JPS6053654B2 - ひき臼型粉砕装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は粉砕機に係り、詳しくは摩擦による粉砕を主
体とするひき臼型の粉砕機てある。

吉くよりひき臼は穀物等の粉砕に用いられており、そ
の簡単で堅牢な構造の為、広に汎用性を持つ多用されて
いるがこれを工業的に利用する場合、従来構造をそのま
まとし単に機械的な駆動に改造したり、ひき臼の材質を
従来の石材から他のものに変更しただけのものであり、
それらは根本ー的な欠点をそのまま継承している。

つまり従来の臼の運動は単に一点を中心に円運動するの
みであるため常に上下両臼の合せ面における粉砕作用箇
所が限定され易く、該合せ面全域において均一な粉砕作
用を行わせることができず、極めて粉砕効率の悪いもの
であつた。また粉砕作用を行うべき両臼間の合せ面の偏
摩耗も起り易く、したがつて長期間の安定した粉砕は不
可能であつた。本発明はこうした点に鑑み、簡単で堅牢
で構造を持つひき臼のすぐれた点を利用し広範囲の原料
を摩擦によつて極めて超微粉砕を可能とすべく粉砕機装
置を提供するものである。 次に本発明の構成を実施例
において説明する。

１は機台で軸受２を内包し、該軸受２を介し回転軸４を
回転可能に支受している。

また該回転軸４の先端部には該回転軸４とは軸心を異に
する偏心軸３を具備しており、該偏心軸３は軸受５を介
し内周面を持つ回転輪７に支受されている。該回転輪７
の内周面には該内周面よりわずかに小なる外周面を有す
る前記軸受５と同心に、かつ機台１に固定して設けられ
た固定輪８と一点において常に接するように構成されて
おり、該回転輪７の上部には回転グラインダ６が固定さ
れ、該回転グラインダ６の上面には前記機台１に固定さ
れた固定杆１１に支受された固定グラインダ１０が載置
されている。該固定グラインダ１０は前記回転グライン
ダ６とは共に回転することなく、上下方向にのみ自由状
態に保持され、摩擦粉砕の可能な程度の相当重量を有し
、中心部には原料供給口９が貫通されている。なお前述
の回転軸４に対する偏心軸３の偏心量は回転輪７の内周
面の内径と固定輪８の外径との差の２分１とほぼ同じ値
てあり、とくに回転輪７の内周面及び固定輪８の外周面
にゴム等の弾性体を付設する時は該値よりも弾性体の撓
量だけ余分に偏心量を大きく設定する。またこれに伴い
前記回転軸４にはアンバランス量に応じたバランス・ウ
ェイト１３を配し、機台１及び当該装置への振動を軽減
させている。１２はかき落し板で前記回転輪７上面縁部
に設けられており回転グラインダ６及び固定グラインダ
１０の合せ面Ｐより押出された粉砕品を機外に排出する
ためのものである。

なお回転グラインダ６及び固定グラインダ１０の合せ面
Ｐは共に平面であるほか、必要に応じ一方あるいは両面
にうず状、放射状、その他種々の条溝を配設することも
可能で原料や粉砕品の条件に応じて適用されるものであ
る。また前述の回転輪７の内周面及び固定輪８の外周面
にもゴム、樹脂等の弾性体を付設するほか、両周面に条
溝を配し両周面の摩擦抵抗を増大させたり、さらには両
周面にそれぞれ内歯車、外歯車を配設させ両周面間の滑
りを完無とする形式など各種設計変更できる。なお本実
施例では合せ面Ｐへの押圧力に関しては固定グラインダ
１０の重量のみで図示されてあるが、スプリングによる
押圧などのほか種々の方式で該固定グラインダ１０に加
重押圧させ、最適な押圧力を得ることが可能であり、ま
た該両グラインダ６，１０の合せ面Ｐ部の材質について
も石材のほか陶磁器、金属、その他各種のものが適用可
能て望ましくは硬質で強度、耐摩耗性のあるものが最適
てある。また本装置の要部又は全体をカバー等で覆つて
外部からの埃などのかからないようにすることも有効で
ある。以上の構成において図示省略のモーターにより．
機台１の固定された軸受２に支受された回転軸４により
与えられた回転運動は偏心軸３に伝えられるが、該偏心
軸３に回転自在に軸支された回転輪７及び回転グライン
ダ６の中心ｍは回転軸４の中心Ｓを中心として偏心回転
され該回転軸４と同心．的に配設された固定輪８の外周
面の一部に偏心軸３に同心的に配設された回転輪７の内
周面が接触されているため回転輪７における最初の接触
点ａは偏心軸３の１回転毎の回転輪７の内周面の円周長
さと固定輪８の円周長さの差だけ差動回転し、接触点Ａ
ｌ，ａ２，ａ３，ａ４と順次進行することになり第２図
においてｍ点の軌跡として示した偏心回転による振動あ
るいは揺動と接触点ａの軌跡として示した前記差動回転
による減速機構を兼ね備えた運動を生ずる。

これにより回転輪７上に固定された回転グラインダ６は
該回転グラインダ６上に載”置された固定グラインダ１
０との合せ面Ｐにおいて振動あるいは揺動回転運動が繰
返し行われるため図示省略の供給機により供給された原
料は固定グラインダ１０に設けられた原料供給口９へ投
入されると前述の両グラインダ６，１０の合せ面Ｐにお
ける振動、摩擦、すりつぶしの相乗作用を受け超微粉砕
され該合せ面Ｐ外周より溢出され回転輪７の上面縁周辺
に落され、そこでかき落し板１２により機外に排出され
る。以上詳述のように本発明によれば簡単で堅牢な装置
で摩擦による超微粉砕が可能にあつたこと、振動と揺動
とすりつふしの相乗作用により粉砕面の偏摩耗が生ぜず
広い粉砕作用面が維持可能なことに加え原料の外周面へ
の押出し作用が働き粉砕品の排出が円滑であり極めて効
率がよいこと、特別な減速機構を必要とせす、しかも動
力伝達効率が高く経済的てあることなど本発明は工業上
有用なものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例を示す要部断面図、第２図は実
施例に示す回転輪７の運動の説明図である。 図において１・・・・・・機台、２・・・・・・軸受、
３・・・・・・偏心軸、４・・・・・・回転軸、５・・
・・・・軸受、６・・・・・・回転グラインダ、７・・
・・・・回転輪、８・・・・・・固定輪、９・・・・原
料供給口、１０・・・・・・固定グラインダ、１１・・
・・固定杆、Ｐ・・・・・・合せ面である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 機台１に固定された軸受２により回転自在に支受さ
   れた偏心軸３を有する回転軸４と、該偏心軸３に軸受５
   を介し回転自在に支受された回転グラインダ６と、前記
   軸受５と同心の内周面をもつ前記回転グラインダ６と一
   体に設けられた回転輪７と、該回転輪７の内周面よりわ
   ずかに小なる外周面を有する前記軸受２と同心に、かつ
   機台１に固定して設けられた固定輪８と前記回転グライ
   ンダ６の上部に載置してその合せ面Ｐを粉砕部となし中
   心部に原料供給口９を貫通して設けた固定グラインダ１
   ０、および該固定グラインダ１０を前記機台１と固定連
   結させるための固定杆１１とよりなり、前記固定輪７の
   内周面と前記固定輪８の外周面の１点が接触するように
   構成したことを特徴とするひき臼型粉砕装置。