JPS5813948Y2 - 陶磁器原料破砕用クラッシャ− - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は瓦やレンガなど陶磁器を作る材料である土質
の原料を破砕するクラッシャーに係るものである。

従来、上記のようなりラッシャーは通常、第２図に示す
ように、互に接して回転する円柱形の二つのローラーＲ
，Ｒによって原料を挟圧して破砕するようになっていた
。

しかしこのような構造のものでは、ローラーの当接線の
全長にわたってローラーの周速が均一で、原料がその全
長にわたって同時にローラーの当接線内に食い込１れ、
いゎば−次元状に破砕されるため原料がローラーを通過
する時間が短かくて破砕効果が少なかった。

本考案は従来にむけるこのような欠点を除去すべく、円
柱形のローラーの代りに、皿形錐体状のクラッシャーユ
ニットを使用することにより原料の破砕時間を長くして
破砕効果を増大するとともに、破砕面上にも・いて原料
の擦過を併発して破砕効率を大きくすることができ、し
かも破砕面の摩耗に際しては容易に修復をすることがで
きるクラッシャーを提供することを目的とするものであ
る。

本考案は、回転駆動可能に備えた支軸の一端に皿形錐体
状のクラッシャー盤体を嵌着するとともに、硬質材料よ
りなるライナーを前記クラッシャー盤体の錐面上に固着
してなる二つのクラッシャーユニットを主体とし、しか
も両クラッシャーユニットのクラッシャー盤体は、それ
ぞれの円錐頂点０１０２が互に相反する方向に組付けら
れるともに両クラッシャー盤体のライナーの錐面同志が
互に当接状に回転して被破砕物が上方から下方へ移動す
るように両クラッシャーユニットの軸心を平行状態に組
付けたことを４徴として上記した目的を達するものであ
る。

次に本考案の一実施例を第１図によって説明する。

図中、１は皿形錐体状のクラッシャー盤体であって水平
状に支持された後述支軸２の一端に嵌着されている。

しかして支軸２は、軸受体３に嵌挿され、３個のベアリ
ング４〜４を介して回転自在に支承されている。

また該クラッシャー盤体１の錐面の外周面にはハイクロ
ーム合金などの硬い材料で形成されたライナー５が嵌着
され、その頭部はクラッシャー盤体１の中心部に設けら
れたライナー押え６によって押えられている。

筐たライナー５はその外周端縁にお・いてもライナー押
え６Ａによってクラッシャー盤体１に緊締されている。

前記軸受体３の他側より突出した支軸２の端部にば■プ
ーリ７が固着されている。

また軸受体３と並んで駆動用モータ８が設置され、その
回転軸９にモータプーリ１０が固着され、前記■プーリ
７と該モータプーリ１０との間に■ベルト１１が掛装さ
れ、以上の各部材で１組のクラッシャーユニットが構成
されている。

しかして上記のように構成されたクラッシャーユニット
の２組が、第１図に示すように組付けられている。

すなわち、両クラッシャーユニットのクラッシャー盤体
のそれぞれの円錐頂点、図示０１０２が互いに相反する
方向になりかつ両りラツンヤゴ盤体のライナーの錐面同
志が互に当接状に回転して被破砕物が上方から下方へ移
動するように、両クラッシャーユニットがそれらの軸心
を平行状態にして組付けられて、それぞれ矢印Ｐ釦よび
Ｑの方向に回転するように形成されている。

なお、第１図中、Ｍは両ライナー５，５の錐面同志を当
接状に対向させてなる破砕面であり、Ｎは破砕面Ｍ上に
釦いて両ライナー５，５の外径の大きさが等しい点であ
って、以下この点を中立点と呼ぶ。

捷た１２は上記クラッシャーユニットに付設された研磨
装置であり、１３は該装置の軸受１４に嵌挿された回転
軸であって、該軸受１４の片側に突出した回転軸１３の
端部には研削砥石１５が固着され、他側に突出した端部
にば■プーリ１６が固着されており、図示しないモータ
により該プーリ１６を回転し、研削砥石１５を回転する
ように形成されている。

なあ・該研磨装置１２は研削砥石１５を回転させながら
回転するライナー５０表面に沿って移動させてライナー
５の全面を研磨することができる。

次に本実施例のクラッシャーを使用して原料を破砕する
際の作用釦よび効果を詳細に説明する。

両クラッシャーユニットを回転させながら被破砕原料を
破砕面Ｍへ向って供給すると、この原料中の非塊状成分
の一部は、上記した従来の円柱ローラーの場合と同じ〈
逐次側ライナー５，５０間へ食い込１れて破砕され、一
方塊状成分は残余の非塊状成分とともに破砕面Ｍの各部
位にむけるライナー外径寸法の差によって次に詳述のよ
うに破砕面Ｍに沿って移動する。

すなわち、ライナー５゜５の大径部は小径部より周速が
大きくなるためこの周速差によって原料は小径部側より
大径部側へ引き込１れて移動しながら破砕面Ｍ内へ食い
込１れる。

従って従来の円柱ローラーＲ，Ｒの場合に比して原料の
破砕時間が長くなって破砕効果が増大する。

しかも、本例にむいて、破砕面Ｍのうち中立点Ｎでは、
両クラッシャーユニットのライナー５゜５の外径の大き
さが同一でライナー５，５の周速が等しいため、原料は
両ライナーによって同一の力で破砕面Ｍ内へ引き込１れ
るが、中立点Ｎ以外の点にむいては両ライナー５，５相
互の外径の大きさが相違し、ライナー５，５の周速に差
を生じるため、原料はこの周速差によって擦過を受けて
いわば破砕誘発作用を起し破砕効率がさらに増大する。

な釦−上記した実施例に３いてはライナー５はライナー
押え６あ・よび６Ａを介して緊締されているため、万一
ライナー５が破損しても飛散を防止することができる。

すなわち本考案によるクラッシャーに釦いては、回転駆
動可能に備えた支軸の一端に皿形錐体状のクラッシャー
盤体を嵌着するとともに、硬質材料よりなるライナーを
前記クラッシャー盤体の錐面上に固着してなる二つのク
ラッシャーユニットを主体としてなる陶磁器原料破砕用
クラッシャーであって、前記両クラッシャーユニットの
クラッシャー盤体はそれぞれの円錐頂点０１０２が互に
相反する方向に組付けられるとともに前記両クラッシャ
ー盤体のライナーの錐面同志が互に当接状に回転して被
破砕物が一ヒ方から下方へ移動するように前記両クラッ
シャーユニットの軸心を平行状態に組付けたことを特徴
とするもので、両ライナーの錐面同志が当接状に回転す
る破砕面へ向って供給された原料はその非塊状成分の一
部が直接破砕面内へ食い込１れ、塊状成分は残余の非塊
状成分を伴って破砕面に沿って移動しながら食い込１れ
ていわば２次元状に破砕される。

従って破砕時間を長くして破砕効果を大きくすることが
できる。

しかも両ライナーは破砕面において上記した中立点を除
いて両ライナー間に周速差を有して原料に擦過を誘発し
て破砕効率を大きくすることができる。

また本考案のクラッシャーにむいてはクラッシャー盤体
の錐面の外周面に沿って硬質材よりなるライナーを嵌着
する構造であるため、クラッシャ盤体自体を硬質材によ
って形成する必要がないばかりでなく、ライナーの表面
摩耗に際してはライナイ沖の修復を行えばよいため極め
て経済的である。

オた本考案に釦いては２組のクラッシャーユニットのラ
イナー同志を直接当接させることなく、被破砕原料の性
状に応じて両ライナー間に適度の少間隙を設けてライナ
ーを対向して回転させることにより破砕効率を上げるこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の主要部を示す一部破断乎面
図、第２図は従来のクラッシャーの破砕用ローラーの略
本側面図である。 １・・−クラッシャー盤体、５・・・ライナー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 回転駆動可能に備えた支軸の一端に皿形錐体状のクラッ
   シャー盤体を嵌着するとともに、硬質材料よりなるライ
   ナーを前記クラッシャー盤体の錐面上に固着してなる二
   つのクラッシャーユニットを主体としてなる陶磁器原料
   破砕用クラッシャーであって、前記両クラッシャーユニ
   ットのクラッシャー盤体ばそれぞれの円錐頂点０１０２
   が互に相反する方向に組付けられるとともに、前記両ク
   ラッシャー盤体のライナーの錐面同志が互に当接状に回
   転して被破砕物が上方から下方へ移動するように前記両
   クラッシャーユニットの軸心を平行状態に組付けたこと
   を特徴とする陶磁器原料破砕用クラッγヤー。