JPS61108377A - 安定かつ優れた凝集性を有する酵母の製造法 - Google Patents
安定かつ優れた凝集性を有する酵母の製造法Info
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- JPS61108377A JPS61108377A JP59230896A JP23089684A JPS61108377A JP S61108377 A JPS61108377 A JP S61108377A JP 59230896 A JP59230896 A JP 59230896A JP 23089684 A JP23089684 A JP 23089684A JP S61108377 A JPS61108377 A JP S61108377A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野
この発明は、安定かつ優れた凝集性を有する酵母の製造
法に関するものである。
法に関するものである。
近年、石油代替エネルギーとして、石油化学によらずに
得られる発酵アルコールが注目されている。これはさと
うきびやこれから採った糖蜜、さつまいも、じゃがいも
、とうもろこしなどのセルロース質またはでん粉質を原
料とし、これらを微生物の働きによって発酵させること
により製造される。
得られる発酵アルコールが注目されている。これはさと
うきびやこれから採った糖蜜、さつまいも、じゃがいも
、とうもろこしなどのセルロース質またはでん粉質を原
料とし、これらを微生物の働きによって発酵させること
により製造される。
一般にアルコール発酵では、アルコールの生産性は発酵
槽内の菌体濃度に比例する。そこで発酵槽内の菌体濃度
を高める手段として、優れた凝集−性を有する酵母を用
いることが考えられる。すなわち、酵母が優れた凝集性
を有していると、酵母の沈降速度が速くなり、そのため
固液分離が迅速かつ容易になし得る。そして例えば回分
発酵においては、発酵液を単に静置するだけで菌体を沈
降堆積させることができ、発酵液と菌体の分離を容易に
行なって菌体を再使用に供することができる。また連続
発酵においては、小径の流動部とこれの上に連設された
菌体沈降用の大径の沈降部とこれに内装された菌体沈降
部材とを主体とした基型発酵槽を用いることにより、培
地の供給量が増大しても菌体を沈降させてその流出を防
止することができる。このように凝集性を有する酵母を
用いると、凝集性を有しない酵母を用いた場合に比べて
多くの利点があり、そのため新規凝集性酵母が要望せら
れている。
槽内の菌体濃度に比例する。そこで発酵槽内の菌体濃度
を高める手段として、優れた凝集−性を有する酵母を用
いることが考えられる。すなわち、酵母が優れた凝集性
を有していると、酵母の沈降速度が速くなり、そのため
固液分離が迅速かつ容易になし得る。そして例えば回分
発酵においては、発酵液を単に静置するだけで菌体を沈
降堆積させることができ、発酵液と菌体の分離を容易に
行なって菌体を再使用に供することができる。また連続
発酵においては、小径の流動部とこれの上に連設された
菌体沈降用の大径の沈降部とこれに内装された菌体沈降
部材とを主体とした基型発酵槽を用いることにより、培
地の供給量が増大しても菌体を沈降させてその流出を防
止することができる。このように凝集性を有する酵母を
用いると、凝集性を有しない酵母を用いた場合に比べて
多くの利点があり、そのため新規凝集性酵母が要望せら
れている。
従来技術およびその問題点
一従来から、上記の要望にこたえるべく、凝集性酵母を
取得する試みがいくつがなされており、たとえば自然界
から野生の凝集性酵母を分離し、そのエタノール発酵能
の向上のために、この野生株をエタノール発酵能に優れ
た酵母とプロトプラスト融合させて、凝集性とエタノー
ル発酵能を兼ね備えた酵母を得る試みがなされている(
arotechno+ogy Ietters、第5巻
、第5号、第351〜356頁、1983年参照)。し
かしこの方法では得られた融合株は植え継ぎの繰り返し
の間に凝集性を低下ないし消失することがよくあり、凝
集性の不安定さが大きな問題となっていた。この原因は
、野生株や高エタノール発酵能を有する酵母には高次倍
数体のものが多く、これらの株間で得られた融合株はざ
らに倍数性を増し、そのため植え継ぎの繰り返しによっ
て凝集性が低下ないし消失するものと考えられる。
取得する試みがいくつがなされており、たとえば自然界
から野生の凝集性酵母を分離し、そのエタノール発酵能
の向上のために、この野生株をエタノール発酵能に優れ
た酵母とプロトプラスト融合させて、凝集性とエタノー
ル発酵能を兼ね備えた酵母を得る試みがなされている(
arotechno+ogy Ietters、第5巻
、第5号、第351〜356頁、1983年参照)。し
かしこの方法では得られた融合株は植え継ぎの繰り返し
の間に凝集性を低下ないし消失することがよくあり、凝
集性の不安定さが大きな問題となっていた。この原因は
、野生株や高エタノール発酵能を有する酵母には高次倍
数体のものが多く、これらの株間で得られた融合株はざ
らに倍数性を増し、そのため植え継ぎの繰り返しによっ
て凝集性が低下ないし消失するものと考えられる。
この発明は、上記のような実情に鑑みてなされたもので
あって、植え継ぎの繰り返しによっても凝集性が低下す
ることのない安定かつ優れた凝集性を有する酵母を得る
方法、ないし、ある程度の凝集性を有する酵母から安定
かつ優れた凝集性を有する酵母を得る方法を提供するこ
とを目的とする。
あって、植え継ぎの繰り返しによっても凝集性が低下す
ることのない安定かつ優れた凝集性を有する酵母を得る
方法、ないし、ある程度の凝集性を有する酵母から安定
かつ優れた凝集性を有する酵母を得る方法を提供するこ
とを目的とする。
この発明による安定かつ優れた凝集性を有する酵母の製
造法の第1の発明は、サツカロマイセス(Saccha
romyces )風に属するプロトプラスト融合酵母
を胞子形成処理することを特徴とするものであり、第2
の発明は、す、ツカロマイセス(saccharont
yces > raに属する凝集性を有しない酵母を胞
子形成処理し、得られた胞子を変異処理し、変異胞子か
ら得られた優れた凝集性を有する変異酵母と、サツカロ
マイセス< Saccharomyces >属に属す
る他の凝集性を有しないII母とをプロトプラスト融合
させ、得られた融合酵母を胞子形成処理することを特徴
とするものである。
造法の第1の発明は、サツカロマイセス(Saccha
romyces )風に属するプロトプラスト融合酵母
を胞子形成処理することを特徴とするものであり、第2
の発明は、す、ツカロマイセス(saccharont
yces > raに属する凝集性を有しない酵母を胞
子形成処理し、得られた胞子を変異処理し、変異胞子か
ら得られた優れた凝集性を有する変異酵母と、サツカロ
マイセス< Saccharomyces >属に属す
る他の凝集性を有しないII母とをプロトプラスト融合
させ、得られた融合酵母を胞子形成処理することを特徴
とするものである。
この明細書において、酵母の凝集性の程度(Deare
e of flocculation)は、以下に示す
ギリランド・テスト(Gilliland test
)(European Journal of Ap
plied Hicrobioloayand Bi
otechno1oOV第7巻、第227−234頁、
1979年)により求められたDF値で表示される。す
なわち供試菌株をYPG培地(注1)で30℃で16時
間振盪培養した後、菌体の沈降速度、沈降菌体の容量お
よび硬さを肉眼観察により対照菌株と比較し、表1に示
すDPIFOから5の6段階で凝集の程度を表示する。
e of flocculation)は、以下に示す
ギリランド・テスト(Gilliland test
)(European Journal of Ap
plied Hicrobioloayand Bi
otechno1oOV第7巻、第227−234頁、
1979年)により求められたDF値で表示される。す
なわち供試菌株をYPG培地(注1)で30℃で16時
間振盪培養した後、菌体の沈降速度、沈降菌体の容量お
よび硬さを肉眼観察により対照菌株と比較し、表1に示
すDPIFOから5の6段階で凝集の程度を表示する。
(以下余白)
表 1
この発明による酵母製造法において、凝集性を有しない
酵母としては、アルコール発酵能に優れかつ胞子形成能
を有する酵母であれば、限定なく適用できる。
酵母としては、アルコール発酵能に優れかつ胞子形成能
を有する酵母であれば、限定なく適用できる。
この発明において、胞子形成処理は常法に従りてなされ
る。通常は凝集性を有しない酵母をYPG寒天培地(注
2)で培養した後、胞子形成寒天培地(注3)に塗抹す
る方法がとられる。
る。通常は凝集性を有しない酵母をYPG寒天培地(注
2)で培養した後、胞子形成寒天培地(注3)に塗抹す
る方法がとられる。
また単独胞子由来の細胞を得るには、酵母細胞壁溶解用
の溶菌酵素を用いて子のうを溶解した後、マイクロマニ
プユレータを用いて胞子を分離する方法、または同じく
溶菌酵素で子のうを溶解した後、超音波処理により胞子
を分散させ、胞子を栄養寒天培地で培養する方法がとら
れる。
の溶菌酵素を用いて子のうを溶解した後、マイクロマニ
プユレータを用いて胞子を分離する方法、または同じく
溶菌酵素で子のうを溶解した後、超音波処理により胞子
を分散させ、胞子を栄養寒天培地で培養する方法がとら
れる。
また変異処理は、胞子形成処理により得られた胞子また
は子のうに公知の突然変異処理、たとえば紫外線、X線
、γ線を照射する物理的方法、エチルメタンスルホネー
ト、N−メチル−N′−二トローN−ニトロソグアニジ
ン、4−二トロキノリンーN−オキサイドなどの変異誘
起剤を接触した後に選択培地に生育する化学的方法のい
ずれによっても行なわれるが、エチルメタンスルホネー
トを用いる方法が特に好ましい。
は子のうに公知の突然変異処理、たとえば紫外線、X線
、γ線を照射する物理的方法、エチルメタンスルホネー
ト、N−メチル−N′−二トローN−ニトロソグアニジ
ン、4−二トロキノリンーN−オキサイドなどの変異誘
起剤を接触した後に選択培地に生育する化学的方法のい
ずれによっても行なわれるが、エチルメタンスルホネー
トを用いる方法が特に好ましい。
プロトプラスト融合もまた常法によって行なわれる。通
常は細胞数107〜10’個/mlの濃度の各菌体懸濁
液、を調製し、これら懸濁液を好ましくは等量混合した
後、酵母細胞壁溶解酵素を含むプロトプラスト調製液で
混合物を処理するか、または各菌体懸濁液を同調製液で
処理した後これらを混合する。
常は細胞数107〜10’個/mlの濃度の各菌体懸濁
液、を調製し、これら懸濁液を好ましくは等量混合した
後、酵母細胞壁溶解酵素を含むプロトプラスト調製液で
混合物を処理するか、または各菌体懸濁液を同調製液で
処理した後これらを混合する。
この発明の製造法で用いる培地としては、炭素源、窒素
源、無機イオン、さらに必要ならば有機微量栄養素を含
有する通常の培地が使用できる。炭素源としてはグルコ
ース、ガラクトース、フラクトース、シュークロース、
スターチ加水分解物、果汁、セルロース分解物などの炭
水化物がよく用いられる。特に好適な培地は、酵母エキ
ス1Q1ポリペプトン20.グルコース2g、蒸留水1
00IIlよりなる培地であり、。
源、無機イオン、さらに必要ならば有機微量栄養素を含
有する通常の培地が使用できる。炭素源としてはグルコ
ース、ガラクトース、フラクトース、シュークロース、
スターチ加水分解物、果汁、セルロース分解物などの炭
水化物がよく用いられる。特に好適な培地は、酵母エキ
ス1Q1ポリペプトン20.グルコース2g、蒸留水1
00IIlよりなる培地であり、。
この培地のpHは無調整で5.5である。
培養は温度25〜40℃好ましくは30〜37℃で、p
H3,0〜7゜0好ましくはpH3,5〜6.0で行な
われる。
H3,0〜7゜0好ましくはpH3,5〜6.0で行な
われる。
この発明の好ましい実施態様においては、財団法人発酵
研究所の保存菌であるDF値0の酵母サッカロマイセス
・セルビシエ (Saccharoo+yces cerevisia
e) I F O−0224(以下、単にIFO−02
24と記t)をJa子影形成処理、得られた胞子を変異
処理し、変異胞子から得られたDF値4の酵母サツカロ
マイセス◆セルビシエ(Saccharomycesc
erevisiae) RM −17(微工研菌寄第
7770号) (以下、単にRM−17と記す)と、D
FiiOの酵母サッカロマイセス・セルビシエ(Sac
charomyces cerevisiae) V
M −2(微工研菌寄第7788号)(以下、単にVM
−2と記す)とをプロトプラスト融合させ、融合酵母か
ら得られたDF値5の酵母サツカロマイセス(Sacc
haromyces ) F RM17VM2−2 (
機工研菌寄第7889号)を胞子形成処理し、得られた
胞子を培養することにより、安定かつ優れた凝集性(D
F値=5)を有する酵母サツカロマイセス(Sacch
aromyces ) (F RVM17 M2 −2)81 (機工研菌奇第7794号)を得る。
研究所の保存菌であるDF値0の酵母サッカロマイセス
・セルビシエ (Saccharoo+yces cerevisia
e) I F O−0224(以下、単にIFO−02
24と記t)をJa子影形成処理、得られた胞子を変異
処理し、変異胞子から得られたDF値4の酵母サツカロ
マイセス◆セルビシエ(Saccharomycesc
erevisiae) RM −17(微工研菌寄第
7770号) (以下、単にRM−17と記す)と、D
FiiOの酵母サッカロマイセス・セルビシエ(Sac
charomyces cerevisiae) V
M −2(微工研菌寄第7788号)(以下、単にVM
−2と記す)とをプロトプラスト融合させ、融合酵母か
ら得られたDF値5の酵母サツカロマイセス(Sacc
haromyces ) F RM17VM2−2 (
機工研菌寄第7889号)を胞子形成処理し、得られた
胞子を培養することにより、安定かつ優れた凝集性(D
F値=5)を有する酵母サツカロマイセス(Sacch
aromyces ) (F RVM17 M2 −2)81 (機工研菌奇第7794号)を得る。
こうして得られたDF値5の凝集性酵母(FRM17■
M2−2)Slは、植え継ぎの繰り返しによってもDF
値を全く低下しないものである。
M2−2)Slは、植え継ぎの繰り返しによってもDF
値を全く低下しないものである。
またこの発明のもう一つの好ましい実施態様においては
、上記実施態様と同じ操作によってプロトプラスト融合
を行ない、得られたある程度の凝集性を有する融合酵母
サツカロマイセス(Saccharoa+yces )
F RV −3(機工M17 M2 研菌寄第7789号、DF値−3)およびサツカロマイ
セス(Saccharomyces ) F RVM1
7 M 2−4(機工研菌寄第7795号、DF値=4)をそれ
ぞれ胞子形成処理し、得られた胞子を培養することによ
り、安定かつ優れた凝集性を有する酵母サッカCI’?
イセス(Saccharomyces )(FRV
−3)Sl (機工研菌寄第7M17 M2 800号、DF値=5)および酵母サツカロマイセス(
Saccharomyces ) (F RM17VM
2−4)Sl (機工研菌寄第7799号、DF値=5
)をそれぞれ得る。
、上記実施態様と同じ操作によってプロトプラスト融合
を行ない、得られたある程度の凝集性を有する融合酵母
サツカロマイセス(Saccharoa+yces )
F RV −3(機工M17 M2 研菌寄第7789号、DF値−3)およびサツカロマイ
セス(Saccharomyces ) F RVM1
7 M 2−4(機工研菌寄第7795号、DF値=4)をそれ
ぞれ胞子形成処理し、得られた胞子を培養することによ
り、安定かつ優れた凝集性を有する酵母サッカCI’?
イセス(Saccharomyces )(FRV
−3)Sl (機工研菌寄第7M17 M2 800号、DF値=5)および酵母サツカロマイセス(
Saccharomyces ) (F RM17VM
2−4)Sl (機工研菌寄第7799号、DF値=5
)をそれぞれ得る。
この実施態様ではプロトプラスト融合酵母の胞子形成処
理の結果、処理後の酵母の凝集性は処理前の酵母のそれ
に比べて大幅に向上させられている。
理の結果、処理後の酵母の凝集性は処理前の酵母のそれ
に比べて大幅に向上させられている。
上記2つの実M態様において、出発酵母IFO−022
4は下記表2に示すごとき諸性質(発酵性および資化性
の有無、生理的性質)を有する。
4は下記表2に示すごとき諸性質(発酵性および資化性
の有無、生理的性質)を有する。
(以下余白)
表 2
表2中、ラフィノースの発酵性は、結合部が切断されて
生じる構成単糖フラクトース、グルコースおよびガラク
トースのうちいくつの糖を発酵できるかにより表示され
る。すなわち、発酵性1/3とはフラクトースのみを発
酵する場合を、発酵性2/3とはフラクトースおよびグ
ルコースを発酵する場合を、および発酵性3/3とはす
べての構成単糖を発酵する場合をそれぞれ意味する。
生じる構成単糖フラクトース、グルコースおよびガラク
トースのうちいくつの糖を発酵できるかにより表示され
る。すなわち、発酵性1/3とはフラクトースのみを発
酵する場合を、発酵性2/3とはフラクトースおよびグ
ルコースを発酵する場合を、および発酵性3/3とはす
べての構成単糖を発酵する場合をそれぞれ意味する。
また上記実施態様でそれぞれ得られた安定かつ優れた凝
集性を有する胞子形成処理酵母は、下記の菌学的性質を
有する。すなわちこれら酵母はいずれも、 ・DF値5なる凝集性を有し、液体培養では著しい沈降
性を示す。
集性を有する胞子形成処理酵母は、下記の菌学的性質を
有する。すなわちこれら酵母はいずれも、 ・DF値5なる凝集性を有し、液体培養では著しい沈降
性を示す。
・廃糖蜜(たとえば15%の全糖分を含む廃糖蜜)を発
酵し、7〜9v01%のエタノールを生成する。
酵し、7〜9v01%のエタノールを生成する。
・寒天平板上で多少硬い集落を形成する。
・胞子形成能を有する。
またRM−17は生育にアデニンおよびヒスチジンを要
求し、VM−2はイソロイシンおよびバリンを要求する
。
求し、VM−2はイソロイシンおよびバリンを要求する
。
なお、サツカロマイセス(Saccharomyces
)属に属する酵母は下記のような菌学的性質を有するこ
とが知られている( J、 Lodder著r The
Yeasts’、 A Taxonomic 5tud
y J第2版1.NOf’ttl−Holland P
ublishing社発行、1970年)。
)属に属する酵母は下記のような菌学的性質を有するこ
とが知られている( J、 Lodder著r The
Yeasts’、 A Taxonomic 5tud
y J第2版1.NOf’ttl−Holland P
ublishing社発行、1970年)。
すなわち、この属に属する酵母は、
・多極出芽によって増殖する。
・子のう胞子を形成する。
・硝酸塩を資化しない。
・真菌糸を欠くかまたはわずかじか形成しない。
・成熟子のうは容易に開裂しない。
・胞子の形状は球形ないし卵形である。
・グルコースをよく発酵する。
・麦芽汁培地に皮膜を形成しない。
発明の効果
この発明は以上のとおり構成されているので、植え継ぎ
の繰り返しによっても凝集性が低下することのない安定
した酵母を得ることができ、またOF値が5には達しな
いが凝集性を有する酵母から優れた凝集性(OF値=5
)を有する酵母を得ることができる。したがってこうし
て得られた凝集性酵母を用いてアルコール発酵を行なう
ことにより、冒頭で説明したように回分発酵においても
連続発酵においてもアルコール発酵槽内の菌体濃度を高
く維持して、エタノールの生産性を大幅に向上すること
かで きる。
の繰り返しによっても凝集性が低下することのない安定
した酵母を得ることができ、またOF値が5には達しな
いが凝集性を有する酵母から優れた凝集性(OF値=5
)を有する酵母を得ることができる。したがってこうし
て得られた凝集性酵母を用いてアルコール発酵を行なう
ことにより、冒頭で説明したように回分発酵においても
連続発酵においてもアルコール発酵槽内の菌体濃度を高
く維持して、エタノールの生産性を大幅に向上すること
かで きる。
実 施 例
つぎにこの発明の実施例を示し、上記効果を実証する。
実施例1
(a) RM−17の調製
凝集性を有しない酵母サッカロマイセス・セルビシエ(
Saccharomyces cerevisiae)
I F 0−0224をYPG寒天培地(注2 )
テ30’Cで24時間培養し、ついで胞子形成寒天培
地(注3)に塗抹し、30℃で3〜5日間培養を行なっ
た。こうして胞子を形成させた。
Saccharomyces cerevisiae)
I F 0−0224をYPG寒天培地(注2 )
テ30’Cで24時間培養し、ついで胞子形成寒天培
地(注3)に塗抹し、30℃で3〜5日間培養を行なっ
た。こうして胞子を形成させた。
ついで胞子数が107個/層になるように、子のうを無
菌水1Nに懸濁させ、東国後リン酸緩衝液(注4)で洗
浄した。ついで子のうを溶菌酵素溶液(注5)2III
l中で30’Cで1時間振盪して、子のうを溶解させた
。ついで集菌後、遊離した胞子を無菌水11111で洗
浄してリン酸緩衝液3IItlに懸濁させた。
菌水1Nに懸濁させ、東国後リン酸緩衝液(注4)で洗
浄した。ついで子のうを溶菌酵素溶液(注5)2III
l中で30’Cで1時間振盪して、子のうを溶解させた
。ついで集菌後、遊離した胞子を無菌水11111で洗
浄してリン酸緩衝液3IItlに懸濁させた。
この懸濁液に変異誘起剤としてエチルメタンスルホネー
トを0. IN添加し、懸濁液を30℃で2時間振盪し
た。こうして胞子を変異処理した。ついで集菌後、変異
胞子をリン酸緩衝液0.2暦に懸濁させ、懸濁液に5%
チオ硫酸ナトリウム水溶液32/を添加して、懸濁液を
30℃で10分間振盪した。こうして変異誘起剤を中和
した。
トを0. IN添加し、懸濁液を30℃で2時間振盪し
た。こうして胞子を変異処理した。ついで集菌後、変異
胞子をリン酸緩衝液0.2暦に懸濁させ、懸濁液に5%
チオ硫酸ナトリウム水溶液32/を添加して、懸濁液を
30℃で10分間振盪した。こうして変異誘起剤を中和
した。
集菌後、変異胞子をリン酸緩衝液11Ilで2回洗浄し
て同緩衝液5層に懸濁させ、懸濁液を水冷下に3分間超
音波処理することにより変異胞子を懸濁液中に分散させ
た。ついで集菌後1、懸濁液を無菌水で濃度1/10’
〜1/108に希釈し、希釈懸濁液0゜17mをYPG
寒天培地(注2)に塗抹して30℃で48時間培養し、
単独胞子由来の集落を得た。
て同緩衝液5層に懸濁させ、懸濁液を水冷下に3分間超
音波処理することにより変異胞子を懸濁液中に分散させ
た。ついで集菌後1、懸濁液を無菌水で濃度1/10’
〜1/108に希釈し、希釈懸濁液0゜17mをYPG
寒天培地(注2)に塗抹して30℃で48時間培養し、
単独胞子由来の集落を得た。
こうして得られた集落のプレートをマスタープレートと
してレプリカ法により変異株の検出を行なった。すなわ
ち、殺菌したベルベット布地を用いて、前記マスタープ
レートの集落を最小培地(注6)にレプリカし、同培地
で30”Cで4日間培養し、最小培地で増殖できない菌
株を栄養要求性変異株としてマスタープレートから釣菌
した。
してレプリカ法により変異株の検出を行なった。すなわ
ち、殺菌したベルベット布地を用いて、前記マスタープ
レートの集落を最小培地(注6)にレプリカし、同培地
で30”Cで4日間培養し、最小培地で増殖できない菌
株を栄養要求性変異株としてマスタープレートから釣菌
した。
その結果マスタープレートの菌株25株のうち凝集性に
優れたサッカロマイセス・セルビシエ(Sacchar
omyces cerevisiae) RM −17
(微工研菌寄第7770号)を得た。この株はアデニン
およびヒスチジン要求性の菌株であった。
優れたサッカロマイセス・セルビシエ(Sacchar
omyces cerevisiae) RM −17
(微工研菌寄第7770号)を得た。この株はアデニン
およびヒスチジン要求性の菌株であった。
(b) VM−2の調製
工業技術院微生物工業技術研究所応用技術部生物化学工
学研究室から分譲を受けた凝集性を有しない酵母サッカ
ロマイセス・セルビシエ(Saccharomyces
cerevisiae) E Y −1(機工研菌寄
第7793号)をRM−17の調製と同じ操作で変異処
理し、レプリカ法によりイソロイシンおよびバリン要求
性の栄養要求性変異株として酵母サッカロマイセス・セ
ルビシエ(Saccharomyces cerevi
siae) VM −2(微工研菌寄第7788号)を
得た。
学研究室から分譲を受けた凝集性を有しない酵母サッカ
ロマイセス・セルビシエ(Saccharomyces
cerevisiae) E Y −1(機工研菌寄
第7793号)をRM−17の調製と同じ操作で変異処
理し、レプリカ法によりイソロイシンおよびバリン要求
性の栄養要求性変異株として酵母サッカロマイセス・セ
ルビシエ(Saccharomyces cerevi
siae) VM −2(微工研菌寄第7788号)を
得た。
(c) RM−17とVM−2のプロトプラスト融合
RM−17をYPD培地10.mr30℃で16時間振
盪培養し、集菌後混合物1wで洗浄した。ついでこれを
プロトプラスト調製液(注7)約2wに懸濁させ、懸濁
液を30℃で1時間振盪し、東国後等張液(注8)1w
で2回洗浄を行なった。
盪培養し、集菌後混合物1wで洗浄した。ついでこれを
プロトプラスト調製液(注7)約2wに懸濁させ、懸濁
液を30℃で1時間振盪し、東国後等張液(注8)1w
で2回洗浄を行なった。
、 VM−2についても上記と同じ操作で処理を行な
った。
った。
ついでこうして得られたRM−17の処理菌体とVM−
2の処理菌体とを同量(ill胞数108個/wずつ)
とって混合し、集菌後混合物を等張渡0. Imに懸濁
させ、懸濁液にポリエチレングリコール水溶液(注9)
2wを添加した。この懸濁液を30℃で15分間静置し
てプロトプラスト融合を完結した。ついで集菌後、菌体
を等張渡1mに懸濁し、懸濁液を20℃で15分間静置
した。ついで懸濁液を等張渡で濃度1/10〜1/10
2に希釈し、希釈懸濁液を珊小培地(注6)に塗抹し、
重層用培地(注10)を重層した。この状態で30℃で
4日間培養を行ない、優れた凝集性を有する融合株を2
2株分離し、そのうちの1株を酵母サツカロマイセス(
Saccharomyces ) F RV −2
<微M17 M2 工研菌奇第7889号)とした。
2の処理菌体とを同量(ill胞数108個/wずつ)
とって混合し、集菌後混合物を等張渡0. Imに懸濁
させ、懸濁液にポリエチレングリコール水溶液(注9)
2wを添加した。この懸濁液を30℃で15分間静置し
てプロトプラスト融合を完結した。ついで集菌後、菌体
を等張渡1mに懸濁し、懸濁液を20℃で15分間静置
した。ついで懸濁液を等張渡で濃度1/10〜1/10
2に希釈し、希釈懸濁液を珊小培地(注6)に塗抹し、
重層用培地(注10)を重層した。この状態で30℃で
4日間培養を行ない、優れた凝集性を有する融合株を2
2株分離し、そのうちの1株を酵母サツカロマイセス(
Saccharomyces ) F RV −2
<微M17 M2 工研菌奇第7889号)とした。
なお、プロトプラスト融合に用いた両親株(RM−17
とVM−2)は上記最小培地に生育できなかった。
とVM−2)は上記最小培地に生育できなかった。
(d) (FRV −2)Slの調製M17
M2 プロトプラスト融合酵母である上記FRM1□V
−2を植え継ぎにより凝集性が低下する前にYPG寒天
培地(注2)で30℃で24時間培養し、ついで胞子形
成寒天培地(注3)に塗抹し、30℃で3〜5日間培養
を行なった。
M2 プロトプラスト融合酵母である上記FRM1□V
−2を植え継ぎにより凝集性が低下する前にYPG寒天
培地(注2)で30℃で24時間培養し、ついで胞子形
成寒天培地(注3)に塗抹し、30℃で3〜5日間培養
を行なった。
こうして胞子を形成させた。
ついで胞子数が107個/IIIになるように、子のう
を無菌水1wに懸濁させ、集菌後リン酸緩衝液(注4)
で洗浄した。ついで子のうを溶菌酵素溶液(注5)2w
l中で30℃で1時間振盪して、子のうを溶解させた。
を無菌水1wに懸濁させ、集菌後リン酸緩衝液(注4)
で洗浄した。ついで子のうを溶菌酵素溶液(注5)2w
l中で30℃で1時間振盪して、子のうを溶解させた。
ついで集菌後、遊離した胞子を無菌水1wで洗浄してリ
ン酸緩衝液5wに懸濁させ、懸濁液を水冷下に3分間超
音波処理することにより胞子を懸濁液中に分散させた。
ン酸緩衝液5wに懸濁させ、懸濁液を水冷下に3分間超
音波処理することにより胞子を懸濁液中に分散させた。
ついで集菌後、懸濁液を無菌水で濃度1/105〜1/
1.0”に希釈し、希釈懸濁液0.1wをYPG寒天培
地(注2)に塗抹して30℃で48時間培養し、単独胞
子由来の集落を得た。
1.0”に希釈し、希釈懸濁液0.1wをYPG寒天培
地(注2)に塗抹して30℃で48時間培養し、単独胞
子由来の集落を得た。
こうして得られた菌株13株のうちの1株を酵母サッカ
O?イセス(5accharon+yces) (F
RM1□vM2−2)Sl(機工研菌寄第7794号)
とした。
O?イセス(5accharon+yces) (F
RM1□vM2−2)Sl(機工研菌寄第7794号)
とした。
実施例2
実施例1の工程(a)(b)(c)と同じ操作を繰り返
して、DF値−3の凝集性を有する融合株を分離し、こ
の株を酵母サツカロマイセス(Saccharomyc
es) F RV −3(機工M17 M2 研菌奇第7789号)とした。
して、DF値−3の凝集性を有する融合株を分離し、こ
の株を酵母サツカロマイセス(Saccharomyc
es) F RV −3(機工M17 M2 研菌奇第7789号)とした。
ついで実施例1の工程(d)と同じ操作を繰り返して上
記酵母を胞子形成処理した。
記酵母を胞子形成処理した。
こうして得られた菌株20株のうち優れた凝集性を有す
るもの12株を得(頻度60%)、これら12株のうち
の1株を酵母サツカロマイセス(Saccharomy
ces) (F RV −3)M17 M2 81(機工研菌寄第780o号)とした。
るもの12株を得(頻度60%)、これら12株のうち
の1株を酵母サツカロマイセス(Saccharomy
ces) (F RV −3)M17 M2 81(機工研菌寄第780o号)とした。
実施例3
実施例1の工程(a)(b>(c)と同じ操作を繰り返
して、DF値=4の凝集性を有する融合株を分離し、こ
の株を酵母サツカロマイセス(Saccharomyc
es) F RV −4(機工M17 M2 研菌寄第7795号)とした。
して、DF値=4の凝集性を有する融合株を分離し、こ
の株を酵母サツカロマイセス(Saccharomyc
es) F RV −4(機工M17 M2 研菌寄第7795号)とした。
ついで実施例1の工程(d)と同じ操作を繰り返して上
記酵母を胞子形成処理した。
記酵母を胞子形成処理した。
こうして得られた菌株30株のうち優れた凝集性を有す
るもの24株を得(頻度80%)、これら24株のうち
の1株を酵母サツカロマイセス(Saccharomy
ces) (F RV −4)M17 M2 31(機工研菌寄第7799号)とした。
るもの24株を得(頻度80%)、これら24株のうち
の1株を酵母サツカロマイセス(Saccharomy
ces) (F RV −4)M17 M2 31(機工研菌寄第7799号)とした。
凝集性およびアルコール発酵能の測定
実施例1において中間的に得た融合酵母FRV −
2およびこれを上記の如く胞M17 M2 予形成処理して得た処理酵母 (FRv −2)Slについてそれ、ぞれM17
M2 これら菌株の植え継ぎを6回繰り返し、菌株の凝集性の
程度を示すDF値を各回ごとに測定した。DF値は前述
の方法で求めた。
2およびこれを上記の如く胞M17 M2 予形成処理して得た処理酵母 (FRv −2)Slについてそれ、ぞれM17
M2 これら菌株の植え継ぎを6回繰り返し、菌株の凝集性の
程度を示すDF値を各回ごとに測定した。DF値は前述
の方法で求めた。
測定結果は図面に示すとおりである。
図面から明らかなように、6回の植え継ぎの結果、FR
V −2は凝集性を消失したM17 M2 が、(FRV −2)81株は優れた凝M17
M2 集性を全く低下することなく安定に維持した。
V −2は凝集性を消失したM17 M2 が、(FRV −2)81株は優れた凝M17
M2 集性を全く低下することなく安定に維持した。
また実施例1で中間的に得られたプロトプラスト融合株
22株のうち、FRV −2M17 M2 のように植え継ぎにより凝集性を消失ないし低下したも
のは6株あった。他方、実施例1で胞子形成処理により
最終的に得られた(FRM17V −2)31のよ
うな株13株には、植え継ぎによる凝集性の消失ないし
低下は全く認められなかった。
22株のうち、FRV −2M17 M2 のように植え継ぎにより凝集性を消失ないし低下したも
のは6株あった。他方、実施例1で胞子形成処理により
最終的に得られた(FRM17V −2)31のよ
うな株13株には、植え継ぎによる凝集性の消失ないし
低下は全く認められなかった。
また各種の野生株、栄養要求性株および各実施例におけ
る胞子形成処理の処理前および処理後の各酵母について
、それぞれDF値およびアルコール発酵能を測定した。
る胞子形成処理の処理前および処理後の各酵母について
、それぞれDF値およびアルコール発酵能を測定した。
DF値は前述した方法で求めた。
アルコール発酵能は下記の方法で求めた。すなわち沖縄
産の廃糖蜜340g/lに硫酸アンモニウム3.4Q
/ IとピO亜硫酸カリウム0.2g/lとを混合溶解
した後、硫酸でpHを4.5に調整し、混合液を300
0回転/分で10分間遠心分離機にかけた。こうして得
られた上澄液を70111ずつとり、各法にそれぞれ菌
株の前培養液を7層加え、これらを30℃で間欠撹拌(
30秒間撹拌と10分分間置の反復)して回分培養を行
ない、24時間後および48時間後の各培養液について
それぞれエタノール生成量をガスクロマトグラフィーに
より測定した。
産の廃糖蜜340g/lに硫酸アンモニウム3.4Q
/ IとピO亜硫酸カリウム0.2g/lとを混合溶解
した後、硫酸でpHを4.5に調整し、混合液を300
0回転/分で10分間遠心分離機にかけた。こうして得
られた上澄液を70111ずつとり、各法にそれぞれ菌
株の前培養液を7層加え、これらを30℃で間欠撹拌(
30秒間撹拌と10分分間置の反復)して回分培養を行
ない、24時間後および48時間後の各培養液について
それぞれエタノール生成量をガスクロマトグラフィーに
より測定した。
測定結果は下記表3のとおりである。
(以下余白)
表3
表3から明らかなように、RM−17およびVM−2は
変異株である、ため、アルコール発酵能は野生型の親株
の発酵能より劣るが、融合株であるFRV −2は
優れた凝集性を有M17 M2 しかつアルコール発酵能においても野生株と比べて遜色
がない。
変異株である、ため、アルコール発酵能は野生型の親株
の発酵能より劣るが、融合株であるFRV −2は
優れた凝集性を有M17 M2 しかつアルコール発酵能においても野生株と比べて遜色
がない。
またDF値が5であるFRM1□■M2−2とDF値が
5に達しないが凝集性を有する融合酵母FRV −
3およびFRM1□VM2−M17 M2 4とをそれぞれ胞子形成処理することにより、優れた凝
集性(DF値=5)および優れたアルコール発酵能を有
する酵母(FRM1□■M2−2)Sl、(FRV
−3)81およびM17 M2 (FRV −4)Slを得ルコとができM17
M2 る。
5に達しないが凝集性を有する融合酵母FRV −
3およびFRM1□VM2−M17 M2 4とをそれぞれ胞子形成処理することにより、優れた凝
集性(DF値=5)および優れたアルコール発酵能を有
する酵母(FRM1□■M2−2)Sl、(FRV
−3)81およびM17 M2 (FRV −4)Slを得ルコとができM17
M2 る。
■ 培地および試薬
培地および試薬はそれぞれつきのとおりである。
(注1) YPG培地
酵母エキス 10Q / /ポリペプト
ン 20Q/1グルコース
20Q/l(注2) YPG寒天培地 酵母エキス 10にl//l/へプトン
20a//グルコース
20Q//寒天 20Q/1(注
3) 胞子形成培地 酢酸ナトリウム 50/l 寒天 20Q//(注4) リ
ン酸緩衝液 0.1Mリン酸緩衝液 pH=7.5 (注5) 溶菌酵素溶液 0.1Mリン酸緩衝液(1)87.5)にザイモリアー
ゼ20T(生化学工業社製)を0.05%溶かした溶液
2111と、2−メルカプトエタノール 合液 (注6) 最小培地 Dirco−Yeast Nitrogen Base
WloAmino acid(Difco社製)
6.7o//グルコース 20Q//
寒天 20Q//(注7) プ
ロトプラスト調製液 1、5M塩化カリウム0.8IIllと、2/15Mリ
ン酸緩衝液(pH 1.5) 1.0712/と、2
−メルカプトエタノール1.4μlと、サイモリアーゼ
20丁(生化学工業社製)を0.1Mリン緩衝液(pH
7.5)に0、25%溶かした溶液0.2麿との混合
液(注8) 等張渡 0、6M塩化カリウム水溶液 (注9) ポリエチレングリコール水溶液塩化カルシ
ウム 5.6G//ポリエチレングリコール ( P E G − 6000) 300に
l / l(注10) 重層用培地 グルコース 20g//Difco−Y
east旧trOQen Base WloAmino
acid(Difco社製) 6.7g/lOi
rco−Bact Agar(Dirco社製)30G
//
ン 20Q/1グルコース
20Q/l(注2) YPG寒天培地 酵母エキス 10にl//l/へプトン
20a//グルコース
20Q//寒天 20Q/1(注
3) 胞子形成培地 酢酸ナトリウム 50/l 寒天 20Q//(注4) リ
ン酸緩衝液 0.1Mリン酸緩衝液 pH=7.5 (注5) 溶菌酵素溶液 0.1Mリン酸緩衝液(1)87.5)にザイモリアー
ゼ20T(生化学工業社製)を0.05%溶かした溶液
2111と、2−メルカプトエタノール 合液 (注6) 最小培地 Dirco−Yeast Nitrogen Base
WloAmino acid(Difco社製)
6.7o//グルコース 20Q//
寒天 20Q//(注7) プ
ロトプラスト調製液 1、5M塩化カリウム0.8IIllと、2/15Mリ
ン酸緩衝液(pH 1.5) 1.0712/と、2
−メルカプトエタノール1.4μlと、サイモリアーゼ
20丁(生化学工業社製)を0.1Mリン緩衝液(pH
7.5)に0、25%溶かした溶液0.2麿との混合
液(注8) 等張渡 0、6M塩化カリウム水溶液 (注9) ポリエチレングリコール水溶液塩化カルシ
ウム 5.6G//ポリエチレングリコール ( P E G − 6000) 300に
l / l(注10) 重層用培地 グルコース 20g//Difco−Y
east旧trOQen Base WloAmino
acid(Difco社製) 6.7g/lOi
rco−Bact Agar(Dirco社製)30G
//
図面は植え継ぎ回数と凝集性の関係を示すグラフである
。 以上 特許出願人 日立造船 株式会社 外4名 施え昶きの回板 手続補正口 1.事件の表示 昭和59年特許願230896号2
、発明の名称 安定かつ優れた凝集性を有する酵母の製造法3、補正を
する者 事件との関係 特許出願人 住 所 大阪市西区江戸堀1丁目6番14号名
称 (511)日立造船株式会社外1名 4、代理人 住 所 大阪市南区鰻谷西之町57番地の6外4名 5、補正命令の日付 6、補正により増加する発明の数 7、補正の対象 明amの発明の詳細な説明の項8
、補正の内容 明細書36頁表3全体を別紙のとおりに訂正する。 表3
。 以上 特許出願人 日立造船 株式会社 外4名 施え昶きの回板 手続補正口 1.事件の表示 昭和59年特許願230896号2
、発明の名称 安定かつ優れた凝集性を有する酵母の製造法3、補正を
する者 事件との関係 特許出願人 住 所 大阪市西区江戸堀1丁目6番14号名
称 (511)日立造船株式会社外1名 4、代理人 住 所 大阪市南区鰻谷西之町57番地の6外4名 5、補正命令の日付 6、補正により増加する発明の数 7、補正の対象 明amの発明の詳細な説明の項8
、補正の内容 明細書36頁表3全体を別紙のとおりに訂正する。 表3
Claims (8)
- (1)サッカロマイセス(Saccharomyces
)属に属するプロトプラスト融合酵母を胞子形成処理す
ることを特徴とする、安定かつ優れた凝集性を有する酵
母の製造法。 - (2)サッカロマイセス(Saccharomyces
)属に属する凝集性を有しない酵母を胞子形成処理し、
得られた胞子を変異処理し、変異胞子から得られた優れ
た凝集性を有する変異酵母と、サッカロマイセス(Sa
ccharomyces)属に属する他の凝集性を有し
ない酵母とをプロトプラスト融合させ、得られた融合酵
母を胞子形成処理することを特徴とする、安定かつ優れ
た凝集性を有する酵母の製造法。 - (3)DF値0の酵母サッカロマイセス・セルビシエ(
Saccharomyces cerevisiae)
IFO−0224を胞子形成処理し、得られた胞子を変
異処理し、変異胞子から得られた優れた凝集性を有する
変異酵母と、サッカロマイセス(Saccharomy
ces)属に属する他の凝集性を有しない酵母とをプロ
トプラスト融合させ、得られた融合酵母を胞子形成処理
し、安定かつ優れた凝集性を有する酵母を得る、特許請
求の範囲第2項記載の製造法。 - (4)DF値0の酵母サッカロマイセス・セルビシエ(
Saccharomyces cerevisiae)
IFO−0224を胞子形成処理し、得られた胞子を変
異処理し、変異胞子から得られたDF値4の酵母サッカ
ロマイセス・セルビシエ(Saccharomyces
cerevisiae)RM−17(微工研菌寄第7
770号)と、DF値0の酵母サッカロマイセス・セル
ビシエ(Saccharomyces cerevis
iae)VM−2(微工研菌寄第7788号)とをプロ
トプラスト融合させ、得られたDF値5の酵母サッカロ
マイセス(Saccharomyces)FR_M_I
_7V_M_2−2(微工研菌寄第7889号)を胞子
形成処理し、安定かつ優れた凝集性(DF値=5)を有
する酵母を得る、特許請求の範囲第2項記載の製造法。 - (5)DF値0の酵母サッカロマイセス・セルビシエ(
Saccharomyces cerevisiae)
IFO−0224を胞子形成処理し、得られた胞子を変
異処理し、変異胞子から得られたDF値4の酵母サッカ
ロマイセス・セルビシエ(Saccharomyces
cerevisiae)RM−17(微工研菌寄第7
770号)と、DF値0の酵母サッカロマイセス・セル
ビシエ(Saccharomyces cerevis
iae)VM−2(微工研菌寄第7788号)とをプロ
トプラスト融合させ、得られたDF値5の酵母サッカロ
マイセス(Saccharomyces)FR_M_1
_7V_M_2−2(微工研菌寄第7889号)を胞子
形成処理し、安定かつ優れた凝集性(DF値=5)を有
する酵母サッカロマイセス(Saccharomyce
s)(FR_M_1_7V_M_2−2)S1(微工研
菌寄第7794号)を得る、特許請求の範囲第2項記載
の製造法。 - (6)DF値0の酵母サッカロマイセス・セルビシエ(
Saccharomyces cerevisiae)
IFO−0224を胞子形成処理し、得られた胞子を変
異処理し、変異胞子から得られたDF値4の酵母サッカ
ロマイセス・セルビシエ(Saccharomyces
cerevisiae)RM−17(微工研菌寄第7
770号)と、DF値0の酵母サッカロマイセス・セル
ビシエ(Saccharomyces cerevis
iae)VM−2(微工研菌寄第7788号)とをプロ
トプラスト融合させ、得られたDF値が5には達しない
が凝集性を有する酵母を胞子形成処理し、安定かつ優れ
た凝集性(DF値=5)を有する酵母を得る、特許請求
の範囲第2項記載の製造法。 - (7)DF値0の酵母サッカロマイセス・セルビシエ(
Saccharomyces cerevisiae)
IFO−O224を胞子形成処理し、得られた胞子を変
異処理し、変異胞子から得られたDF値4の酵母サッカ
ロマイセス・セルビシエ(Saccharomyces
cerevisiae)RM−17(微工研菌寄第7
770号)と、DF値0の酵母サッカロマイセス・セル
ビシエ(Saccharomyces cerevis
iae)VM−2(微工研菌寄第7788号)とをプロ
トプラスト融合させ、得られたDF値3の凝集性を有す
る酵母サッカロマイセス(Saccharomyces
)FR_M_1_7V_M_2−3(微工研菌寄第77
89号)を胞子形成処理し、安定かつ優れた凝集性(D
F値=5)を有する酵母サッカロマイセス(Sacch
aromyces)(FR_M_1_7V_M_2−3
)S1(微工研菌寄第7800号)を得る、特許請求の
範囲第2項記載の製造法。 - (8)DF値0の酵母サッカロマイセス・セルビシエ(
Saccharomyces cerevisiae)
IFO−0224を胞子形成処理し、得られた胞子を変
異処理し、変異胞子から得られたDF値4の酵母サッカ
ロマイセス・セルビシエ(Saccharomyces
cerevisiae)RM−17(微工研菌寄第7
770号)と、DF値0の酵母サッカロマイセス・セル
ビシエ(Saccharomyces cerevis
iae)VM−2(微工研菌寄第7788号)とをプロ
トプラスト融合させ、得られたDF値4の凝集性を有す
る酵母サッカロマイセス(Saccharomyces
)FR_M_1_7V_M_2−4(微工研菌奇第77
95号)を胞子形成処理し、安定かつ優れた凝集性(D
F値=5)を有する酵母サッカロマイセス(Sacch
aromyces)(FR_M_1_7V_M_2−4
)S1(微工研菌寄第7799号)を得る、特許請求の
範囲第2項記載の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59230896A JPS61108377A (ja) | 1984-10-31 | 1984-10-31 | 安定かつ優れた凝集性を有する酵母の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59230896A JPS61108377A (ja) | 1984-10-31 | 1984-10-31 | 安定かつ優れた凝集性を有する酵母の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61108377A true JPS61108377A (ja) | 1986-05-27 |
JPH0259717B2 JPH0259717B2 (ja) | 1990-12-13 |
Family
ID=16914993
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP59230896A Granted JPS61108377A (ja) | 1984-10-31 | 1984-10-31 | 安定かつ優れた凝集性を有する酵母の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS61108377A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6344880A (ja) * | 1986-08-12 | 1988-02-25 | Hitachi Zosen Corp | 新規凝集性酵母、その製造法およびこれを用いるアルコ−ル発酵法 |
CN108148829A (zh) * | 2018-03-09 | 2018-06-12 | 青岛啤酒股份有限公司 | 利用基因组重组技术制备新型酿酒酵母的方法及所得新型酿酒酵母 |
-
1984
- 1984-10-31 JP JP59230896A patent/JPS61108377A/ja active Granted
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6344880A (ja) * | 1986-08-12 | 1988-02-25 | Hitachi Zosen Corp | 新規凝集性酵母、その製造法およびこれを用いるアルコ−ル発酵法 |
CN108148829A (zh) * | 2018-03-09 | 2018-06-12 | 青岛啤酒股份有限公司 | 利用基因组重组技术制备新型酿酒酵母的方法及所得新型酿酒酵母 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0259717B2 (ja) | 1990-12-13 |
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