JPS6058208B2 - 幾何異性3,5−オクタジエン−1−オ−ル類、その製法及びその利用 - Google Patents

幾何異性3,5−オクタジエン−1−オ−ル類、その製法及びその利用

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JPS6058208B2
JPS6058208B2 JP8925377A JP8925377A JPS6058208B2 JP S6058208 B2 JPS6058208 B2 JP S6058208B2 JP 8925377 A JP8925377 A JP 8925377A JP 8925377 A JP8925377 A JP 8925377A JP S6058208 B2 JPS6058208 B2 JP S6058208B2
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敏昭 西村
幹夫 中村
英公 榊原
春栄 廖
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T Hasegawa Co Ltd
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T Hasegawa Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は新規な幾何異性体3・5−オクタジエン−1−
オール類、その製法及び新規な利用に関する。
更に詳しくは、下記式(1)、 H5C2−VWW−CH=CH−−り−CH=CH/−
ーーCH2・CH20R式(1)但し式中、Rは水素原
子もしくは基−COR′を示し、R’はアルキル基好ま
しくはC、〜C5のアルキル基もしくはアルケニル基好
ましくはC0〜C5のアルケニル基を示し、−゛はシス
−及びトランス−結合のいずれであつてもよいことを示
す、但しRが水素原子の場合には、シス−3−トランス
ー5−もしくはトランス−3−シス−5−幾何異性体を
示すものとする、フで表わされる新規な幾何異性体3・
5−オクタジエン−1−オール類、更には、上記式(1
)幾何異性体3・ 5−オクタジエン−1−オール類の
新規な利用に関する。
更に又、本発明はこれらの化合物の製法に関する。i
従来、下記式中′、(1)″\ / H5C2゜( \、 / \ C−C’ CH2CH20H (1)′ ”C−C/ H / \ / HC−℃ / \ HCH2CH2OH (1)″ のシス−3−シス−5−もしくはトランス−3−トラン
ス−5−オクタジエン−1−オールについては、Mon
aL)れ、Chem、、控6)、1766頁〜1780
頁(198時)に、その合成法が紹介されており、且つ
ヵィコ蛾〔SilkMoth:Bc)mbyxmori
L、)及びマイマイ餓〔GipsyMoth:Lyma
ntriadisparL、)に対する誘引物質(at
tractant)であることが紹介されている。
本発明者等はリンゴの香気及至香味成分について研究を
続けてきたが、従来、リンゴの香気乃至香味成分として
全く知られていない上記式中′に相当するシス−3−シ
ス−5−オクタジエン−1−オール及び従来文献未記載
のトランス−3−シス−5−オクタジエン−1−オール
を、リンゴので表わされるトランスー2−ペンテナール
と、下記式、但し式中、R″はトリフェニルもしくはト
リブチルを示し、Xはハロゲン原子を示す、で表わされ
るハロゲン化−γ一(2−テトラヒドロピラニルオキシ
)プロピルホスホニウム塩とを、塩基の存在下に接触さ
せたのち、酸処理することを特徴とする下記式、で表わ
されるシスー3−トランスー5−オクタジエンー1−オ
ールの製法。
5下記式 で表わされる3・5−オクタジエンー1−オールを水素
化アルミニウム系還元剤で還元したのち、生成するトラ
ンスー3−オクテンー5−インー1−オールを、水添触
媒の存在下に接触水添反応せしめることを特徴とする下
記式、で表わされるトランスー3−シスー5−オクタジ
エンー1−オールの製法。
発明の詳細な説明 本発明は新規な幾何異性体3・5−オクタジエンー1−
オール類、その製法及び新規な利用に関する。
更に詳しくは、下記式(1)、 H5C2SCH=CHs−CH=CHwキCH2●但し
式中、Rは水素原子もしくは基−COR″を示し、R゛
はアルキル基好ましくはC1〜C5のアルキル基もしく
はアルケニル基好ましくはC2〜C,のアルケニル基を
示し、へMはシスー及びトランスー結合のいずれであつ
てもよいことを示す、但しRが水素原子の場合には、シ
スー3−トランスー5−もしくはトランスー3−シスー
5一幾何異性体を示すものとす名、フで表わされる新規
な幾何異性体3・5−オクタジエンー1−オール類、更
には、上記式(1)幾何異性体3・5−オクタジエンー
1−オール類の新規な利用に関する。
更に又、本発明はこれらの化合物の製法に関する。従来
、下記式(1)″、(1)″ のシスー3−シスー5−もしくはトランスー3−トラン
スー5−オクタジエンー1−オールについては、MOn
atsh.Chem.、?6)、1766頁〜1780
頁(196奔)に、その合成法が紹介されており、且つ
ヵィコ餓〔SilkMOth:BOmbyxmOriL
.)及びマイマイ餓〔GipsyMOth:Lyman
triadisparL.)に対する誘引物質(Att
ractant)であることが紹介されている。
本発明者等はリンゴの香気及至香味成分について研究を
続けてきたが、従来、リンゴの香気乃至香味成分として
全く知られていない上記式(1)″に相当するシスー3
−シスー5−オクタジエンー1ーオール及び従来文献未
記載のトランスー3−シスー5−オクタジエンー1−オ
ールを、リンゴの香気乃至香味のキイ・フレーバーとし
て、天然のリンゴから抽出分離することに成功した。
更に研究を進めた結果、従来文献未記載のシスー3−シ
スー5一及びトランスー3−シスー5−オクタジエンー
1−オールのアセテートが存在し且つ合成可能であるこ
とを発見した。更に又、前記式(1)で示される新規な
幾何異性体3・5−オクタジエンー1−オール類が合成
でき且つ果実様とくにはリンゴ様香気及至香味成分とし
て極めて有用且つユニークな成分であることを発見した
更に、上記(1)゛及び(1)″公知化合物及び上記式
(1)新規化合物が優れた持続性香気及至持続性香味賦
与剤もしくは持続性香気もしくは持続性香味変調剤とし
て注目すべき化合物であつて、飲食物(嗜好品を包含す
る)、化粧品類、保健・衛生・医薬品類などの広い利用
分野において優れた持続性香気もしくは香味剤てあるこ
とを発見した。更に、上記式(1)新規化合物は蛾類誘
引剤としてもその利用の期待される物質であることを発
見した。従つて、本発明の目的は、新規な前記式(1)
幾何異性3・5−オクタジエンー1−オール類、その製
法及び新規な利用を提供するにある。
本発明の上記目的及び更に多くの他の目的ならびに利点
は、以下の記載から一層明らかとなるであろう。
本発明の新規化合物は、下記式(1)で表わされる、但
し式中、Rは水素原子もしくは−COR″を示し、R″
はアルキル基好ましくはC1〜C5アルキル基もしくは
アルケニル基好ましくはC2〜C5アルケニル基を示し
、φはシスー及びトランスー結合のいずれであつてもよ
いことを示す、但し、Rが水素原子の場合にはシスー3
−トランスー5−もしくはトランスー3−シスー5一幾
何異性体を示すものとする。
上記R″のアルキル基の具体例としては、メチル、エチ
ル、n−プロピル、IsO−プロピル、n−ブチル、I
sO−ブチル、Tert−ブチル、Sec−ブチル、n
−ペンチル、IsO−ペンチル、Tert−ペンチル、
ネオペンチル、1−メチルブチル、1●2−ジメチルプ
ロピル、1−エチルプロピル、2−メチルブチル、など
を例示できる。
又、上記R″のアルケニル基の具体例としては、ビニル
、1−プロペニル、IsO−プロペニル、アリル、1−
ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、1ーメチルー
1−プロペニル、2−メチルー1−プロペニル、1−メ
チルー2−プロペニル、2−メチルー2−プロペニル、
1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4
−ペンテニル、3ーメチルー1−ブテニル、1−メチル
ー1−ブテニル、2−メチルー1−ブテニル、1●2−
ジメチルー1−プロペニル、1−エチルー1−プロペニ
ル、1−イソプロピルビニル、1−プロピルビニル、3
−メチルー2−ブテニル、2−メチルー2−ブテニル、
1−メチルー2−ブテニル、2−エチルー2−プロペニ
ル、1−エチルー2−プロペニル、1●2−ジメチルー
2−プロペニル、11−ジメチルー2−プロペニル、3
−メチルー3ーブテニル、2−メチルー3−ブテニル、
1−メチルー3−ブテニルなどを例示できる。これら式
(1)新規化合物の例としては、例えば、(a)トラン
スー3−シスー5−オクタジエンー1−オール(式中、
R=H)、(b)シスー3−トランスー5−オクタジエ
ンー1−オール(式中、R=H)、(C)シスー3−シ
スー5−オクタジエンー1−イルアセタート(式中、R
″=メチル)、(d)シスー3−シスー5−オクタジエ
ンー1−イルプロピオナート(式中、R″=エチル)、
(e)シスー3−シスー5−オクタジエンー1−イルイ
ソバレラート(式中、R″=イソブチル)、(f)トラ
ンスー3−シ)スー5−オクタジエンー1−イルアセタ
ート(式中、R″=メチル)、(g)トランスー3−シ
スー5−オクタジエンー1−イルヘキサノアート(式中
、R″=n−ペンチル)、(h)トランスー3−シスー
5−オクタジエンー1−イルクロトナート(式中、7R
″=1−プロペニル)、(1)シスー3−トランスー5
−オクタジエンー1−イルアセタート(式中、R″=メ
チル)、(j)シスー3−トランスー5−オクタジエン
ー1−イルブチラート(式中、R″=n−プロピル)、
(k)シスー3−トランスー5−オクタジエンー1−イ
ルバレラート(式中、R″=n−ブチル)、(1)トラ
ンスー3−トランスー5−オクタジエンー1−イルアセ
タート(式中、R″=メチル)、(m)トランスー3−
トランスー5−オクタジエンー1−イルヘキサノアート
(式中、R゛=n−ペンチル)、などの如き、式(1)
中、Rが水素もしくは基−COR″で、R″がC1〜C
5アルキル基もしくはC2〜C5アルケニル基の化合物
を、好ましく例示することができる。
上記例示化合物は透明な油状物質であつて、そのn芭0
は、下記の通りである。(a)1.4937、(b)1
.4964、(C)1.4725、(d)1.4714
、(e)1.46701(f)1.4725、(g)1
.4686、(h)1.47211(1)1.4754
、(j)1.4703、(k)1.4700、(1)1
.4729、(m)1.4734。添付第1図〜第13
図に、これら新規化合物(a)〜(m)について赤外吸
収チャート (IR)を示した。本発明の式(1)新規
化合物は、例えば、下記の如き方法て合成することがで
きる。
式(1)中、Rが−COR″である化合物は、式(1)
中、Rが水素原子である下記式(2)で表わされるシス
ー3−トランスー5−、トランスー3−シスー5−、シ
スー3−シスー5−もしくはトランスー3−トランスー
5−オクタジエン,一1−オー″゜と・下些?、但し式
中、R″はアルキル基もしくはアルケニル基を示し、X
は−0H1ハロゲン原子もしくはO原子を示し、ここで
Xが−0H又はハロゲン原二子の楊合には、nは1であ
り、XがO原子の場合にはnが2である、で表わされる
カルボン酸、その無水物もしくは酸ハライドとを、触媒
の存在下あるいは不存在下に、接触させることにより製
造することができ3る。
上記式(R″CO)NXで示される化合物の具体例とし
ては、例えば、酢酸、プロピオン酸、n一酪酸、イソ酪
酸、n一吉草酸、イソ吉草酸、ピバリン酸、2−メチル
ブタン酸、n−ヘキサン酸、23−メチルペンタン酸、
2・3−ジメチルブタン酸、2●2−ジメチルブタン酸
、2−エチルブタン酸、3−メチルペンタン酸、3・3
−ジメチルブタン酸、4−メチルペンタン酸、アクリル
酸、クロトン酸、メタアクリル酸、3−ブテン酸、24
−ペンテン酸、3−ペンテン酸、4−ペンテン酸、2−
メチルー2−ブテン酸、3−メチルー2一ブテン酸、2
−メチルー3−ブテン酸、3−メチルー3−ブテン酸、
2−ヘキセン酸、3−ヘキセン酸、4−ヘキセン酸、5
−ヘキセン酸、2−メチルー2−ペンテン酸、3−メチ
ルー2−ペンテン酸、4−メチルー2−ペンテン酸、2
・3−ジメチルー2−ブテン酸、2−エチルー2−ブテ
ン酸、2−イソプロピルプロペン酸、2−n−プロピル
プロペン酸、2−メチルー3−ペンテン酸、3−メチル
ー3−ペンテン酸、4−メチルー3−ペンテン酸、2−
エチルー3−ブテン酸、3ーエチルー3−ブテン酸、2
●2−ジメチルー3−ブテン酸、2●3−ジメチルー3
−ブテン酸、2−メチルー4−ペンテン酸、3−メチル
ー4一ペンテン酸、4−メチルー4−ペンテン酸、及び
それらの対応する酸無水物、もしくは酸クロリド又は酸
プロミドの如きR″がC1〜C5アルキル基もしくはC
2〜Qアルケニル基の化合物及びそれらの酸無水物もし
くは酸ハライドを好ましく例示できる。
反応は、溶媒の存在下もしくは不存在下に、上記式(2
)化合物と式(R″CO)NXとを、触媒の存在下ある
いは不存在下に、接触せしめることにより容易に行うこ
とができる。
その数態様を以下に示す。(1)(R″CO)NX力幼
ルボン酸もしくは酸無水物の場合:ー上記式(2)3・
5−オクタジエンー1−オールを、溶媒中又は無溶媒中
で、触媒の存在下に、カルボン酸もしくは酸無水物と反
応せしめればよい。
使用カルボン酸もしくは酸無水物の量は、式(2)3・
5−オクタジエンー1−オール1モルに対して例えば約
0.5〜約10モル程度、好ましくは約1〜約3モル程
度が採用される。斯かる溶媒の例としては、ペンタン、
ヘキサン、シクロヘキサン、石油エーテル等の脂肪族炭
化水素類:ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭
化水素類:ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル
、テトラヒドロフラン等のエーテル類などを挙げること
ができる。溶媒の使用及びその使用量には特別な制約は
なく、反応操作に適した所望量を選択利用でき、例えば
式(2)3●5−オクタジエンー1−オールに対して約
0.5〜約5@(重量)、好ましくは約5〜約15倍(
重量)程度の範囲が最も普通に採用される。又触媒とし
ては、例えは、硫酸、塩化水素酸、リン酸等の無機プロ
トン酸;メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等
の有機プロトン酸などの酸性触媒、更には、ピリジン、
酢酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリウム等の塩基性触
媒があげられる。触媒の使用量は、例えば、式(2)3
・5−オクタジエンー1−オールに対して約0.5〜約
40%(重量)、好ましくは約4〜約10%(重量)程
度が採用される。反応は、上記式(2)3・5−オクタ
ジエンー1−オールとカルボン酸もしくは酸無水物を、
溶媒中もしくは無溶媒中で触媒の存在下に、接触せしめ
ることにより行うことができる。反応温度は、使用する
カルボン酸もしくは酸無水物、触媒及び溶媒の種類と量
などにより適宜に選択できるが、例えば、約10゜C〜
約150℃、好ましくは約50℃〜約80℃程度である
。反応時間は、使用するカルボン酸もしくは酸無水物、
触媒及び溶媒の種類と量、並びに反応温度等により適宜
に変更できる。反応後、水中へ反応生成物を導入し、目
的物を適当な溶媒て抽出採取し、抽出溶媒層は所望によ
り更に水洗し、溶媒を除去し、例えばカラムクロマト分
離により式(1)新規化合物を得ることができる。(■
)(R″CO)NXが酸ハライドの場合:ー上記式(2
)3●5−オクタジエンー1−オールを溶媒中もしくは
無溶媒中で酸ハライドと接触させればよい。
使用する酸ハライドの量は、式(2)3●5−オクタジ
エンー1−オール1モルに対して、例えば、約0.5〜
約5モル程度、好ましくは約1〜約2モル程度である。
又、溶媒の例としては、ペンタン、ヘキサン、シクロヘ
キサン、石油エーテル等の脂肪族炭化水素類;ジエチル
エーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラ
ン等のエーテル類;好ましくはピリジン、ピコリン、N
IN−ジメチルアニリン、キノリン等の窒素原子上に水
素原子を有しない含窒素化合物などをあげることができ
る。溶媒の使用量には特別な制約はなく、反応操作に適
した所望量を適宜に選択利用できるが、例えば、式(2
)3・5−オクタジエンー1−オールに対して、約0.
5〜約5皓(重量)程度、好ましくは約5〜約1皓(重
量)程度の量が採用される。通常、反応は、直接にある
いは溶媒に溶かした式(2)3●5−オクタジエンー1
−オールに酸ハライドを滴下し、所定温度で所定時間反
応し、反応液を水中へ導入し、所望により抽出溶媒を使
用し抽出する。抽出層は例えば水洗し、溶媒を除去し、
減圧蒸留して、目的物式(1)新規化合物を得ることが
できる。酸ハライドの滴下及び反応温度は、使用する酸
ハライド及び溶媒の種類と量などにより適宜に変更でき
るが、例えば、約−20℃〜約50℃程度、好ましくは
約−5℃〜約10℃範囲が採用できる。反応時間は使用
する酸ハライド、及び溶媒の種類と量、並びに反応温度
などにより適宜に変更できる。本発明において、前記式
(2)で示される化合物卜、シスー3−シスー5−オク
タジエンー1−オルは、前記MOrkltSh.Che
m.、?(6)、1766〜780頁に記載の方法に従
つて、例えば、下記式、に示すようにして合成すること
ができる。
すなわち、液安中ナトリウムアミドに、1・4−ジクロ
レー2−ブテン及び沃化エチルを添加反応せしめご1・
3−ヘキサジインを形成し、エチルマグネシウムプロミ
ドの如きグリニヤール試薬に1・3ーヘキサジインを滴
加し、ついでエチレンオキサイドを添加反応せしめて3
●5−オクタジエンー1−オールを得、これを、例えば
少量のキノリンを含むメタノール溶液中、リンドラー触
媒の存在下に、大気圧条件下、室温で水添反応すること
によつて製造することができる。本発明において、前記
式(2)で示される化合物中、トランスー3−トランス
ー5−オクタジエンー1−オールの製法についても前記
MOnatsChem.、顕(6)、1766〜178
0頁に記載されており、上記3・5−オクタジエンー1
−オールを水素化リチウムアルミニウムと無水エーテル
中で還流することにより得られたとしているが、この反
応で得られる生成物は、■R,.Nr!4R及びMSに
よる確認の結果トランスー3−オクテンー5−インー1
ーオールであることが判明した。
このものは前記式(1)化合物中、Rが水素である化合
物の一種トランスー3−シスー5−オクタジエンー1−
オール製j造中間体として有用である。例えば、下記式
、に従つて、3●5ーオクタジインー1−オールを水素
化リチウムアルミニウムの如き水素化アルミニウム系還
元剤を用いて、例えば無水エーテル中で還流して形成さ
れるトランスー3−オクテンー5−インー1−オールを
、例えば、少量のキノリンを含むメタノール溶液中、水
添触媒たとえばリンドラー触媒の存在下に、好ましくは
低水素圧下、接触水添反応することによつてトランスー
3−オクテンー5−インー1−オールからトランスーー
3−シスー5−オクタジエンー1−オールを得ることが
できる。この際、水素化リチウムアルミニウムの過剰量
の使用及び/又は反応時間の延長は、アレンの副生量を
増大するので、例えば3・5ーオクタジインー1−オー
ル1モルに対して約.1.5モル、約6時間の如き使用
量及び反応時間の採用が好ましい。水素化アルミニウム
系還元剤としては、例えば、水素化アルミニウムリチウ
ム、水素化アルミニウムナトリウム、水素化トリイソプ
ロポキシアールミニウムリチウム、水素化トリエトキシ
アルミニウムリチウム等をあげることができる。
還元剤の使用量は還元剤の種類、反応時間、反応温度な
どにより適宜に変更できるが、例えば、3・5ーオクタ
ジインー1−オール1モルに対して約0.5〜約10モ
ル、好ましくは約1〜約3モル程度である。反応は液媒
中で行うのが好ましく、例えばジエチルエーテル、ジイ
ソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキシ
エタン等のエーテル類の使用が好ましい。液媒の使用量
は3・5ーオクタジインー1−オールに対して例えば約
1〜約8皓(重量)程度、好ましくは約30〜約5@(
重量)程度の量が採用できる。反応温度は、使用される
還元剤、液媒の種類と量などにより適宜に変更できるが
、例えば、約5℃〜約120℃程度、好ましくは約25
℃〜約50℃範囲が採用できる。反応時間は、使用され
る還元剤、液媒の種類と量、並びに反応温度により適宜
に変更される。反応生成物は、冷却もしくは放冷後、希
鉱酸水溶液により処理し、目的物を適当な溶媒て抽出し
て採取することができる。抽出溶媒層は例えば水洗、重
ソウ水洗、水洗などの処理をしたのち、溶媒を除去し、
例えば減圧蒸留して、目的物トランスー3−オクテンー
5−インー1−オールを得ることができる。接触水添触
媒としては、例えば、リンドラー触媒、パラジウムー硫
酸バリウム触媒、パラジウム−炭酸カルシウム触媒、パ
ラジウムー炭酸ストロンチウム触媒、W−1ラネーニツ
ケル触媒等があげられる。
触媒の使用量はトランスー3−オクテンー5−インー1
−オールに対して例えば、約0.5〜約40%(重量)
程度、好ましくは約2〜10%(重量)程度である。上
記接触水添触媒はそのままでも使用できるが、一般には
触媒毒を添加するのが好ましい。斯かる触媒毒としては
、例えば、キノリン、イソキノリン、ピリジン、アニリ
ン、チオフェン、ヨウ化カリ等があげられる。触媒毒の
使用量は、使用触媒に対して例えば約0.5〜2酷(重
量)程度、好ましくは約3〜約7倍(重量)程度である
。接触水添反応は無溶媒中でも行えるが、一般には、溶
媒中で行うのが好ましい。斯かる溶媒の例としては、ペ
ンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、石油エーテル等の
脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の
芳香族炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピル
エーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類;酢酸エ
チル、酢酸プロピル、プロピオン酸メチル等のエステル
類;メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコ
ール類等があげられる。溶媒の使用量は適宜に選択でき
、トランスー3−オクテンー5−インー1−オールに対
して例えば事ゞ約0.5〜約5@(重量)、好ましくは
約5〜約15倍(重量)程度の範囲の量が最も普通に採
用される。反応はトランスー3−オクテンー5−インー
1−オール、溶媒、接触水添触媒、触媒毒を任意の順で
接触水添装置に仕込み、水素を注入後、所定温度にて、
水素の吸収が理論量に達するまで反応せしめて行うこと
ができる。反応生成物液から触媒を?別し、水中へ導入
して必要に応じ適当な抽出溶媒を用いて抽出する。抽出
溶媒層は例えは希鉱酸水溶液て洗浄し、水洗し、溶媒を
除去し、例えば減圧蒸留して目的物トランスー3、シス
ー5−オクタジエンー1−オールを得ることができる。
水素圧は通常、大気圧から約20k91cIt程度、好
ましくは大気圧から約5k91c1tの範囲である。反
応温度は使用する触媒、溶媒の種類と量、並びに水素圧
などにより適宜に選択できるが、例えば約−10℃〜約
70℃程度、好ましくは約20℃〜約50℃範囲が採用
できる。反応時間は、使用する触媒、溶媒の種類と量、
水素圧並びに反応温度などにより適宜に変更される。前
記式(2)で示される化合物中、トランスー3ートラン
スー5−オクタジエンー1−オールは例えば下記式、に
従つて、トランスー2−ペンテナールとアセトアルデヒ
ドのアルドール縮合により容易に得られるトランスー2
−トランスー4−ヘプタジエナールを出発として得るこ
とができる。
上記反応は、トランスー2−トランスー4−ヘプタジエ
ナールに、例えば、水溶液中、温度約20℃〜約35℃
で水素化ホウ素ナトリウムを作用させ、ついて得られた
トランスー2−トランスー4−ヘプタジエンー1−オー
ルをエーテル中少量のピリジンの存在下に、温度約25
℃〜約30℃で三臭化リンで処理して臭化トランスー2
−トランスー4ーヘプタジエニルを得、この生成物を例
えばエーテル中、金属マグネシウムと反応させてグリニ
ヤール試薬となした後、これにオルトギ酸エチルを例え
ば温度約25℃〜約30にCで反応せしめてトランスー
3−トランスー5−オクタジエナールを生,成させ、こ
のアルデヒド体を例えば、水溶液中、温度約20℃〜約
350Cで水素化ホウ素ナトリウムで還元して行うこと
ができる。斯くして、対応する前記式(2)で示される
化合物中、トランスー3−トランスー5−オクタジエン
ー1−オールを得ることができる。更に、前記式(1)
中、Rが水素である化合物の他の一種であるシスー3−
トランスー5−オクタジエンー1−オールは、下記式、
で表わされるトランスー2−ペンテナールと、下記式、
但し式中、R″はトリフェニルもしくはトリブチルを示
し、xはハロゲン原子を示す、で表わされるハロゲン化
−γ一(2−テトラヒドロピラニルオキシ)プロピルホ
スホニウム塩と・を、塩基の存在下に接触させたのち、
酸処理することにより得ることができる。
上記ノ和ゲン化一γ−(2−テトラヒドロピラニルオキ
シ)プロピルホスホニウム塩の例としては、たとえば臭
化一γ−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)プロピル
トリフェニルホスホニウム塩、塩化−γ一(2−テトラ
ヒドロピラニルオキシ)プロピルトリフェニルホスホニ
ウム塩、ヨウ化−γ−(2−テトラヒドロピラニルオキ
シ)プロピルトリフェニルホスホニウム塩、臭化−γ一
(2−テトラヒドロピラニルオキシ)プロピルトリブチ
ルホスホニウム塩を例示することができる。ホスホニウ
ム塩の使用量は、トランスー2−ペンテナール1モルに
対して例えば約0.1〜約10モル、好ましくは約1〜
約3モル程度である。反応は液媒中で行うのが好ましく
、例えばペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、石油エ
ーテル等の脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キ
シレン等の芳香族炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイ
ソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキシ
エタン等のエーテル類;N−N−ジメチルホルムアミド
、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド
等の非プロトン性極性溶媒;メタノール、エタノール、
Tert.−ブタノール等のアルコール類の如き液媒を
あげることができる。液媒の使用量には特別な制約はな
く、反応操作に適した所望量を選択利用できるが、上記
使用ホスホニウム塩に対して例えば約1〜約50f8(
重量)程度、好ましくは約4〜約1@(重量)程度の量
が採用される。反応は塩基の存在下にて行うが、例えば
、メチルリチウム、n−プロピルリチウム、n−ブチル
リチウム等の有機アルキルリチウム類、ナトリウムメト
キシド、ナトリウムエトキシド、カリウムーTert−
ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシド;水素化ナト
リウム、水素化カリウム、ナトリウムアミド、カリウム
アミド等のアルカリ金属水素化物あるいはアルカリ金属
アミド類などの如き塩基が利用できる。
塩基の使用量は、上記ホスホニウム塩1モルに対して例
えば約0.1〜約10モル、好ましくは約0.5〜約3
モル程度である。又、酸処理に用いる酸の例としては、
硫酸、硝酸、塩酸、リン酸の如き鉱酸をあげることがで
きる。酸の使用量は、使用した塩基のグラム当量より過
剰に使用すればよく、使用塩基1グラム当量に対して例
えば約1〜約15グラム当量、好ましくは約2〜6グラ
ム当量である。反応は、不活性ガス気流下、上記液媒中
でホスホニウム塩と塩基を反応せしめてイリドとしたの
ち、トランスー2一ペンテナールを作用させ、その反応
生成物を酸水溶液にて処理することにより行うことがで
きる。イリド生成における反応温度並びに生成イリドと
トランスー2−ペンテナールとの反応温度は、使用する
塩基、液媒の種類及び量などによつても適宜に変更され
るが、例えば約−40℃〜約150℃の広い温度範囲が
採用でき、好ましくは約−10℃〜約60′C程度てあ
る。反応時間は、使用するホスホニウム塩、塩基、液媒
の種類と量、並びに反応温度等により適宜に変更てきる
。反応生成物は上記鉱酸の氷水溶液中へ導入し、よくか
きませたのち適当な溶媒で抽出採取することができる。
抽出溶媒層は更に水洗、重ソウ水洗、水洗し、溶媒を除
去し、例えば減圧蒸留して、目的物シスー3−トランス
ー5−オクタジエンー1−オールを得ることができる。
又、反応条件の選択により、形成量は異るが、前記式(
1)″のトランスー3−トランスー5−オクタジエンー
1−オールが、シスー3−トランスー5−オクタジエン
ー1−オールと共に少量形成できるので、例えば、ガス
クロ分取法、高速液体クロマト法、硝酸銀−アルミナク
ロマトグラフィなどの手段で、トランスー3−トランス
ー5−オクタジエンー1−を分離採取するこてができる
。本発明の前記式(1)化合物、式(1)″化合物及び
式(1)″化合物よりなる群からえらばれた幾何異性3
・5−オクタジエンー1−オール類は、持続性香味剤と
して有用であることが発見された。
これら化合物は果実様、とくにリンゴのキイ・フレーバ
ーもしくは類似の香気乃至香味成分として優れた持続性
及びユニークな香味を有する。斯くして、本発明によれ
ば前記式(1)幾何異性3・5−オクタジエンー1−オ
ール類を有効成分としてなる持続性香味剤が提供てきる
。更に、この持続性香味剤を利用して、幾何異性3・5
−オクタジエンー1−オール類を香味成分として含有す
ることを特徴とする飲食物類、幾何異性3・5−オクタ
ジエンー1−オール類を香気成分として含有することを
特徴とする化粧品類、幾何異性3・5−オクタジエンー
1−オール類を香味成分として含有することを特徴とす
る保健・衛生・医薬品類等を提供することができる。
前記式(1)化合物の配合量は適宜に選択変更できるが
、例えば、約0.01〜約30重量%の如き配合量を例
示することができる。例えば、ジュース類、果実酒類、
乳飲料類、炭酸飲料などの如き飲料類;アイスクリーム
類、シャーペット類、アイスキヤンデー類の如き冷菓類
、和・洋菓子類、ジャム類、チユウインガム、・パン類
、コーヒー、ココア、紅茶、お茶などの如き嗜好物を包
含した食品類;各種インスタント飲料及至食品類などに
、そのユニークな香味を賦与できる適当量を配合した飲
食物類を提供できる。
又、例えば、ジャンプー類、ヘアクリーム類、ポ.マー
ド、その他の毛髪用化粧料基剤;オシロイ、口紅その他
の化粧料基剤;化粧石鹸その他の化粧用洗剤類基剤など
に、そのユニークな香気を賦与できる適当量を配合した
化粧品類が提供できる。更に又、洗濯用洗剤類、消毒用
洗剤類、防臭洗浄j類その他各種の保健・衛生用洗剤類
、歯磨、テイツシユー、トイレツトペーパーなどの各種
の保健衛生材料類;医薬品の服用を容易にするための嬌
味、賦香剤など保健・衛生・医薬品類に、そのユニーク
な香味を賦与できる適当量を配合もしくは施用した保健
・衛生・医薬品類を提供できる。以下、実施例により本
発明の実施態様の数例について更に説しく述べる。参考
例1 (シスー3−シスー5−オクタジエンー1−オール)1
●3−ヘキサジイン 3eフラスコに液体アンモニア1.61を仕込み、これ
に硝酸第二鉄0.9yを加え、更に金属ナトリウム62
.1y(2.7y原子)を−45℃〜−35℃で少量ず
つ添加しナトリウムアミドとした。
これに−60℃〜−53℃にて1.4ージクロルー2−
ブチン111y(0.9モル)を1時間半で滴下し、続
いてヨウ化エチル141y(0.9モル)を同温度、1
時間半で滴下後アンモニアを回収。回収残はエーテル抽
出し、エーテル層は水洗、希塩酸洗、重ソウ水洗、水洗
、次いでエーテルを回収し減圧蒸留すると1・3−ヘキ
サジインは沸点53〜54留C/150T1g1tHg
の留出物として得られ収量28ダで40.0%収率であ
つた。3・5−オクタジエンー1−オール 100m1フラスコに金属マグネシウム片1.8y(4
).075y原子)と乾燥エーテル15m1を入れ、こ
れに臭化エチル10.6y(0.098モル)の乾燥エ
ーテル20mL溶液を作用させグリニヤール試薬を調整
した。
これに上記で得た1・3−ヘキサジイン3.9y(0.
05モル)の乾燥エーテル8mt溶液を20〜25℃、
1紛間で滴下後、1時間半還流した。冷後更にエチレン
オキサイド6.6y(0.15モル)の乾燥エーテル1
3m1溶液を−10〜0℃、l紛間で滴下−し、滴下後
、−5〜0℃で1時間、約20℃で2時間反応後、一夜
放置し、翌日内容物を塩化アンモニウム水溶液で分解し
エーテル抽出した。エーテル層は水洗、次いでエーテル
を回収し減圧蒸留して沸点97〜98゜C/4TrrI
nHgを有する3・5ーオクタジインー1−オール4.
7yを得た。収率は1・3−ヘキサジインに対して77
.0%であつた。シスー3−シスー5−オクタジエンー
1−オール常圧接触水添装置に、上記の方法で得た3・
5ーオクタジインー1−オール20.7y(0.17モ
ール)、メタノール310m11キノリン2mL及びリ
ンドラー触媒2yを仕込み、室温下、常圧にて接触水添
を行い、理論量の水素吸収が認められた時点で反応を中
止し、内容物は触媒を沖別後、水中へ投入しエーテル抽
出した。エーテル層は希塩酸洗、水洗、次いでエーテル
を回収し減圧蒸留するとシスー3−シスー5−オクタジ
エンー1−オール(構造はIRlNMR及びMSによる
確認)が67〜錫℃/4顛Hg留出物として17.6f
(82.0%収率)得られた。実施例1 (トランスー3−シ,スー5−オクタジエンー1−オー
ル)トランスー3−オクテンー5−インー1−オールフ
ラスコに水素化アルミニウムリチウム21y(0.56
モル)と無水エーテル1eを仕込み、これに水冷下参考
例1の方法で得た3・5−オクタジエンー1−オール4
1y(0.34モル)の無水エーテル160m1溶液を
1時間で滴下し、その後7時間還流した。
冷後反応液に99%エタノール2.8yを滴下し過剰の
水素化アルミニウムリチウムを分解後、?塩酸水溶液1
′を加えエーテル抽出した。エーテル層は水洗、重ソウ
水洗及び水洗後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、結晶
をp別後エーテルを留去し減圧蒸留することにより沸点
71〜77C/2?Hgを有するトランスー3−オクテ
ンー5−インー1−オール(構造はIRlNMR及びM
Sにより確認)を33y(79.1%収率)得た。水素
化アルミニウムリチウムのかわりに水素化アルミニウム
ナトリウムを、無水エーテルのかわりに無水テトラヒド
ロフランを使用し、上記の同方法により3・5−オクタ
ジエンー1−オールを還元しトランスー3−オクテンー
5−インー1−オールを63.4%収率で得た。トラン
スー3−シスー5−オクタジエンー1−オーノレ常圧接
触水添装置に上記で得たトランスー3一オクテンー5−
インー1−オール32y(0.26モル)、メタノール
200m1、リンドラー触媒2.2′及びキノリン9m
1を仕込み、常圧下、28〜3Φで接触水添を行い、水
素吸収が理論量に達した時点(3時間後)て反応を中止
し、内容物は触媒を枦別後メタノールを減圧で回収した
残渣にエーテルを加え、エーテル層は希塩酸洗、水洗、
次いでエーテルを回収し減圧蒸留し、沸点65〜6rC
/3Tf$THgを有するトランスー3−シスー5−オ
クタジエンー1−オール(構造はIR,.NMR及びM
Sにより確認)を26y(79.4%収率)得た。この
ものは甘い芳香を有する液体でその屈折率はn芭01.
4937であり第1図にそのIRチャートを示した。実
施例2(トランスー3−シスー5−オクタジエンー1ー
オール)1eオートクレーブに実施例1で得たトランス
ー3−オクテンー5−インー1−オール37y(イ).
3モル)、酢酸エチル300m115%パラジウムー炭
酸カルシウム1.9y及びイソキノリン15mLを仕込
み、水素初圧3k91cIt130〜40℃で接触水添
を行つた。
反応は水素の吸収が理論量に達した時点(2時間半)て
中止した。冷後、内容物を釜出しし実施例1と同様に後
処理を行い、トランスー3ーシスー5−オクタジエンー
1−オールを31.6(83.5%収率)得た。参考例
2 (トランスー3−トランスー5−オクタジエンー1−オ
ール)トランスー2−トランスー4−ヘプタジエンー1
−オール水素化ホウ素ナトリウム17y(0.48モル
)を水500m1に溶かし、室温で攪拌しつつトランス
ー2ートランスー4−ヘプタジエナール(トランスー2
−ペンテナールとアセトアルデヒドのアルドール縮合に
より容易に合成できる)170V(1.5モル)をゆつ
くり滴下し、滴下後30〜95℃で2時間反応させた。
反応後酢酸酸性て過剰の水素化ホウ素ナトリウムを分解
し水中へ投入、次いでベンゼン抽出した。ベンゼン層は
水洗、次いでベンゼンを留去し減圧蒸留するとトランス
ー2−トランスー4−ヘプタジエンー1−オールは95
〜97℃/18wtHgの留出物として得られ収率13
6yで78.3%収率であつた。臭化トランスー2−ト
ランスー4−ヘプタジエニノレ上記で得たトランスー2
−トランスー4−ヘプタジエンー1−オール135y(
1.2モル)とピリジン31y(0.4モル)を300
m1の乾燥エーテルに溶かし、−20〜−10℃に冷却
し攪拌しながら三臭化リン130y(0.5モル)の1
00m1エーテル溶液を3時間て滴下、その後徐々に温
度をあげ25〜30℃で2時間反応し一夜放置。
翌日、反応液をデカントし、エーテル層は水洗、次いで
エーテルを留去し減圧蒸留すると77〜80℃/17?
Hgの沸点を示す臭化トランスー2−トランスー4ーヘ
プタジエニルが140f1(66.7収率)得られた。
トランスー3−トランスー5−オクタジエナール1′フ
ラスコに少量のヨード片、金属マグネシウム片14.6
y(0.6fI原子)と乾燥エーテル70m1を仕込み
、これに上記で得た臭化トランスー2一トランスー4ー
ヘプタジエニル56y(0.5モル)の乾燥エーテル1
50m1溶液を還流下少量滴下し反応を開始させ、反応
が開始したら−10℃まで冷却”し残りの溶液を−10
〜0℃、2時間で滴下した。更に、同温度にてオルトギ
酸エチル74y(0.5モル)の乾燥エーテル100m
1溶液を2時間で滴下、滴下後0〜5℃で1時間反応し
た反応液は、氷を浮かべた飽和塩化アンモニウム水溶液
中へ投入後エーテル抽出し、エーテル層は水洗、次いで
エーテルを留去し減圧蒸留することにより、トランスー
3−トランスー5−オクタジエナールを沸点91〜93
トC/13W$LHgの留分として38f1(61.3
%収率)を得た。トランスー3−トランスー5−オクタ
ジエンー1−オール水素化ホウ素ナトリウム3.4y(
0.09モル)を水100m1に溶かしこれに上記で得
たトランスー3ートランスー5−オクタジエナール37
y(0.3モル)を水冷下20〜25℃、2時間て滴下
、同温度にて1時間反応した。
反応後、酢酸酸性で過剰の水素化ホウ素ナトリウムを分
解し水中へ投入、ベンゼン抽出した。ベンゼン層は水洗
、次いでベンゼンを留去後減圧蒸留し、102〜104
℃/5Tfr!NHgの沸点を示すトランスー3−トラ
ンスー5−オクタジエンー1−オール(構造はIR..
NMR及びMSにより確認)を26y(69.2%収率
)得た。実施例3(シスー3−トランスー5−オクタジ
エンー1ーオール)臭化−γ−(2−テトラヒドロピラ
ニルオキシ)プロピルトリフェニルホスホニウム塩〔γ
一ブロモプロピル(2−テトラヒドロピラニル)エーテ
ルとトリフェニルホスフィンより容易に得られる〕32
.3f(0.067モル)を無水ジメトキシエタン13
0m1に加え、窒素気流下氷水て冷却しつつ、n−ブチ
ルリチウムの15%n−ヘキサン溶液26.8fを1時
間で適下すると反応液は着色し、赤橙色に変化した。
反応液は更に3C@間攪拌反応した後、トランスー2−
ペンテナール5g(0.058モル)の無水ジメトキシ
エタン30m1溶液を2紛間で滴下した。常温で更に3
紛間反応後、氷を浮かへた希塩酸水溶液中へ注ぎ、激し
く攪拌、油層を分離し、水層をエーテル抽出した。エー
テル層は油層と合わして重ソウ水洗、水洗ついでエーテ
ルを留去して減圧蒸留すると沸点72〜74℃/5mH
gの留分4.5ダが得られた。このものはガスクロマト
分析によるとシスー3−トランスー5−オクタジエンー
1−オールとトランスー3−トランスー5−オクタジエ
ンー1−オールの85:15の混合体であつた。この混
合体は内径37m1長さ4TrL.のPEG−20Mカ
ラムにより分離分取し、それぞれIR,.NMR及びM
Sにより確認した。シスー3−トランスー5−オクタジ
エンー1−オールは屈折率としてn芭01.4964を
有し、そのIRチャートを第2図に示した。実施例4 (トランスー3−シスー5−オクタジエンー1ーイルア
セタール)実施例2で得たトランスー3−シスー5−オ
クタジエンー1−オール0.5q(0.004モル)を
乾燥ピリジン5m1中に溶かし、これに攪拌下塩化アセ
チル0.41(0.005モル)をO〜5℃、1吟間で
滴下した。
その後同温度にて1時間攪拌反応後、内容物を水中へ投
入しエーテル抽出した。エーテル層は水洗、希塩酸洗、
水洗、次いでエーテルを留去後、シリカゲルカラムクロ
マト分離を行い純粋なトランスー3−シスー5−オクタ
ジエンー1−イルアセタート(構造は1RsNMR及び
MSにより確認)を0.6f(92.8%収率)得た。
このものは甘い果実様芳香を有し屈折率n芭01.47
25をもつ。そのIRチャートを第6図に示した。実施
例5 (トランスー3−シスー5−オクタジエンー1ーイルク
ロトナート)実施例4において使用した塩化アセチルの
代りに塩化クロトニルを使用し、実施例4と全く同方法
により反応を行い対応するトランスー3−シスー5−オ
クタジエンー1−イルクロトナートを73.7%収率で
得た。
このものは屈折率n?1.4721を有し、その1Rチ
ャートを第8図に示した。実施例6(シスー3−シスー
5−オクタジエンー1−イルプロピオナート)フラスコ
に参考例1で得たシスー3−シスー5−オクタジエンー
1−オール0.5y(イ).004モル)、ベンゼン5
mL1無水プロピオン酸0.8y(4).006モル)
及びプロピオン酸ナトリウム0.04Vを仕込み、60
〜70℃で3時間反応した。
冷後反応液は水中へ投入ベンゼン抽出し、ベンゼン層は
水洗、ついでベンゼンを留去したのちシリカゲルカラム
クロマト分離を行い、シスー3−シスー5ーオクタジエ
ンー1−イルプロピオナート(構造はIR,.NIMR
及びMSにより確認)0.6y(82.4%収率)が純
粋な油状物として得られた。このものは屈折率n芭01
.4714を有し、その■Rチャートを第4図に示した
。実施例7 アップル用香気組成分として下記の各成分(重量)を混
合した。
前記組成物100yにトランスー3−シスー5一,オク
タジエンー1−オール20yを加えることによつてリン
ゴの香気及び香味成分として非常に優れた新規香気組成
物が得られた。
同様な結果がトランスー3−シスー5−オクタジエンー
1−オールの代りに、シスー3−トランスー5−オクタ
ジエ)ンー1−オールを使用することによつて得られた
。しかしこの場合には、リンゴの特徴に青い皮の香気を
思い起させる特徴になつた。実施例8 ストロベリー用香気組成分を下記の各成分(重前記組成
物100yにシスー3−トランスー5−オクタジエンー
1−イルプロピオナート15yを加えることによつて、
新鮮な軽い草様香気をもつた特色ある香気及び香味成分
として非常に優れた新規香気組成物が得られた。
実施例9 上記(B)組成物を混合し、スナツク基材1(4)部に
対し噴霧し、味付けしたスナツクは新鮮なチキン様特徴
を有するものて得られた。
上記トランスー3−トランスー5−オクタジエンー1−
イルヘキサナートの代りに、トランスー3、シスー5、
シスー3、シスー5及びシスー3、トランスー5−オク
タジエンー1−イルヘキサナートを使用することにより
、同様な結果が観察された。実施例1095%アルコー
ルに溶かしたトランスー3、シスー5−オクタジエンー
1−オールの0.01%アルコール性溶液0.5yを市
販のアップルジュース500yに添加した。
添加したものは市販のアップルジュースに比ベー層強い
リンゴ様特徴をもつた香気及び香味をもつたジュースを
与えた。同様の結果は、トランスー3、シスー5−オク
タジエンー1ーオールの代りにシスー3、トランスー5
−オクタジエンー1−オールを使用することによつても
得られた。実施例11 石ケン用組成物 ナルシス様の香気組成物を下記の各成分(重量部を混合
することによつて製造した。
上記組成物99fにシスー3、シスー5−オクタジエン
ー1−イルアセタート1yを混合し香気組成物を製造し
た。
このものと、シスー3−シスー5−オクタジエンー1−
イルアセタートを付加しない組成物を1重量%の割合で
香気を付されていない石ケンペーストに賦香、成型し石
ケンを製造した。
シスー3、シスー5−オクタジエンー1−イルアセター
トを加えた石ケンは加えない石ケンに比べ、天然のナル
シス様香気が強い特性を有していた。
実施例12 ジャンプー用組成物 ジャンプー用香気組成物を下記の各成分(重量部を混合
することによつて製造した。
上記組成物99yにトランスー3、シスー5−オクタジ
エンー1−イルクロ小ナート1yをカロえることによつ
て新鮮なスズラン様特徴を有する新規組成物が得られた
トランスー3、シスー5−オクタジエンー1ーイルクロ
トナートの代−リにトランスー3、シスー5−オクタジ
エンー1−イルブチラートを使用しても同様の結果が得
られた。
実施例13 ハミガキ用組成物 ハミカキ用組成物を下記の各成分(重量部)を混合する
ことによつて製造した。
上記組成物を1重舞%の割合でハミガキ用基材に賦香し
ハミガキを製造した。
このものは新鮮な青い香気及び香味を有し、シスー3、
シスー5ーオクタジエンー1−イルイソバレラート及び
シスー3、シスー5−オクタジエンー1−オールを添加
しないものに比べ改良されていた。
【図面の簡単な説明】
添付第1図〜第13図は、本発明化合物の代表的数例に
ついてIRチャートである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記式(1) ▲数式、化学式、表等があります▼(1)但し式中、R
    は水素原子もしくは基−COR′を示し、R′はC_1
    〜C_5のアルキル基もしくはC_2〜C_5のアルケ
    ニル基を示し、■はシス−及びトランス−結合のいずれ
    であつてもよいことを示す、但しRが水素原子の場合に
    はシス−3−トランス−5−もしくはトランス−3−シ
    ス−5−幾何異性体を示すものとする、で表される幾何
    異性3・5−オクタジエン−1−オール類。 2 下記式(1) ▲数式、化学式、表等があります▼(1)但し式中、R
    は水素原子もしくは基−COR′を示し、R′はC_1
    〜C_5のアルキル基もしくはC_2〜C_5のアルケ
    ニル基を示し、■はシス−及びトランス−結合のいずれ
    であつてもよいことを示す、但しRが水素原子の場合に
    はシス−3−トランス−5−もしくはトランス−3−シ
    ス−5−幾何異性体を示すものとする、で表わされる幾
    何異性3・5−オクタジエン−1−オール類を有効成分
    として成る持続性香味剤。 3 下記式、 で表わされるシス−3−トランス−5−、トランス−3
    −シス−5−、シス−3−シス−5−もしくはトランス
    −3−トランス−5−オクタジエン−1−オールと、下
    記式、(R′Co)_nX 但し式中、R′はC_1〜C_5のアルキル基もしくは
    C_2〜C_5のアルケニル基を示し、Xは−OH、ハ
    ロゲン原子もしくはO原子を示し、ここで、Xが−OH
    又はハロゲン原子の場合には、nは1であり、XがO原
    子の場合には、nは2である、で表わされるカルボン酸
    、その無水物もしくは酸ハライドとを、触媒の存在下あ
    るいは不存在下に、接触させることを特徴とする下記式
    、▲数式、化学式、表等があります▼ 但し式中、R′は上記したと同義、 で表わされる幾何異性3・5−オクタジエン−1−オー
    ルのエステル類の製法。 4 下記式、 ▲数式、化学式、表等があります▼ で表わされるトランス−2−ペンテナールと、下記式、
    ▲数式、化学式、表等があります▼但し式中、R″はト
    リフェニルもしくはトリブチルを示し、Xはハロゲン原
    子を示す、で表わされるハロゲン化−γ−(2−テトラ
    ヒドロピラニルオキシ)プロピルホスホニウム塩とを、
    塩基の存在下に接触させたのち、酸処理することを特徴
    とする下記式、▲数式、化学式、表等があります▼ で表わされるシス−3−トランス−5−オクタジエン−
    1−オールの製法。 5 下記式 H_5C_2C≡C−C≡CH_2CH_2OHで表わ
    される3・5−オクタジエン−1−オールを水素化アル
    ミニウム系還元剤で還元したのち、生成するトランス−
    3−オクテン−5−イン−1−オールを、水添触媒の存
    在下に接触水添反応せしめることを特徴とする下記式、
    ▲数式、化学式、表等があります▼で表わされるトラン
    ス−3−シス−5−オクタジエン−1−オールの製法。
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