JPS6113824B2 - - Google Patents

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JPS6113824B2
JPS6113824B2 JP54151592A JP15159279A JPS6113824B2 JP S6113824 B2 JPS6113824 B2 JP S6113824B2 JP 54151592 A JP54151592 A JP 54151592A JP 15159279 A JP15159279 A JP 15159279A JP S6113824 B2 JPS6113824 B2 JP S6113824B2
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JP
Japan
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water
liquid
outlet
sterile
porous membrane
Prior art date
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JP54151592A
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English (en)
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JPS5675165A (en
Inventor
Akira Takahashi
Masaharu Watanabe
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Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は医療用液体および血液等の体液と
過するための医療用過装置の製造方法に関す
る。
従来、医療用水あるいは血液等の過装置とし
て、ポリプロピレンあるいはポリエチレン等の比
較的撥水性の大きい材料からなる多孔性膜を隔膜
として用いたものが知られている。しかし、従来
のこの種過装置の場合、これら撥水性材料をそ
のまま使用する事は透水圧が高い為、実用に供す
ることが困難で、必らず何んらかの手段で親水化
処理をおこなつていた。たとえば、内径200μの
中空繊維膜で細孔径が0.01〜0.02μ(短径)、0.1
〜0.15μ(長径)の場合、透水圧は10Kg/cm2にも
及んでいた。
撥水性多孔質膜を親水化するための従来の方法
としては膜表面および細孔内に親水化剤ないし界
面活性剤を付加する方法、あるいは電子線照射、
コロナまたはプラズマを用いた一次放電処理によ
る方法が知られている。しかし、前者の方法は付
加された物質が被処理液及び液等に混入し、生
体に悪影響を与えるおそれがあるので好ましくな
い。さらには濡れの不均一、あるいは経時的に親
水化剤、界面活性剤が変化する等問題が多く、気
泡抜きが良くできなかつたり、過量がばらつ
き、又、親水化剤等も相当量使用しなければなら
ないなどの欠点があつた。また、後者の方法は経
時的に親水性が減衰するため実用上問題があると
されていた。
この発明は上記事情に鑑みてなされたものであ
つて、生体に悪影響を与えるおそれのなく安定し
た過が可能な医療用過装置の製造方法を提供
することを目的とする。
すなわち、この発明は被処理液入口および出口
を有する容器本体と、上記入口および出口と連通
し、該被処理液の通路を形成するようにして上記
容器内に配設され親水化表面処理を施していない
撥水性多孔膜と、該多孔膜を透過した液を排出
するための出口と、上記容器内および多孔膜の細
孔内を実質的に充満するようにして充填された無
菌、無塵水とからなることを特徴とする医療用
過装置の製造方法を提供するものである。
以下、この発明を図示の実施例に基づいて説明
する。
第1図はこの発明の一実施例に係わる医療用
過装置を模式的に描いた断面図を示すもので、ほ
ぼ円筒状をなし、内部に多数の中空繊維1を支持
したハウジング2と、該ハウジング2の両端に螺
合したキヤツプ3,4とからなつている。ハウジ
ング2の一側壁にはさらに中空繊維1の膜面から
透過した液を排出するための出口5が設けられ
ている。また、各キヤツプ3,4の中央部には中
空繊維1の内部通路と連通するポート3a,4a
が設けられていて、被処理液の入口あるいは出口
として用いられる。
中空繊維1はたとえばポリプロピレン、ポリエ
チレン、テフロン等の撥水性多孔質材料からつく
られたもので、この種撥水性多孔質中空繊維自体
については公知である。この中空繊維1はハウジ
ング2の軸方向に多数をほぼ平行に並列させた状
態で各両端がいわゆるポツテイング材6を用いて
ハウジング2の両端に支持されている。しかし
て、各中空繊維1の内部は両端が開口した状態で
支持されポート3a,4aと連通し、各中空繊維
1の外部はポツテイング材6で埋込まれた部分を
除き過出口5と連通している。
この中空繊維1の内部およびこれに連通する繊
維の空隙、ならびに中空繊維1の外部およびこれ
に連通する繊維の空隙には無菌、無塵水(たとえ
ば蒸留水、逆浸透法による精製水、生理食塩水、
あるいはホルマリン等の薬品を混入した水)が充
填され、ポート3a,4aおよび出口5に嵌着さ
れる栓体7によつて封止されている。この栓体7
は、例えばシリコーンゴム製であり、高圧蒸気滅
菌を施すことができるものであることが望まし
い。この場合、中空繊維1を構成する多孔性質の
細孔内もたとえば下記に述べる方法によつて実質
的に無菌、無塵水によつて充満された状態に保つ
ようにする。
第2図は本発明による医療用過装置の製造方
法すなわち中空繊維1中の細孔(過透過孔)内
に無菌、無塵水を充満させる一具体例を示してい
る。
まず、水との相溶性が良く、水と較べて表面張
力の小さい液体11をポート3aから内部に空気
が残存しないようにしてパイプ12を介して徐々
に過装置内に導入してゆく。過装置内に液体
11が充填され中空繊維1を構成する多孔性膜の
細孔から空気と液体11との置換を示す微小気泡
の発泡が認められなくなつた時点でバルブ13を
切換え、無菌、無塵水14をパイプ15を介して
ポート3aから導入し、液体11がほぼ残存しな
くなるまで続行する。
しかして、多孔性膜の細孔内は実質的に無菌、
無塵水14で満され、あたかも撥水性多孔性膜に
親水性が付与されたのと同じになる。しかし、こ
の膜はその後の脱水、乾燥によつて本来の撥水性
に戻つてしまうため、その親水性を保持するため
には上記無菌、無塵水14を充填したままの状態
に保ち、かつ菌の増殖を十分に防止するようにす
ることが必要である。なお、第2図中、16,1
7,18、および19はバルブである。
この発明に係わる過装置の使用方法について
は従来と特に変るところはない。すなわち、無
菌、無塵水を排水したのち、血液等の被過液を
ポート3aから4aへ流すと、中空繊維1自体は
撥水性であるにも拘らず、上記の如く処理した結
果、細孔内に予め水が存在するため、被過液中
の液相成分はこの水に吸引され細孔を容易に透過
することができる。したがつて従来の界面活性剤
等により親水性処理した場合と較べてもより安定
した被過液の過を何ら支障なくおこなうこと
ができるとともに、従来の如き生体に悪影響を及
ぼす界面活性剤等の混入をほぼ完全に防止するこ
とができる。
この発明で撥水性多孔性中空繊維を上述の如く
親水化処理する場合に用いられる液体11、すな
わち水との相溶性が良く、水と較べて表面張力の
小さい物質としてはたとえばアセト酢酸エチル、
アセトン、エタノール等を挙げることができる。
以上、詳述したように、この発明によれば従
来、特殊な親水化剤、あるいは界面活性剤を相当
量使用しなければ使用することができないとされ
ていた撥水性多孔性膜を、予め水あるいは水溶液
により細孔内を満たすことにより恒久的に微圧で
透水可能な状態とし、かつ使用時における前操
作、洗浄等の時間を大巾に短縮でき、又、各過
装置間のばらつきが少なくでき、しかも、生体に
何らの悪影響をも与えることがないので医療用
過装置として極めて有利となる。
又、過装置内の滅菌法としては、ホルマリン
水等の滅菌剤の混入、高圧蒸気滅菌、ガンマ線減
菌等により達成できる。このほか、特に、人工臓
器として体外循環用に用いる場合には、蒸留水、
精製水あるいは生理食塩水充填後、被処理液出入
口および液排出口をゴム等弾性物質で密封し、
高圧蒸気滅菌を施こすことがより望ましい。な
お、高圧蒸気滅菌に用いる素材としてはポリプロ
ピレン、テフロン等の耐熱、素材からなる微細孔
膜を用い、その形態としては構造上中空糸等が望
ましい。もちろん、外筒、血液ポート等の素材も
耐熱性のポリカーボネート、ポリプロピレン、ポ
リエステル等で、ゴム栓も耐熱性のあるシリコン
ゴムが望ましい。なお、高圧蒸気滅菌の条件は
121℃,20分間が一般的である。高圧蒸気滅菌さ
れた蒸留水等は、220〜350nmの紫外線の吸収ス
ペクトルをとつたときの吸収度が0.8以下である
か、又は、過マンガン酸カリウム環元性物質試験
における過マンガン酸カリウム液の消費量の水と
の差が1.0ml以下であることを要する。
上記過マンガン酸カリウム還元性物質試験は、
試験液として上記蒸留水等、10mlを共せん三角フ
ラスコにとり、0.01N過マンガン酸カリウム液20
mlおよび希硫酸1.0mlを加え、3分間煮沸し、冷
後、これにヨウ化カリウム0.1gおよびデンプン
試験5滴を加え、0.01Nチオ硫酸ナトリウム液で
滴定した場合と、水10mlを用いて同様に操作した
場合の過マンガン酸カリウム液の消費量の差を測
定することによつて行う。
紫外線吸収スペクトルの吸収度または過マンガ
ン酸カリウム液の消費量の差が、上記基準値を超
えた場合には、人体に有害となる不要物が体内に
入るおそれがあり好ましくない。
このようにして提供される高圧蒸気滅菌を施し
た医療用過装置は、公知の方法でプラインミン
グした後、使用されるが、装置の親水化処理も、
洗浄工程をも必要とせず、然も生体的に悪影響を
与えることなしに安定した過を行うことができ
る。
この発明の方法でつくられる過装置は人工
腎、血漿分離装置、細胞連続培養器、腹水からの
ガン細胞分離装置等血液中の血漿と血球との分
離、その他体液および医療用に用い得るあらゆる
水性液体の過に適用することができる。
実施例 過用中空糸として内径200μ、細孔径0.01〜
0.02μ(短径)、0.1〜0.15μ(長径)のポリプロ
ピレン微細孔中空糸を使用した過装置(第1図
に示すものとほぼ同様のもので有効膜面積0.5
m2)を使用し、第2図で説明したのと同様の操作
によつて該過装置内を無菌、無塵水で充填し
た。ついで、該過装置の中空糸内部に連通する
両端3a,4aにチユーブをそれぞれ連結し、牛
血(ヘマトクリツト値40、使用ヘパリン量5単
位/1ml血液)を150ml/分の割合(隔膜圧100mm
Hg)で通過させた。その結果、中空糸外側と連
通する出口5から20ml/minの割合で液が得ら
れた。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例に係わる医療用
過装置の断面図、第2図は第1図に示す装置の親
水化処理の方法を説明する概略図である。 図中、1……中空繊維、2……ハウジング、
3,4……キヤツプ、3a,4a……ポート、5
……出口、6……ポツテイング材、7……栓体、
11……液体、14……無菌、無塵水。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 被処理液入口および出口を有する容器本体
    と、上記入口および出口と連通し該被処理液の通
    路を形成するようにして上記容器内に配設され親
    水化表面処理を施していない撥水性多孔膜と、該
    多孔膜を透過した液を排出するための出口とを
    具備した医療用過装置を用意し、上記入口、出
    口の少なくとも1個所を介して水との相溶性がよ
    く、かつ水よりも表面張力の小さい液体を上記
    過装置内に導入して、該過装置内の気体と実質
    的に置換し、ついで上記入口、出口の少なくとも
    1個所を介して無菌、無塵水を該過装置内に導
    入して、該過装置内の上記液体とほぼ完全に置
    換し、該過装置内を無菌、無塵水で充填するこ
    とを特徴とする水を充填した医療用過装置の製
    造方法。 2 前記過装置内を無菌、無塵水で充填したの
    ちに、高圧蒸気滅菌をおこなうものである特許請
    求の範囲第1項記載の医療用過装置の製造方
    法。 3 撥水性多孔膜がフイルム状である特許請求の
    範囲第1項記載の医療用過装置の製造方法。 4 撥水性多孔膜が中空繊維であり、その内部が
    上記入口、出口と連通している特許請求の範囲第
    1項記載の医療用過装置の製造方法。
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