JPS6052244B2 - 海水の流動する沿岸施設 - Google Patents

海水の流動する沿岸施設

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JPS6052244B2
JPS6052244B2 JP3224479A JP3224479A JPS6052244B2 JP S6052244 B2 JPS6052244 B2 JP S6052244B2 JP 3224479 A JP3224479 A JP 3224479A JP 3224479 A JP3224479 A JP 3224479A JP S6052244 B2 JPS6052244 B2 JP S6052244B2
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seawater
water
embankment
inflow
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博 岡本
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NIPPON TETORAHOTSUTO KK
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は湾を形成する水域の海水が常に一方向に流動
し得るようにした沿岸施設に関するものであり、特に本
願出願人が提唱した一方向通水堤体(特願昭53−54
410号(特開昭54−146437号公報))の具体
的応用に関するものである。
沖合に突出して設けられる防波堤は、港外の波をさえ
ぎつて港内を静穏にすることに役立ち、特に港湾、漁港
、ヨツトハーバー、海水浴場、各種・水産物の養殖場そ
の外沿岸の侵蝕防止等にとつて不可欠のものである。
ところで防波堤を備えた港湾内は一部を通して港湾外と
通ずるだけで大部分の水域が港湾外の水域と完全に遮断
されるため、港湾内水域はそれ自体積極的に流動するこ
とはな・く、該水域が汚染された場合には、港湾内外の
水が入れ換つて清浄化されるまでにはかなりの長期間の
月日を必要とするという問題がある。一方港湾施設の利
用増大に伴う該施設の拡大や、各種水産物の増養殖水域
の拡大を図るという目的を考慮した場合に、港湾内水域
の汚染を防止し、また汚染が生じた際にはできるだけ迅
やかに該水域内の浄化が行えるような対策が望まれる。
特に湾内水域の浄化は、最近その必要性が重要視されて
いる水産物の増養殖場の拡大という面において極めて大
きな意義を有する。従来におけるこのような湾内水域の
浄化を目的としたものとしては、湾内水域を潮汐の干満
による水位差に基いて開閉する一対の扉で湾外水域と仕
切り、満潮時には一方の扉を閉じた状態で他方の扉を開
いて湾外から湾内に海水を導入し、干潮時には他方の扉
を閉じて一方の扉を開くことにより湾内の海水を湾外に
放出するという方法で交互に湾内水域の海水を流動させ
るという考え方が提唱されている(特開昭54−102
035号)。
しかしながらこの方法は、潮汐の干満の差を利用するも
のであるために、海水の導入と放出のための二つの扉を
用いて湾内水域と湾外水域とを仕切る必要があり、その
ためいずれか一方の扉を通して湾内外の海水が流動し得
たとしても、よほど大きな扉でない限り開いている方の
扉を通して船舶が航行できないという問題がある。また
海水は満潮時に一方の開いた扉によつて湾外から湾内に
流入しても、他方の扉が閉じているので湾内から湾外に
は流出せずに水位が上昇するだけで停滞し、一方干潮時
には湾内から湾外に流出しても湾外から湾内には流入し
ないので、海水の流れが一時的且局部的であり、海水を
常に湾の内外を通し.て連続的に流動交換することがで
きないという欠点を有している。本発明は前述の趣旨に
よる港湾内水域の汚染防止及び浄化交換を行うために、
湾を形成する防波堤体を利用して、湾外水域と仕切られ
た湾内水域!の海水に積極的かつ連続的な流動性が与え
られるようにすることを目的としたものである。
このような目的を達する手段として本発明は、湾の一隅
と他隅とに、堤体に向つて進行する波のエネルギーによ
つて開閉する逆止弁を湾内側水面(下に設けて専ら湾外
の海水を湾内に導入するようにした海水流入堤体と、同
様の逆止弁を湾外側水面下に設けて専ら湾内の海水を湾
外に流出させるような海水流出用堤体とを設けることに
より、海水が常に海水入用堤体より湾内に入つて湾内を
流動し、海水流出用堤体を通して湾外に流出するように
した海水の流動する沿岸施設を提供しようとするもので
ある。
次に本発明を図示の実施例について詳記すれば、第1図
はその一実施例を示すもので、湾を形成する水域1の湾
口部分における二つの岬部分3,4から、湾口中央部に
向けて二つの堤体5,6が、夫々ほぼ平行する向きで航
路用入口2が設aけられるようにして突設されている。
二つの堤体5,6のうち一方5は湾外水域7の水を湾内
水域1に向けてのみ流入させる役割をもつ海水流入用堤
体であり、別の一方6は湾内水域1の水を湾外水域7に
向けてのみ流出させる役割をもつ海水流出用堤体である
。海水流入用堤体5は、第2図に示すように堤体水面下
に多数の通水孔8が開設されていると共に、この夫々の
通水孔8における湾内水域1側の孔端8″には、該孔端
を開閉するにつき充分な大きさをもつた逆止弁9がヒン
ジ10により蝶着されるようにして設けられている。
また一方の海水流出用堤体6は第3図に示すように、前
記堤体5と同様水面下に多数の通水孔11が開設されて
いて、この通水孔11における湾外水域7側の孔端1「
には、前記と同様の逆止弁12がヒンジ13により蝶着
されるようにして設けられている。第4図は別の実施例
を示すもので、海岸線14の沖合に島15がある場合(
この島15は自然のものに限らず人工的なものであつて
もよい)に応用されるものてあり、この海岸14と島1
5との間の水域1を湾とするべく該水域1の一方の端に
、海岸14と島15とを結んて海水流入用堤体5aを設
け、同水域1の他方の端には同じく海岸14と島15と
を結んて海水流出用堤体6aか夫々設けられている。勿
論この場合も前記の実施例と同様に、海水流入用堤体5
aには湾内側に逆止弁9をもつた通水孔8が設けられて
おり、また海水流出用堤体6aには湾外側に逆止弁12
をもつた通水孔11が設けられている。第5図は更に別
の実施例を示すものであり、前記二つの実施例において
示した海水流入用堤体及び海水流出用堤体の上部に弁付
通水孔と併用して波入れ16と波返し17とを設けた場
合を示している。
この場合は弁付通水孔により水を入れたり出したりする
機能に加えて、堤体上を越える波を湾内に導いたり、ま
たは湾内への導入を遮ることを目的とするものであり、
従つて、波入れ14は海水流入用堤体5,5aに設けら
れ、波返し15は海水流出用堤体6,6aの上に夫々設
けられる。また波返し15は、海水流出用堤体6,6a
の上に海水流入用堤体5,5aの波入れ14よりも高く
なるように設けることが望ましい。海水流入、流出用堤
体に設けられる通水孔の逆止弁の形態としては、第2図
及び第3図の如きリーフバルブ形のもの以外に、幾つか
の形が考えられるが、これらについては本願の先願であ
る特願昭53−544W号に開示されている。
更に第6図は例えば第4図に示す如き湾に応用して有効
な利用例を示すものであり、この場合は湾内水域1の中
間部に同水域内の水の流れを遮断すると共に、一部に細
い流路19をもつた堤体18を設けておくことにより、
該流路17に早い流れを造り出すようにしたもので、こ
のような早い水の流れが得られることによつてそのエネ
ルギーを水力発電に利用することが可能となる。
なお上記のような利用例は、第4図に示す湾内水域のみ
ではなく、第1図に示す湾内水域においても利用するこ
とは可能である。
本発明に示されるように、湾を形成する水域の一隅及び
これと対称的な他隅に、夫々水を一方向にのみ流動させ
る逆止弁付通水孔をもつた海水流入用堤体5,5aと、
海水流出用堤体6,6aとを配置すると、海水入用堤体
5,5aにおいては、湾外水域7の波が該堤体に作用し
て第2図Aの如く波圧が上昇した際、湾内外水域1,7
の水位差により逆止弁9が開き、湾外水域7の水は通水
孔8を通つて湾内水域1に向けて流入する。
また同図Bの如く湾外水域7の水面が下降すると、これ
に伴つて逆止弁9は閉じること)なり、湾内水域1の水
は湾外水域7の方向に流動することを阻止される。一方
海水流出用堤体6,6aにおいては、湾外水域7の波が
該堤体に作用して第3図Aの如く波圧が上昇すると、逆
止弁12は閉じて同水域7の水の湾内水域1方向への流
入を阻止し、同図Bの如く湾外水域7の水面が降下する
と、逆止弁12は開いて湾内水域1の水が通水孔11を
通つて湾外水域7へ向つて流出すること)なる。
このように海水流入用堤体5,5aは専ら湾外水域7の
水を湾内水域1内へ流入させ、海水流出用堤体6,6a
は専ら湾内水域1の水を湾外水域7に向けて流出させる
ため、湾内水域1は海水流入用堤体5,5aの方向から
海水流出用堤体6,6aの設けられている方向に向けて
流動を続けることになる。
従つて第1の実施例に係る港湾では、湾内水域1の水は
循環作用を行ない、第4図の実施例の楊合では一方向に
流動が行なわれている。本発明に係る沿岸施設は、湾を
形成する水域に対して海水流入用堤体によつて専ら水を
流入させると共に、海水流出用堤体からは専ら水を湾外
水域に流出させるようにした)め、湾内水域の水は常に
流動し、従つて湾外のきれいな水が湾内側に流入して同
水域の汚染を除去することができる外、湾内に水産物の
養殖場を設ける場合には、腐敗化した水を排除して栄養
分に富む水を供給できるので生産の増大を可能にするこ
と、海水浴場の清浄化に役立つこと、更には流れを有効
に利用して水力発電を行なうことができるなどの利点を
有する。
更に湾内水域の水の流動は、弁作用のみならず、第5図
に示した波入れ、波返しを設けることによつて、波は海
水流入用堤体を越えて湾内水域に入るが、海水流出用堤
体を越えては湾内水域に侵入しないので、湾内水域の水
の流動を助成することに大いに役立つものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る沿岸施設の一実施例を示す平面図
、第2図は流入用堤体の断面図、第3図は流出用堤体の
断面図、第4図は別の実施例を示す平面図、第5図は更
に別の実施例に係る堤体断門の断面図、第6図は第4図
の実施例の応用例を示す平面図である。 図において、1・・・・・・湾内水域、2・・・・・・
航路用入口、3,4・・・・・・岬、5,5a・・・・
・・海水流入用堤体、6,6a・・・・・海水流出用堤
体、7・・・・・・湾外水域、8,11・・フ・・・通
水孔、9,12・・・・・・逆止弁、10,13・・ヒ
ンジ、14・・・・・・海岸、15・・・・・・島、1
6・・・・・・波入れ、17・・・・・・波返し、18
・・・・・・堤体、19・・流路。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 湾を形成する水域における該湾の一隅と他隅とに、
    堤体に向つて進行する波のエネルギーにより開閉する逆
    止弁を湾内側水面下に設けて海水を湾外から湾内に向け
    てのみ流入させるようにした海水流入用堤体と、前記と
    同様の波エネルギーにより開閉する逆止弁を湾外側水面
    下に設けて海水を湾内から湾外に向けてのみ流出させる
    ようにした海水流出用堤体とを湾口を仕切るように配置
    し、海水を常時海水流入用堤体より湾内に流入させて一
    方向に流動させたのち海水流出用堤体から湾外に流出す
    るようにした海水の流動する沿岸施設。 2 湾の入口を形成する相対向する二つの岬部分より、
    一方は海水流入用堤体、他方は海水流出用堤体を夫々の
    間に航路用入口が設けられるように突設して、両堤体に
    より湾内の海水を循環流動させるようにした特許請求の
    範囲第1項記載の海水の流動する沿岸施設。 3 海岸とその沖合にある島との間を結ぶ一方には海水
    流入用堤体を配置し、同じくその海岸と同島との間を結
    ぶ他方には海水流出用堤体を配置して、海岸と島との間
    における両堤体間の水域の水を一方向に流動させるよう
    にした特許請求の範囲1項記載の海水の流動する沿岸施
    設。 4 海水流入用堤体の上部には湾内側に向けて湾曲する
    波入れを有し、海水流出用堤体の上部には前記海水流入
    用堤体の波入れよりも高い位置に湾外側に向けて湾曲す
    る波返しを有している特許請求の範囲第1項乃至第3項
    のいずれかに記載の海水の流動する沿岸施設。 5 海水流入用堤体と海水流出用堤体とによつて形成さ
    れる湾内水域の中間部に該水域の水の流れを遮ぎると共
    に、一部に早い流れを生じさせる細い流路を有する堤体
    を設けた特許請求の範囲第1項乃至第4項のいずれかに
    記載の海水の流動する沿岸施設。
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RU2032018C1 (ru) * 1990-02-23 1995-03-27 Всероссийский научно-исследовательский институт гидротехники им.Б.Е.Веденеева Способ защиты территорий от затопления при подъеме уровня воды в открытой акватории
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