JPS605102Y2 - 油圧掘削機における特殊アタツチメントに対するアクチユエ−タ用コントロ−ルリンケ−ジ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は油圧掘削機に於ける特殊アタッチメントに対す
るアクチュエータ用コントロールリンケージに関するも
のである。

従来、油圧掘削機にフロントアタッチメントとしてブレ
ーカを取付ける際、圧油を分配する為ニ、コントロール
バルブ内のアクチュエータ増連用セクションをブレーカ
専用に改造するか、又は予備の、コントロールバルブを
必要としていた。

しかし前者に於いては油圧掘削機の作業能率を向上させ
る目的で増速させていたにもかかわらず、やむをえず能
率低下を認めざるをえず、また後者に於いてはコストア
ップになる欠点があった。

本考案に於いては、作業能率を低下させる事なく、従来
油圧掘削機の作業性から不必要としていたブーム下げ２
速のポートをブレーカに使用できる様にするためのコン
トロールリンケージを設けて上記の如き不具合を解消可
能にしたものである。

従来の油圧掘削機の油圧回路は第１図に示したものが一
般的である。

即ち、１は旋回モータ、２はカウンターバランスバルブ
、３は走行モータ、４は走行ブレーキバルブ、５はアー
ムシリンダ、６はパケットシリンダ、７はブームシリン
ダである。

８は４連コントロールバルブ、９はブーム増速セクショ
ンである。

１０は３連コントロールバルブで、１１はブームセクシ
ョンである。

１２はロータリージヨイント、１３はギヤーポンプ、１
４はこれを駆動するエンジン又はモータである。

１５はブーム増速セクション９とブームセクション１１
とを結ぶ連結リンクである。

これにブレーカ１６（第２図）を取付ける際には、コン
トロールリンケージからの制約により、連結リンク１５
を廃止し、ブームは上・下１速のみとし、ブーム２速の
セクションをブレーカ１６に使用していた（第２図参照
）。

従ってブーム上ｋｆ速度が遅＜、フロントアタッチメン
トを通常のパケットにして作業する際、ブーム上げ速度
が遅いのを認めるか、又は配管及びコントロールリンケ
ージを再度改造するかしなければならなかった（但し、
通常のバックホウ作業においてもブーム下げ２速は、ア
タッチメントが自重に依って自由落下する事から必要と
しない）。

本考案は成上の公知技術の問題点を改良したもので、以
下これについて詳細に説明する。

まず第３図〜第５図を参照して従来型のブーム２速機構
におけるコントロールリンケージについて説明する。

ブームレバーＡを上又は下に操作した場合、リンクａに
よりヨークｂ１０ツドｃ１調整装置ｄを介しコントロー
ルバルブ１０の１速側スプールを作動させる。

その際、調整装置ｄ内のスプリングｅ（第５図）はコン
トロールバルブ１１内のスプール５ｐ１（第３図）に取
付けられたスプリング（図示せず）の最終たわみ荷重よ
りセット荷重を大きくとる必要がある。

１速側のスプールＳＰ１がストロークエンドまで達し、
さらにレバーＡを操作すれば、１速側にセットされた調
整装置ｄ内のスプリングｅがたわんで、リンクａ→ヨー
クｂ→ロッドＣの作動は可能になり、スプール１ストロ
ーク分の長孔ｆ′をもつリンクｆに依り結合されたリン
クｇが作動しはじめ、ブーム２速側のスプールＳＰ２を
ロッドｈにより動かす事が出来る。

ここで第１図に示した如く、ブーム下げの２速側配管は
油圧式掘削機の特性から配管の必要がなく、ブ陥ツクさ
れている。

またブレーカ１６はその特性から一方向からのみの圧油
供給が必要であるのみで、戻り油はコントロールバルブ
を介さず直接タンクへ戻す事が可能である。

この事に着目し、本考案は第６図と第１１図に示す如く
調整装置ｄとコントロールリンケージに改良を加えてい
る。

以下第６図〜第１１図を参照して本考案の改良点につい
て説明する。

まずブーム１速側のリンクｆとリンクｇとは長孔ｆ′で
ピン結合されている。

この場合ピンの両側に夫々スプール１ストローク分の余
裕（遊び）を有している。

又ブーム２速側のロッドｈがピン結合されているリンク
ｇの端にはリンクｇと同一のピン軸ｊ上にブレーカ用リ
ンクｉが連結され、これにブレーカ用レバーＢがとりつ
けられている。

リンクｇとブレーカ用リンクｉとは第９図に示す如く各
々半月型に切込まれ、かつコントロールスプールｌスト
ローク分の遊びΔを持っている（第９図）。

第８図は調整装置内の詳細を示し、ロッドＣの先端が当
るストッパーｋが設けられている。

これによりブーム下げ動作が１速のみしか動けないよう
にしである。

１は誤動作防止用ストッパー、ｍは位置決め及びフィー
リング用のスプリングである。

本考案によればブーム上げスピードは２速、ブーム下げ
スピードは１速という油圧掘削機本来の動きを損う事な
くブレーカ１６を使用出来る。

以下第６図〜第１１図ならびに第１２図の油圧回路図を
参照してその作動を説明する。

ブーム上げ操作は通常レバーＡを手前に引く事により行
われる。

ブームレバーＡを手前に引くとリンクａはリンクセンタ
ーｎを中心にヨークｂ及びロッドＣをコントロールバル
ブに対して手前に引出す。

その際ロッドＣの中にある調整装置ｄ内のスプリングｅ
はコントロールバルブ内のスプールＳＰ□に取付けられ
たスプリングの最終たわみ荷重よりセット荷重を強くし
である為、ロッドＣ及びヨークｂには、剛体として働き
スプールを手前に引出し、まずブーム上げ１速が作動す
る。

その際リンクｇはリンクｆにスプールの１ストロ一ク分
だけ長孔ｆ′がある為リンクｇは動くことが無い。

次にブームレバーＡを手前にさらに引くと、リンクｆを
介しリンクｇを回転させ、ロッドｈを作動させて第２速
が入る。

この際、調整装置ｄ内のスプリングｅが縮められ第１速
目のスプールが移動しなくてもロッドｃ１ヨークｂの作
動は可能であり、更にリンクｇが回転しても、ブレーカ
用リンクｉとの間にスプール１ストローク分の遊びΔが
ある為、他に影響することなく第２遠目のスプールを手
前に引き出すことができる。

次にブーム下側に関してはブームレバーＡを前方に押出
すことにより操作するが、ロッドＣとヨークｂとは調整
装置内にストッパーｋが設けられているため剛体として
作動し、下げ方向にはスプール１ストローク分しか移動
しない。

従ってロッドｈはブレーカ用リンクｉにより作動させら
れる。

何故ならばリンクｉを前方に押せば、リンクｇをスプー
ル１ストローク分の遊びをしたのち、第２遠目のスプー
ルを押し込む方向にリンクｇを回転させることができ、
この際リンクｇが同方向に回転しても、リンクｆが図の
如く長孔ｆ′を有することにより、リンクａ１ヨークｂ
１０ツドＣの動きには全く影響を与えることはない。

このことはブーム下げレバーを作動中であっても、作動
しない場合でも同様である。

従ってブレーカ用レバー（又はペダル）を前方に押出す
ことにより、スプールの２ストロ一ク分の動きが必要で
あるが、ブーム下げ操作とは無関係にブレーカ作業が可
能である。

以上本考案に依れば、ブーム上げ２速の配管は全く変更
する必要がない為ブレーカ作業時に於いてもブームスピ
ードは通常の掘削時と何ら変る事なく、さらにブレーカ
作動時ブーム押しつけ操作は、作業状態によってアタッ
チメントの自重のみか、又は圧力をかけるかは任意に選
ぶ事が出来、またストッパーを具備する事に依りブーム
操作とブレーカ操作の誤操作を完全に防止することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の油圧掘削機の油圧回路図、第２図は従来
の油圧掘削機にブレーカを付けた場合を示す。 第３図は従来のブーム２速機構におけるコントロールリ
ンケージ、第４図は第３図の■矢視図、第５図は調整装
置の拡大断面図、第６図は本考案に係るコントロールリ
ンケージの平面図、第７図は第６図の■矢視図、第８図
は第６図の■部詳細断面図、第９図は第６図の■矢視図
、第１０図は第１１図のＸ矢視図、第１１図は第６図の
■矢視図、第１２図は本考案を実施した油圧回路図。 図において；Ａ・・・・・・ブームレバー、Ｂ・・・・
・・ブレーカ用レバー、ａｍｏｏｓｅｓリンク、ｂ・・
・・・・ヨーク、Ｃ・・・・・・ロッド、ｄ・・・・・
・調整装置、ｅ・・・・・・スプリング、ｆ・・・・・
・リンク、ｆ′・・・・・・長Ｌ ｇ＝リンク、ｈ・・
・・・・ロッド、ｉ・・・・・・リンク、ｊ・・・・・
・軸、ｋ−−−−−−ストッパー、１・・・・・・誤動
作防止用ストッパー、ｍ・・・・・・（位置決め及びフ
ィーリング用）スプリング、ｎ・・・・・・リンクセン
ター、１・・・・・・旋回モータ、２・・・・・・旋回
カウンターバランスバルブ、３・・・・・・走行モータ
、４・・・・・・走行ブレーキバルブ、５・・・・・・
アームシリンダ、６・・・・・・パケットシリンダ、７
・・・・・・ブームシリンダ、８・・・・・◆４連コン
トロールバルブ、９・・・・・・ブーム増速セクション
、１０・・・・・・３連コントロールバルブ、１１・・
・・・・ブームセクション、１２・・・・・・ロータリ
ージヨイント、１３・・・・・・ギヤーポンプ、１４・
・・・・・エンジン（又はモータ）、１５・・・・・・
連結リンク、１６・・・・・・ブレーカ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ブームレバーＡに連設され、スプリングｅを内蔵する調
   整装置ｄを有するブーム１速側スプール作動用リンケー
   ジと、該リンケージにリンクｆ１及び該リンクｆに連結
   され、かつ軸ｊに回転可能に嵌合されたリンクｇを介し
   て連結されたロッドｈよりなるブーム２速側スプール作
   動用リンケージとからなるコントロールリンケージにお
   いて、リンクｆとリンクｇはスプール側にスプール１ス
   トローク分、その反対側にスプール１ストローク分の余
   裕をもった長孔ｆ′を介して互にピン結合され、又軸ｊ
   上にリンクｇと同軸にコントロールスプール１ストロー
   ク分の遊び（Δ）をもったブレーカ用リンクｉを配設し
   該リンクｉにブレーカ用レバーＢを固着すると共に、調
   整装置ｄにはブーム下げ動作のみを可能にするストッパ
   ーｋを設けたことを特徴とする油圧掘削機における特殊
   アタッチメントに対するアクチュエータ用コントロール
   リンケージ。