JPS609808B2 - 電気湯沸器 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は有底筒状器内へ入れた水を加熱し、一定温度に
保温する電気傷沸器に関するもので、一般に使用される
主発熱体制御用の温度調節器が、故障して短絡しても再
使用可能な電気湯沸器を提供しようとするものである。

温度調節器はその製作途中での異物、たとえば金属粉等
の混入や、接点開閉時に発生するスパークにより接点が
高温度になり融着する等して接点が短絡し、その制御体
である主発熱体に連続通電となり、火災が発生したり、
器具が焼損して使用できなくなったりする欠点がある。
そのために従来は第５図に示すように、容器３１の下部
外周に主発熱体３２を巻きつけるとともに、その上部に
温度調節器３３を装着し、さらに容器底面には温度ヒュ
ーズ３４を装着し、これらを第６図に示すように直列接
続していた。つまり、温度調節器３３の短絡時には、容
器３１底面に設けた温度ヒューズ３４を熔断させて、主
発熱体３２へ通電を停止させようとするものであるが、
水を入れずに通電したとき、温度調節器３３が短絡する
と容器３１への熱伝導のみで温度ヒューズ３４に熱を伝
えなければならず、熱が伝わり１こくいために温度ヒュ
ーズ３４の漆断までに時間がかかり、器具の焼損等が起
こりやすかった。これに対し、容器３１を熱伝導性のよ
いアルミ等の材料で形成し、この欠点を補っていたが、
容器３１の内面は水と接し加熱されるので腐食、孔食が
起こりやすく市場でクレームとなることがあった。本発
明は腐食、孔食に強いステンレス等の熱伝導の悪い材料
で容器を形成し、温度調節器が退路しても確実に温度ヒ
ューズが溶断し、しかも温度ヒューズと温度調節器の部
品交換のみで再使用可能とするもので、以下、本発明の
実施例について第１図〜第４図を参照して説明する。

第１図〜第４図において、１はステンレス製の有底筒状
容器であり、底面の略中央には内方へ突出する第１凹部
ｌａと、この第１凹部ｌａに近接して第２凹部ｌｂを設
けている。

２は第１取付板で容器１の第１凹部ｌａの近傍に固着し
ている。

３は面状の主発熱体であり、容器１の下部外周に巻装し
てある。

４は補助発熱体であり、容器１の底面の第１凹部ｌａに
装着している。

５は第１ばねで第２取付板６に固着し、第２取付板６を
第１取付板２に螺着したとき、補助発熱体４を容器１底
面に押圧している。

第２取付板６の一部に舌片６ａを設け、前記第２凹部ｌ
ｂに装着した主温度調節器７を第２ばね８を介して押圧
している。９は温度ヒューズで上方より補助温度調節器
１０を重設し、第２取付板６に蝿着した第３はね１１に
より容器１の底面に押圧している。

１２は基板で、コンデンサー１３および抵抗ｉ４を装着
し「第２取付板６に螺着されている。

１５は遮熱板で主発熱体３の周囲に一定間隙をもって配
設されている。

１６は断熱材で容器１の外周上部に巻きつけられている
。

１７は容器の上部フランジを戦層する段部を有する注口
で、上蓋１８の一側を軸支して上蓋１８を回動可能に保
持している。

１９は中蓋で容器１の上部開口を覆い着脱可能に敦層さ
れている。

２０は容器１の底面と吐出口２３を連結する導管でＬ途
中に制御弁２１を有している。

２４はボデー、２５ははかまで、このはかま２５の下方
に裏板２７を装着しｔ第２取付板６と裏板２７間を金具
２６で連結している。

回路構成は第４図に示すように主発熱体３と主温度調節
器７を直列接続し、補助発熱体４と補助温度調節器１０
を直列接続して、これらを並列に接続してある。

この並列接続体は温度ヒューズ９を介して電源へ接続さ
れている。コンデンサー１３および抵抗１４は主温度調
節器７と並列に接続されている。次に、上記構成におけ
る動作を説明する。

通常は容器１内に水を入れて通電すると、主発熱体３お
よび補助発熱体４は通電加熱され「主温度調節器７、補
助温度調節器はそれぞれ動作温度に達すると主発熱体３
、補助発熱体４への通電を断つ。王温度調節器７が接点
間で短絡し、主発熱体３が連続通電となると、容器１内
の水が蒸発するまで加熱した後、水がなくなると、主発
熱体３からの熱伝導で温度ヒューズ９は動作温度に達し
熔断する。この場合、補助温度調節器１川ま動作温度に
達し、水が蒸発を続ける間には補助発熱体４が通電され
なくても、温度ヒューズ９は約１００ｑｏ（水の蒸発完
了時点）から上昇いまじめるので動作温度（約１７０ｏ
ｏ位）に達するまで長時間を必要としないので容器等は
再使用できる。また、容器１内に水を入れずに通電した
ときは、主発熱体３および補助発熱体４に同時に通電加
熱され、補助温度調節器１０が動作温度に達するまでは
、補助発熱体４が加熱するので、その近傍に取り付けた
温度ヒューズ９も補助発熱体４と主発熱体３によって加
熱され、補助温度調節器１０の動作後は主発熱体３の加
熱によって上昇する。

いずれにしても温度ヒューズ９は容器１内に水があって
もなくても、主温度調節器７が短絡している場合におい
て短時間でその動作温度に達するために、容器１等を焼
損することなく電源を断つことができる。以上のように
本発明によれば、主発熱体に直列接続された温度ヒュー
ズを補助発熱体の近傍に位置して容器の底面に押圧接触
させているため、容器の底面の温度を温度ヒューズに確
実に伝えることができ、したがって主温度調節器が故障
短絡した際にも短時間で確実に温度ヒュ−スを溶断させ
ることができ、その結果、容器の焼損を禾然に防止でき
、しかも容器が熱伝導性の悪い材料で構成されたもので
も効果的には変わらないので、ステンレス材料等の腐食
を強い材料を利用することができ、さらには主温度調節
器が故障短絡した場合でも、主温度調節器及び温度ヒュ
ーズの交換のみで器体が再使用できるというすぐれた効
果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す電気傷縦器の外観斜視
図、第２図は同断面図、第３図は同要部の分解斜視図、
第４図は同電気回路図、第５図は従来の電気傷沸器の一
部欠裁断面図、第６図は同電気回路図である。 １……容器、３…・・・主発熱体、４・・…・補助発熱
体、９…・・・温度ヒューズ。 第１図 第２図 第３図 第４図 第５図 第６図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 有底筒状の容器と、この容器の下部外周に巻装され
   、かつ主温度調節器に直列接続された主発熱体と、前記
   容器の底面に装着され、かつ補助温度調節器に直列接続
   された補助発熱体と、前記主発熱体に直列接続された温
   度ヒユーズとを備え、この温度ヒユーズを前記補助発熱
   体の近傍に位置して容器の底面に押圧接触させてなる電
   気湯沸器。