ風合を有す
る軟質ポリ塩化ビニルシート材に関する。

従来のクラッシュパッド用被覆材として、ＡｎＳ樹脂シ
ートに代表されるものから、スラッシュ法と呼ばれる成
形法に用いられるポリ塩化ビニル（以下、ｐｖｃと称す
）組成物まで種々の素材が使用されてきた。かかる素材
としては、例えば（ａ）凸型真空成形したシート成形物
を注入型にセットし、芯材注入およびウレタン注入・発
泡する、ＶＦ法と呼ばれる成形法に従来より主として用
いられているＡＢＳ樹脂および他の配合剤から成る半硬
質ＡＢＳ樹脂シート材、 （ｂ）スラッシュ法に用いられる流動化もしくは粉体化
ｐｖｃ組成物、 （り凹型金型にスプレー等によりウレタン系塗料を塗布
および乾燥させた後、芯材注入およびウレタン注入・発
泡する、モールドコート法と呼ばれる成形法に用いられ
るポリウレタン組成物等が知られている。しかし、かか
る素材による成形物は、タラツンユパツドとしてソフト
さ、コストおよび量産性の全てを満足させるものではな
く、次のような不具合が見られる。即ち、 上記（ａ）は量産性に優れ、最も一般的に実施されてい
るが、得られる成形物は風合が極めて固く、現在のクラ
ツンユパッドに要求されているソフトさを満足しない。

これに対しくｂ）　、　（Ｃ）の場合、良好な外観を呈
しソフトさも十分満足するが、重量か大きく、かつ全工
程がバッチ式で生産性が極めて低く、コスト高の免れえ
ない所である。

本発明は、量産性の良さを保持しつつ、かつソフトさ、
コストも満足するシート材の提供を目的とする。

従来法において、通常のプラスチック真空成形加工番こ
供せられるＰＶＣンート材料の多（は、クラッシュパッ
ド用としての成形安定性と得られる成形品の寸法安定性
を同時に満足することは極めて困難である。成形品の寸
法安定性の見地からは、成形温度はｆＳるへく高いこと
か望ましく、１７０℃以上にあるのが好ましいが、真空
成形加工の場合あまり高い温度を用いると過剰軟化によ
りシート自重による垂れや、シワ、破れの発生など成形
に困難をきたす。一方、低温すぎるとシート材料の伸び
か不十分なため、著しい偏肉を生ずる結果とｆＳす、ま
た成形物の寸法安定性も得られｆｌい。

その上かかる問題点を起生ずる成形温度でなくても成形
条件の若干のずれにより十分な真空成形性が得られない
ことも考えられる。

このように真空成形に適したＰＶＣンート材料は極めて
厳しい条件に適合しｆｊければ、高品質のタラツンユパ
ッド成形品を得ることは難しい。

本発明者はかかる状況に鑑み、特殊で且つ高価な装置お
よび材料を用いることなく、優れたクラッシュパッド成
形品の寸法安定性および成形安定性を発揮するタラツン
ユパツド真空成形用のＰＶＣシート材料について検討を
進めた所、これを特定条件下の単一層構造もしくは積層
化構造とすることにより、即ち真空成形時の苛酷な条件
に満足する耐熱強度を有する高塑性変形温度層を必須と
する単一層体もしくは積層体を適用すると、タラツンユ
パッド成形品の品質向上と良好な成形安定性が同時に得
られることを見出した。なお、かかる単一層体もしくは
積層体を採用するという考え方は今まで見られなかった
ものである。

本発明は上述の知見に基づき完成されたもので、その要
旨は、真空成形時の耐熱強度を保持する高塑性変形温度
層（以下、耐熱層と称す）を含む構造を有し、具体的に
は該耐熱層の単一層もしくは耐熱層と通常の軟質ＰＶＣ
シート層（以下、通常層と称す）との積層体で、上記耐
熱層が高溶融温度軟質もしくは架橋軟質の２７０層であ
ることを特徴とするクラッシュパッド用軟質ＰｖＣシー
材にある。

本発明において、上記耐熱層の形成に用いる組成物（以
下、高軟化用組成物と称す）は、下記の４つに大別され
る。

１）高溶融温度のｐｖｃ　（通常、数平均重合度１７０
０〜４０００、好ましくは後記通常履用組成物のＰＶＣ
の数平均重合度よりも５００以上大のものを使用）１０
０部（重量部、以下同様）に対し、通常の可塑剤（例え
ばフタル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ジ
オクチル、フタル酸ジイソデシル、７タル酸ジラウリル
、フタル酸ジウンデンル、フタル酸ブチルベンジルなど
のフタル酸エステル系か好ましい）２５〜１００部（好
ましくは後記通常履用組成物の場合よりもかなり少ｆＪ
い量）および必要に応じて通常の安定剤（ジブチル錫ラ
ウレート、エポキシ化大豆曲、Ｂａ。

Ｚｎ系など）、充填剤（炭酸力ルソウムなど）、顔料、
難燃剤等を適量加え、常法により混練調製したもの。か
かる高軟化用組成物によって、高溶融温度軟質ｐｖｃン
ートか得られる。

１１）架橋性官能基を有するｐｖｃ　（例えば塩化ビニ
ルと分子内にヒドロキンル基またはカルボキシルＸを有
するモノマー（２−ヒドロキンエチルアクリレート、２
−ヒドロキンエチルメタクリレート、２−ヒドロキンプ
ロピルアクリレート、ヒドロキシブチルビニルエーテル
、メタクリル酸、モノブチルマレイン酸など）とのコポ
リマー、または塩化ビニル／ビニルエステル共重合体の
加水分解物、塩化ビニル／アクリル酸エステル共重合体
の加水分解物、塩化ビニル／エポキシ基含有ビニルモノ
マー共重合体の酸処理物など）に、ヒドロキンル基また
はカルボキシル基と反応しつる官能基（例えばイソンア
ネート基、カルボキシル基、ヒドロキンル基、エポキシ
基、アミン基など）を分子内に２個以上有する架橋剤（
例えばトリレンジイソ７アネート、ジフェニルメタンジ
イン／アネート、アジピン酸、フタル酸、トリグリシジ
ルイソ／アメレート、エポキシ樹脂、トリエチルテトラ
ミン、メチロールメラミン、ブトキシメチルメラミンな
ど）を組合せ、必要に応じて上述の安定剤、充填剤、顔
料、難燃剤等を配合したもの。

１１１）通常の架橋性官能基を有さないＰＶＣと特定の
架橋剤、例えばトリアジンチオール化合物（高分子、２
９（７）、５２７〜５３０頁、１９８０年）を組合せ、
上記１１）と同様に各種添加剤を配合したもの。

１ｖ）通常の架橋性官能基を有さないｐｖｃに、反応型
可塑剤、例えば（メタ）アクリル酸エステル類（トリメ
チロールプロパントリメタクリレートなど）、フタル酸
エステル類（ジアリルフタレートナど）およびベンゾイ
ルパーオキ７ドなどの重合開始剤を組合せ、上記１１）
と同様に各種添加剤を配合したもの。

上記１１）〜１ｖ）の高軟化用組成物からは、架橋軟質
ｐｖｃシートが得られる。

かかる１）〜＋Ｖ）の高軟化用組成物から得られる耐熱
層の塑性変形温度は、通常１４５〜２２０℃の範囲に設
定される。

本発明において積層体の場合、耐熱層と共に使用する通
常層の形成に用いる組成物（即ち、通常履用組成物）は
、ｐｖｃ　（通常、数平均重合度６００〜２２００、好
ましくは１０００〜１７００のものを使用）１００部（
こ対し、上述の可塑剤４０〜１２０部、好ましくは６０
〜８０部を配合し、必要に応じて上述の安定剤、充填剤
、顔料、難燃剤等を適量加え、常法に従って混練するこ
とにより調製される。かかる組成物から得られる通常層
の塑性変形温度は、通常１３０〜１８０℃の範囲に設定
される。なお、塑性変形温度の設定はＰＶＣの数平均重
合度および可塑剤配合量の選択により適宜に行ｆｊうこ
とができる。

本発明に係るクラッシュパッド剛軟質ＰｖＣシート材は
、上述の高軟化用組成物および必要に応じて通常履用組
成物を用いて、通常の軟質ＰｖＣンートと同様ｆｌ加工
方法および条件で製造することかできる。例えは、離型
担体上に高軟化用組成物を塗布して単一層を形成（積層
体の場合は、通常層用組成吻を塗布、次いで高軟化用組
成物を塗布して形成）し、その後溶融、架橋させる方法
、あるいはカレンダー加工もしくは押出加工（こより各
組成物からそれぞれのシート層を作成（特に積層体の場
合はこれらを熱溶着もしくは接着剤で積層接着）し、必
要に応じて架橋させる方法か採用されてよい。

次１こ、得られる単一層もしくは積層体の表面感触向上
、可塑剤のブリード防止、表面艶処理のためその表面に
および／または接着性改善、可塑剤のブリード防止のた
めその裏面に、通常の熱可塑性樹脂溶液をロールコータ
−等で塗布して処理層を施こしてもよい。更に、上述の
表面処理と同時に外観性向上のため、その表面にロール
コータ−等でプリント加工がなされてもよい。

以上の如くして製造される本発明シート材は、クラツン
ユパッド成形品として必要な寸法安定性をもたらすため
の真空成形加工時の厳しい熱条件および強伸度条件に耐
久性を保持する耐熱層を必須とする構造を有し、これに
通常の真空成形を施こすことにより、ソフトでかつ寸法
安定性に優れた成形品が得られることが認められる。

次に、実施例および比較例を挙げて本発明をより具体的
に説明する。

実施例１ （１）通常履用組成物の配合組成： ＰＶＣ（三菱モンサント化成社製商品名［ビニ力Ｐ４１
０Ｊ、平均重合度１４００） ・・−・・・・・・　１００部 ７タル酸ジインデシル　　　　・・・・・・・・・　　
８０部ジブチル錫ラウレート（昭島化学社製）・・・・
・・・・・　　２部 エポキ７化大豆油（アデカ・アーガス社製）・・・・・
・・・・　　３部 顔料　　　　　　　　　　　・・・・・・・・・　　１
部部（２）高軟化用組成物の配合組成： 架橋性官能基を有するｐｖｃ（三菱モンサント化成社製
商品名「Ｐ−１００ＡＪ）・・・・・・　　５０部ｐｖ
ｃ（平均重合度１７００）・・・・・・・・・　　５０
部７タル酸ジウンデシル　　　　・・・・・・・・・　
　６５部Ｂａ−Ｚｎ系安定剤（アデカ・アーガス社製）
・・・・・・・・・　　３部 エポキン化大豆油　　　　　　・・・・・・・・・　　
３部炭酸カルシウム　　　　　　　・・・・・・・・・
　　１０部顔料　　　　　　　　　　　　・・・・・・
・−・　　１０部水添ブロックイソシアネート架橋剤（
式日薬品工業社製）　　　　　　　　　　・・・・・・
・・・　　３部上上記台組成の高軟化用組成物および通
常層用組成物を順次、既に微細な紋付模様を設けた離型
紙上に塗布して、それぞれＱ、４１１１１１１厚および
０１４１Ｍ厚のシート層を形成した後、加熱炉中２００
℃で５分間溶融および架橋反応を行い、Ｑ、　ｆ３　ｍ
ｌ厚の軟質ＰＶＣシート積層体を得る。

次に、真空成形加工を施こすに当り、該積層体の表面側
および裏面側の両面より赤外線加熱方式で、加熱温度を
任意に変動させて実施した。成形に使用したシートの物
性値と得られる成形品の寸法安定性と成形加工安定性（
即ち、積層体の自重による垂れ下り、あるいは積層体の
切断有無）を調べ、その結果を表１および表２に示す。

比較例１ 実施例１の通常層用組成物を用い、実施例１と同様に離
型紙上に塗布および加熱溶融を行い、０．８順厚のＰＶ
Ｃンートを得、その物性値および成形性を表１に併記す
る。

比較例２ ＶＦ法に用いられる通常のＡＢＳ樹脂シートの物性値お
よび成形性を表１に併記する。

比較例３ スラツンユ法により得られた表皮材の物性値を表１に併
記する。

表１ 表２

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、真空成形時の耐熱強度を保持する高塑性変形温度層
   を含む構造を有し、上記高塑性変形温度層が高溶融温度
   軟質もしくは架橋軟質のポリ塩化ビニル層であることを
   特徴とするクラッシュパッド用軟質ポリ塩化ビニルシー
   ト材。 ２、シート材の構造が高塑性変形温度層の単一層である
   前記第１項記載の軟質ポリ塩化ビニルシート材。 ３、シート材の構造が高塑性変形温度層と軟質ポリ塩化
   ビニルシート層からなる前記第１項記載の軟質ポリ塩化
   ビニルシート材。 ４、当該シート材の表面および／または裏面に熱可塑性
   樹脂の処理層が設けられている前記第１項乃至第３項の
   いずれか１つに記載の軟質ポリ塩化ビニルシート材。