JPS605933Y2

JPS605933Y2 - 金属板の給送装置

Info

Publication number: JPS605933Y2
Application number: JP17170778U
Authority: JP
Inventors: 三次郎渡辺; 克弘松平; 三千男乾
Original assignee: スズキ株式会社
Priority date: 1978-12-14
Filing date: 1978-12-14
Publication date: 1985-02-25
Also published as: JPS5588333U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、薄鋼板等の金属板をプレス等に能率良く給送
できるようにした装置に関する。

従来、金属板の給送装置としては、第１，２図に示すよ
うに、ディスタツクフィーダ１が用いられている。

これは、所定の台２上に積み重ねられた金属板３を上か
ら１枚ずつ取出し、次の位置決め台４上で金属板の位置
調整を行ない、次いでプレスの型５に送るものである。

ディスタツクフィーダ１は、金属板３を持上げるために
レール６を走行する電磁石または真空カップ７を有し１
、或いはこれらの代りに金属板の端部をくわえる複数個
の挟持方式の支持具（以下ジョーという）を具えている
。

しかし、この装置では、位置決め台４から型５に送るま
での間に金属板（とくに大寸法薄鋼板）が自重によって
複雑に撓むのを避ける必要がある。

このため、予め撓み量を予測して真空カップもしくは電
磁石の数および吸着位置を考慮し、或いはジョーの本数
の増減等を検討して配置しなければならないと云う問題
があった。

また、金属板を持上げる代りに、特殊な平滑面上を滑ら
せて給送するように、位置決め台から送り方向に対して
押し出すようにした装置もある。

しかし、この場合は金属板が金型に激突するのを防ぐた
め、複雑な案内手段を必要とする。

以上の何れの問題も、大寸法で金属板を取扱うときに特
に顕著であり、そのため、装置の調整作業並びに段取に
多くの時間を必要としていた。

本考案は、調整作業等に手間がかからず、位置決め台か
ら型までの金属板の送りを確実に行ない得る簡易な給送
装置を提供することを目的とする。

本考案の要旨は、金属板を載置する位置決め台と、上記
位置決め台に載置された金属板をその中央部を通る直線
に沿って隆起させて湾曲部を形成するためのデフレクタ
と、上記金属板を、上記湾曲部の両端部を支持する支持
体と、上記金属板の四隅を支持する受板とで持ち上げて
所定の場所へ搬送する搬送装置と、をそれぞれ具備して
なる金属板の給送装置にある。

本考案の装置は、薄くて大寸法の鋼板（このような鋼板
は紙のように柔軟な性質を示す）であっても、その略中
央を通る線の両端で支持すると、鋼板はその線を頂部と
して両側に湾曲腰容易かつ確実に保持されると云う性質
を利用したものである。

以下、第３，４図に示す実施例により本考案を詳細に説
明する。

第３図において本装置は、薄鋼板等の金属板１０を載置
する位置決め台１１を具備している。

位置決め台１１は中央に矩形の孔１２を有し、この中に
金属板１０を押し上げるデフレクタ１３が挿入されてい
る。

デフレクタ１３はほぼ蒲鉾形であって、下面に装着した
所望数の流体シリンダ１４により上下動される。

そして、上方に移動されたときに金属板１０の中央を隆
起させ、その陵線が給送方向Ｆに対して直角の方向にな
るように、それを波状に湾曲させる。

なお、金属板１０の給送方向Ｆは必ずしも金属板１０の
湾曲部の長手方向と直角である必要はない。

すなわち、金属板１０の給送方向Ｆは次に述べる搬送装
置１５．１６がプレスの型等の邪魔にならない方向であ
ればよく、搬送装置１５．１６の構造によっては、金属
板１０の給送方向Ｆを、金属板１０の湾曲部の長手方向
と同方向とすることも可能である。

位置決め台１１の両側には、金属板１０をプレスの型等
に送るための一対の搬送装置１５．１６が設けられてい
る。

これらは、例えば図示しないレールを走行し、且つ矢印
のように左右上下に移動する。

各搬送装置１５．１６は、金属板の湾曲した縁部１７，
１Ｂの頂部を支持する支持体１９．２０を具え、さらに
縁部１７，１８の両端２１，２２．２３．２４を載置す
る受板２５．２６．２７．２８を夫々具えている。

これらの受板は、支持体１９．２０で金属板の中央を支
持した場合に、金属板１０の両側が必要以上の垂れ下が
りを防止する。

上記各支持体１９．２０は、第３図の実施例では、金属
板１０を把握するジョーとして構成されている。

しかし、第４図に示すように各受板２５．２６，２７，
２Ｂにストッパ２９．３０．３１．３２を設けて金
属板１０が滑り落ちるのを防ぐようにすると、支持体１
９．２０として、上記ジョーに代えて単純な短杆状の支
持部材を用いることができる。

本装置により金属板の給送を行なうには、まず位置決め
台１１上に一枚の金属板１０を載置し、それをデフレク
タ１３によって隆起させる。

その状態で、搬送装置１５．１６により両側から支持し
、位置決め台から持上げてプレス等の型に移送する。

このとき、前記したように、金属板１０は搬送装置１５
．１６の支持体１９．２０および受板２５〜２８によっ
て支持され、湾曲状態を保持したまま、変形するような
ことがなく移送される。

以上のように、本考案装置は、柔軟な薄板のもつ性質を
巧みに利用し、金属板の湾曲部の両端部および金属板の
四隅を支持するだけで支持、移送することができ、その
構造を簡易なものと腰従来のように複雑で困難な調整作
業を必要としない利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来の金属板給送装置を示す概略正面図、第
２図は第１図の平面図、第３図は本考案給送装置の一実
施例の概要を示す斜視図、第４図は本考案の他の実施例
を示す概略斜視図である。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

（１）金属板を載置する位置決め台と、上記位置決め台
に載置された金属板をその中央部を通る直線に沿って隆
起させて湾曲部を形成するためのデフレクタと、上記金
属板を、上記湾曲部の両端部を支持する支持体と、上記
金属板の四隅を支持する受板とで持上げて所定の場所へ
搬送する搬送装置と、をそれぞれ具備してなる金属板の
給送装置。
（２）支持体が、金属板の湾曲部の両端部を把握するジ
ョーで構成されてなる実用新案登録請求の範囲第１項記
載の金属板の給送装置。
（３）支持体が、短杆状の支持部材で構成されるととも
に、受板が、金属板の横ずれを規制するストッパを有す
る受板で構成されてなる実用新案登録請求の範囲第１項
記載の金属板の給送装置。