JPS6112875Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、浴槽と防水パンの結合部の構造に関
するもので、浴槽と防水パンとを、美麗な形態且
つ確実な防水構造をもつて、極めて容易な施工形
態で浴室内に並置結合できる、新規な浴槽と防水
パンの結合部の構造を提供するものである。

即ち、本考案の浴槽と防水パンの結合部の構造
は、浴槽と防水パンと並置結合するに際し、上記
浴槽の上記防水パン側の側壁を二重構造となし、
該側壁における外側面板下縁に、上記防水パン側
に略水平に突出させて固定片を一体に形成すると
ともに下向きのインサートナツトを所定間隔で所
定数埋設する一方、上記防水パン底面の上記浴槽
側に起立片を一体に形成し、上記起立片を上記外
側面板の裏側に位置させ、且つ上記固定片の下面
にブチルシート等の防水材を介在させて上記防水
パンの下方よりビスを上記インサートナツトに螺
合したことを特徴とするものである。

以下、上記特徴をもつてなる本考案の浴槽と防
水パンの結合部の構造を、図面に示す一実施例に
ついて説明する。

第１図は本考案の浴槽と防水パンの結合部の構
造により並置結合すべき浴槽１と防水パン２の斜
視図を示すものであつて、同図に示す如く、浴槽
１及び防水パンは合成樹脂によりそれぞれ一体に
形成され、それぞれの上縁部１０，２０に浴室側
壁（図示せず）を結合することにより、所謂ユニ
ツト浴室を形成するようになしてある。

浴槽１の防水パン側の側壁１１は下方に開口さ
せた二重構造になしてあり、その外側面板１２の
下縁には、第２図に示す如く、下向きのインサー
トナツト１３を所定間隔で所定数埋設してあり、
且つ略水平に突出させて固定片１４を一体に形成
してある。

一方、防水パン２の底面には、その浴槽側に起
立片２１を一体に形成してあり、起立片２１の内
傍には上記浴槽１のインサートナツト１３に対応
させて所定間隔で所定数ビス透孔２２を穿設して
あり、且つ上記ビス透孔２２のさらに内傍には上
方に開口させた溝部２３を形成してある。該溝部
２３は、その底面が横方向に長い二段の段部とな
してあり、該二段の段部は、防水を考慮して浴室
側の段部が若干高く形成され、それぞれその上面
に第２図に示す如く横長のブチルシート等の防水
材３，３を保持させてある。

而して、本考案の浴槽と防水パンの結合部の構
造は、上述の構成を前提として、第２図に示す如
く、防水パン２の起立片２１を上記浴槽１の外側
面板１２の裏側に位置させ、上記防水パン２の下
方より、タツピングビス４を、ビス透孔２２にそ
れぞれ貫通させ上記インサートナツト１３にそれ
ぞれ螺合したものである。この施工にあたつて
は、上述の如く、起立片２１を外側面板１２の裏
側に位置、従つてまた起立片２１を二重構造の浴
槽外側壁１１に下方から嵌入させるだけで、上記
ビス透孔２２とインサートナツト１３とが略一致
するから、タツピングビス４による浴槽１と防水
パンの結合は極めて容易である。又、タツピング
ビス４のインサートナツト１３への緊結により、
防水材３，３は第２図の如く変形し、固定片１４
の下面と溝部２３との間を確実にシールする。防
水材３，３による防水構造は一重でも良いが、実
施例の如く二重構造にすることが好ましい。又、
防水材３，３は上述の如く溝部２３に予め保持し
ておくのが好ましいが、固定片１４の下面に付着
させておくことも可能である。

尚、第２図において、５は固定片１４先端と溝
部２３側壁との間に施したシリコンコーキング材
であり、又第１図において、２４は排水孔、２５
は脱衣場と防水パンとの通路である。

叙上の如く、本考案の浴槽と防水パンの結合部
の構造によれば、浴槽と防水パンとを確実に結合
すべきビスを、防水パンの下方より浴槽外側面板
下縁に埋設したインサートナツトに螺合させてあ
るから、かかるビスが浴室内に露出せず、従つて
浴槽と防水パンとの結合部を美麗にでき、又、イ
ンサートナツトより防水パン側の固定片の下面に
防水材を介在させてあるから、かかる結合部の防
水を確実にでき、万一上記防水材を越えて水が浴
室側から浸入したとしても防水パンには起立片を
設けてあるから、かかる結合部の防水を一層確実
にでき、さらには、防水パンに起立片が設けてあ
るから、浴室内への設置に際してこの起立片を案
内手段として浴槽の外側面板の裏側に位置させれ
ば容易に上記ビスの固定位置の位置決めができ、
上記ビスによる結合態様と相俟つて極めて容易な
施工形態で浴槽と防水パンとを並置結合できる等
の効果が奏せられる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の浴槽と防水パンの結合部の構
造により並置結合すべき浴槽と防水パンの斜視
図、第２図は本考案の浴槽と防水パンの結合部の
構造の一実施例を示す縦断面図である。 １……浴槽、２……防水パン、３……防水材、
４……ビス、１１……浴槽側壁、１２……外側面
板、１３……インサートナツト、１４……固定
片、２１……起立片、２２……ビス透孔、２３…
…溝部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 浴槽と防水パンとを並置結合した結合部の構
   造であつて、上記浴槽の上記防水パン側の側壁
   を二重構造となし、その外側面板下縁に上記防
   水パン側に突出させて固定片を一体に形成する
   とともに下向きのインサートナツトを所定間隔
   で所定数埋設する一方、上記防水パン底面の上
   記浴槽側に起立片を一体に形成し、上記起立片
   を上記外側面板の裏側に位置させ、且つ上記固
   片の下面にブチルシート等の防水材を介在さ
   せ、上記防水パンの下方によりビスを上記イン
   サートナツトに螺合したことを特徴とする浴槽
   と防水パンの結合部の構造。 (2) 上記防水パンの底面にはその内傍に上方に開
   口させた溝部を形成してあり、該溝部に上記固
   定片下面に当接する上記防水材を保持させてあ
   る、実用新案登録請求の範囲第(1)項記載の浴槽
   と防水パンの結合部の構造。 (3) 上記溝部の底面を二段になしてある、実用新
   案登録請求の範囲第(1)項記載の浴槽と防水パン
   の結合部の構造。