JPH0259717B2 - - Google Patents

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JPH0259717B2
JPH0259717B2 JP59230896A JP23089684A JPH0259717B2 JP H0259717 B2 JPH0259717 B2 JP H0259717B2 JP 59230896 A JP59230896 A JP 59230896A JP 23089684 A JP23089684 A JP 23089684A JP H0259717 B2 JPH0259717 B2 JP H0259717B2
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JP
Japan
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yeast
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spores
flocculating
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JP59230896A
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JPS61108377A (ja
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Shinichi Asano
Kenji Kida
Motozumi Yamadaki
Shigeru Morimura
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Hitachi Zosen Corp
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Hitachi Zosen Corp
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Publication date
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Publication of JPH0259717B2 publication Critical patent/JPH0259717B2/ja
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    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N15/00Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
    • C12N15/02Preparation of hybrid cells by fusion of two or more cells, e.g. protoplast fusion
    • C12N15/04Fungi
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E50/00Technologies for the production of fuel of non-fossil origin
    • Y02E50/10Biofuels, e.g. bio-diesel

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Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 この発明は、安定かつ優れた凝集性を有する酵
母の製造法に関するものである。 近年、石油代替エネルギーとして、石油化学に
よらずに得られる発酵アルコールが注目されてい
る。これはさとうきびやこれから採つた糖蜜、さ
つまいも、じやがいも、とうもろこしなどのセル
ロース質またはでん粉質を原料とし、これらを微
生物の働きによつて発酵させることにより製造さ
れる。 一般にアルコール発酵では、アルコールの生産
性は発酵槽内の菌体濃度に比例する。そこで発酵
槽内の菌体濃度を高める手段として、優れた凝集
性を有する酵母を用いることが考えられる。すな
わち、酵母が優れた凝集性を有していると、酵母
の沈降速度が速くなり、そのため固液分離が迅速
かつ容易になし得る。そして例えば回分発酵にお
いては、発酵液を単に静置するだけで菌体を沈降
堆積させることができ、発酵液と菌体の分離を容
易に行なつて菌体を再使用に供することができ
る。また連続発酵においては、小径の流動部とこ
れの上に連設された菌体沈降用の大径の沈降部と
これに内装された菌体沈降部材とを主体とした塔
型発酵槽を用いることにより、培地の供給量が増
大しても菌体を沈降させてその流出を防止するこ
とができる。このように凝集性を有する酵母を用
いると、凝集性を有しない酵母を用いた場合に比
べて多くの利点があり、そのため新規凝集性酵母
が要望せられている。 従来技術およびその問題点 従来から、上記の要望にこたえるべく、凝集性
酵母を取得する試みがいくつかなされており、た
とえば自然界から野生の凝集性酵母を分離し、そ
のエタノール発酵能の向上のために、この野生株
をエタノール発酵能に優れた酵母とプロトプラス
ト融合させて、凝集性とエタノール発酵能を兼ね
備えた酵母を得る試みがなされている
(Biotechnology letters、第5巻、第5号、第
351〜356頁、1983年参照)。しかしこの方法では
得られた融合株は植え継ぎの繰り返しの間に凝集
性を低下ないし消失することがよくあり、凝集性
の不安定さが大きな問題となつていた。この原因
は、野生株や高エタノール発酵能を有する酵母に
は高次倍数体のものが多く、これらの株間で得ら
れた融合株はさらに倍数性を増し、そのため植え
継ぎの繰り返しによつて凝集性が低下ないし消失
するものと考えられる。 この発明は、上記のような実情に鑑みてなされ
たものであつて、植え継ぎの繰り返しによつても
凝集性が低下することのない安定かつ優れた凝集
性を有する酵母を得る方法、ないし、ある程度の
凝集性を有する酵母から安定かつ優れた凝集性を
有する酵母を得る方法を提供することを目的とす
る。 この発明による安定かつ優れた凝集性を有する
酵母の製造法は、サツカロマイセス
(Saccharomyces)属に属する凝集性を有しない
酵母を胞子形成処理し、得られた胞子を変異処理
し、変異胞子を培養し、得られた集落からDF値
4の凝集性を有する変異酵母を選別し、この選別
変異酵母と、サツカロマイセス
(Saccharomyces)属に属する他の凝集性を有し
ない酵母とをプロトプラスト融合させ、融合酵母
を培養し、得られた集落からDF値3以上の凝集
性を有する融合酵母を選別し、この選別融合酵母
を胞子形成処理し、形成胞子を培養し、得られた
集落からDF値5の凝集性を有する酵母菌株を選
別することを特徴とするものである この明細書において、酵母の凝集性の程度
(Degree of flocculation)は、以下に示すギリ
ランド・テスト(Gilliland test)(European
Journal of Applied Microbiology and
Biotechnology第7巻、第227−234頁、1979年)
により求められたDF値で表示される。すなわち
供試菌株をYPG培地(注1)で30℃で16時間振
盪培養した後、菌体の沈降速度度、沈降菌株の容
量および硬さを肉眼観察により対照菌株と比較
し、表1に示すDF値0から5の6段階で凝集の
程度を表示する。
【表】 この発明による酵母製造法において、凝集性を
有しない酵母としては、アルコール発酵能に優れ
かつ胞子形成能を有する酵母であれば、限定なく
適用できる。 この発明において、非凝集性酵母の胞子形成処
理および融合酵母の胞子形成処理はいずれも常法
に従つてなされる。通常は凝集性を有しない酵母
をYPG寒天培地(注2)で培養した後、胞子形
成寒天培地(注3)に塗抹する方法がとられる。
また単独胞子由来の細胞を得るには、酵母細胞堅
溶解用の溶菌酵素を用いて子のうを溶解した後、
マイクロマニプユレータを用いて胞子を分離する
方法、または同じく溶菌酵素で子のうを溶解した
後、超音波処理により胞子を分散させ、胞子を栄
養寒天培地で培養する方法がとられる。 また変異処理は、胞子形成処理により得られた
胞子または子のうに公知の突然変異処理、たとえ
ば紫外線、X線、γ線を照射する物理的方法、エ
チルメタンスルホネート、N−メチル−N′−ニ
トロ−N−ニトロソグアニジン、4−ニトロキノ
リン−N−オキサイドなどの変異誘起剤を接触し
た後に選択培地に生育する化学的方法のいずれに
よつても行なわれるが、エチルメタンスルホネー
トを用いる方法が特に好ましい。 プロトプラスト融合もまた常法によつて行なわ
れる。通常は細胞数107〜109個/mlの濃度の各菌
体懸濁液を調製し、これら懸濁液を好ましくは等
量混合した後、酵母細胞壁溶解酵素を含むプロト
プラスト調製液で混合物を処理するか、または各
菌体懸濁液を同調製液で処理した後これらを混合
する。 この発明の酵母の製造法において、DF値4の
凝集性を有する変異酵母の選別、DF値3以上の
凝集性を有する融合酵母の選別、およびDF値5
の凝集性を有する最終酵母菌株の選別は、いずれ
も常法に従つてなされる。たとえば上記変異株の
検出・選別は通常はレプリカ法によつてなされ
る。すなわち、変異胞子をYPG寒天培地のよう
な完全培地で培養することによつて得られた集落
のプレートをマスタープレートとし、殺菌した布
地などを用いて、同プレート上の集落を所定の栄
養要素を含まない最少培地のプレート上に移し、
同培地でこれを培養する。上記の栄養要素を必要
とする集落は最少培地のプレート上では発育しな
いので、このプレート上の集落とマスタープレー
ト上の集落とを比較することによつて、容易に栄
養要各性株を検出・選別することができる。 この発明の製造法で用いる培地としては、炭素
源、窒素源、無機イオン、さらに必要ならば有機
微量栄養素を含有する通常の培地が使用できる。
炭素源としてはグルコース、ガラクトース、フラ
クトース、シユークロース、スターチ加水分解
物、果汁、セルロース分解物などの炭水化物がよ
く用いられる。特に好適な培地は、酵母エキス1
g、ポリペプトン2g、グルコース2g、蒸留水
100mlよりなる培地であり、この培地のPHは無調
整で5.5である。 培養は温度25〜40℃好ましくは30〜37℃で、PH
3.0〜7.0好ましくはPH3.5〜6.0で行なわれる。 この発明の好ましい実施態様においては、財団
法人発酵研究所の保存菌であるDF値0の酵母サ
ツカロマイセス・セルビシエ(Saccharomyces
cerevisiae)IFO−0224(以下、単にIFO−0224と
記す)を胞子形成処理し、得られた胞子を変異処
理し、変異胞子から得られたDF値4の酵母サツ
カロマイセス・セルビシエ(Saccharomyces
cerevisiae)RM−17(微工研菌寄第7770号)(以
下、単にRM−17と記す)と、DF値0の酵母サ
ツカロマイセス・セルビシエ(Saccharoyces
cerevisiae)VM−2(微工研菌寄第7788号)(以
下、単にVM−2と記す)とをプロトプラスト融
合させ、融合酵母から得られたDF値5の酵母サ
ツカロマイセス(Saccharomyces)FRM17VM2
2(微工研菌寄第7889号)を胞子形成処理し、得
られた胞子を培養することにより、安定かつ優れ
た凝集性(DF値=5)を有する酵母サツカロマ
イセス(Saccharomyces)(FRM17VM2−2)S1
(微工研菌寄第7794号)を得る。 こうして得られたDF値5の凝集性酵母
(FRM17VM2−2)S1は、植え継ぎの繰り返しに
よつてもDF値を全く低下しないものである。 またこの発明のもう一つの好ましい実施態様に
おいては、上記実施態様と同じ操作によつてプロ
トプラスト融合を行ない、得られたある程度の凝
集性を有する融合酵母サツカロマイセス
(Saccharomyces)FRM17VM2−3(微工研菌寄第
7789号、DF値=3)およびサツカロマイセス
(Saccharomyces)FRM17VM2−4(微工研菌寄第
7795号、DF値=4)をそれぞれ胞子形成処理し、
得られた胞子を培養することにより、安定かつ優
れた凝集性を有する酵母サツカロマイセス
(Saccharomyces)(FRM17VM2−3)S1(微工研
菌寄第7800号、DF値=5)および酵母サツカロ
マイセス(Saccharomyces)(FRM17VM2−4)
S1(微工研菌寄第7799号、DF値=5)をそれぞ
れ得る。 この実施態様ではプロトプラスト融合酵母の胞
子形成処理の結果、処理後の酵母の凝集性は処理
前の酵母のそれに比べて大幅に向上させられてい
る。 上記2つの実施態様において、出発酵母IFO−
0224は下記表2に示すごとき諸性質(発酵性の有
無、生理的性質)を有する。
【表】 表2中、ラフイノースの発酵性は、結合部が切
断されて生じる構成単糖フラクトース、グルコー
スおよびガラクトースのうちいくつの糖を発酵で
きるかにより表示される。すなわち、発酵性1/3
とはフラクトースのみを発酵する場合を、発酵性
2/3とはフラクトースおよびグルコースを発酵す
る場合を、および発酵性3/3とはすべての構成単
糖を発酵する場合をそれぞれ意味する。 また上記実施態様でそれぞれ得られた安定かつ
優れた凝集性を有する胞子形成処理酵母は、下記
の菌学的性質を有する。すなわちこれら酵母はい
ずれも、 ●DF値5なる凝集性を有し、液体培養では著し
い沈降性を示す。 ●廃糖蜜(たとえば15%の全糖分を含む廃糖蜜)
を発酵し、7〜9vol%のエタノールを生成す
る。 ●寒天平板上で多少硬い集落を形成する。 ●胞子形成能を有する。 またRM−17は生育にアデニンおよびヒスチジ
ンを要求し、VM−2はイソロイシンおよびバリ
ンを要求する。 なお、サツカロマイセス(Saccharomyces)
属に属する酵母は下記のような菌学的性質を有す
ることが知られている(J.Lodder著「The
Yeasts、A Taxonomic Study」第2版、
North−Holland Publishing社発行、1970年)。 すなわち、この属に属する酵母は、 ●多極出芽によつて増殖する。 ●子のう胞子を形成する。 ●硝酸塩を資化しない。 ●真菌糸を欠くかまたはわずかしか形成しない。 ●成熟子のうは容易に開裂しない。 ●胞子の形状は球形ないし卵形である。 ●グルコースをよく発酵する。 ●麦芽汁培地に皮膜を形成しない。 発明の効果 この発明は以上のとおり構成されているので、
植え継ぎの繰り返しによつても凝集性が低下する
ことのない安定した酵母を得ることができ、また
DF値が5に達しないが凝集性を有する酵母から
優れた凝集性(DF値=5)を有する酵母を得る
ことができる。したがつてこうして得られた凝集
性酵母を用いてアルコール発酵を行なうことによ
り、冒頭で説明したように回分発酵においても連
続発酵においてもアルコール発酵槽内の菌体濃度
を高く維持して、エタノールの生産性を大幅に向
上することができる。 実施例 つぎにこの発明の実施例を示し、上記効果を実
証する。 実施例 1 (a) RM−17の調製 凝集性を有しない酵母サツカロマイセス・セ
ルビシエ(Saccharomyces cerevisiae)IFO
−024をYPG寒天培地(注2)で30℃で24時間
培養し、ついで胞子形成寒天培地(注3)に塗
抹し、30℃で3〜5日間培養を行なつた。こう
して胞子を形成させた。 ついで胞子数が107個/mlになるように、子
のうを無菌水1mlに懸濁させ、集菌後リン酸緩
衝液(注4)で洗浄した。ついで子のうを溶菌
酵素溶液(注5)2ml中で30℃で1時間振盪し
て、子のうを溶解させた。ついで集菌後、遊離
した胞子を無菌水1mlで洗浄してリン酸緩衝液
3mlに懸濁させた。 この懸濁液に変異誘起剤としてエチルメタン
スルホネートを0.1ml添加し、懸濁液を30℃で
2時間振盪した。こうして胞子を変異処理し
た。ついで集菌後、変異胞子をリン酸緩衝液
0.2mlに懸濁させ、懸濁液に5%チオ硫酸ナト
リウム水溶液3mlを添加して、懸濁液を30℃で
10分間振盪した。こうして変異誘起剤を中和し
た。 集菌後、変異胞子をリン酸緩衝液1mlで2回
洗浄して同緩衝液5mlに懸濁させ、懸濁液を氷
冷下に3分間超音波処理することにより変異胞
子を懸濁液中に分散させた。ついで集菌後、懸
濁液を水で濃度1/105〜1/108に希釈し、希釈懸
濁液0.1mlをYPG寒天培地(注2)に塗抹して
30℃で48時間培養し、単独胞子由来の集落を得
た。 こうして得られた集落のプレートをマスター
プレートとしてレプリカ法により変異株の検出
を行なつた。すなわち、殺菌したベルベツト布
地を用いて、前記マスタープレートの集落を最
小培地(注6)にレプリカし、同培地で30℃で
4日間培養し、最小培地で増殖できない菌株を
栄養要求性変異株としてマスタープレートから
釣菌した。 その結果マスタープレートの菌株25株のうち
凝集性に優れたサツカロマイセス・セルビシエ
(Saccharomyces cerevisiae)RM−17(微工
研菌寄第7770号)を得た。この株はアデニンお
よびヒスチジン要求性の菌株であつた。 (b) VM−2の調製 工業技術院微生物工業技術研究所応用技術部
生物化学工学研究室から分譲を受けた凝集性を
有しない酵母サツカロマイセス・セルビシエ
(Saccharomyces cerivisiae)EY−1(微工研
菌寄第7793号)をRM−17の調製と同じ操作で
変異処理し、レプリカ法によりイソロイシンお
よびバリン要求性の栄養要求性変異株として酵
母サツカロマイセス・セルビシエ
(Saccharomyces cerivisiae)VM−2(微工研
菌第7788号)を得た。 (c) RM−17とVVM−2のプロトプラスト融合 RM−17をYPD培地10mlで30℃で16時間振
盪培養し、集菌後無菌水1mlで洗浄した。つい
でこれをプロトプラスト調製液(注7)約2ml
に懸濁させ、懸濁液30℃で1時間振盪し、集菌
後等張液(注8)1mlで2回洗浄を行なつた。 VM−2についても上記と同じ操作で処理を
行なつた。 ついでこうして得られたRM−17の処理菌体
とVM−2の処理菌体とを同量(細胞数108
個/mlずつ)とつて混合し、集菌後混合物を等
張液0.1mlに懸濁させ、懸濁液にポリエチレン
グリコール水溶液(注9)2mlを添加した。こ
の懸濁液を30℃で15分間静置してプロトプラス
ト融合を完結した。ついで集菌後、菌体を等張
液1mlに懸濁し、懸濁液を20℃で15分間静置し
た。ついで懸濁液を等張液で濃度1/10〜1/102
に希釈し、希釈懸濁液を最小培地(注6)に塗
抹し、重層用培地(注10)を重層した。この状
態で30℃で4日間培養を行ない、優れた凝集性
を有する融合株を22株分離し、そのうちの1株
を酵母サツカロマイセス(Saccharomyces)
FRM17VM2−2(微工研菌寄第7889号)とした。 なお、プロトプラスト融合に用いた両親株
(RM−17とVM−2)は上記最小培地に生育
できなかつた。 (d) (FRM17VM2−2)S1の調製 プロトプラスト融合酵母である上記FRM17
VM2−2を植え継ぎにより凝集性が低下する前
にYPG寒天培地(注2)で30℃で24時間培養
し、ついで胞子形成寒天培地(注3)に塗抹
し、30℃で3〜5日間培養を行なつた。こうし
て胞子を形成させた。 ついで胞子数が107個/mlになるように、子
のうを無菌水1mlに懸濁させ、集菌後リン酸緩
衝液(注4)で洗浄した。ついで子のうを溶菌
酵素溶液(注5)2ml中で30℃で1時間振盪し
て、子のうを溶解させた。 ついで集菌後、遊離した胞子を無菌水1mlで
洗浄してリン酸緩衝液5mlに懸濁させ、懸濁液
を氷冷下に3分間超音波処理することにより胞
子を懸濁液中に分散させた。ついで集菌後、懸
濁液を無菌水で濃度1/105〜1/106に希釈し、希
釈懸濁液0.1mlをYPG寒天培地(注2)に塗抹
して30℃で48時間培養し、単独胞子由来の集落
を得た。 こうして得られた菌株13株のうちの1株を酵
母サツカロマイセス(Saccharomyces)
(FRM17VM2−2)S1(微工研菌寄第7794号)と
した。 実施例 2 実施例1の工程(a)(b)(c)と同じ操作を繰り返し
て、DF値=3の凝集性を有する融合株を分離し、
この株を酵母サツカロマイセス
(Saccharomyces)FRM17VM2−3(微工研菌寄第
7789号)とした。 ついで実施例1の工程(d)と同じ操作を繰り返し
て上記酵母を胞子形成処理した。 こうして得られた菌株20株のうち優れた凝集性
を有する12株を得(頻度60%)、これら12株のう
ちの1株を酵母サツカロマイセス
(Saccharomyces)(FRM17VM2−3)S1(微工研
菌寄第7800号)とした。 実施例 3 実施例1の工程(a)(b)(c)と同じ繰作を繰り返し
て、DF値=4の凝集性を有する融合株を分離し、
この株を酵母サツカロマイセス
(Saccharomyces)FRM17VM2−4(微工研菌寄第
7795号)とした。 ついで実施例1の工程(d)と同じ操作を繰り返し
て上記酵母を胞子形成処理した。 こうして得られた菌株30株のうち優れた凝集性
を有するもの24株を得(頻度80%)、これらの24
株のうちの1株を酵母サツカロマイセス
(Saccharomyces)(FRM17VM2−4)S1(微工研
菌寄第7799号)とした。 凝集性およびアルコール発酵能の測定 実施例1において中間的に得た融合酵母FRM17
VM2−2およびこれを上記の如く胞子形成処理し
て得た処理酵母(FRM17VM2−2)S1についてそ
れぞれこれらの菌株の植え継ぎを6回繰り返し、
菌株の凝集性の程度を示すDF値を各回ごとに測
定した。DF値は前述の方法で求めた。 測定結果は図面に示すとおりである。 図面から明らかなように、6回の植え継ぎの結
果、FRM17VM2−2は凝集性を消失したが、
(FRM17VM2−2)S1株は優れた凝集性を全く低
下することなく安定に維持した。 また実施例1で中間的的に得られたプロトプラ
スト融合株22株のうち、FRM17VM2−2のように
植え継ぎにより凝集性を消失ないし低下したもの
は6株あつた。他方、実施例1で胞子形成処理に
より最終的に得られた(FRM17VM2−2)S1のよ
うな株13株には、植え継ぎによる凝集性の消失な
いし低下は全く認められなかつた。 また各種の野生株、栄養要求性株および各実施
例における胞子形成処理の処理前および処理後の
各酵母について、それぞれDF値およびアルコー
ル発酵能を測定した。 DF値は前述した方法で求めた。 アルコール発酵能は下記の方法で求めた。すな
わち沖縄産の廃糖蜜340g/に硫酸アンモニウ
ム3.4g/とピロ亜硫酸カリウム0.2g/とを
混合溶解した後、硫酸でPHを4.5に調整し、混合
液を3000回転/分で10分間遠心分離機にかけた。
こうして得られた上澄液を70mlずつとり、各液に
それぞれ菌株の前培養液を7ml加え、これらを30
℃で間欠攪拌(30秒間攪拌と10分間静置の反復)
して回分培養を行ない、24時間後および48時間後
の各培養液についてそれぞれエタノール生成量を
ガスロマトグラフイーにより測定した。 測定結果は下記表3のとおりである。
【表】
【表】 表3から明らかなように、RM−17およびVM
−2は変異株であるため、アルコール発酵能は野
生型の親株の発酵能より劣るが、融合株である
FRM17VM2−2は優れた凝集性を有しかつアルコ
ール発酵能においても野生株と比べて遜色がな
い。 またDF値が5であるFRM17VM2−2とDF値が
5に達しないが凝集性を有する融合酵母FRM17
VM2−3およびFRM17VM2−4をそれぞれ胞子形
成処理することにより、優れた凝集性(DF値=
5)および優れたアルコール発酵能を有する酵母
(FRM17VM2−2)S1、(FRM17VM2−3)S1およ
び(FRM17VM2−4)S1を得ることができる。 培地および試薬 培地および試薬はそれぞれつぎのとおりであ
る。 (注1) YPG培地 酵母エキス 10g/ ポリペプトン 20g/ グルコース 20g/ (注2) YPG寒天培地 酵母エキス 10g/ ポリペプトン 20g/ グルコース 20g/ 寒 天 20g/ (注3) 胞子形成培地 酢酸ナトリウム 5g/ 寒 天 20g/ (注4) リン酸緩衝液 0.1Mリン酸緩衝液 PH=7.5 (注5) 溶菌酵素溶液 0.1Mリン酸緩衝液(PH7.5)にザイモリア
ーゼ20T(生化学工業社製)を0.05%溶かし
た溶液2mlと、2−メルカプトエタノール
1.4μとの混合液 (注6) 最小培地 Difco−Yeast Nitrogen Base W/O
Amino acid(Difco社製) 6.7g/ グルコース 20g/ 寒 天 20g/ (注7) プロトプラスト調製液 1.5M塩化カリウム0.8mlと、2/15Mリン酸
緩衝液(PH7.5)1.0mlと、2−メルカプトエ
タノール1.4μと、ザイモリアーゼ20T(生
化学工業社製)を0.1Mリン緩衝液(PH7.5)
に0.25%溶かした溶液0.2mlとの混合液 (注8) 等張液 0.6M塩化カリウム水溶液 (注9) ポリエチレングリコール水溶液 塩化カルシウム 5.6g/ ポリエチレングリコール(PEG−6000)
300g/ (注10) 重層用培地 グルコース 20g/ Difco−Yeast Nitrogen Base W/O
Amino acid(Difco社製) 6.7g/ Difco−Bact Agar(Difco社製) 30g/
【図面の簡単な説明】
図面は植え継ぎ回数と凝集性の関係を示すグラ
フである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 サツカロマイセス(Saccharomyces)属に
    属する凝集性を有しない酵母を胞子形成処理し、
    得られた胞子を変異処理し、変異胞子を培養し、
    得られた集落からDF値4の凝集性を有する変異
    酵母を選別し、この選別変異酵母と、サツカロマ
    イセス(Saccharomyces)属に属する他の凝集
    性を有しない酵母とをプロトプラスト融合させ、
    融合酵母を培養し、得られた集落からDF値3以
    上の凝集性を有する融合酵母を選別し、この選別
    融合酵母を胞子形成処理し、形成胞子を培養し、
    得られた集落からDF値5の凝集性を有する酵母
    菌株を選別することを特徴とする、安定かつ優れ
    た凝集性を有する酵母の製造法。
JP59230896A 1984-10-31 1984-10-31 安定かつ優れた凝集性を有する酵母の製造法 Granted JPS61108377A (ja)

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