JPS6090703A - 化粧板の製法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 この発明は、内装建材の化粧材などとして用いられる人
工化粧単板の製法に関する。

〔背景技術〕

化粧板用の突き板として、人工化粧単板が用いられる。

この人工化粧単板は、普通、次のようにしてつくられる
。すなわち、ロータリスライスなどして得た単板を脱脂
、脱色したのち染色し、得られた染色単板を接着剤を介
して積層し、加圧成形して集成フリッチを得、これをス
ライスすることにより得られている。しかし、このよう
にして得られた人工化粧単板は、合板などに貼着し、化
粧板の突き板として用いたとき、合板表面色と人工化粧
単板の色が異なる場合は、人工化粧単板に合板の色写り
が発生し、化粧板の品質低下を招いていた。これを防止
するために、合板粘着用接着剤に酸化チタン、酸化亜鉛
などの隠蔽用顔料を添加して色写りの防止を行なってい
る。しかしながら、このような防止法を採用しても、い
まだ十分に満足できるものではなかった。すなわち、第
１図にみるように、台板ｌ上に塗布した接着剤２は、人
工化粧単板３内を矢印のように浸透するが、木目表現用
接着層４・・・の存在によって、その浸透が阻止される
ため、その陰部外５・・・にまでは浸透しなかった。こ
のため、接着剤が浸透している他の部分６・・・とは、
色調が異なった状態で表現されるという問題があったの
である。このような問題は、集成フリッチをスライスし
て得た人工化粧単板特有のものであり、特に、隠蔽用顔
料の添加が多くなるほど、色調差が顕著となる傾向を有
する。

また、第２図にみるように、前記人工化粧単板３表面に
強化処理（ＷＰＣ処理）′または強化シート貼り処理な
どを施して表面強化層７を形成するような場合にも、木
目表現用接着層４・・・の存在によって強化剤樹脂の浸
透が阻止され、他の部分６・・・の間に差異を生じる。

すなわち、樹脂の浸透が少ない歯部分５・・・は、透明
性が増大するようになるので、木目は太くみえ、鮮明性
および繊細性が低下するという問題を有していたのであ
る。

〔発明の目的〕

この発明は、このような事情に鑑みなされたもので、合
板表面色が異なっても色調に影響を受けず、かつ鮮明で
繊細な木目を表現することが可能な化粧板を得ることを
目的とする。

〔発明の開示」 発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討した。その
結果、この発明を完成するに至った。

この発明は、人工化粧単板を表面材とする化粧板を得る
方法であって、人工化粧単板と他の材料との接着に当り
、予め人工化粧単板側に隠蔽用顔料を含有する皮膜形成
溶液を塗布しておくことを特徴とする化粧板０ｌｉｔ法
をその要旨としている。

以下、これについてその実施例をあられす図面に基いて
詳細に説明する。

第３図は、この発明にかかる化粧板の製法の一例をあら
れす側面図である。先ず、人工化粧単板の裏面に、隠蔽
用顔料を含有した皮膜形成溶液を塗布する。これを乾燥
して第３図にみるように、人工化粧単板３の裏面に皮膜
８を形成させるのである。

隠蔽用顔料としては、酸化チタン、酸化亜鉛などが好ま
しく用いられる。

皮膜形成浴液としては、例えば、アクリル樹脂エマルジ
ョンの如き、隠蔽用顔料と相溶性が良く、かつ容易に皮
膜を形成するものが好ましい。しかし、これに限定され
るものではなく、アクリル樹脂などの皮膜形成剤を使用
しないで、例えば水溶性チタン顔料の量を多くすること
によって隠蔽用顔料自身で皮膜を形成させるようにして
もよい。

次に、合板１表面に接着剤２を塗布した上に、前記隠蔽
用顔料を含有した皮膜８が形成された人工化粧単板３を
矢印の如く貼着して化粧板９ａを形成する。化粧板９ａ
に対しては、この後研摩塗装などして製品仕上げを行な
う。

得られた化粧板９ａは、人工化粧単板３の裏面に隠蔽用
顔料を含有した皮１１８が形成されることによって、接
着剤２の人工化粧単板３内への浸透が防止されるように
なる。このため、人工化粧単板３と合板１表面色が異な
っても色写りすることがなく、しかも、歯部分５・・・
と他の部分６・・・の間には色調差が生じないようにな
るのである。

このだめ、合板接着剤には、隠蔽用顔料をはとんど添加
しなくてよい。

なお、前記皮膜形成浴液は、人工化粧単板の裏面のみで
なく、表面にも塗布してもよい。このような場合には、
人工化粧単板の膨潤収縮が少なくなり、合板貼りに発生
し易い単板割れを防止することができる。

第４図は、この発明にかかる化粧板の製法の他の一例を
あられす側面図である。この場合は、人工化粧単板に強
化層１指の含浸または強化シート貼りなどの表面強化層
を形成するために行なう強化処理前に、先ず前記隠蔽用
顔料を含有した皮膜形成溶液を塗布した後、乾燥する。

この結果、嬉４図にみるように、人工化粧単板３は、隠
蔽用顔料を含有した皮膜８によって被覆される。この後
、強化処理を施して表面強化層７を形成した後、接着剤
２が塗布された合板１表面に矢印の如く貼着して化粧板
９ｂを形成する。

得られた化粧板９ｂは、人工化粧単板３が隠蔽用顔料を
含有した皮膜８で被覆されることによって、強化処理剤
の人工化粧単板３内への浸透が防止されるようになる。

このため、歯部分５・・・と他の部分６・・・は、透明
度に差がなくなり、木目は鮮明性および繊細性にすぐれ
たものとなるのである。

また、人工化粧単板は、隠蔽用顔料の含浸によって単板
自身の緻密度が向上する。このだめ、従来緻密な木肌を
表現するには、使用する素材原木自身に緻密なものを必
要としだが、この発明によれば粗雑なものでも使用する
ことができるようになる。

以下に、実施例について述べる。

（実施例１） 酸化チタン１０部（重量基準、以下同じ）を含有したア
クリル樹脂５０係エマルジヨン水浴液ヲ、株制に表現さ
れた人工化粧単板の裏面に塗布し、次いで乾燥して皮膜
を形成した。この人工化粧単板を、接着剤が塗布された
濃茶色の合板上に貼着して化粧板を得た。合板と人工化
粧単板に色差があるにもかかわらず、得られた化粧板は
全く色調差が認められなかった。また、合板の色写りも
なく、すぐれた株制のものであった。

（実施例２） 酸化チタン１０部を含有したアクリル樹脂２５チエマル
ジヨン水浴液を、株制に表現された人工化粧単板に塗布
し、次いで乾燥して皮膜を形成した。さらにこの皮膜上
に、ポリビニルアルコールにジアリルフタレートｗ脂を
含浸させた強化シートを、温度１３５℃、圧力フ　ｋｇ
／ｄ　、時間３分という条件で熱圧着した。その後、接
着剤が塗布された台板上に貼着した。得られた化粧板は
、木肌が緻密であり、かつ木目が鮮明で繊細な種間表現
であった。

（比較例１） 酸化チタンを含有した接着剤を塗布した濃茶色の合板上
に、株制に表現された人工化粧単板を貼着し、化粧板を
得た。得られた化粧板は、陰部分と他の部分において色
調差が認められた。

（比較例２） 実施例２において、人工化粧単板に酸化チタン含有アク
リル樹脂エマルジョン水浴液の塗布を行なわなかった以
外は、実施例２と同様にして行なった。得られた化粧板
は、木目が不鮮明で太くなり、唐松間となった。

〔発明の効果〕

この発明にかかる化粧板の製法は、人工化粧単板と合板
または表面強化層との接着に当り、予め人工化粧単板側
に隠蔽用顔料を含有する皮膜形成溶液を塗布して皮膜を
形成させているので、接着剤が人工化粧単板に浸透する
ことがない。このため、人工化粧単板と合板の色が異な
って本色写りすることがなく、かつ化粧板表面には色調
差が全く生しない。また、人工化粧単板の表面に強化層
を形成するような場合でも、強化剤が人工化粧単板内へ
浸透しないので、化粧板は鮮明で繊細な木目を表現する
ことができる。

４４、図面の簡単な説明 第１図は従来の化粧板の製法の一例をあられす側面図、
第２図は従来の化粧板の製法の他の一例をあられす側面
図、４）［３図はこの発明にかかる化粧板の１１１決の
一例をあられす側断面図、第４図はこの発明にかかる化
粧板のａ法の他の一例をあられす側面図である。

１・・・台板　２・・・接着剤　３・・・人工化粧単板
　４・・・木目表現用接着層　５・・・陰部分　６・・
・他の部分　７・・・表面強化層　８・・・昆蔽用顔料
を含有した皮膜　９ａ、９ｂ・・・化粧板代理人　弁理
士　松　本　武　彦

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 （１）　人工化粧単板を表面材とする化粧板を得る方法
   であって、人工化粧単板と他の材料との接着に当り、予
   め人工化粧単板側に隠蔽用顔料を含有する皮膜形成溶液
   を塗布しておくことを特徴とする化粧板の製法。 ０）他の材料が合板である特許請求の範囲第１項記載の
   化粧板の製法。 （３）他の材料が人工化粧単板表面に重ね合わされる表
   面強化層である特許請求の範囲第１項記載の化粧板の製
   法。