JPS6058211B2 - β−フェニルエチルアルコ−ルの精製方法 - Google Patents

β−フェニルエチルアルコ−ルの精製方法

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JPS6058211B2
JPS6058211B2 JP8972380A JP8972380A JPS6058211B2 JP S6058211 B2 JPS6058211 B2 JP S6058211B2 JP 8972380 A JP8972380 A JP 8972380A JP 8972380 A JP8972380 A JP 8972380A JP S6058211 B2 JPS6058211 B2 JP S6058211B2
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phenylethyl alcohol
distillation
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alcohol
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昌宏 碓氷
保彦 東尾
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はβ−フェニルエチルアルコールの精製方法に関
し、詳しくは香料用のすぐれた香気を有する高純度β−
フェニルエチルアルコールを得るための精製方法に関す
るものである。
β−フェニルエチルアルコールはバラ系香料として洗浄
剤、化粧品等に広く使用されている価値ある物質であり
、その使用に際しては高純度でか一つ香気のすぐれた製
品が要求される。
一般に香料成分は本来の香気に影響を及ぼす不純物が微
量でも存在すると製品価値が著しく減少するので、その
精製法には特に注意が払われている。
これまでに報告されているβ−フェニルエチルアルコー
ルの精製方法としては、β−フェニルエチルアルコール
をホウ酸または有機酸エステルに誘導して精製する方法
、不純物をシリカゲルに吸着させて精製する方法、高段
数の精留塔を用いて精製する方法などがある。しかしな
がら、これらの方法にはそれぞれ欠点があり、工業的手
法と・しては問題点を有している。すなわち、エステル
化法ではβ−フェニルエチルアルコールのエステル化工
程およびエステルからβ−フェニルエチルアルコールを
遊離させる加水分解工程が必要であり、さらに酸を循環
使用しなければならないなど経済的に不利てある。不純
物を吸着させる方法では精製効果が小さく、さらにシリ
カゲルを再生して使用する点にも問題がある。蒸留法で
は高段数の精留塔を用いても沸点が近似する成分や共沸
成分が存在すると満足できる品質のβ−フェニルエチル
アルコールを得ることは困難である。そこで本発明者ら
は何ら複雑な装置、操作を必要とすることなく、選択的
かつ効率よくβ−フェニルエチルアルコールを分離取得
する方法について鋭意検討を行つた結果、本発明に至つ
たものである。
すなわち本発明の目的は粗製β−フェニルエチルアルコ
ールから異臭成分を選択的に分離除去するために複雑な
装置、操作を要することなく単純な操作だけで効率的に
優れた品質のβ−フェニルエチルアルコールを分離取得
することにある。そして本発明によれはこの目的は粗製
β−フェニルエチルアルコールを特定の溶媒を選択溶媒
として用いる共沸蒸留に処することによつて達成される
。すなわち粗製β−フェニルエチルアルコールを水また
は水と二価アルコールもしくは二価アルコールモノアル
キルエーテルとの混合液を選択溶媒として共沸蒸留する
ことによつて達成されるものてある。本発明において共
沸溶媒として用いることのできる二価アルコールまたは
二価アルコールのモノアルキルエーテルとしては、たと
えば1・2−エタンジオール、1●2−プロパンジオー
ル、1●3−プロパンジオール、13−ブタンジオール
、2・3−ブタンジオール、2−ヒドロキシエチルメチ
ルエーテル、2−ヒドロキシエチルエチルエーテル、2
−ヒドロキシエチルプロピルエーテル、2−ヒドロキシ
エチルイソプロピルエーテル、2−ヒドロキシエチルブ
チルエーテル、2−ヒドロキシエチルイソブチルエーテ
ル、1●2−プロパンジオールー1−メチルエーテル、
1●2ープロパンジオールー2−エチルエーテル、1●
2−プロパンジオールー1−エチルエーテル、1●3−
プロパンジオールモノメチルエーテル、1●3−プロパ
ンジオールモノエチルエーテル、1●3−ブタンジオー
ルー1−メチルエーテルおよび2●3−ブタンジオール
モノエチルエーテルなどがあげられる。
これらの溶媒と水との混合比は任意の割合で選定するこ
とができる。
そしてこれらの混合溶媒の使用量は特に限定されていな
いが、粗製β−フェニルエチルアルコール1重量部に対
して0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜5重量部
用いるのが良い。本発明の共沸操作に使用される水また
は水と二価アルコールもしくは二価アルコールモノアル
キルエーテルとの混合液は、β−フェニルエチルアルコ
ールの分離精製に特にすぐれた選択性を有しており、た
とえば単なる精留操作では高段数を有する精留塔を用い
ても分離不可能てあつた異臭成分でも本発明の操作を行
うことによつて分離精製が可能となる。
次に本発明を具体的に説明する。
共沸蒸留装置としては、第1図記載のものが使用され得
る。
第1図にもとついて説明すると共沸蒸留装置の共沸蒸留
塔3に粗製β−フェニルエチルアルコールを蒸留塔3の
中段に設けられた供給管1を通して供給する。
一方、溶媒てある水または水と二価アルコールもしくは
二価アルコールモノアルキルエーテルの混合液は、供給
管1より下部に設けられている供給管2より供給する。
粗製β−フェニルエチルアルコールおよび溶媒は、いず
れも連続的に供給される。蒸留塔3において共沸蒸留が
行われ、塔頂の留出管4より揮発性の高い共沸溶媒と異
臭を有する不純物が留出する。
蒸留塔3の塔底よりβ−フェニルエチルアルコールを抜
出管5を通して取り出す。ついで精留塔6の中段に供給
し、塔頂の留出管7より精製β−フェニルエチルアルコ
ールを取り出す。共沸蒸留塔3および精留塔6の操作条
件は特に制限がなく、通常の蒸留条件が採用され得る。
すなわち、たとえば減圧下で温度50〜200℃還流比
0.1〜50の範囲で蒸留が行われる。共沸蒸留塔3の
粗製β−フェニルエチルアルコールおよび溶媒である水
または水と二価アルコールもしくは二価アルコールモノ
アルキルエーテルの混合液の供給位置ならびに精留塔6
のβ−フェニルエチルアルコールの供給位置は必要に応
じて任意に調整される。
共沸溶媒は粗製β−フェニルエチルアルコールと混合し
て供給管1より蒸留装置に供給することもできる。以上
の説明では粗製β−フェニルエチルアルコールの連続的
処理法を例示したが、回分的処理法においても本発明を
有効に適用することができる。
なお、本発明による精製方法は単独で適用してもよいが
必要に応じて他の精製方法と組み合せて適用することも
できる。
他の精製方法としては、たとえばエステル化法、シリカ
ゲル吸着法、精留法、酸処理法、アルカリ処理法などが
あげられる。本発明に用いられる粗製β−フェニルエチ
ルアルコールとは、いかなる製造法で作られたものでも
よく、特にその製造法については限定されない。
たとえば酸化スチレンの水素還元による方法、ベンゼン
と酸化エチレンとの反応による方法、フェニル酢酸の水
素還元による方法および芳香族炭化水素化合物の酸化反
応で生成したものでもよい。本発明によつて得られるβ
−フェニルエチルアルコールは、不快な臭気を有するこ
ともなく香料用に充分満足できる品質のものである。
実施例1 第1図に記載の形式で連続共沸蒸留を行つた。
共沸蒸留塔3は5椴、精留塔6は1鍛の塔を用い、とも
に1007077!Hgの減圧で運転を行つた。共沸蒸
留塔3の塔頂より数えて2鍛目に設けられた供給管1よ
り不純物6.5Wt%を含み、異臭を有する粗製β−フ
ェニルエチルアルコールを1時間当り1印部の速度で、
一方選択溶媒である1・2−プロパンジオールと水の混
合物(重量比1:1)は塔頂より数えて40段目に設け
られた供給管2より、1時間当り3(1)部の速度で連
続的に供給する。このとき異臭成分は塔頂の留出管4を
通して、1・2−プロパンジオールおよび水と共に1時
間当り314部の速度て留出した。一方、塔底の抜出管
5を通して取り出されるβ−フェニルエチルアルコール
を精留塔6の塔頂から8段目に供給したところ、塔頂の
留出管7を通して精製β−フェニルエチルアルコールが
1時間当り13?の速度で留出した。このようにして得
られた精製βーフェニルエチルアルコールは不快な臭気
もなく、香料用途に適した品質(純度99.9%)のも
のであつた。比較例1 実施例1と同じ装置を用いて蒸留を行つた。
蒸留塔3の塔頂より数えて20段目に設けられた供給管
1より、不純物6.5Wt%を含み異臭を有する粗製β
−フェニルエチルアルコールを1時間当り15〔Vの速
度て供給する。塔頂の留出管4を通して1時間当(月4
部の速度て留出液を取り出す。一方、塔底の抜出管5を
通して取り出される液を精留塔6の塔頂から8段目に供
給したところ、塔頂の留出管7を通してβ−フェニルエ
チルアルコールが1時間当り131部の速度で留出した
。このようにして得られたβ−フェニルエチルアルコー
ルは異臭が残つており、香料用に適する品質のものでは
なかつた。実施例2実施例1と同じ装置を用いて蒸留を
行つた。
蒸留塔3の塔頂より数えて2敢目に設けられた供給管1
より、不純物3.5Wt%を含み、異臭を有する粗製β
−フェニルエチルアルコールを1時間当り1印部の速度
で、一方選択溶媒である水は塔頂より数えて4@目に設
け、られた供給管2より、1時間当り3(4)部の速度
で連続的に供給する。塔頂の留出管4を通して1時間当
り315部の速度で留出液を取り出す。一方、塔底の抜
出管5を通して取り出される液を精留塔6の塔頂から8
段目に供給したところ、塔頂の留出管7を通してβ−フ
ェニルエチルアルコールが1時間当り1(9)部の速度
で留出した。
このようにして得られた精製β−フェニルエチルアルコ
ールは不快な臭気もなく、香料用途に適した品質(純度
99.8%)のものであつた。実施例3 実施例1と同じ装置を用いて蒸留を行つた。
蒸留塔3の塔頂より数えて20段目に設けられた供給管
1より、不純物3.5Wt%を含み、異臭を有する粗製
β−フェニルエチルアルコールを1時間当り15?の速
度で、一方選択溶媒であるエチレングリコールモノメチ
ルエーテルと水の混合物(重量比2:1)は塔頂より数
えて40段目に設けられた供給管2より1時間当り3叩
部の速度て連続的に供給する。塔頂の留出管4を通して
1時間当り318部の速度て留出液を取り出す。一方、
塔底の・抜出管5を通して取り出される液を精留塔6の
塔頂から8段目に供給したところ、塔頂の留出管7を通
してβ−フェニルエチルアルコールが1時間当り127
gの速度で留出した。このようにして得られた精製β−
フェニルエチルアルコールは不快な臭気もなく、香料用
途に適した品質(純度99.8%)のものであつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のβ−フェニルエチルアルコールを精製
するための一実施形態を示すものであ・り、図中1は原
料供給管、2は溶媒供給管、3は共沸蒸留塔、4は留出
管、5は抜出管、6は精留塔、7は留出管を示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 粗製β−フェニルエチルアルコールを精製するにあ
    たり、下記の( I )、(II)または(III)から選ばれ
    る溶媒を選択溶媒として共沸蒸留に処することを特徴と
    するβ−フェニルエチルアルコールの精製方法。 ( I )水 (II)水と1・2−エタンジオール、1・2−プロパン
    ジオールまたは1・3−プロパンジオールの混合液(I
    II)水と1・2−エタンジオールモノメチルエーテル、
    1・2−エタンジオールモノエチルエーテル、1・2−
    プロパンジオールモノメチルエーテル、1・2−プロパ
    ンジオールモノエチルエーテル、1・3−プロパンジオ
    ールモノメチルエーテルまたは1・3−プロパンジオー
    ルモノエチルエーテルの混合液
JP8972380A 1979-10-16 1980-06-30 β−フェニルエチルアルコ−ルの精製方法 Expired JPS6058211B2 (ja)

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NL8005475A NL190870C (nl) 1979-10-16 1980-10-02 Werkwijze voor het zuiveren van ruwe beta-fenethylalcohol.
US06/194,859 US4359365A (en) 1979-10-16 1980-10-07 Method of purification of β-phenylethyl alcohol
DE19803038962 DE3038962A1 (de) 1979-10-16 1980-10-15 Verfahren zur reinigung von rohem (beta)-phenylaethylalkohol
FR8022071A FR2467836B1 (fr) 1979-10-16 1980-10-15 Procede de purification d'alcool b-phenylethylique brut en presence d'un solvant et nouveau produit ainsi obtenu
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