JPH0116476B2 - - Google Patents

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JPH0116476B2
JPH0116476B2 JP59230900A JP23090084A JPH0116476B2 JP H0116476 B2 JPH0116476 B2 JP H0116476B2 JP 59230900 A JP59230900 A JP 59230900A JP 23090084 A JP23090084 A JP 23090084A JP H0116476 B2 JPH0116476 B2 JP H0116476B2
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Shinichi Asano
Kenji Kida
Motozumi Yamadaki
Shigeru Morimura
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Hitachi Zosen Corp
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    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N15/00Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
    • C12N15/02Preparation of hybrid cells by fusion of two or more cells, e.g. protoplast fusion
    • C12N15/04Fungi
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E50/00Technologies for the production of fuel of non-fossil origin
    • Y02E50/10Biofuels, e.g. bio-diesel

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Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 この発明は、安定かつ優れた凝集性を有する新
規酵母に関するものである。 近年、石油代替エネルギーとして、石油化学に
よらずに得られる発酵アルコールが注目されてい
る。これはさとうきびやこれから採つた糖蜜、さ
つまいも、じやがいも、とうもろこしなどのセル
ロース質またはでん粉質を原料とし、これらを微
生物の働きによつて発酵させることにより製造さ
れる。 一般にアルコール発酵では、アルコールの生産
性は発酵槽内の菌体濃度に比例する。そこで発酵
槽内の菌体濃度を高める手段として、優れた凝集
性を有する酵母を用いることが考えられる。すな
わち、酵母が優れた凝集性を有していると、酵母
の沈降速度が速くなり、そのため固液分離が迅速
かつ容易になし得る。そして例えば回分発酵にお
いては、発酵液を単に静置するだけで菌体を沈降
堆積させることができ、発酵液と菌体の分離を容
易に行なつて菌体を再使用に供することができ
る。また連続発酵においては、小径の流動部とこ
れの上に連設された菌体沈降用の大径の沈降部と
これに内装された菌体沈降部材とを主体とした塔
型発酵槽を用いることにより、培地の供給量が増
大しても菌体を沈降させてその流出を防止するこ
とができる。このように凝集性を有する酵母を用
いると、凝集性を有しない酵母を用いた場合に比
べて多くの利点があり、そのため新規凝集性酵母
が要望せられている。 従来技術およびその問題点 従来から、上記の要望にこたえるべく、凝集性
酵母を取得する試みがいくつかなされており、た
とえば自然界から野生の凝集性酵母を分離し、そ
のエタノール発酵能の向上のために、この野生株
をエタノール発酵能に優れた酵母とプロトプラス
ト融合させて、凝集性とエタノール発酵能を兼ね
備えた酵母を得る試みがなされている
(Biotechnology letters、第5巻、第5号、第
351〜356頁、1983年参照)。しかしこの方法では
得られた融合株は植え継ぎの繰り返しの間に凝集
性を低下ないし消失することがよくあり、凝集性
の不安定さが大きな問題となつていた。この原因
は、野生株や高エタノール発酵能を有する酵母に
は高次倍数体のものが多く、これらの株間で得ら
れた融合株はさらに倍数性を増し、そのため植え
継ぎの繰り返しによつて凝集性が低下ないし消失
するものと考えられる。 この発明は、上記のような実情に鑑みてなされ
たものであつて、植え継ぎの繰り返しによつても
凝集性が低下することのない安定した新規凝集性
酵母を提供することを目的とする。 問題点を解決するための手段 この発明は、 ●DF値5なる凝集性を有し、 ●植え継ぎを繰り返しても凝集性の低下を示さな
い、 酵母サツカロマイセス・セルビシエ (Saccharomyces cerevisiae) (FRM17VM2−1)S1(微工研菌寄第7794号)(以
下これを「この発明による酵母」と記す)であ
る。 この明細書において、酵母の凝集性の程度
(Degree of flocculation)は、以下に示すギリ
ランド・テスト(Gilliland test)(European
Journal of Applied Microbiology and
Biotechnology第7巻、第227―234頁、1979年)
により求められたDF値で表示される。すなわち
供試菌株をYPG培地(注1)で30℃で16時間振
盪培養した後、菌体の沈降速度、沈降菌体の容量
および硬さを肉眼観察により対照菌株と比較し、
表1に示すDF値0から5の6段階で凝集の程度
を表示する。
【表】 この発明による酵母は下記の菌学的性質を有す
る。すなわちこの酵母は、 ●DF値5なる凝集性を有し、液体培養では著し
い沈降性を示し、この凝集性は植え継ぎの繰り
返しによつても低下しない。 ●廃糖蜜(たとえば15%の全糖分を含む廃糖蜜)
を発酵し、7〜9vol%のエタノールを生成す
る。 ●寒天平板上で多少硬い集落を形成する。 ●胞子形成能を有する。 この発明による酵母の培地としては、炭素源、
窒素源、無機イオン、さらに必要ならば有機微量
栄養素を含有する通常の培地が使用できる。炭素
源としてはグルコース、ガラクトース、フラクト
ース、シユークロース、スターチ加水分解物、果
汁、セルロース分解物などの炭水化物がよく用い
られる。特に好適な培地は、酵母工キス1g、ポ
リペプトン2g、グルコース2g、蒸留水100ml
よりなる培地であり、この培地のPHは無調整で
5.5である。 培養は温度25〜40℃好ましくは30〜37℃で、PH
3.0〜7.0好ましくはPH3.5〜6.0で行なわれる。 つぎに、この発明による酵母の製造法について
説明する。 この発明による酵母は、優れた凝集性と優れた
アルコール発酵能とを兼ね備えた酵母サツカロマ
イセス(Saccharomyces)FRM17VM2−1(微工
研菌寄第7792号)を胞子形成処理し、得られた胞
子を培養することにより製造される。 胞子形成処理は常法に従つてなされる。通常は
凝集性を有しない酵母をYPG寒天培地(注2)
で培養した後、胞子形成寒天培地(注3)に塗抹
する方法がとられる。また単独胞子由来の細胞を
得るには、酵母細胞壁溶解用の溶菌酵素を用いて
子のうを溶解した後、マイクロマニプユレータを
用いて胞子を分離する方法、または同じく溶菌酵
素で子のうを溶解した後、超音波処理により胞子
を分散させ、胞子を栄養寒天培地で培養する方法
がとられる。 優れた凝集性と優れたアルコール発酵能とを兼
ね備えた酵母FRM17VM2−1は、凝集性を有する
酵母サツカロマイセス・セルビシエ
(Saccharomyces cerevisiae)RM―17(微工研
菌寄第7770号)(以下、単にRM―17と記す)と、
凝集性を有しない酵母サツカロマイセス・セルビ
シエ(Saccharomyces cerevisiae)VM―2(微
工研菌寄第7788号)(以下、単にVM―2と記す)
とをプロトプラスト融合処理し、融合菌体を培養
することにより製造される。 プロトプラスト融合は常法によつて行なわれ
る。通常は細胞数107〜109個/mlの濃度の各菌体
懸濁液を調製し、これら懸濁液を好ましくは等量
混合した後、酵母細胞壁溶解酵素を含むプロトプ
ラスト調製液で混合物を処理するか、または各菌
体懸濁液を同調製液で処理した後これらを混合す
る。 RM―17は、財団法人発酵研究所の保存菌であ
るDF値0の酵母サツカロマイセス・セルビシエ
(Saccharomyces cerevisiae)IFO―0224(以下、
単にIFO―0224と記す)を胞子形成処理し、得ら
れた胞子を変異処理し、変異胞子を培養し、得ら
れた集落からレプリカ法によつて変異株を検出
し、これを分離することにより製造され、また
VM―2は凝集性を有しない酵母サツカロマイセ
ス・セルビシエ(Saccharomyces cerevisiae)
EY―1(微工研菌寄第7793号)をやはり胞子形成
処理し、得られた胞子を変異処理し、変異胞子を
培養し、得られた集落からレプリカ法によつて変
異株を検出し、これを分離することにより製造さ
れる。 胞子形成処理は上述したようになされる。 変異処理は、胞子形成処理により得られた胞子
または子のうに公知の突然変異処理、たとえば紫
外線、X線、γ線を照射する物理的方法、エチル
メタンスルホネート、N―メチル―N′―ニトロ
―N―ニトロソグアニジン、4―ニトロキノリン
―N―オキサイドなどの変異誘起剤を接触した後
に選択培地に生育する化学的方法のいずれによつ
ても行なわれるが、エチルメタンスルホネートを
用いる方法が特に好ましい。 上記一連の製造過程において、培地および培養
条件は、前述した酵母自体の培地および培養条件
と同じである。 IFO―0224はDF値0であつて全く凝集性を示
さない。また、サツカロマイセス・セルビシエに
属する酵母は、下記表2に示すごとき諸性質(発
酵性および資化性の有無、生理的性質)を有す
る。
【表】 表2中、ラフイノースの発酵性は、結合部が切
断されて生じる構成単糖フラクトース、グルコー
スおよびラクトースのうちいくつの糖を発酵でき
るかにより表示される。すなわち、発酵性1/3と
はフラクトースのみを発酵する場合を、発酵性2/
3とはフラクトースおよびグルコースを発酵する
場合を、および発酵性3/3とはすべての構成単糖
を発酵する場合をそれぞれ意味する。 なお、サツカロマイセス(Saccharomyces)
属に属する酵母は下記のような菌学的性質を有す
ることが知られている(J.Lodder著「The
Yeasts、A Taxonomic Study」第2版、
North―Holland Publishing社発行、1970年)。 すなわち、この属に属する酵母は、 ●多極出芽によつて増殖する。 ●子のう胞子を形成する。 ●硝酸塩を資化しない。 ●真菌糸を欠くかまたはわずかしか形成しない。 ●成熟子のうは容易に開裂しない。 ●胞子の形状は球形ないし卵形である。 ●グルコースをよく発酵する。 ●麦芽汁培地に皮膜を形成しない。 発明の効果 この発明は以上のとおり構成されているので、
植え継ぎの繰り返しによつても凝集性が低下する
ことのない安定した新規酵母を得ることができ
る。したがつてこうして得られた凝集性酵母を用
いてアルコール発酵を行なうことにより、冒頭で
説明したように回分発酵においても連続発酵にお
いてもアルコール発酵槽内の菌体濃度を高く維持
して、エタノールの生産性を大幅に向上すること
ができる。 実施例 つぎにこの発明の実施例を示し、上記効果を実
証する。 I 製造例 (a) RM―17の調製 凝集性を有しない酵母サツカロマイセス・セ
ルビシエ(Saccharomyces cerevisiae)IFO
―0224をYPG寒天培地(注2)で30℃で24時
間培養し、ついで胞子形成寒天培地(注3)に
塗抹し、30℃で3〜5日間培養を行なつた。こ
うして胞子を形成させた。 ついで胞子数が107個/mlになるように、子
のうを無菌水1mlに懸濁させ、集菌後リン酸緩
衝液(注4)で洗浄した。ついで子のうを溶菌
酵素溶液(注5)2ml中で30℃で1時間振盪し
て、子のうを溶解させた。ついで集菌後、遊離
した胞子を無菌水1mlで洗浄してリン酸緩衝液
3mlに懸濁させた。 この懸濁液に変異誘起剤としてエチルメタン
スルホネートを0.1ml添加し、懸濁液を30℃で
2時間振盪した。こうして胞子を変異処理し
た。ついで集菌後、変異胞子をリン酸緩衝液
0.2mlに懸濁させ、懸濁液に5%チオ硫酸ナト
リウム水溶液3mlを添加して、懸濁液を30℃で
10分間振盪した。こうして変異誘起剤を中和し
た。 集菌後、変異胞子をリン酸緩衝液1mlで2回
洗浄して同緩衝液5mlに懸濁させ、懸濁液を氷
冷下に3分間超音波処理することにより変異胞
子を懸濁液中に分散させた。ついで集菌後、懸
濁液を無菌水で濃度1/105〜1/106に希釈
し、希釈懸濁液0.1mlをYPG寒天培地(注2)
に塗抹して30℃で48時間培養し、単独胞子由来
の集落を得た。 こうして得られた集落のプレートをマスター
プレートとしてレプリカ法により変異株の検出
を行なつた。すなわち、殺菌したベルベツト布
地を用いて、前記マスタープレートの集落を最
小培地(注6)にレプリカし、同培地で30℃で
4日間培養し、最小培地で増殖できない菌株を
マスタープレートにおいて検出し、これを栄養
要求性変異株としてマスタープレートから釣菌
した。 その結果マスタープレートの菌株25株のうち
凝集性に優れた株サツカロマイセス・セルビシ
エ(Saccharomyces cerevisiae)RM―17(微
工研菌寄第7770号)を得た。この株はアデニン
およびヒスチジン要求性の菌株であつた。 (b) VM―2の調製 工業技術院微生物工業技術研究所応用技術部
生物化学工学研究室から分譲を受けた凝集性を
有しない酵母サツカロマイセス・セルビシエ
(Saccharomyces cerevisiae)EY―1(微工研
菌寄第7793号)をRM―17の調製と同じ操作で
変異処理し、レプリカ法によりイソロイシンお
よびバリン要求性の栄養要求性変異株として酵
母サツカロマイセス・セルビシエ
(Saccharomyces cerevisiae)VM―2(微工
研菌寄第7788号)を得た。 (c) RM―17とVM―2のプロトプラスト融合 RM―17をYPD培地10mlで30℃で16時間振
盪培養し、集菌後無菌水1mlで洗浄した。つい
でこれをプロトプラスト調製液(注7)約2ml
に懸濁させ、懸濁液を30℃で1時間振盪し、集
菌後等張液(注8)1mlで2回洗浄を行なつ
た。 VM―2についても上記と同じ操作で処理を
行なつた。 ついでこうして得られたRM―17の処理菌体
とVM―2の処理菌体とを同量(細胞数108
個/mlずつ)とつて混合し、集菌後混合物を等
張液0.1mlに懸濁させ、懸濁液にポリエチレン
グリコール水溶液(注9)2mlを添加した。こ
の懸濁液を30℃で15分間静置してプロトプラス
ト融合を完結した。ついで集菌後、菌体を等張
液1mlに懸濁し、懸濁液を20℃で15分間静置し
た。ついで懸濁液を等張液で濃度1/10〜1/
102に希釈し、希釈懸濁液を最小培地(注6)
に塗抹し、重層用培地(注10)を重層した。こ
の状態で30℃で4日間培養を行ない、優れた凝
集性を有する融合株を22株分離し、そのうちの
1株を酵母サツカロマイセス
(Saccharomyces)FRM17VM2―1(微工研菌寄
第7792号)とした。 なお、プロトプラスト融合に用いた両親株
(RM―17とVM―2)は上記最小培地に生育
できなかつた。 (d) (FRM17VM2―1)S1の調製 プロトプラスト融合酵母である上記FRM17
VM2―1をYPG寒天培地(注2)で30℃で24時
間培養し、ついで胞子形成寒天培地(注3)に
塗抹し、30℃で3〜5日間培養を行なつた。こ
うして胞子を形成させた。 ついで胞子数が107個/mlになるように、子
のうを無菌水1mlに懸濁させ、集菌後リン酸緩
衝液(注4)で洗浄した。ついで子のうを溶菌
酵素溶液(注5)2ml中で30℃で1時間振盪し
て、子のうを溶解させた。 ついで集菌後、遊離した胞子を無菌水1mlで
洗浄してリン酸緩衝液5mlに懸濁させ、懸濁液
を氷冷下に3分間超音波処理することにより変
異胞子を懸濁液中に分散させた。ついで集菌
後、懸濁液を無菌水で濃度1/105〜1/106
希釈し、希釈懸濁液0.1mlをYPG寒天培地(注
2)に塗抹して30℃で48時間培養し、単独胞子
由来の集落を得た。 こうして得られた菌株13株のうちの1株を酵
母サツカロマイセス(Saccharomyces)
(FRM17VM2―1)S1(微工研菌寄第7794号)と
した。 凝集性およびアルコール発酵能の測定 上記製造例において中間的に得た融合酵母
FRM17VM2―1およびこれを上記の如く胞子形成
処理して得た処理酵母 (FRM17VM2―1)S1についてそれぞれこれら
菌株の植え継ぎを6回繰り返し、菌株の凝集性の
程度を示すDF値を各回ごとに測定した。DF値は
前述の方法で求めた。 測定結果は第1図に示すとおりである。 同図から明らかなように、6回の植え継ぎの結
果、FRM17VM2―1は凝集性を消失したが、
(FRM17VM2―1)S1株は優れた凝集性を全く低
下することなく安定に維持した。 また各種の野生株、栄養要求性株および実施例
における胞子形成処理の処理前および処理後の酵
母について、それぞれ凝集性の程度を示すDF値
およびアルコール発酵能を測定した。DF値は前
述した方法で求めた。 アルコール発酵能は下記の方法で求めた。すな
わち沖縄産の廃糖蜜340g/に硫酸アンモニウム
3.4g/とピロ亜硫酸カリウム0.2g/とを混合
した後、硫酸でPHを4.5に調整し、混合液を3000
回転/分で10分間遠心分離機にかけた。こうして
得られた上澄液を7.0mlずつとり、各液にそれぞ
れ菌株の前培養液を7ml加え、これらを30℃で間
欠撹拌(30秒間撹拌と10分間静置の反復)して回
分培養を行ない、24時間後および48時間後の各培
養液についてそれぞれエタノール生成量をガスク
ロマトグラフイーにより測定した。 測定結果は下記表3のとおりである。
【表】
【表】 表3から明らかなように、RM―17およびVM
―2は変異株であるため、アルコール発酵能は野
生型の親株の発酵能より劣るが、この発明による
処理株である(FRM17VM2―1)S1は野生株に劣
らない優れた凝集性を有しかつアルコール発酵能
においても野生株と比べて遜色がない。 使用例(アルコール連続発酵) (FRM17VM2―1)S1を用いてつぎの操作によ
りアルコール連続発酵を行ない、そのアルコール
発酵能を調べた。 発酵装置として、第2図に示すアルコール発酵
装置を用いた。これは実容積700mlのガラス製流
動層型発酵槽1を主体とし、温度制御およびPH制
御できるように構成されている。そして発酵原料
はポン2によつて同槽1の底部に供給され、反応
液はポンプ3で同槽の頂部から底部に戻され、槽
頂の菌体沈降部4から流出するようになつてい
る。 500ml坂口フラスコにおいてYPG培地(注1)
100mlを調整し、これを温度121℃で10分間殺菌し
た後、YPG寒天斜面培地(注2)に保存した
(FRM17VM2―1)S1株を1白菌耳植菌し、30℃
で1夜培養した。こうして活性な(FRM17VM2
1)S1の前培養液を得た。 フイリピン産廃糖蜜培地(注11)700mlが入つ
ている発酵槽1に上記前培養液100mlを入れ、発
酵温度30℃で8時間回分培養を行なつた。ついで
上記廃糖蜜培地を発酵槽1に流量35ml/時(希釈
率=0.05時-1)で連続的に供給し、培地の供給量
を徐々に増加ていつて連続発酵を行なつた。 その結果、培地供給量を175ml/時(希釈率=
0.25時-1)に増加しても、本酵母の優れた凝集性
により、槽内に直径1〜4mmのフロツクが形成さ
れて、槽内の菌体濃度(注12)は47g/という
高い値に維持された。また産生アルコールは61
g/という高い濃度で得られ、アルコール生産
性(注13)は第3図に示すように16g/・時と
いう高い値に達した。 比較例 酵母として(FRM17VM2―1)S1の代わりに
EY―1を用い、その他の事項を上記使用例と同
じにして、上記操作を繰返した。 その結果、培地供給量が70ml/時(希釈率=
0.1時-1)を超えると、アルコール生産性(注13)
は第3図に示すように4g/・時から急激に低
下した。 培地および試薬 培地および試薬はそれぞれつぎのとおりであ
る。 (注1) YPG培地 酵母エキス 10g/ ポリペプトン 20g/ グルコース 20g/ (注2) YPG寒天培地 酵母エキス 10g/ ポリペプトン 20g/ グルコース 20g/ 寒 天 20g/ (注3) 胞子形成培地 酢酸ナトリウム 5g/ 寒 天 20g/ (注4) リン酸緩衝液 0.1Mリン酸緩衝液 PH=7.5 (注5) 溶菌酵素溶液 0.1Mリン酸緩衝液(PH7.5)にザイモ
リアーゼ20T(生化学工業社製)を0.05
%溶かした溶液2mlと、2―メルカプト
エタノール144μとの混合液 (注6) 最小培地 Difco―Yeast Nitrogen Base W/O
Amino acid(Difco社製) 6.7g/ グルコース 20g/ 寒 天 20g/ (注7) プロトプラスト調製液 1.5M塩化カリウム0.8mlと、2/15M
リン酸緩衝液(PH7.5)1.0mlと、2―メ
ルカプトエタノール1.4μと、ザイモリ
アーゼ20T(生化学工業社製)を0.1Mリ
ン緩衝液(PH7.5)に0.25%溶かした溶
液0.2mlとの混合液 (注8) 等張液 0.6M塩化カリウム水溶液 (注9) ポリエチレングリコール水溶液 塩化カルシウム 5.6g/ ポリエチレングリコール(PEG―6000)
300g/ (注10) 重層用培地 グルコース 20g/ Difco―Yeast Nitrogen Base W/O
Amino acid(Difco社製) 6.7g/ Difco―Bact Agar(Difco社製)
30g/ (注11) フイリピン産廃糖蜜培地 フイリピン産廃糖蜜 280g/ 硫酸アンモニウム 2.8g/ ピロ亜硫酸カリウム 0.5g/ 消泡剤 0.2g/ とよりなる混合液を硫酸でPH4.5に調整
したもの (注12) 菌体濃度 発酵槽内の培養液を一定量とり、遠心
分離機で菌体を集め、洗浄後、これを温
度800℃で燃焼し、焼失した重量を菌体
量として算出したもの (注13) アルコール生産性 培養液1当り1時間に生産されるア
ルコールの重量(g)
【図面の簡単な説明】
第1図は植え継ぎ回数と凝集性の関係を示すグ
ラフ、第2図は連続発酵のフローシート、第3図
は希釈率とアルコール生産性の関係を示すグラフ
である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ●DF値5なる凝集性を有し、 ●植え継ぎを繰り返しても凝集性の低下を示さな
    い、 酵母サツカロマイセス・セルビシエ
    (Saccharomyces cerevisiae) (FRM17VM2−1)S1(微工研菌寄第7794号)。
JP59230900A 1984-10-31 1984-10-31 新規凝集性酵母 Granted JPS61108380A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP59230900A JPS61108380A (ja) 1984-10-31 1984-10-31 新規凝集性酵母

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