JPS6112738Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 従来、フロートの後部上面の中央部に取付座を
立設し、この取付座に植付深さ調節レバーの基部
を枢着した田植機は、取付座をボルトａ，ａにて
フロートに取付けなければならないので、フロー
トをその部分だけ中空状にはせず、第４図ａに示
す如く板状に形成していたが、この板状の曲げ強
度が弱くなるため第５図に示すように両側部に突
条を付設していた。

ところが両側の突条間の凹部に泥が堆積し、洗
車時に、水道の水圧だけでは上記堆積した泥を除
去することができないので手で排除するか又は高
圧洗車機を使用しなければならず、洗車に多大な
時間と労力を要した。

また、前記のようにフロートの枢着部に泥土が
堆積するとフロートの後部が重くなつて沈下し、
フロートの作動が悪化するので走行性能が著しく
低下した。

本考案はフロートの取付座装着部の強度を抵下
させることがなく、かつ上記装着部に泥土が堆積
することのない田植機のフロートを提供せんとす
るものであつて、フロートの後部上面の中央部に
取付座を立設し、該取付座に植付深さ調節レバー
の基部を枢着した田植機において、前記フロート
の取付座と対応する両側部上面に前後方向の突条
を設け、前記取付座の近傍には上記突条間に泥流
出通路を隔てて侵入する前後方向の隆起部を設
け、前記泥流出通路を隆起部の側部で外側方へ開
口させたことを特徴とするものである。

以下図面に示す実施例について説明すると、１
は前部にエンジン２及びミツシヨンケース３を取
付け、後部に植付杆４，４及び苗載台５、伝動ケ
ース５′等からなる植付部を装着した機体であつ
て、左右両側にはスイング伝動ケース６，６を介
して車輪７，７が設けてあり、下方にはフロート
８が設けてある。

そして、前記フロート８の後部上面の中央には
両側部に立上り部９ａ，９ａを有する取付座９を
ボルトａ，ａにより螺着し、中間部を伝動ケース
５′の後面にピン１０にて傾動可能に枢支した植
付深さ調節レバー１１の基部は、支軸１２を介し
て前記取付座９の立上り部９ａ，９ａに枢着して
ある。

また、前記フロート８の上面の取付座９の両側
部には突条１３，１３を設け、取付座９に近い後
方からは突条１３，１３との間にそれぞれ泥流出
通路１４，１４を隔てて前後方向の隆起部１５が
一部侵入しており、前記泥流出通路１４，１４の
後部は第１図及び第３図並びに第４図ｂに示す如
く両側方へ折曲して外側面に開口している。

従つてフロート８のの取付座９が装着されてい
る部分は両側の突条１３，１３と隆起部１５とに
より補強されており、作業中にフロート８上に乗
り上げた泥水は隆起部１５の側部で開口している
泥流出通路１４，１４に流入し、そのまま外方へ
案内されて外側方へ流出してしまう。

本考案は前述のようにフロートの後部上面の中
央部に取付座を立設し、該取付座に植付深さ調節
レバーの基部を枢着した田植機において、前記フ
ロートの取付座と対応する両側部上面に前後方向
の突条を設け、前記取付座の近傍には上記突条間
に泥流出通路を隔てて侵入する前後方向の隆起部
を設け、前記泥流出通路を隆起部の側部で外側方
へ開口させたので、フロートの取付座の近傍の強
度を両側の突条及び隆起部によつて確保し得るも
のでありながら、それらの突条間に侵入した泥水
は泥流出通路により外側方へ排出し得て取付座及
びその周りに泥土が堆積することがなく、洗車を
きわめて容易にかつ迅速に行うことができると共
にフロートの後部の重量が従来のもののように増
大することがなく走行性能を向上せしめることが
できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すものであつて、
第１図はフロートの平面図、第２図は田植機の側
面図、第３図は要部の斜視図、第４図ａは同上縦
断面図、ｂはａのＡ−Ａ線における横断面図、第
５図は対象例の斜視図である。 ８……フロート、９……取付座、１１……植付
深さ調節レバー、１３……突条、１４……泥流出
通路、１５……隆起部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. フロートの後部上面の中央部に取付座を立設
   し、該取付座に植付深さ調節レバーの基部を枢着
   した田植機において、前記フロートの取付座と対
   応する両側部上面に前後方向の突条を設け、前記
   取付座の近傍には上記突条間に泥流出通路を隔て
   て侵入する前後方向の隆起部を設け、前記泥流出
   通路を隆起部の側部で外側方へ開口させたことを
   特徴とする田植機のフロート。