JPS6223966Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は浴室の防水パンに壁パネルを立設固定
するための装置に関する。

従来、上述防水パンと壁パネルの固定手段とし
ては、第１図に例示する如く、防水パンａのフラ
ンジ部a′上に、押し出し成形等によるアルミニウ
ム製などの床ジヨイナーｂを設置し、該床ジヨイ
ナーｂをフランジ部a′あるいは、これに連設の立
上り部a″にビスｃにより止着したものが知られて
いる。

しかし、このような固定手段によると、防水パ
ンａに対して、パツキングd′を介し床ジヨイナー
ｂに立設される壁パネルｄの位置決めが難事であ
るだけでなく、ビス孔ｅからの漏水が生じ易い等
の問題点があつた。

そこで本考案は上述従来の問題点に鑑みて検討
の結果、新規な防水パンにおける壁パネルの固定
装置を得たもので、その目的とするところは、床
ジヨイナー及びパツキングの必要もなく、防水パ
ンと壁パネルを簡易に固定でき、かつ防水パンと
壁パネルとの内面を容易に面合せすることがで
き、しかも外部への漏水問題についても、これを
解消しようとするにある。

以下本考案を図示の実施例に基づいて詳述すれ
ば、第２図、第３図に示す通り、防水パン１の外
周側に形成された水平なフランジ部１ａ上に、壁
パネル２を立置し、該壁パネル２の外側面と、上
記フランジ部１ａの外端から一体に立設された立
上り部１ｂとの間隙３に縦長孔４ａを有する楔状
のスペーサー４を介在して壁パネル２を立上り部
１ｂにビス５止めにより固定するよう構成したも
のである。

こゝで、上記立上り部１ｂは、フランジ部１ａ
の外側から斜め外方へ傾斜立設してあるので、そ
の傾斜角と略同一角度をもつて上記スペーサー４
の一面は下方へ向け先細りに傾斜して形成され、
該スペーサー４を上記壁パネル２と立上り部１ｂ
の間隙３に差し入れる深度寸法の調整によつて、
防水パン１に対する壁パネル２に立設位置が変更
できるようになつている。

又、スペーサー４は、その上端である厚肉部か
ら外側に調整指掛部４ｂを一体に突設して形成さ
れ、同部４ｂを上方から、又は下方から殴打して
上記間隙３への差し込み長さを調節し易いよう配
慮され、かくて防水パン１と壁パネル２の両内面
1c，2aの面合わせを行ない得るようにしてある。

こゝで、防水パン１と壁パネル２の固定手順と
しては、先ず壁パネル２の底面２ｂ、あるいは防
水パン１のフランジ部１ａ上面にポリエチレン製
等のソフトテープ等によるパツキン材６を貼着し
ておく。

次いでフランジ部１ａ上に壁パネル２を立置
し、当該壁パネル２の外側面と立上り部１ｂとの
間隙３にスペーサー４を差し込んだ後、ビス５を
立上り部１ｂからスペーサー４の縦長孔４ａに挿
通して壁パネル２に螺着する。

この際、壁パネル２はビス５により仮止めして
おき、かかる状態で、スペーサー４の調整指掛部
４ｂを上方から、又は下方から殴打して防水パン
１と壁パネル２の両内面１ｃと２ａの面一合わせ
を行なう。

上記両内面１ｃと２ａの面一合わせができたな
らば、再度ビス５をねじ込んで本締めし、固定す
る。

尚前記パツキン材６としてソフトテープに変え
て、壁パネル１の底面２ｂに被覆した塩化ビニー
ルでもよく、何れにしても防水パン１のフランジ
部１ａと壁パネル２の底面２ｂとの水密性を確保
し得る部材の介設があればよい。

以上説明したように本考案に係る防水パンにお
ける壁パネルの固定装置によれば、防水パン１の
内面１ｃから外側へ連続するフランジ部１ａ上
に、壁パネル２を立置し、当該壁パネル２の外側
面と、防水パンの上記フランジ部１ａ外端から立
設されている立上り部１ｂとの間隙３に、縦長孔
４ａを有し、上端から下端に向け薄肉部となるよ
う形成した楔状のスペーサーを介装すると共に、
この立上り部から上記縦長孔に挿通されて壁パネ
ルに螺入したビスが、当該スペーサー４の上記間
隙３への介装深度調整により、厚さ方向へ所望長
だけ変移した壁パネル２を、当該調整変移位置に
て本締自在としたものであるから、スペーサー４
を縦長孔４ａの有効長さの範囲内で上下の抜き差
し方向へ移動調整することによつて、壁パネル２
の位置合わせ、すなわち防水パン１と壁パネル２
の内面を面一に合わせるといつたことも容易に行
なうことができ、従つて壁パネル２の厚さが不均
一であつてもこの種面合わせ操作により、壁パネ
ル２の立設位置を調整することができる。

又ビス孔は立上り部１ｂにある為、外部への漏
水は生せず、立上り部１ｂの外側からビス５止め
するので作業性が良く、かつ床ジヨイナーも必要
としないので固定作業の簡易化と、価格の低減化
を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の防水パンと壁パネルの固定装置
を例示した縦断側面図、第２図は本考案に係る壁
パネルの固定装置を示した縦断側面図、第３図は
同装置におけるスペーサーの正面図である。 １……防水パン、１ａ……フランジ部、１ｂ…
…立上り部、２……壁パネル、２ｂ……壁パネル
の底面、３……壁パネルと立上り部との間隙、４
……スペーサー、４ａ……縦長孔、４ｂ……調整
指掛部、６……パツキン材。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 防水パンの内面から外側へ連続するフランジ
   部上に、壁パネルを立置し、当該壁パネルの外
   側面と、防水パンの上記フランジ部外端から立
   設されている立上り部との間隙に、縦長孔を有
   し、上端から下端に向け薄肉厚となるよう形成
   した楔状のスペーサーを介装すると共に、この
   立上り部から上記縦長孔に挿通されて壁パネル
   に螺入したビスが、当該スペーサーの上記間隙
   への介装深度調整により、厚さ方向へ所望長だ
   け変移した壁パネルを、当該調整変移位置にて
   本締自在である防水パンにおける壁パネルの固
   定装置。 (2) 壁パネルが、パツキン材を介してフランジ部
   上に立置されている実用新案登録請求の範囲第
   １項記載の防水パンにおける壁パネルの固定装
   置。 (3) 楔状としたスペーサーが、その上端の厚肉部
   から外側へ向けて突出した調整指掛部を備えて
   いる実用新案登録請求の範囲第１項記載の防水
   パンにおける壁パネルの固定装置。