JPS605776Y2 - 刈取収穫機の刈取部構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、機体前後方向のフレームの下方に、平面視に
おいてそのフレームとラップする状態でバリカン型刈取
装置を配置した刈取収穫機の刈取部構造に関する。

上記刈取部構造において、フレームと刈取装置との間に
茎稈が入り込むと、その茎稈の切断が困難になったり、
茎稈詰まりを招く等の問題があった。

そこで、従来は、実開昭５１−１３５１２１号公報に示
される如く、刈取装置の前方箇所に存在する茎稈を、刈
取装置に接近するにつれて前記フレームから遠ざかる側
に接当案内する案内具を設けて、前記フレームと刈取装
置の間に茎稈が入り込むことを防止していた。

ところが、この構造の前記案内具は平板で形成されてい
た為、刃と案内具との間にワラ屑が侵入して、ワラ詰り
を招く欠点があった。

そこで、上記欠点を解消する手段として、前記案内具と
刃の両者を上下方向で近接させることも考えられるが、
機体の振動によって両者が相互に干渉する不都合がある
。

本考案は、前記案内具の形状を工夫することによって、
前記欠点を解決することを目的とする。

上記課題解決の為に講じた本考案の技術手段は、機体前
後方向のフレームの下方に、平面視においてそのフレー
ムと交差する状態でバリカン型刈取装置を配置すると共
に、前記刈取装置の前方箇所に存在する茎稈を、刈取装
置に接近するにつれて前記フレームから遠ざかる側に接
当案内する案内具を設けた刈取収穫機の刈取部構造であ
って、前記案内具の後端に、前記刈取装置の固定刃のう
ち前記フレームの下方あるいはその近くに位置する刃体
部分の先端を上から下まで両側から覆う凹部を形成した
ことであり、斯かる構成から次の作用効果を奏する。

すなわち、案内具に固定刃の先端を上から下まで両側か
ら覆う凹部を形成したから、ワラ屑は、案内具の下面並
びに固定刃の下面に案内されながら後方へと排出される
こととなり、案内具と刈取装置との間にワラ屑が詰るこ
とが防止される。

また、前記凹入部が上下方向に長い凹入部である場合に
は、組付誤差や、刈高さ変更のために刈取装置のフレー
ムに対する位置が上下に変化しても、案内具と固定刃間
からのワラ屑の入り込みを防止する機能が維持されるの
で、フレームと刈取装置間へのワラ屑の入り込みを何ら
支障なく行わせられるようになった。

以下、本考案の実施例を図面に基いて説明する。

クローラ式自走機台に脱穀部１を設けて戊る本体の前方
に、植立殻稈に対する引起し部２、引起し殻稈に対する
刈取部３、及び、刈取殻稈を前記脱穀部１に供給する搬
送部４を備えさせた前処理装置を配設してあり、機体走
行に伴い植立殻稈を刈取り、刈取殻稈を脱穀するように
したコンバインを構成しである。

前記刈取部３は、第２図に示す如く構成しである。

すなわち、前記本体から前方に機体前後方向のパイプフ
レーム５の３本を機体横方向に並列させた状態で延設し
、機体横力向に長いバリカン型刈取装置６を、前記フレ
ーム５夫々の下方にかつ平面視において左右端部及び中
央部の３箇所がフレーム５と各別に交差する状態に配置
すると共にフレーム５夫々に連結保持させである。

前記刈取装置６の移動刃７部分に係止させた揺動アーム
８、及び、この揺動アーム８にその駆動力として本体の
エンジン動力を伝達する伝動機構をケース９に内装させ
た伝動装置から戒り、移動刃７を固定刃１０に対して往
復摺動させるように構成した刈取装置駆動機構を設けで
ある。

前記刈取装置６を各フレーム５に連結するに、第３図に
示すように、フレーム５から延゛設のブラケット１１と
、刈取装置４の受刃台から延設のブラケット１２とを、
ボルト１３により連結しである。

前記両ブラケット１１．１２のうちの一方の連結ボルト
１３に対する挿通孔を機体上下方向の長孔に構成してあ
り、ボルト１３の締付は解除状態においては両ブラケッ
ト１１．１２の摺動が可能になり、締付は状態において
前記ブラケット摺動を固定できるように構成しである。

つまり、固定刃１０のフレーム５に対する取付位置を上
下に調節できるようにしてあり、刈高さ変更のために、
刈取装置６の機体に対する取付高さを変更できるように
しである。

前記フレームと刈取装置が交差する箇所夫々において、
第２図、第３図に示すように、フレーム５下面の刈取装
置６より前方に位置する部分から刈取装置６の固定刃１
０のうちフレーム５の下方に位置する刃体部分１０ａ、
この刃体部分１０ａが存在しない場合にはフレーム５の
最も近くに位置する刃体部分１０ｂの先端付近に、茎稈
を前記フレーム５から遠ざかる側に接当案内する案内具
１４を設けて、フレーム５と前記刃体部分１０ａあるい
は１０ｂとの上下間隙を閉塞してあり、殻稈がフレーム
５と刈取装置６の間にその前方から入り込む事を阻止す
るように配慮しである。

第３図、第４図に示すように、前記案内具１４を押圧変
形させたパイプで構成して、その後端部に上下に長い凹
部１５を形成腰前記刃体部分１０ａあるいは１０ｂの先
端を前記凹部１５に入れ込ませである。

つまり、穀稈がフレーム５と刈取装置６間内に入り込む
隙間が案内具１４後端と刈取装置６刃先の間にできない
ようにすると共に、刈取装置６の案内具１４に対する上
下位置が変化しても、刃体部分ｌｅａあるいは１０ｂの
先端の凹部１５内への入り込みが維持されるようにして
あり、刈取装置６の組付は位置が上下にづれたり、刈高
さを変更しても案内具１４と刈取装置６間からの殻稈入
り込み阻止機能が維持されるように配慮しである。

更に、前記刃体部分ｌｅａあるいは１０ｂの先端を前記
凹部１５の内壁に近接させて、案内具１４と固定刃１０
の間にできる固定刃１０の横ずれを許容する融通が極力
少なくなるようにしてあり、刈取装置６を組付けるに当
り、案内具１４を基準とする事により刈取装置６の横方
向における組付位置決めを容易に行えるように配慮しで
ある。

前記案内具１４を構成するに、第５図、第６図に示すよ
うに、Ｕ字状に屈曲成形した板金で構成したり、第７図
、第８図に示すように、屈曲板金を組合わせて構成して
も良い。

尚、刈取装置６の取付高さ変更が、不能なものにあって
は、前記凹部１５の上下長さを、組付誤差に伴う刈取装
置６の位置ずれを吸収できるように、固定刃肉厚に比し
て長いものにしておけば良い。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る刈取収穫機の刈取部構造の実施例を
示し、第１図はコンバインの側面図、第２図は刈取部の
平面図、第３図は刈取部の側面図、第４図は第３図のＩ
Ｖ−ＩＶ断面矢視図、第５図は案内具の別実施構造を示
す側面図、第６図は第５図のＶＩ−ＶＩ断面矢視図、第
７図は案内具の別実施構造を示す側面図、第８図は第７
図の■−■断面矢視図である。 ５・・・・・・フレーム、６・・・・・・刈取装置、１
ｏ・・・・・・固定刃、１０ａ、１０ｂ・・・・・・刃
体部分、１４・・・・・・案内具、１５・・・・・・凹
部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ■ 機体前後方向のフレーム５の下方に、平面視におい
   てそのフレーム５と交差する状態でバリカン型刈取装置
   ６を配置すると共に、前記刈取装置６の前方箇所に存在
   する茎稈を、刈取装置６に接近するにつれて前記フレー
   ムから遠ざかる側に接当案内する案内具１４を設けた刈
   取収穫機の刈取部構造であって、前記案内具１４の後端
   に、前記刈取装置６の固定刃１０のうち前記フレーム５
   の下方あるいはその近くに位置する刃体部分１０ａ、１
   ０ｂの先端を上から下まで両側から覆う凹部１５を形成
   しである事を特徴とする刈取収穫機の刈取部構造。 ■ 前記固定刃１０の取付位置を上下に調節可能に構成
   すると共に、その上下位置調節にかかわらず前記凹部１
   ５への刃体部分先端の入り込み状態が維持されるべく前
   記凹部１５を上下方向に長い凹部に構成しである事を特
   徴とする実用新案登録請求の範囲第■項に記載の刈取収
   穫機の刈取部構造。