JPS6110581Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 利用分野 この考案は冷却水または温水の保冷保温を行う
保温容器の内容物の注入および注出後の蓋体の固
定機構に関する。

(ロ) 従来技術 従来は保温容器に内装した中瓶の上端の瓶口部
に、その瓶口部と連通した通水口をもつ口金具を
配設しその口金具の通水口の周面には栓体の螺着
用の螺条をさらに口金具の外周面にはコツプ兼用
蓋体の螺着用の螺条を各々設け該口金具に栓体お
よびコツプ兼用蓋体を螺着固定していた。

(ハ) 考案の目的 この考案は、保温容器に螺着する栓体の上部外
周面には複数の係合溝を設け、この係合溝には上
端を開放し垂直方向に穿溝した迎え部と、これに
連続する水平面部とを形成し、かつ迎え部と水平
面部との垂直方向の境目部分には、外方に隆起す
る隆起部を設け、前記保温容器の上端に装着する
コツプ兼用蓋体の内周面には、前記係合溝に対応
する係合突片を設け栓体の閉鎖方向に、コツプ兼
用体を回転させたとき、係合溝および係合突片を
係合固定すべく構成し、口金具を不要とした栓体
固定機構の提供を目的とする。

(ニ) 考案の構成 保温容器に螺着する栓体の上部外周面には複数
の係合溝を設け、この係合溝には上端を開放し垂
直方向に穿溝した迎え部と、これに連続する水平
面部とを形成し、かつ迎え部と水平面部との垂直
方向の境目部分には、外方に隆起する隆起部を設
け、前記保温容器の上端に装着するコツプ兼用蓋
体の内周面には前記係合溝に対応する係合突片を
突設し栓体の閉鎖方向にコツプ兼用蓋体を回転さ
せたとき栓体の係合溝の水平面部とコツプ兼用蓋
体の係合突片により栓体とコツプ兼用蓋体が一体
的に固着させることを特徴とする栓体固定機構に
ある。

(ホ) 考案の効果 この考案によれば栓体の係合溝の水平面部およ
びコツプ兼用蓋体の係合突片により栓体およびコ
ツプ兼用蓋体が一体的に係合固定される構造とし
たため現在使用している口金部品が廃止でき且口
金部品を保温容器に固定する附属部品および組込
み工賃が不要となり大巾なコストダウンが可能で
あり、また現在保温容器の螺旋条によるねじ込み
方式のごとく、蓋体の着脱に１回転から２回転程
度の回転操作も必要としないため、回し始めから
回し終りまでに１度手を持ちかえて、再度回さな
ければならないという煩雑さがなくワンタツチで
コツプ兼用蓋体の着脱が行なえ、さらにコツプ兼
用蓋体内面全周に設けられた螺旋条がないため、
螺旋条間に水量が残るという欠点も解消された。

更に瓶口部を広口としたため、アイスクリーム
煮物等の固型物の保温保冷にも使用でき、使用用
途が広がつた。

(ヘ) 案の実施例 本考案の一実施例について図面にもとずいて詳
述する第１図は本案に係る保温容器１であり保温
容器１栓体２とコツプ兼用蓋体３と、底リング４
とから構成されている。

前述した保温容器１は第２図に示すように金属
製真空二重瓶であり、その上端の瓶口部５の内周
面には前述した栓体２との螺着用の螺旋条６が形
成され、また該螺旋条６の下部には、栓体２を閉
鎖方向に回転させたとき、栓体２の下部に装嵌し
たシールリング７と密着圧接し、その下部に保温
密閉部を形成するための環状鍔８が突出されてい
る。

前述した栓体２は第３図に示すように、その下
端部には、前述した瓶口部５に形成された螺旋条
６に螺着するための螺旋条９をもち、さの下部に
は、前述した環状鍔８と密着圧接するためのシー
ルリング７を装着し、さらにその内部には、保温
性能を向上させるための保温材１０を備えてい
る。

栓体２の上端部は、前述した保温容器１の外径
と略同径であり、その外周面の複数個所には上端
を開放し垂直方向に穿溝した迎え部Ａと、これに
連続する水平面部Ｂとをもち、また迎え部Ａと水
平面部Ｂとの垂直方向の境目部分には、外方に隆
起する隆起部１１を設けてなる係合溝１２…が穿
溝されている。

前述したコツプ兼用蓋体３は第３図に示すよう
にその内周面略中央部に前述した栓体２の係合溝
１２に対応した、係合突片１３…を設けている。

このように構成した保温容器１を使用するに
は、保温容器１に、被保温物を注入し、栓体２を
閉鎖方向に回転させ、栓体２のシールリング７と
保温容器１の環状鍔８を密着圧接せしめ、その下
部に保温密閉部を形成するとともに、栓体２の係
合溝１２を迎え部Ａにコツプ兼用蓋体３の係合突
片１３を挿嵌し、該係合突片１３が係合溝１２の
水平面部Ｂに当接するまで押下げてこれらが当接
すればさらにコツプ兼用蓋体３を栓体２の閉鎖方
向に回転さす。この時栓体２の迎え部Ａと水平面
部Ｂの境目に突設した隆起部１１により、コツプ
兼用蓋体３の係合突片１３は、外方向に押広げら
れ、やがて隆起部１１を乗り越えて、水平面部Ｂ
の底部に至り、係合溝１２の終端部にて当接し
て、栓体２へのコツプ兼用蓋体３の装着は終る。
また前述した隆起部１１のため、コツプ兼用蓋体
３を握つて逆方向に回転させない限り、コツプ兼
用蓋体３に外部からの衝撃が加わつても係止突片
１３は隆起部１１を乗り越えることがないので、
不測に外れることがない。以上詳述したごとく本
考案の蓋体固定機構はコツプ兼用蓋体３の係合突
片１３との栓体２の係合溝１２との係合により係
脱を行なうのでワンタツチで瞬時に行なえさらに
口金具が不要となつたため大巾なコストダウンが
可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第３図は本考案の一実施例を示す。第
１図は本考案の保温容器の全体斜視図。第２図は
第１図の縦断面図。第３図は本考案の保温容器の
栓体およびコツプ兼用蓋体の斜視図。 １……保温容器、２……栓体、３……コツプ兼
用蓋体、５……瓶口部、１２……係合溝、１３…
…係合突片。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 保温容器１に螺着する栓体２の上部外周面には
   複数の係合溝１２を設け、 この係合溝１２には上端を開放し垂直方向に穿
   溝した迎え部Ａと、これに連続する水平面部Ｂと
   を形成し、かつ迎え部Ａと水平面部Ｂとの垂直方
   向の境目部分には、外方に隆起する隆起部１１を
   設け、前記保温容器１の上端に装着するコツプ兼
   用蓋体３の内周面には、前記栓体の係合溝１２に
   対応する係合突片１３を突設し、栓体２の閉鎖方
   向にコツプ兼用蓋体３を回転させたとき栓体２の
   係合溝１２の水平面部Ｂとコツプ兼用蓋体３の係
   合突片１３により栓体２とコツプ兼用蓋体３が一
   体的に固着されることを特徴とする 蓋体固定機構。