JPS607236Y2 - キヤブオ−バ−型自動車のリヤシ−ト格納構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、キャブオーバ−型自動車のりャシート格納
構造に関するものである。

一般に、キャブオーバ−型自動車は、第１図に示す如く
、車体１前部のフロントシート２の下部および後部にわ
たり、エンジン３を格納するエンジン室４を形威し、該
フロントシート２後部のフロアを上方に突出して格納台
５を形威し、該格納台５の下部をエンジン室４の一部と
している。

ところで、従来から実用化されているキャブオーバ−型
自動車のりャシート格納構造は、同図に示す如く、リヤ
シート６の使用位置Ｉから、シートバック７をシートク
ッション８に前倒して後脚９をたたむと共に、前脚１０
のフロアヒンジ部１１を回動支点として、上記格納台５
後方の格納位置■に格納している。

（実開昭５３−１４５６２８号公報参照）シ、かしなが
ら、上記格納構造とすると、前脚１０が格納台５後方の
少し離れたフロアから上方に突出して、格納台５の後方
にデッドスペースｄが生じ、荷物室１２の有効長さが短
かくなり、かつ、リヤシート横のスライドドア（図示せ
ず）からの乗降の障害となる欠点がある。

上記欠点をなくし、プツトスペースｄをなくすためには
、同図中に鎖線で示す如く、前脚１０を前方へスライド
させるとよいが、その場合、前脚１０が格納台１０上に
位置して折りたたんだリヤシート６がフロントシート２
の位置まで前進してしまう問題がある。

このような問題を解決するため、前脚１０の直線部１０
ａと曲折部１０ｂとを別部材としてヒンジＨで枢着腰囲
折部１０ｂを折り曲げるように構威したものも提案され
ているが、ヒンジの取付筒数が増えスライド機構を設け
ることと併せて、構造が複雑になり、かつ、前脚の剛性
が低下する問題がある。

この考案は、上記した問題に鑑みてなされたものであり
、リヤシートの前脚をヒンジを介して２部材で構成せず
に１部材で構威し、かつ、該前脚をスライドさせること
なく、前脚を格納台の後方に突出させない状態で、リヤ
シートを格納台上にスムーズに格納できるようにしたキ
ャブオーバ−型自動車のリヤシート格納構造を提供する
ものである。

以下、この考案を第２図以下に示す実施例により詳細に
説明する。

図示の如く、リヤシート６は、シートクッション８とシ
ートパック７をヒンジ部材（図示せず）で枢着して、シ
ートバック７をシートクッション８側へ平面的にたため
るようにしている。

シートクッション８の下部後方には後脚９をヒンジ部１
５で枢着して内向きにたためるように取り付けている。

シートクッション８の下部前方の両側に取り付ける左右
一対の前脚１６は、図示の如く、直線部１６ａより上方
へく字状に折り曲る曲折部１６ｂを有する形状であり、
曲折部１６ｂの上端部をシートクッション８の下部前方
にヒンジ１７で枢着している。

該前脚１６に対して、シートクッション８は図中矢印で
示す時計方向に回動し、折りたたんでシートバック７と
共に左右の前脚１６の間を通って、１８０度回動可能に
枢着している。

よって、シートクッション８及びシートバック７の巾Ｉ
□は前脚１６間の巾１□より小さく （１１＜ｌ。

）設定している。

前脚１６の直線部１６ａの先端は、格納台５の後の荷台
フロア１８の前端部にヒンジ部１９で枢着し、前方へ９
０度回動可能に取り付けている。

該前脚１６は、リヤシート使用時、曲折部１６ｂまでの
直線部１６ａが荷台フロア１８に当接しいる。

尚、上記格納台５は、第１図に示す従来例と同様に、フ
ロアシート２の後方のフロアを突出して形成しており、
かつ、上記フロアシート２は、そのシートクッション２
ａをシートバック２ｂをヒンジで枢着し、シートバック
２ｂを前方に倒して折りたためる構成としている。

上記のように構成したりャシート格納構造において、使
用位置Ｉからリヤシート６を格納するには、まず、シー
トバック７をシートクッション８に前倒して折りたたむ
とともに、後脚９をシートクッション８の下面に当接す
るまで回動し内向きにたたむ。

ついで、前脚１６を前方へ９０度回動し、直線部１６ａ
を格納台５の垂直後端面に沿わせると共に曲折部１６ｂ
を格納台５の上方へ移動し、図中鎖線で示す位置へ移動
させる。

該前脚１６の回動前に、フロントシート２のシートバッ
ク２ｂを前倒しにしておく。

前脚１６の９０度回転により、リヤシート６は図中鎖線
で示すフロントシート２のシートパック位置に、一旦、
移動させる。

ついで、リヤシート６のシートクッション８を図中矢印
で示す如く、１８０度回転し、フロントシート２の後方
の格納台５後力の格納位置Ｈに格納する。

尚、前脚１６の回動時に同時に、シートクッション８を
１８０度回動させると、フロントシート２のシートバッ
ク２ｂを倒す必要はない。

以上の説明より明らかなように、この考案は、フロント
シート後部に格納台を形成したキャブオーバ−型自動車
において、リヤシートのシートクッションを前脚に対し
て１８０度回動自在に枢着し、格納台上に前倒した左右
前脚の間にたたみ込んだシートバックと共に移動させる
ことにより、リヤシートを格納台の後方上部に格納する
ことができ、荷物室側への前脚の飛び出し部分がなくな
るため乗降時の危険がなくなり、かつ、荷物室の有効長
さも長くすることができる。

また、この考案によれば、前脚のスライド機構を必要と
せず、かつ、前脚を２部材に分けてヒンジで枢着してい
ないため、ヒンジの取付個数が１ケ減少するため、構造
が極めて簡単となり、かつ、前脚が一部材で構成されそ
の一端がフロアにヒンジで枢着されるため剛性が大きく
なる等の種々の利点を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のリヤシート格納構造を示す側面図、第２
図はこの考案に係るリヤシート格納構造を示す側面図、
第３図はリヤシートの斜視図である。 ２・・・・・・フロントシート、５・・・・・・格納台
、６・・・・・・リヤシート、７・・・・・・シートバ
ック、８・・・・・・シートクッション、９・・・・・
・後脚、１６・・・・・・前脚、１５゜１７．１９・・
・・・・ヒンジ部、１８・・・・・・荷台フロア。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 フロントシート後部のフロアを上方に突出してリヤシー
   ト格納台を形威したキャブオーバ−型自動車において、 リヤシートのシートバックはシートクッションに枢着さ
   れていて、該シートクッションの下部後方に後脚が枢着
   されていて、直線部よりく字状に上方に折曲げられた曲
   折部を有する前脚は、その曲折部側上端面がシートクッ
   ションの下部前方に枢着されていてシートクッションを
   １８０度回動可能に支持していて、前脚の直線部側前端
   部は格納台の後の荷台フロア前端部に枢着され、リヤシ
   ート使用時は上記前脚を曲折部までフロアに当接する一
   方、リヤシート格納時は、シートバックを前倒し、後脚
   をシートクッション下部に当接するまで回動し、後脚を
   ９０度回動すると共にシートクッションをシートバック
   と共に１８０度回動して格納台上にリヤシートを格納す
   るようにしたことを特徴とするキャブオーバ−型自動車
   のりャシート格納装置。