JPH03261481A - 多孔質膜を有する血液処理装置およびその製造方法 - Google Patents

多孔質膜を有する血液処理装置およびその製造方法

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JPH03261481A
JPH03261481A JP2061771A JP6177190A JPH03261481A JP H03261481 A JPH03261481 A JP H03261481A JP 2061771 A JP2061771 A JP 2061771A JP 6177190 A JP6177190 A JP 6177190A JP H03261481 A JPH03261481 A JP H03261481A
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blood processing
processing device
porous membrane
membrane
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Hitoshi Kito
鬼頭 均
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、多孔質膜を有する血液処理装置およびその製
造方法に関するものである。詳しく述べると本発明は、
多孔質膜の血液流通面に必要とされる血液処理機能が付
与されており、かつ操作時における血漿の漏出が防止さ
れた血液処理装置およびその製造方法に関するものであ
る。
(従来の技術) 従来、各種の形態の膜を介して血液の処理を行なう血液
処理装置が知られている。例えば、ヘモグロビン吸着物
質を膜表面に固定した遊離ヘモグロビン除去器や、開心
術等の補助手段として内壁から外壁にかけて連通ずる多
数の細孔を有する中空糸状または平膜状のガス交換用疎
水性多孔質膜を介して血液と酸素含有ガスとを接触させ
てガス交換を行なう膜型人工肺などが挙げられる。
ところで、このような膜型人工肺を使用する際には、患
者を全身ヘパリン化する必要がある。この患者の全身ヘ
パリン化は、通常の使用においては問題がないが、EC
MO(膜型人工肺を用いた体外補助循環)などのように
人工肺を長持間使用する療法においては、患者の出血傾
向が抑えきれず問題である。そこで、近年、人工肺に抗
血栓性を付与し、患者のヘパリン投与量を減少させるこ
とが試みられている。
上記のごとく疎水性多孔質膜を用いた人工肺においては
、この多孔質膜が疎水性であることから、操作時におい
て、血液中の血漿は多孔質膜の細孔を通過することなく
、すなわち該多孔質膜の血液流通面側から他方のガス流
通面側への血漿洩れを生じることなくガス交換を可能と
している。
しかしながら、前記の抗血栓性機能などのごとき血液処
理機能を多孔質膜に付与した場合1、多孔質膜と血液と
の接触界面における相互作用が変化するために場合によ
っては血漿洩れを生じてしまうというような問題が発生
するものとなった。これは上記のごとき血液処理機能を
付与することにより多孔質膜表面が親水化されてしまう
ということに帰因するものである。
(発明が解決しようとする課題) 従って、本発明は改良された血液処理装置およびその製
造方法を提供することを目的とするものである。本発明
はまた多孔質膜の血液流通面に必要とされる血液処理機
能が付与されており、かつ操作時における血漿の漏出が
防止された血液処理装置およびその製造方法を提供する
ことを目的とするものである。
(課題を解決するための手段) 上記諸口的は、第1の流体流出入口および第2の流体流
出入口を備えたハウジング内に、多数の微小連通孔を有
する疎水性多孔質膜を収納してなる血液処理装置におい
て、前記疎水性多孔質膜の少なくとも曲成流通面に親水
性を有する血液処理機能が付与され、また血液流通面以
外の少な(とも一部に疎水性物質がコーティングされて
いることを特徴とする血液処理装置によって達成される
上記諸口的はまた、第1の流体流出入口および第2の流
体流出入口を備えたハウジング内に、多数の微小連通孔
を有する疎水性多孔質膜を収納してなる血液処理装置の
製造において、前記疎水性多孔質膜の血液流通面側に液
体を充填しあるいは充填し加圧した状態で、この血液流
通面以外の面に疎水性物質をコーティングし、さらに該
コーティング処理後に多孔質膜の血液流通面に親水性を
有する血液処理機能を付与する処理を施すことを特徴と
する血液処理装置の製造方法によっても達成される。
上記諸口的はさらに、第1の流体流出入口および第2の
流体流出入口を備えたハウジング内に、多数の微小連通
孔を有する疎水性多孔質膜を収納してなる血液処理装置
の製造において、前記疎水性多孔質膜の血液流通面に親
水性を有する血液処理機能を付与する処理を施した後、
前記多孔質膜の血液流通面側に液体を充填しあるいは充
填し加圧した状態で、この血液流通面以外の面に疎水性
物質をコーティングすること特徴とする血液処理装置の
製造方法によっても達成される。
本発明はまた、前記液体が前記疎水性物質を実質的に溶
解せず、かつ疎水性多孔質膜に実質的に浸透しないもの
である血液処理装置の製造方法を示すものである。本発
明はさらに、前記疎水性物質が、親水性を有する血液処
理機能が付与された疎水性多孔質膜表面と親和性がない
ものである血液処理装置およびその製造方法を示すもの
である。
本発明はさらに、親水性を有する血液処理機能が親水性
抗血栓性機能である血液処理装置およびその製造方法を
示すものである。本発明はさらに、親水性を有する血液
処理機能が抗トロンビン機能である血液処理装置および
その製造方法を示すものである。本発明はまた、血液処
理装置が膜型人工肺である血液処理装置およびその製造
方法を示すものである。本発明はさらにまた、模型人工
11.fiが中空糸膜型人工肺である血液処理装置およ
びその製造方法を示すものである。本発明はまた、疎水
性多孔質膜がポリオレフィンからなるものである血液処
理装置およびその製造方法を示すものである。
(作用) このように本発明の血液処理装置においては、多数の微
小連通孔を有する疎水性多孔質膜の少なくとも血液流通
面に親水性を有する血液処理機能が付与されるが、該多
孔質膜の血液流通面以外の少なくとも一部には、疎水性
物質がコーティングされているために、前記血液処理機
能を付すしたことによって多孔質膜全体が親水化してし
まい血漿洩れを生じてしまうということを防止すること
ができるものである。
なお、多孔質膜に対する上記親水性血液処理機能の付与
と疎水性物質のコーティングの手順はどちらが先であっ
てもよい。
先に、多孔質膜の血液流通面以外の少なくとも一部に、
疎水性物質がコーティングする場合、血液流通面側には
液体が充填あるいは充填加圧されているため、疎水性物
質が血液流通面側に至ることはなく、この後血液流通面
に前記血液処理機能を付与することができる。
一方、先に多孔質膜の血液流通面に血族処理機能を付与
してから、血液流通面以外の少なくとも一部に疎水性物
質をコーティングする場合、該血液処理機能の付与によ
り多孔質膜が親水化されるため、血液流通面側に充填す
る液体の膜の細孔部への浸透が懸念されるが、コーティ
ング時間は短いために、膜の細孔部への浸透は大きくな
く、血液流通面の血液処理機能が保持された状態で、血
液流通面以外の部分に疎水性物質がコーティングされる
こととなる。
以下、本発明を実施態様に基づきより詳細に説明する。
第1図は本発明の血液処理装置の一実施態様である人工
IDl1の構造を示すものである。この人工肺は、ガス
交換膜として多数の多孔質中空糸膜を備えており、この
多孔質膜の内部に血l皮を流通し、一方多孔質膜の外部
に酸素含有ガスを流通させ、多孔質膜を介してガス交換
を行なうタイプのものである。すなわち、この人工11
+171は、ハウジング2をKWiしてなり、このハウ
ジング2は筒状本体3の両端部に環状の雄ネジ付き取付
はカバー4.5を設けることにより構成されている。こ
のハウジング2の内部には、ガス交換膜として、全体に
ひろがって多数の、例えば10000〜60000本の
多孔質中空糸膜6がハウジング2の長手方向に沿って並
列的に相互に離間配置されている。
そして、この多孔質中空糸膜6の両端部は、取付けカバ
ー4.5内においてそれぞれの開口が閉塞されない状態
で支持体7.8により液密に支持されている。また上記
支持体7.8は、多孔質中空糸膜6外周面と上記ハウジ
ング2の内面とともにガス室9を構成し、これを閉塞し
、かつ上記多孔質中空糸膜6の内部に形成される血液流
通空間(図示しない)とガス室9を隔離するものである
また一方の取付はカバー4には酸素含有ガスを供給する
酸素含有ガス導入口10が設けられており、他方の取付
はカバー5には酸素含有ガスを排出する酸素含有ガス導
出口11が設けられている。
さらに上記支持体7.8の外面は、環状凸部を有する流
路形成部材12.13でそれぞれ覆われている。この流
路形成部材12.13はそれぞれ液分配部材14.15
およびネジリング16.17よりなり、この液分配部材
14.15の周縁部付近に設けられた環状凸部としての
突条18.19の端面を前記支持体7.8にそれぞれ当
接させ、ネジリング16.17を取付はカバー4.5に
それぞれ螺合することにより固定して血液の流入室20
.21がそれぞれ形成されている。この流路形成部材1
2.13にはそれぞれ血液導入口22および血液導出口
23が形成されている。
この支持体7.8と流路形成部材12.13とにより形
成される支持体7.8の周縁部の空隙部には、該空隙部
に連通ずる少なくとも2個の孔24.25および26.
27の一方より前記支持体7.8と接触するようにシー
ル剤を充填することでシールされている。あるいはまた
、Oリングなどを介してシールされることも可能である
しかして本発明の血液処理装置の一実施態様に係わるこ
の人工肺1において、多孔質中空糸膜6の内表面、すな
わち血液流通面には、血液処理機能として抗血栓性を付
与するために、第2図に模式するようにヘパリン化層2
8が形成されているが、それ以外の部位、すなわち多孔
質中空糸膜の外表面および細孔部表面には疎水性物質の
コーティング層29が形成されている。なお、この実施
態様においては多孔質膜の血液流通面以外のすべての面
が疎水性物質により覆われているものとされているが、
実質的に血漿の漏出が生赴しないのに十分な部位がこの
疎水性物質により覆われていればよい。
このように多孔質中空糸膜6の内表面のみにヘパリン化
層28を形成させ、それ以外の部分の少なくとも一部に
は疎水性物質コーティング層29を形成するには、例え
ば以下のようにして行なわれる。すなわち、上記のごと
き構造の人工胛1を組立てた後、血液導入口22あるい
は血液導出口23より液体を注入し、多孔質中空糸膜6
内に該液体を充填し加圧する。この状態で酸素含有ガス
導入口10あるいは酸素含有ガス導出011より疎水性
物質の溶液を注入し、多孔質中空糸膜6のガス接触面の
すべてがこの疎水性物質の溶液と接触するようにして所
定時間保持した後、多孔質中空糸膜6内部に充填された
液体および外部に充填された疎水性物質の溶液を共に排
出し、その後、必要に応じて人工肺1内部に送気して乾
燥させて、多孔質中空糸膜6の血液接触面以外の部位を
疎水性物質によりコーティングする。その後、常法に従
い、多孔質中空糸膜6の内面側からヘパリン化処理する
ものである。
あるいはまた、先に常法に従い、多孔質中空糸膜6の内
面側からヘパリン化処理を行ない、その後上記のように
多孔質中空糸膜6内に液体を充填加圧し、この状態で多
孔質中空糸膜6の外面側を疎水性物質の溶液と所定時間
接触させたのち、排岐し乾燥を行なうという工程を取る
ことも可能である。なお、後者の工程により製造した場
合、多孔質中空糸膜6の内表面、すなわち血液流通面以
外の部位においても一部ヘバリン化層28が形成される
と思われるが、この血液流通面以外の部位のヘパリン化
層は、さらに疎水性物質コーティング層29によって覆
われることとなるために、実質的に血液流通面のみがヘ
パリン化された状態となる。
なお、このような処理において、血液流通面以外の部位
にコーティングされる疎水性物質としては、上記のヘパ
リン化処理のごとき親水性血液処理機能が付与された疎
水性膜と親和性がないことこのように処理した人工肺を
実施例1と同様に犬V−Aバイパスにより24時間血液
と接触させた。その結果を第1表に示す。
比較例1 実施例1と同様にガス交換膜としてポリプロピレン多孔
質膜(KPF、三菱レイヨン■製)を用いて第1図に示
すような構造の中空糸膜型人工肺を作成した。そして実
施例2と同様にして多孔質中空糸膜の血液接触面にへぴ
リン化処理を行なったが、その後のシリコーンのコーテ
ィング処理は行なわなかった。
このように処理した人工肺を実施例1と同様に犬V−A
バイパスにより24時間血液と接触させた。その結果を
第1表に示す。
比較例2 実施例1と1.i1様にガス交換膜としてポリプロピレ
ン多孔質膜(KPF、三菱レイヨン■製)を用いて第1
図に示すような構造の中空糸膜型人工肺を作成した。そ
してシリコーンのコーティング処理を行なう際に、多孔
質中空糸膜内部に水を充填加圧しない以外は実施例1と
同様にしてシリコーンのコーティング処理ならびにその
後のへノくリン化処理を行なった。
このように処理した人工肺を実施例1と同様に犬V−A
バイパスにより24時間血液と接触させた。その結果を
第1表に示す。
比較例3 実施例1と同様にガス交換膜としてポリプロピレン多孔
質膜(KPF、三菱レイヨン■製)を用いて第1図に示
すような構造の中空糸膜型人工肺を作成した。そして実
施例2と同様にして多孔質中空糸膜の血液接触面にヘパ
リン化処理を行い、次いで、多孔質中空糸膜内部に水を
充填加圧しない以外は実施例2と同様にしてシリコーン
のコーティング処理を行なった。
このように処理した人工肺を実施例1と同様に犬V−A
バイパスにより24時間血液と接触させた。その結果を
第1表に示す。
比較例4 実施例1と同様にガス交換膜としてポリプロピレン多孔
質膜(KPF、三菱レイヨン■製)を用いて第1図に示
すような構造の中空糸膜型人工肺を作成した。そしてこ
の人工肺に(口1ら処理を施すことなく、実施例1と同
様に犬V−Aバイパスにより24時間血液と接触させた
。その結果を第1表に示す。
第1表 血漿洩れ      ファイバー開存$(%)実施例1
           98 実施例2           98 比較例1      ++      95比較例2 
          30 比較例3           30 比較例4     +      10第1表から明ら
かなように、ヘパリン化処理のみを行なったもの(比較
例1)は、未処理のもの(比較例4)と比較して、ファ
イバー開存率は著しく増加するが、血漿洩れは未処理の
ものより起こりやすくなる。また疎水性物質コーティン
グ処理を水の充填なくして行なったもの(比較例2゜3
)は、疎水性物質が血液流通面へ侵入すると思われ、血
液処理機能を阻害している。これに対し、本発明に係わ
る実施例1,2のものは開在率および血漿洩れの両点に
おいても優れたものとなった。
(発明の効果) 以上述べたように本発明は、第1の流体流出入口および
第2の流体流出入口を備えたハウジング内に、多数の微
小連通孔を右する疎水性多孔質膜を収納してなる血液処
理装置において、前記疎水性多孔質膜の少なくとも血液
流通面に親水性を有する血液処理機能が付与され、また
血液流通面以外の少なくとも一部に疎水性物質がコーテ
ィングされていることを特徴とするものであるから、親
水性の血液処理機能を付与しても、操作時における血漿
洩れの虞れはなくなるものである。
さらに本発明は、第1の流体流出入目および第2の流体
流出入口を備えたハウジング内に、多数の微小連通孔を
有する疎水性多孔質膜を収納してなる血液処理装置の製
造において、前記疎水性多糸膜6の下部側端面に流出す
る余剰のBH温溶液吸取紙でぬぐいながら乾燥させた。
さらに吸取紙でぬぐった多孔質中空糸膜6の端面(支持
体8外方側面あるいは支持体7外方側面)には上記BH
液をハケで塗布し、塗布面は60℃の温風にて乾燥させ
た(なお、吸取紙でぬぐわなかった多孔質中空糸膜6の
端面(支持体7外方側面あるいは支持体8外方側面)は
そのままとした。)また、液分配部材14.15の内周
面にもデツピングにより上記BH液を塗布し、60℃の
オーブン中で乾燥させた。最後に、人工肺1全体を50
℃にて24時間真空乾燥した。
このように処理した人工肺を犬V−Aバイパスにより2
4時間血液と接触させた。その結果を第1表に示す。
実施例2 実施例1と同様にガス交換膜としてポリプロピレン多孔
質膜(KPF、三菱レイヨン■製)を用いて第1図に示
すような構造の中空糸膜型人工肺を作成した。
そしてまず、2液硬化型ポリウレタンとして、主剤:ロ
本ポリウレタン■製TPOOL、硬化剤二日本ポリウレ
タン■製4239の各々10w/v%溶液(ジオキサン
:フレオンTF=1 + 1溶媒)を作製し、主剤と硬
化剤とを1.6:1.0の割合で混合後、直ちに人工肺
1の血液導出口23(下部側)より充填し、直ちに人工
11+Ii 1を反転させて、自然落下により排液した
。次いで、流速127分にて空気を人工肺1内部に圧送
し、多孔質中空糸膜6の下部側端面に流出するポリウレ
タンをアセトンでふいた。この処理を2〜3分続けた後
、60℃のオーブン中で1時間乾燥を行なった。
さらにこのポリウレタン被覆操作を液の流入側を逆転さ
せながら2度繰返した。
また、ベンジルジメチルステアリルアンモニウムクロラ
イド(C6H5CH2N (CH3)2R(R:Cl8
)  (東京化成■製)をエタノールに溶解し、20w
/v%ペンジメチルステアリルアンモニウム溶液を調製
し、さらにこの溶液を水で2倍に希釈し、Low/v%
溶液(A溶液)を調製した。一方、ヘパリンを水に溶解
させ、10重量%ヘパリン溶液(B溶液)調製した。そ
して指押中のA溶液に、B溶液を容量比でA:B=2:
1となるように0滴下し、1時間攪拌を続けた。形成さ
れた沈澱を濾過により厚め、さらに水:エタノール−1
:5の溶液で十分に洗浄した。その後真空乾燥により沈
澱を乾燥し、n−ブタノールに溶解させてベンザルコニ
ウムクロライド/ヘパリンコンプレックス1 w/v%
溶液(BH温溶液を作製し、た。
そして、落差により上記で得られたBHfa液を人工肺
1の血液導入口22(あるいは血液導出口23)より注
入して、多孔質中空糸膜6内に充填したのち、人工肺1
を反転させ、自然落下により排液させた。その後、流速
IN/分にて60℃の温風を多孔質中空糸膜6内に吹送
し、多孔質中空糸膜6の下部側端面に流出する余剰のB
H温溶液吸取紙でぬぐいながら乾燥させた。さらに吸取
紙でぬぐった多孔質中空糸膜6の端面(支持体8外方側
面あるいは支持体7外方側面)には上記BH液をハケで
塗布し、塗布面は60℃の温風にて乾燥させた(なお、
吸取紙でぬぐわなかった多孔質中空糸膜6の端面(支持
体7外方側面あるいは支持体8外方側面)はそのままと
した。)また、液分配部材14.15の内周面にもデツ
ピングにより上記BH液を塗布し、60℃のオーブン中
で乾燥させた。最後に、人工肺1全体を50℃にて24
時間真空乾燥した。
その後、この人工肺lの血液導入口22より水を注入し
、多孔質中空糸膜6内に水を充填した後、約1kg/c
m2の圧力をかけた。この状態で酸素含有ガス導入口1
0より常温硬化型シリコン樹脂(シリコーンNCT−9
11、東芝シリコーン■製)をフレオンTF(三井デュ
ポン■製)で5w/v%に希釈した溶液を注入し、多孔
質中空糸膜6のガス接触面のすべてがこのシリコーン溶
液と接触するようにして1分間保持した後、多孔質中空
糸膜6内部に充填された水および外部に充填されたシリ
コーン溶液を共に排出し、人工肺l内部を乾燥させた。
このように処理した人工肺を実施例1と同様に犬V−A
バイパスにより24時間血液と接触させた。その結果を
第1表に示す。
比較例1 実施例1と同様にガス交換膜としてポリプロピレン多孔
質膜(KPF、三菱レイヨン■製)を用いて第1図に示
すような構造の中空糸膜型人工肺を作成した。そして実
施例2と同様にして多孔質中空糸膜の血液接触面にへく
くリン化処理を行なったが、その後のシリコーンのコー
ティング処理は行なわなかった。
このように処理した人工肺を実施例1と同様に犬V−A
バイパスにより24時間血液と接触させた。その結果を
第1表に示す。
比較例2 実施例1とIC1J様にガス交換膜としてポリプロピレ
ン多孔質膜(KPF、三菱レイヨン■製)を用いて第1
図に示すような構造の中空糸膜型人工肺を作成した。そ
してシリコーンのコーティング処理を行なう際に、多孔
質中空糸膜内部に水を充填加圧しない以外は実施例1と
同様にしてシリコーンのコーティング処理ならびにその
後のへノくリン化処理を行なった。
このように処理した人工肛を実施例1と同様に犬V−A
バイパスにより24時間血液と接触させた。その結果を
第1表に示す。
比較例3 実施例1と同様にガス交換膜としてポリプロピレン多孔
質膜(KPF、三菱レイヨン■製)を用いて第1図に示
すような構造の中空糸膜型人工肺を作成した。そして実
施例2と同様にして多孔質中空糸膜の血液接触面にヘパ
リン化処理を行い、次いで、多孔質中空糸膜内部に水を
充填加圧しない以外は実施例2と同様にしてシリコーン
のコーティング処理を行なった。
このように処理した人工肺を実施例1と同様に犬V−A
バイパスにより24時間血液と接触させた。その結果を
第1表に示す。
比較例4 実施例1と同様にガス交換膜としてポリプロピレン多孔
質膜(KPF、三菱レイヨン■製)を用いて第1図に示
すような構造の中空糸膜型人工肺を作成した。そしてこ
の人工肺に(−Iら処理を施すことなく、実施例1と同
様に犬V−Aバイパスにより24時間血液と接触させた
。その結果を第1表に示す。
第1表 血漿洩れ      ファイバー開存$(%)実施例1
           98 実施例2           98 比較例1      ++      95比較例2 
          30 比較例3           30 比較例4     +      10第1表から明ら
かなように、ヘパリン化処理のみを行なったもの(比較
例1)は、未処理のもの(比較例4)と比較して、ファ
イバー開存率は著しく増加するが、血漿洩れは未処理の
ものより起こりやすくなる。また疎水性物質コーティン
グ処理を水の充填なくして行なったもの(比較例2゜3
)は、疎水性物質が血液流通面へ侵入すると思われ、血
液処理機能を阻害している。これに対し、本発明に係わ
る実施例1,2のものは開n率および血漿洩れの両点に
おいても優れたものとなった。
(発明の効果) 以」−述べたように本発明は、第1の流体流出入口およ
び第2の流体流出入口を備えたハウジング内に、多数の
微小連通孔を有する疎水性多孔質膜を収納してなる血液
処理装置において、前記疎水性多孔質膜の少なくとも血
液流通面に親水性を有する血液処理機能が付与され、ま
た血液流通面以外の少なくとも一部に疎水性物質がコー
ティングされていることを特徴とするものであるから、
親水性の血液処理機能を付与しても、撮作時における血
漿洩れの虞れはなくなるものである。
さらに本発明は、第1の流体流出入目および第2の流体
流出入口を備えたハウジング内に、多数の微小連通孔を
有する疎水性多孔質膜を収納してなる血液処理装置の製
造において、前記疎水性多孔質膜の血液流通面側に液体
を充填し、加圧した状態で、この血液流通面以外の面に
疎水性物質をコーティングし、さらに該コーティング処
理後に多孔質膜の血液流通面に親水性を有する血液処理
機能を付与する処理を施すことを特徴とする血液処理装
置の製造方法、ならびに前記疎水性多孔質膜の血液流通
面に親水性を有する血液処理機能を付与する処理を施し
た後、前記多孔質膜の血液流通面側に液体を充填し、加
圧した状態で、この血液流通面以外の面に疎水性物質を
コーティングすること特徴とする血液処理装置の製造方
法であるから、上記したような優れた特性を有する血液
処理装置を容易に作成することが可能である。
さらに本発明において、前記液体が前記疎水性物質を実
質的に溶解せず、かつ疎水性多孔質膜に実質的に浸透し
ないものでり、また、前記疎水性物質が、親水性を有す
る血液処理機能が付与された疎水性多孔質膜表面と親和
性がないものであると、得られる血液処理装置の特性は
一層向上するものとなる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の流体処理装置の一実施態様の構造を示
す半断面図であり、また第2図は本発明の流体処理装置
の支持体表面の性状を模式的に表わす断面図である。 1・・・人工肺、  2・・・ハウジング、6・・・多
孔質中空糸膜、 28・・・ヘパリン化層、 29・・・疎水性物質コーティング層。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)第1の流体流出入口および第2の流体流出入口を
    備えたハウジング内に、多数の微小連通孔を有する疎水
    性多孔質膜を収納してなる血液処理装置において、前記
    疎水性多孔質膜の少なくとも血液流通面に親水性を有す
    る血液処理機能が付与され、また血液流通面以外の少な
    くとも一部に疎水性物質がコーティングされていること
    を特徴とする血液処理装置。
  2. (2)第1の流体流出入口および第2の流体流出入口を
    備えたハウジング内に、多数の微小連通孔を有する疎水
    性多孔質膜を収納してなる血液処理装置の製造において
    、前記疎水性多孔質膜の血液流通面側に液体を充填しあ
    るいは充填し加圧した状態で、この血液流通面以外の面
    に疎水性物質をコーティングし、さらに該コーティング
    処理後に多孔質膜の血液流通面に親水性を有する血液処
    理機能を付与する処理を施すことを特徴とする血液処理
    装置の製造方法。
  3. (3)第1の流体流出入口および第2の流体流出入口を
    備えたハウジング内に、多数の微小連通孔を有する疎水
    性多孔質膜を収納してなる血液処理装置の製造において
    、前記疎水性多孔質膜の血液流通面に親水性を有する血
    液処理機能を付与する処理を施した後、前記多孔質膜の
    血液流通面側に液体を充填しあるいは充填し加圧した状
    態で、この血液流通面以外の面に疎水性物質をコーティ
    ングすること特徴とする血液処理装置の製造方法。
  4. (4)前記液体は、前記疎水性物質を実質的に溶解せず
    、かつ疎水性多孔質膜に実質的に浸透しないものである
    請求項2または3に記載の血液処理装置の製造方法。
  5. (5)前記疎水性物質は、親水性を有する血液処理機能
    が付与された疎水性多孔質膜表面と親和性がないもので
    ある請求項1に記載の血液処理装置または請求項2〜4
    のいずれかに記載の血液処理装置の製造方法。
  6. (6)親水性を有する血液処理機能が親水性抗血栓性機
    能である請求項1〜5のいずれかに記載の血液処理装置
    および血液処理装置の製造方法。
  7. (7)親水性を有する血液処理機能が抗トロンビン機能
    である請求項1〜6のいずれかに記載の血液処理装置お
    よび血液処理装置の製造方法。
  8. (8)血液処理装置が膜型人工肺である請求項1、〜7
    のいずれかに記載の血液処理装置および血液処理装置の
    製造方法。。
  9. (9)膜型人工肺が中空糸膜型人工肺である請求項8に
    記載の血液処理装置および血液処理装置の製造方法。
  10. (10)疎水性多孔質膜がポリオレフィンからなるもの
    である請求項1〜9のいずれかに記載の血液処理装置お
    よび血液処理装置の製造方法。
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