JPS605Y2 - 中皿を交換自在としたコンパクト容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はアイシャドウ、ブラツシャーなどの化粧料を充
顛した中皿を容器本体の凹所内に交換自在に収容してな
るコンパクト容器に関するものである。

従来、この種のコンパクト容器では中皿の外側底面に両
面接着テープを取付けて、このテープを介して中皿を容
器本体の凹所内に接着し、中皿を交換する時には容器本
体の底部に貫通形成された小孔に下方からピンを差込ん
で中皿を押上げるようにして上記接着を剥いでいた。

しかし、このようなコンパクト容器では中皿の着脱が面
倒であるだけでなく、中皿の着脱を繰返すうちに接着テ
ープの接着力が底下し、容器本体から中皿が不用意に脱
落する恐れがあった。

本考案は上記のような問題点に着目してなされたもので
、その目的は極めて簡単なワンタッチ操作で中皿を着脱
することのできるコンパクト容器を提供するにある。

以下に本考案の好適な実施例について添附図面を参照に
して詳述する。

図示したコンパクト容器は容器本体１と蓋体２とからな
り、両者はその後端部に於て相互に開閉自在に枢着され
ている。

蓋体２はその内面に鏡３を添着してなり、その前端縁に
は第１の係合突片４を有する爪部片５が一体的に垂下形
成されている。

この爪部片５に対応する容器本体１の前端縁部には断面
Ｕ字形のブツシュピース６が摺動自在に配設され、この
ブツシュピース６の奥面にハ第２の係合突片７が一体的
に形成されている。

このブツシュピース６は第１の弾性部材即ちコイルスプ
リング８によって前方へ付勢されており、蓋体２を閉じ
るとその爪部片５がブツシュピース６のＵ字形溝内に入
り第１の係合突片４が第２の係合突片７と１パチンヨと
いう音とともに係合して閉止する。

本考案によると、容器本体１に形成された凹所内に２種
類の３個の中皿９，１０，１１が収容され、中皿９は化
粧用筆等を収納するための中皿（以下第１の中皿と称す
）で、他の中皿１０，１１は異種或いは異色の化粧料を
収納するための中皿（以下第２の中皿と称す）である。

第１の中皿９は通常交換不要であるため、その外側壁に
水平突条１２を形成し、これを凹所の側壁に形成された
溝１３内に上方から強制的に押込んで嵌合させて、水平
方向には摺動自在であるが分離不能としておく。

このように第１の中皿９を設置する際に、この中皿９と
ブツシュピース６との間に前記スプリング８を介装させ
、このスプリング８によって中皿９を後方に押圧し容器
本体１の底面から突出させたストッパー１４に当接させ
る。

第２の中皿１０．１１はその前後縁に水平段部１０ａ−
１０ｂ、１１ａ−１１ｂを有腰前方の水平段部１０ａ、
ｌｌａがスプリング８によって後方に付勢されている第
１の中皿９の鍔部９ａ下面に係合し、後方の水平段部１
０ｂ、ｌｌｂが容器本体１の後端縁１ａ下面に係合して
容器本体１の凹所内に収容されてなる。

更に、本考案では第２の中皿１０，１１の下面に第２の
弾性部材、即ち板ばね１５が配設され、この板ばね１５
は第２の中皿１０，１１を常時上方に付勢している。

上記のような構成からなるコンパクト容器では、常時に
おいて第２の中皿１ｏ、ｉｉは第１の中皿９の鍔部９ａ
と容器本体１の後端縁１ａとによって挟持されて水平状
態に保持されている。

蓋体２を開けてから、第４図に矢印で示すように、第１
の中皿９を水平方向前方に押圧してやると、その鍔部９
ａが第２の中皿１０，１１の前方段部１０ａ、ｌｌａか
ら分離するため第２の中皿１０．１１は板ばね１５によ
って上方に跳ね上げられて浮上するのでこれを容易に取
り外すことができる。

これら第２の中皿１０．１１を新たなものと取換えて再
び容器本体１の凹所内に設置するには、その後方段部１
０ｂ、ｌｌｂを容器本体１の後端縁１ａの下面に係合し
てから、第１の中皿９を前方に摺動させながら、その前
端部を下方に押圧してやればよい。

この際、第２の中皿１０，１１の前後底面角部にテーパ
ー面１０ｃ、１１ｃを形成しておけば、第２の中皿１０
，１１を水平にして上方から押込むことによて第１の中
皿９はこのテーパー面１０ｃで前方に押圧されて摺動す
るから、第２の中皿１０，１１は第１の中皿９と容器本
体１の後端縁１ａとの間に滑り込むように入って段部１
０ａ−１０ｂ、１ｌａ−ｆｉｂがこれらによって係止さ
れる。

以上のように本考案のコンパクト容器では第１の中皿９
を第１の弾性部材８に抗して水平移動するワンタッチ操
作によって第２の中皿ｉ０，１１が第２の弾性部材１５
によって自動的に浮上せられるため第２の中皿１０，１
１の取換えが極めて簡単となる。

また、新たな第２の中皿１０．１１を再び容器本体１の
凹所内に設置するには、第１の中皿９を第１の弾性部材
８に抗して摺動させながら第２の中皿１０，１１を凹所
内に嵌合するだけで良く、第２の中皿の着脱が極めて簡
便なものとなる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るコンパクト容器の分解斜視図、第
２図は第１図の各部を組立てた状態の斜視図、第３図は
蓋体を閉止した位置における断面図、第４図は中皿の解
放操作を示す断面図である。 １・・・・・・容器本体、２・・・・・・蓋体、６・・
・・・・ブツシュピース、９・・・・・・第１の中皿、
１０，１１・・・・・・第２の中皿、１０ａ−１０ｂ、
１１ａ−１１ｂ＝水平段部、１５・・・・・・板ばね。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）容器本体に形成した凹所内に少なくとも、２個の
   中皿を収容し、第１の中皿の側部には、第１の弾性部材
   を配設して水平方向に弾性移動可能とし、第２の中皿の
   底部には第２の弾性部材を配設して上方に移動可能とし
   、常時は該第２の中皿は該第１の中皿と該容器本体の縁
   部間に挟持されて水平状態を維持しており、該第１の中
   皿を該第１の弾性部材に抗して押圧移動することによっ
   て該第２の中皿に対する上記挟持が解かれて該第２の中
   皿が該第２の弾性部材によって上方に移動せられてなる
   ことを特徴とする中皿を交換自在としたコンパクト容器
   。
2. （２） 前記第２の中皿はその前後縁に水平段部を有
   し、この一方の水平段部が前記第１の中皿の鍔部下面に
   係合し、他方の水平段部が前記容器本体の縁部下面に係
   合して前記水平状態を維持してなることを特徴とする実
   用新案登録請求の範囲第（１）項記載の中皿を交換自在
   としたコンパクト容器。