JPS61102015A - 静止誘導電器の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は非晶質磁性合金薄帯を用いた１タ一ンカツト形
巻鉄心を有する静止誘導電器の製造方法に関する。

〔発明の技術的背景とその問題点〕

近年、変圧器用やりアクドル用の巻鉄心では、鉄心材料
として非晶質磁性合金薄帯を用いることが検討されてい
る。非晶質磁性合金薄帯は磁性合金の融体を超急冷して
製造するもので、けい素鋼板に比して鉄損が著しく小さ
く優れた磁気特性を示している。

しかし非晶質磁性合金薄帯は、超急冷法により製造され
る為にその板厚が３０〜５０μｍ程度であり、けい素鋼
板の板厚３００〜３５０μｍにくらべ約１／１０と極端
に薄い。さらに脆いという欠点を有しているために、巻
鉄心を製造する場合１枚ずつ切断することは作業性が悪
い。従って非晶質磁性合金薄帯の巻鉄心を用いて例えば
変圧器を製造する場合には、薄帯を矩形巻戯に連続巻回
した接合部を有しないノーカット形巻鉄心が多く採用さ
れている。しかしノーカット方式は、巻鉄心に巻線を直
巻きしなければならない為に巻線作業性が悪いのみなら
ず、巻線シリンダー内に占める鉄心占有率をよくするた
めに断面を円形に近い段付構造にする必要があり、その
多段構成の巻鉄心を製造する工程が複雑である。また巻
線作業は巻線シリンダーを回転させて行なうことになる
が、その際にシリンダー上方または下方にシリンダー駆
動用ギアーが必要となるなめ、鉄心窓高さ寸法を大きく
とらなければならない等の欠点がある。

そこで、１ターン毎に切断した複数枚の非晶質磁性合金
薄帯を階段状にずらして積層した単位鉄心を形成し、こ
の単位鉄心を巻線に挿入していくｌターンカット形巻鉄
心を用いた変圧器の製造方法が提案されている。この製
造方法を第１１図ないし第１７図により説明する。第１
１図で示すように非晶質磁性合金薄帯ｌを巻型２に連続
して巻回体３とする。次いで第１２図で示すように巻回
体３から巻型２を抜き取、す、巻回体３の一部をクラン
プ板４とボルト５とで締付は固定し、この状態で鋸歯や
砥石などの切断機により巻回体３およびクランプ板４を
１箇所の切断部６に沿って切断する。２分割されたクラ
ンプ板４の一方を取外して第１３図で示すように巻回体
３を展開し、その後に第１４図で示すようにクランプ板
４の他方を取外す。これにより長さが順次大きくなる多
数枚の非晶質磁　　　　′性合金薄帯１を積層した状態
となる。次いで第１５図で示すように治具７を用いて非
晶質磁性合金薄帯Ｉを複数枚ずつ所定ピッチで長さ方向
にずらすとともに、非晶質磁性合金薄帯１を複数枚（例
えば数１０枚）ずつまとめて複数組に区分する。治具７
は複数の位置決め部７ａを鋸歯状に並べて形成したもの
で、非晶質磁性合金薄帯１を１枚ずつすべらせながら各
位置決め部７ａに落し込むことにより階段状に位置をす
らせる。これにより第１６図で示すように複数枚の非晶
質磁性合金薄帯１が積層され且つ両端が階段状をなす複
数組の積層ブロック８Ａ〜８Ｃを形成する。この積層ブ
ロック８Ａ〜８Ｃは成形すべき巻鉄心を所定の厚み毎に
径方向に複数に分割した層を構成するもので、巻鉄心の
各層毎にその周長および厚さに応じた寸法を有している
。次いで、第１７図で示すように各積層ブロック８Ａ〜
８Ｃを重ねて、矩形状の金型９の周囲に配置し、四方よ
りプレス型１０を当てて加圧することによ、り矩形状に
成形する。矩形状に成形した積層ブロック８Ａ〜８Ｃを
結束して歪取り焼鈍を施す。このように１タ一ンカツト
形巻鉄心を形成し、さらに巻鉄心を積層ブロック８Ａ〜
８Ｃに分解し、各積層ブロック８Ａ〜８Ｃを巻線（図示
せず）に順次挿入して再び矩形状に組合せることにより
巻鉄心を組立てる。

しかしながら、上述のような従来の製造方法においては
次のような問題がある。第１５図で示すように積層した
非晶質磁性合金薄帯１を用いて階段状に位置をずらす工
程を行なう場合には、薄帯１がけい素鋼板の約１／１０
の板厚であるので、治具７におけるけい素鋼板１枚の板
厚に和尚する部分に約１０枚の薄帯１を積層した状態で
治具２に落し込むことになる。しかし非晶質磁性合金薄
帯１は非常に薄くて剛性がないために、積層した状態で
は各薄帯１が吸着して離れにくくなる。このため薄帯ｌ
は円滑にすべりに＜＜、各薄帯ｌを全て所定のずれ量δ
ですべらせて先端を一定位置に揃えることが困難であり
立置ずれを生じ易い。このため、巻線に通した積層ブロ
ック８八〜８Ｃを組合せて巻鉄心を組立てる場合に、非
晶質磁性合金薄帯Ｉの両端を精度良く正確に突合せるこ
とができずに突合せ部にギャップが生じることがあり、
巻鉄心の磁気特性を低下させるという問題があった。

また、ｆＪ層ダブロック８Ａ〜８Ｃ形成する工程、積層
ブロック８八〜８Ｃを矩形状にして巻鉄心を成形する工
程および巻鉄心を積層ブロック８八〜８Ｃに分解してこ
れらを巻線に挿入した後に再び巻鉄心を組立てる工程に
おいて、積層ブロック８Ａ〜８Ｃの非晶質磁性合金薄帯
ｌが１枚ずつ長さ方向および幅方向にずれ動き易く、取
扱いが面倒であるとともに、前述のように巻鉄心の組立
時に薄帯１の両端突合せ部にギャップを生じる原因とな
っている。

〔発明の目的〕

本発明は前記事情に基づいてなされたもので、非晶質磁
性合金薄帯の磁気特性を低下させることがなく且つ組立
作業が容易な１タ一ンカツト形巻鉄心を用いた静止誘導
電器の製造方法を提供することを目的とする。

〔発明の概要〕

本発明の静止誘導電器の製造方法は、非晶質磁性合金薄
帯の巻回体の一部を切断し且つ展開して得た非晶質磁性
合金薄帯の積層群を複数の積重ブロックに分け、さらに
分けた積層ブロックにおける非晶質磁性合金薄帯を複数
枚毎に複数の単位に区分するとともに各区分単位の非晶
質磁性合金薄帯を接着剤により接着固定し、これら各区
分単位を長手方向に位置をずらして両端が階段状をなす
積層ブロックを形成し、次いで各積層ブロックを積層し
てＵ形状に成形し、このＵ形状の橙層ブロック群に巻線
を組込み、その後に積層ブロック群の両端部を折曲して
突合せ巻鉄心を成形するものである。このように、積層
ブロックにおける各区分単位の非晶質磁性合金薄帯を接
着固定することにより、薄帯を所定のずらし位置に一定
に揃えて績ノ・誦ブロックの両端を精度良く突合せでき
るようにし、また製造工程での薄帯の取扱いを容易にす
るものでろる。

〔発明の実施例〕

以下本発明を図面で示す実施例について説明する。

まず従来と同様に第１１図ないし第１４図で示すように
非晶質磁性合金薄帯１を連続的に巻回して巻回体３を形
成し、この巻回体３をクランプ板４とボルト５で固定し
て巻回体３の一部を切断し且９展開すにとに１す・長さ
力“順次　　　　、。

大きくなる多数枚の非晶質磁性合金薄帯１を積層体を得
る。

そして、第３図で示すようにこの積層体を、複数枚の非
晶質磁性合金薄帯１を積層してなるＮ個（例え−ば３個
）の積層ブロック８Ａ〜８Ｃに区分する。積層体の厚さ
をＴとした場合積層ブロック８八〜８Ｃの厚さはＴ　／
　Ｎとなる。この積層ブロック８八〜８Ｃは巻鉄心を厚
さ方向に区分した複数組の区分層を構成するものである
。

次に第１図および第２図で示すように各積層ブロック８
Ａ〜８Ｃにて積層した非晶質磁性合金薄帯１を複数枚を
単位としてｎ個の単位１１に区分し、各区分単位１１０
間における長手方向中央部に薄片状の仕分は板Ｉ２を各
々挿入して各区分単位１１の非晶質磁性合金薄帯１を相
互に仕分ける。この状態で積層ブロック８Ａ〜８Ｃの側
部の長手方向中央に薄帯積層方向全体にわたり絶縁性接
着剤１３を塗布し、仕分けら九な各区分単位１１の非晶
質磁性合金薄帯１を相互に接着する。接着剤１３を塗布
する幅は、巻鉄心の下部継鉄部すなわち第６図にてＥで
示す範囲とする。その後に各区分単位１１の間から各々
仕分は板１２を取外す。これにより各区分単位１１を各
々複数枚の非晶質磁性合金薄帯１を一体に接着固定した
独立物として形成する。

なお、区分単位１１を形成するために前記の方法によら
ずに、積層ブロック８Ａ〜８Ｃの端部全面に接着剤を塗
布してブロック全体の非晶質磁性合金薄帯ｌを接着し、
その後に積層ブロック８Ａ〜８Ｃの薄帯Ｉを複数枚毎に
複数組に分割して区分単位１１を形成するようにしても
良い。このようにして積層ブロック８Ａ〜８Ｃを各々複
数の独立した区分単位１１を積層したものとして形成す
る。

次いで第４図で示すように従来と同様の治具７を用いて
積層ブロック８Ａ〜８Ｃ毎にその積層ブロックに積層し
た各区分単位１１を長さ方向に所定ピッチでずらす。こ
の場合各区分単位１１は個々にすべらせなから治具２の
各位置決め部７ａに落し込む。各区分単位１１は複数枚
の非晶質磁性合金薄帯ｌを一体に固着し念ものであるか
ら、区分単位１１毎に複数枚の非晶質磁性合金薄帯１を
まとめて容易且つ確実に所定のずれ量δでずれを生じさ
せ薄帯１の先端を一定に揃えることができる。積層ブロ
ック８Ａ〜８Ｃにおける区分単位１１全体のすらしｔ　
Ｌ　１はδ（、−１）となる。これにより積層ブロック
８Ａ〜８Ｃの両端面を所定のずれ量をもった階段形に精
度良く形成することができる。なお各区分単位１１同士
をその側部に接着剤を塗布して相互に接着しても良い。

その後第５図で示すように積層ブロック８Ａ〜８Ｃを積
層する。この場合、巻鉄心の外周側に立置する長さの犬
なる積層ブロック８Ａを一番下側にし、内周側に位置す
る長さの小なる積層ブロック８Ｃを一番・上側に位置す
るようにして積層する。また各積層ブロック８Ａ〜８ｃ
をずらし量り、＝πＴ　／　Ｎすなわちπｎｔ、（但し
ｔは区分単位の厚さ）として長さ方向に各々ずらして積
層する。ここで積層ブロック８Ａの下側に巻鉄心の外周
面に当接する非磁性の補強板１４を、積層ブロック８Ｃ
の上側に巻鉄心の内周面に当接する非磁性の補強板１５
を各々重合し、積層ブロック８Ａ〜８Ｃおよび補強板１
４゜１５の中央部をクランプ板ｘ６．ｚ６と締付ボルト
１７とで締付ける。補強板１４．１５の長さけ巻鉄心の
上継鉄部を除いた鉄心周長とする。

次いで第６図および第７図で示すようにプレスの曲げ加
工により積層ブロック８Ａ〜８Ｃおよび補強板１４．１
５をＵ形状に成形する。Ｕ形状に成形された積層ブロッ
ク８Ａ〜８０群の底部は巻鉄心の下継鉄部となり、両側
の起立部は脚部と上けい鉄部の半分を形成することにな
る。なお、積層ブロック８八〜８０群をＵ形状に成形す
るためには、前記の方法に限らず、補強板１４　＊　１
５を予じめＵ形状に形成してその内部に積層ブロック８
Ａ〜８Ｃを通してＵ形状にするようにしても良い。

次にクランプ板１６．ｚσおよびボルト１７　　　　［
を取外し、その後第８図で示すようにＵ形状の積層ブロ
ック８Ａ〜８Ｃの両側起立部に巻線１１４、Ｉｌｌを上
側から嵌め込む。

次いで、第９図で示すようにＵ形状の積層ブロック８八
〜８０群の両側起立部における、巻線Ｚ８．１８から上
側に突出した部分、すなわち巻鉄心の上継鉄部となる部
分を、プレス曲げ加工により内側へ向けて直角に折曲げ
、両側起立部の先端における階段状をなす部分を互いに
突合せて接合して巻鉄心１９を形成する。この場合両側
起立部の先端、すなわち積層ブロック８Ａ〜８Ｃの両端
部は各区分単位１１毎に複数枚の非晶質磁性合金薄帯１
がまとまって正確に所定のずれ量δをもって階段状にず
れており且つ各薄帯１の先端が一定に揃っているので、
積層ブロック８Ａ〜８Ｃの両端部を突合せることにより
各区分単位１１が精度良く突合せることができ、各区分
単位ＩＺの突合せ部のギャップが非常に小さくなる。な
お第１０図に示すように各積層ブロック８Ａ〜８Ｃにお
ける区分単位１１の突合せ部の長さり、は（πｉ＋１）
ｘ（ｎ−１）となる。

ここで積層ブロック８Ａ〜８Ｃは各区分単位１１毎に複
数枚の非晶質磁性合金薄帯１をまとめて固着して構成し
であるので、積層ブロック８Ａ〜８Ｃの区分単位１１を
階段状にずらす工程、ｆＲ鳴ジブロック８Ａ〜８０ する工程およびＵ形状の積層ブロック８Ａ〜８Ｃの上部
を曲げて接合する工程を行なう場合に、非晶質磁性合金
薄帯１が１枚ずつ幅方向および長さ方向にずれることが
ない。

さらに形成した巻鉄心１９に対し高周波励磁法によ）歪
取り焼鈍を行ない、非晶質磁性合金薄帯ｌにその製造時
に生じた歪を除去して薄帯１の磁気特性を回復する。高
周波励磁による焼鈍は、巻鉄心１９に巻回したコイルに
励磁用高周波電流を流して巻鉄心１９を励磁し、この励
磁により巻鉄心１９に生ずる損失で鉄心自身を発熱昇温
させて焼鈍を行なう方法であり、巻鉄心１９に巻線１８
を組込んだ状態で巻線１８を損なうことなく巻鉄心１９
を均一に加熱することができる利点がある。このため高
周波励磁法により焼鈍を行なうことにより、焼鈍工程の
前において巻鉄心１９に巻線Ｚ８を組込む作業を行なう
ことができ、焼鈍工程後にこの焼鈍によ−り脆くなった
非晶質磁性合金薄帯１に対し外力を加えて変形させるこ
とがなくなる。巻鉄心組立後の歪取り焼鈍により巻鉄心
組立時に非晶質磁性合金薄帯１に生じた歪も同時に除去
できる。

なお、前述し九実施例では１個の巻回体を複数の積層ブ
ロックに区分する場合について説明したが、これに限ら
ず１個の巻回体を１組の積層ブロックとして形成し、複
数の巻回体を用いて複数の積層ブロックを形成するよう
にしても良く、また１組の積層ブロックで巻鉄心を構成
するようにしても良い。

〔発明の効果〕

以上説明したように本発明の静止誘導電器の製造方法に
よれば、非晶質磁性合金薄帯で構成される磁気特性に優
れた１ターンカツト形の巻鉄心を容易に製造することが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第１０図は本発明の製造方法の一実施例を
示すもので、第１図および第２図は積層ブロックを区分
単位に仕分けする状態を示す正面図および横断面図、第
３図は巻回体を切断し展開した状態を示す正面図、第４
図は環１偏ブロックを階段状にずらす工程を示す説明図
、第５図（ａ）は積層ブロック群を示す正面図および第
５図（ｂ）は積層ブロックの端部（第５図（ａ）　Ａ部
）を拡大して示す図、第６図および第７図はＵ形状に成
形した積層ブロック群を示す正面図および側面図、第８
図は積層ブロック群に巻鉄心を組込む工程を示す説明図
、第９図は積層ブロック群を折曲して巻鉄心を形成する
工程を示す説明図、第１０図は巻鉄心における積層ブロ
ックの突合せ部（第９図Ｂ部）を拡大して示す図、第１
１図ないし第１７図は従来の製造方法を示すもので、第
１１図は巻回体の形成工程を示す説明図、第１２図は巻
回体の切断工程を示す正　　　　゛□面図、第１３図お
よび第１４図は巻回体を展開した状態を示す正直図、第
１５図は非晶質磁性合金薄帯を階段状にずらす工程を示
す説明図、第１６図は積層ブロックを重ねた状態を示す
正面図、第１７図は積層ブロック群を矩形状に成形する
工程を示す説明図である。 １・・・非晶質磁性合金薄帯、３・・・巻回体、７・・
・治具、８Ａ〜８Ｃ・・・積層ブロック、１１・・・区
分単位、１８・・・巻線、１９・・・巻鉄心。 出願人代理人　弁理士　鈴　江　武　彦第１図　　　第
２図 第３図 第４図 第５図 第６図　　第７図 第１１図　　　第１２図 第１３図　　　第１４ＷＪ 第１５図 第１６図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 非晶質磁性合金薄帯を巻回して巻回体を形成し、この巻
   回体の一部を切断し展開して非晶質磁性合金薄帯を積層
   してなる複数の積層ブロックを形成する工程と、この工
   程で形成した積層ブロックの非晶質磁性合金薄帯を複数
   枚を単位として複数の単位に区分し、各区分単位の前記
   非晶質磁性合金薄帯を接着して固定する工程と、前記積
   層ブロックの各区分単位を長手方向に所定ピッチずつず
   らして積層ブロックの端面を階段状にする工程と、複数
   の前記積層ブロックを積層した状態でＵ形状に成形する
   工程と、このＵ形状の前記積層ブロック群に巻線を組込
   む工程と、Ｕ形状の前記積層ブロック群の両端部を内側
   に折曲して突合せる工程とを具備することを特徴とする
   静止誘導電器の製造方法。