JPS6050202A - ロ−タリピストンエンジンのアペックスシ−ル - Google Patents
ロ−タリピストンエンジンのアペックスシ−ルInfo
- Publication number
- JPS6050202A JPS6050202A JP15690883A JP15690883A JPS6050202A JP S6050202 A JPS6050202 A JP S6050202A JP 15690883 A JP15690883 A JP 15690883A JP 15690883 A JP15690883 A JP 15690883A JP S6050202 A JPS6050202 A JP S6050202A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- apex seal
- plating layer
- apex
- nickel
- sliding
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F05—INDEXING SCHEMES RELATING TO ENGINES OR PUMPS IN VARIOUS SUBCLASSES OF CLASSES F01-F04
- F05C—INDEXING SCHEME RELATING TO MATERIALS, MATERIAL PROPERTIES OR MATERIAL CHARACTERISTICS FOR MACHINES, ENGINES OR PUMPS OTHER THAN NON-POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES
- F05C2225/00—Synthetic polymers, e.g. plastics; Rubber
- F05C2225/04—PTFE [PolyTetraFluorEthylene]
Landscapes
- Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明はロータリピストンエンジンのアペックスシール
に関し、特に馴らし運転時におけるロータハウジングへ
の“なじみ性”の改良に関する。
に関し、特に馴らし運転時におけるロータハウジングへ
の“なじみ性”の改良に関する。
(従来技術)
従来より、摺動抵抗を低減したピストンリングとして、
例えば特公昭50−21299号公報に開示されている
ように、ピストンリングの摺動面にフッ化炭素とニッケ
ルとによる複合メッキ層を−1− 形成し、この摩擦係数の小さいメッキ層によってピスト
ンリング摺動面とシリンダ面との摺接をスムーズに行い
、エンジンの摩擦仕事を低減するようにしたものは知ら
れている。そして、このようなメッキ層はロータリピス
トンエンジンのアペックスシール摺動向にも形成し得る
ものであり、該アペックスシール摺動面とロータハウジ
ング内周面との摺接による摩擦仕事を効果的に低減する
ことができる。
例えば特公昭50−21299号公報に開示されている
ように、ピストンリングの摺動面にフッ化炭素とニッケ
ルとによる複合メッキ層を−1− 形成し、この摩擦係数の小さいメッキ層によってピスト
ンリング摺動面とシリンダ面との摺接をスムーズに行い
、エンジンの摩擦仕事を低減するようにしたものは知ら
れている。そして、このようなメッキ層はロータリピス
トンエンジンのアペックスシール摺動向にも形成し得る
ものであり、該アペックスシール摺動面とロータハウジ
ング内周面との摺接による摩擦仕事を効果的に低減する
ことができる。
一方、これらのエンジンにおいて、馴らし運転は、例え
ばレシプロエンジンにあってはピストンリング摺動向と
シリンダ面、ロータリピストンエンジンにあってはアペ
ックスシール摺動面とロータハウジング内周面とを該両
面相互の摺り合せ作用により鏡面化して両面になじみを
付けることにより行われている。
ばレシプロエンジンにあってはピストンリング摺動向と
シリンダ面、ロータリピストンエンジンにあってはアペ
ックスシール摺動面とロータハウジング内周面とを該両
面相互の摺り合せ作用により鏡面化して両面になじみを
付けることにより行われている。
しかるに、上記従来のメッキ層は、馴らし運転時におけ
るなじみ性の良否という点で評価した場合、摩擦係数が
若干大きいことからなじみ性に乏しいものである。そし
て、ロータリピストンエン−2− ジンの如くアペックスシール摺動面がロータハウジング
内周面に線接触しながらロータの回動につれて複雑な軌
跡を描いて該内周面に沿って摺動するものにあっては、
このなじみ性の不足はアペックスシール摺動面とロータ
ハウジング内周面との焼付きや該内周面におけるチャタ
−マークの発生に直結するため特に問題である。しかも
、上記メッキ層はその硬度が高い(Hv 500〜60
0)ため、このアペックスシールの硬い摺接面によって
ロータハウジング内周面に傷が形成される。そ□ のた
め、これらの傷と、上記の如くなじみ性不足のため完全
に鏡面化されるに至っていないアペックスシール摺動面
やロータハウジング内周面←残留する四部とを介して作
動室内の圧縮空気が他の作動室に洩れて圧縮圧力(以下
pcという)が低下することから、馴らし運転時におい
て着火性が損われたり所定の出力が発生しないという問
題を有していた。
るなじみ性の良否という点で評価した場合、摩擦係数が
若干大きいことからなじみ性に乏しいものである。そし
て、ロータリピストンエン−2− ジンの如くアペックスシール摺動面がロータハウジング
内周面に線接触しながらロータの回動につれて複雑な軌
跡を描いて該内周面に沿って摺動するものにあっては、
このなじみ性の不足はアペックスシール摺動面とロータ
ハウジング内周面との焼付きや該内周面におけるチャタ
−マークの発生に直結するため特に問題である。しかも
、上記メッキ層はその硬度が高い(Hv 500〜60
0)ため、このアペックスシールの硬い摺接面によって
ロータハウジング内周面に傷が形成される。そ□ のた
め、これらの傷と、上記の如くなじみ性不足のため完全
に鏡面化されるに至っていないアペックスシール摺動面
やロータハウジング内周面←残留する四部とを介して作
動室内の圧縮空気が他の作動室に洩れて圧縮圧力(以下
pcという)が低下することから、馴らし運転時におい
て着火性が損われたり所定の出力が発生しないという問
題を有していた。
(発明の目的)
本発明の目的は、ロータリピストンエンジンに− 3
− おいて、合金鋳鉄製アペックスシールの摺動向に特定の
メッキ゛層を形成することにより、摺動抵抗による摩擦
仕事を低減するとともにアペックスシール摺動面とロー
タハウジング内周面とのなじみ性を向上させて馴らし運
転時のpc低下による着火性不良および出力低下を防止
することにある。
− おいて、合金鋳鉄製アペックスシールの摺動向に特定の
メッキ゛層を形成することにより、摺動抵抗による摩擦
仕事を低減するとともにアペックスシール摺動面とロー
タハウジング内周面とのなじみ性を向上させて馴らし運
転時のpc低下による着火性不良および出力低下を防止
することにある。
(発明の目的)
上記目的を達成するため、本発明の解決手段は、合金鋳
鉄製造アペックスシール本体のチル表面に、フッ素樹脂
粒子を9〜30容量%分散析出せしめたニッケルフッ素
複合メッキ層を5〜25μの厚さで形成したものである
。
鉄製造アペックスシール本体のチル表面に、フッ素樹脂
粒子を9〜30容量%分散析出せしめたニッケルフッ素
複合メッキ層を5〜25μの厚さで形成したものである
。
このことにより、摩擦係数が小さく且つ硬度の低い上記
メッキ層によってアペックスシール摺接面とロータハウ
ジング内周面との間の摺動抵抗を低減するとともに、馴
らし運転時、両面を早期になじみ付けて鏡面化すること
によりpcの低下を抑制するようにしたものである。
メッキ層によってアペックスシール摺接面とロータハウ
ジング内周面との間の摺動抵抗を低減するとともに、馴
らし運転時、両面を早期になじみ付けて鏡面化すること
によりpcの低下を抑制するようにしたものである。
〈発明の効果)
したがって、本発明によれば、合金鋳鉄製アベー 4
− ックスシール本体のチル表面に、摩擦係数が小さく且つ
硬度の低いフッ素樹脂粒子が分散析出したニッケル複合
メッキ層を形成したので、アペックスシール摺動面とロ
ータハウジング内周面との間の摺動抵抗を減らしてエン
ジンの摩擦仕事の低減を図ることができるとどもに、両
面のなじみ性の改善を図ることによってPc低下を抑制
して着火□性不良および出力低下の防止を図ることがで
きるものである。
− ックスシール本体のチル表面に、摩擦係数が小さく且つ
硬度の低いフッ素樹脂粒子が分散析出したニッケル複合
メッキ層を形成したので、アペックスシール摺動面とロ
ータハウジング内周面との間の摺動抵抗を減らしてエン
ジンの摩擦仕事の低減を図ることができるとどもに、両
面のなじみ性の改善を図ることによってPc低下を抑制
して着火□性不良および出力低下の防止を図ることがで
きるものである。
(実施例)
以下、本発明の技術的手段の具体例としての実施例を図
面に基づいて説明する。
面に基づいて説明する。
第1図は本発明の一実施例を示ず。第1図において、A
G、tO−タリピストンエンジンであって、クロムメ
ッキ層が形成されたトロコイド状内周面1aを有するロ
ータハウジング1とその両側に配置されて一体に固定さ
れたサイドハウジング2゜2とで構成されるケーシング
3内を、多角形状のロータ4が遊星回転運動し、該ロー
タ4の回転によってケーシング3内に画成される3つの
作動室−5− 5,5,5に吸気、圧縮、爆発、膨張および排気の各行
程を順に行わせるものである。上記ロータ4の各頂部に
は上記トロコイド面1aに摺接して作動室5の気密を保
つアペックスシール6が装着されている。尚、7はロー
タ4を支承する偏心軸、8はロータ4側面に装着されサ
イドハウジング2に摺接して作動室5の気密を保つサイ
ドシールである。また、9はロータ4の各頂部両側面に
設けられたコーナシール、10および11はそれぞれト
レーリング側およびリーディング側の点火プラグ、12
は吸気ボート、13は排気ボートである。
G、tO−タリピストンエンジンであって、クロムメ
ッキ層が形成されたトロコイド状内周面1aを有するロ
ータハウジング1とその両側に配置されて一体に固定さ
れたサイドハウジング2゜2とで構成されるケーシング
3内を、多角形状のロータ4が遊星回転運動し、該ロー
タ4の回転によってケーシング3内に画成される3つの
作動室−5− 5,5,5に吸気、圧縮、爆発、膨張および排気の各行
程を順に行わせるものである。上記ロータ4の各頂部に
は上記トロコイド面1aに摺接して作動室5の気密を保
つアペックスシール6が装着されている。尚、7はロー
タ4を支承する偏心軸、8はロータ4側面に装着されサ
イドハウジング2に摺接して作動室5の気密を保つサイ
ドシールである。また、9はロータ4の各頂部両側面に
設けられたコーナシール、10および11はそれぞれト
レーリング側およびリーディング側の点火プラグ、12
は吸気ボート、13は排気ボートである。
そして、上記アペックスシール6は、その本体6aが合
金鋳鉄により形成されており、該本体6aのチル表面6
bに、第2図に詳示すように四フッ化エチレン樹脂等よ
りなるフッ素樹脂の粒子を9〜30容量%分散析出せし
めたニッケルフッ素複合メッキ層20が5〜25μの厚
さで形成されている。
金鋳鉄により形成されており、該本体6aのチル表面6
bに、第2図に詳示すように四フッ化エチレン樹脂等よ
りなるフッ素樹脂の粒子を9〜30容量%分散析出せし
めたニッケルフッ素複合メッキ層20が5〜25μの厚
さで形成されている。
上記メッキ層20の形成方法について説明するに、まず
、アペックスシール6にマイナス積法お−6− よびプラス積法ににリアルカリ脱脂を3分間行ってアル
カリ浸漬脱脂処即を施し、水洗いしたのち10%l−1
(l水溶液で10秒間酸洗いしてから水洗いする。つぎ
に、ニッケルストラッ1〜により1分間ウッド浴を施し
て0.3〜0.5μの厚さのニッケルメッキ層を形成し
、水洗いしたのち電解メッキ(スルファミン酸浴)を2
0分間行ってニッケルフッ素複合メッキを施し、さらに
水洗いして乾燥させることにより得られる。
、アペックスシール6にマイナス積法お−6− よびプラス積法ににリアルカリ脱脂を3分間行ってアル
カリ浸漬脱脂処即を施し、水洗いしたのち10%l−1
(l水溶液で10秒間酸洗いしてから水洗いする。つぎ
に、ニッケルストラッ1〜により1分間ウッド浴を施し
て0.3〜0.5μの厚さのニッケルメッキ層を形成し
、水洗いしたのち電解メッキ(スルファミン酸浴)を2
0分間行ってニッケルフッ素複合メッキを施し、さらに
水洗いして乾燥させることにより得られる。
上記フッ素樹脂粒子の含有間およびメッキ層20の厚さ
の範囲は第3図に示す領域Aで表わせる。
の範囲は第3図に示す領域Aで表わせる。
イして、これらの限定理由は、フッ素樹脂粒子の含有量
が9容品%未満であるとなじみ牲を十分に確保できない
からであり、一方、30容聞%を超えるとメッキ層20
とアペックスシール本体6aとの密着力が不十分となり
メッキ層20が剥削するためである。また、メッキ層2
0の厚さか5μ未満であるとメッキ層20の耐久性が不
足することから馴らし運転完了前にメッキ層20が摩耗
消滅するからであり、一方、25μを超えるとメツ−7
− キ層20の密着性が悪く剥離するからである。
が9容品%未満であるとなじみ牲を十分に確保できない
からであり、一方、30容聞%を超えるとメッキ層20
とアペックスシール本体6aとの密着力が不十分となり
メッキ層20が剥削するためである。また、メッキ層2
0の厚さか5μ未満であるとメッキ層20の耐久性が不
足することから馴らし運転完了前にメッキ層20が摩耗
消滅するからであり、一方、25μを超えるとメツ−7
− キ層20の密着性が悪く剥離するからである。
尚、この場合、フッ素樹脂粒子の含有量を多くすればな
じみ性およびアペックスシール6摺動面の自己潤滑性は
共に向上し、一方、含有間を少なくすれば該摺動面の硬
度が高くなる。また、−1二記第3図に示した領域A中
の領域Bは、上記自己潤滑性を若干抑制して硬度を高目
に設定できる領域であり、耐久寿命の長期化を狙う場合
に有利である。また、フッ素粒子は、その直径を0.3
〜3μ程度に設定するのが望ましい。その理由は、3μ
を超えるとニッケル密着性が低下するからであり、一方
、0.3μ未満の粒子は製造が困難であるからである。
じみ性およびアペックスシール6摺動面の自己潤滑性は
共に向上し、一方、含有間を少なくすれば該摺動面の硬
度が高くなる。また、−1二記第3図に示した領域A中
の領域Bは、上記自己潤滑性を若干抑制して硬度を高目
に設定できる領域であり、耐久寿命の長期化を狙う場合
に有利である。また、フッ素粒子は、その直径を0.3
〜3μ程度に設定するのが望ましい。その理由は、3μ
を超えるとニッケル密着性が低下するからであり、一方
、0.3μ未満の粒子は製造が困難であるからである。
したがって、上記実施例においては、アペックスシール
本体6aのチル表面6bに、下記第1表に示す如〈従来
のニッケルフッ化炭素複合メッキ層に較べて摩擦係数の
低いニッケルフッ素複合メッキ層20を形成したので、
アペックスシール6暦勤而とロータハウジング内周面1
aとの間の摺動抵抗の減少によりロータリピストンエン
ジンの−8− 摩擦仕事を低減させることができる。
本体6aのチル表面6bに、下記第1表に示す如〈従来
のニッケルフッ化炭素複合メッキ層に較べて摩擦係数の
低いニッケルフッ素複合メッキ層20を形成したので、
アペックスシール6暦勤而とロータハウジング内周面1
aとの間の摺動抵抗の減少によりロータリピストンエン
ジンの−8− 摩擦仕事を低減させることができる。
第1表
また、このように摩擦係数の小さいニッケルフッ素複合
メッキ層20により馴らし運転時、アペックスシール6
摺動向とロータハウジング内周面1aとを早期に鏡面化
してなじみ付けすることができる。このことにより、両
面の凹部は馴らし運転初期において消滅し、しかも、第
1表に示すようにアペックスシール6摺動而の硬度が低
いため、ロータハウジング内周面1aには傷が形成され
な−9− いので、これら四部や傷による作動室のpc低下は発生
しな゛い。よって、馴らし運転時、着火不良や出力低下
は発生しない。
メッキ層20により馴らし運転時、アペックスシール6
摺動向とロータハウジング内周面1aとを早期に鏡面化
してなじみ付けすることができる。このことにより、両
面の凹部は馴らし運転初期において消滅し、しかも、第
1表に示すようにアペックスシール6摺動而の硬度が低
いため、ロータハウジング内周面1aには傷が形成され
な−9− いので、これら四部や傷による作動室のpc低下は発生
しな゛い。よって、馴らし運転時、着火不良や出力低下
は発生しない。
さらに、上記メッキ層20は耐蝕性、耐薬品性(耐ガソ
リン性)に優れているので、例えば燃料噴射方式のロー
タリピストンエンジンの場合、ロータハウジング内周面
1aに形成された潤滑油膜が噴射燃料によって溶出して
もメッキ層2oが溶出することはない。しかも、このメ
ッキ層2oは自己潤滑作用を有しているため、上記の如
く潤滑油膜のないアペックスシール6摺動面とロータハ
ウジング内周面1aとが焼付くことはない。
リン性)に優れているので、例えば燃料噴射方式のロー
タリピストンエンジンの場合、ロータハウジング内周面
1aに形成された潤滑油膜が噴射燃料によって溶出して
もメッキ層2oが溶出することはない。しかも、このメ
ッキ層2oは自己潤滑作用を有しているため、上記の如
く潤滑油膜のないアペックスシール6摺動面とロータハ
ウジング内周面1aとが焼付くことはない。
加えて、上記メッキ層2oは、高温においても摩擦係数
が小さいうえ耐熱性に優れているので、通常の運転状態
に留まらず高回転高負荷運転状態においてもエンジンの
摩擦仕事の低減を図ることができる。また、離型性に優
れているため、製造しやすく有利である。
が小さいうえ耐熱性に優れているので、通常の運転状態
に留まらず高回転高負荷運転状態においてもエンジンの
摩擦仕事の低減を図ることができる。また、離型性に優
れているため、製造しやすく有利である。
次に、その効果について具体的に説明する。まず、上記
実施例の如くチル表面にニッケルフッ素−10− 複合メッキ層を形成したアペックスシール(本発明例お
よび比較例)とメッキ層の無いもの(従来例)とを、ス
ライダー試験機によりラッピング処理を施した硬質クロ
l\メッキ鋼板に摺接させる摩耗テストを行い、アペッ
クスシールの摩耗量を測定した。上記摩耗テストは、第
4図に示すJ:うに、固定台14上に上記構成のリング
状の鋼板15を固定し該鋼板15」二に、長さ10II
IIIlのアペックスシール片16を荷重P(5ko)
にて無潤滑状態で押圧するとともに周速5m/secで
もって20分間周回させることにより行った。尚、アペ
ックスシール本体の組成は第2表に示す通りであり、本
発明例の場合、メッキ層の厚さは15μ、20μの2種
類とし、この厚さを30μにしたものを比較例としてそ
れぞれについてメッキ層におけるフッ素樹脂粒子の含有
量が異なるものを複数個用意し、テストに供した。その
結果を第5図に示す。
実施例の如くチル表面にニッケルフッ素−10− 複合メッキ層を形成したアペックスシール(本発明例お
よび比較例)とメッキ層の無いもの(従来例)とを、ス
ライダー試験機によりラッピング処理を施した硬質クロ
l\メッキ鋼板に摺接させる摩耗テストを行い、アペッ
クスシールの摩耗量を測定した。上記摩耗テストは、第
4図に示すJ:うに、固定台14上に上記構成のリング
状の鋼板15を固定し該鋼板15」二に、長さ10II
IIIlのアペックスシール片16を荷重P(5ko)
にて無潤滑状態で押圧するとともに周速5m/secで
もって20分間周回させることにより行った。尚、アペ
ックスシール本体の組成は第2表に示す通りであり、本
発明例の場合、メッキ層の厚さは15μ、20μの2種
類とし、この厚さを30μにしたものを比較例としてそ
れぞれについてメッキ層におけるフッ素樹脂粒子の含有
量が異なるものを複数個用意し、テストに供した。その
結果を第5図に示す。
−11−
−12−
同図によれば、従来例の摩耗量が90μ前後であるのに
較べて本発明例の場合、フッ素樹脂粒子の含有量が多い
ものほど摩耗量が少ないことが判る。また、メッキ層の
厚さが厚いものの方が摩耗が少ない傾向にあるが、比較
例の如く厚さが30μのものではメッキ層の剥離のため
摩耗量は却って多くなっている。
較べて本発明例の場合、フッ素樹脂粒子の含有量が多い
ものほど摩耗量が少ないことが判る。また、メッキ層の
厚さが厚いものの方が摩耗が少ない傾向にあるが、比較
例の如く厚さが30μのものではメッキ層の剥離のため
摩耗量は却って多くなっている。
また、上記実施例の如くアペックスシール本体のチル表
面にフッ素含有量およびメッキ層厚さが上記領域Aの範
囲にあるニッケルフッ素複合メッキ層を形成したアペッ
クスシール(本発明例△1゜A2)と、同じくフッ素含
有量およびメッキ層厚さが上記領域Bの範囲にあるニッ
ケルフッ素複合メッキ層を形成したアペックスシール(
本発明例B+ 、B2 )と、領域A以外の範囲にある
ニッケルフッ素複合メッキ層を形成したアペックスシー
ル(比較例C+ 、C2)と、N−Pメッキを施したア
ペックスシール(比較例D)と、TiNイオンフレーテ
ィング処理を施したアペックスシール(比較例E)と、
チル表面に処理を施していない−13= アペックスシール(従来例F)とをそれぞれ組付けたロ
ータリピストンエンジンにより運転時間の経過に対する
作動室の圧縮圧力pcの低下を測定した(以下pcダウ
ンテストという)。このテストは、各ロータリピストン
エンジンを第6図に示すようなPcダウン評価モードに
従って繰返し運転し、その間の作動室の圧縮圧力Pcを
測定するものである。上記pcダウン評価モードは、ま
゛ずエンジンを無負荷、1800ppmで18分間連続
運転したのち120Orpmで連続運転するとともにM
GS (桐油+MO82)を注入し、さらに無負荷18
00 rpmで18分間連続運転したのちPCを測定し
この値をPcの基準値pcoとする。その後、1時間の
強制冷却をしたあと1500rpmと7000 rpm
との間を無負荷で3サイクル(1サイクルは1分間)往
復運転するという基本モードを繰返すものである。上記
圧縮圧力pcはこの基本モード終了毎に測定し、その基
準値pcoからの低下率を計算してPcダウン率とした
。その結果を第7図に示す。尚、上記本発明例A+ +
A2 +−14− B+ 、B2および比較例C+ 、C2のフッ素樹脂含
有量およびメッキ層の厚さはそれぞれ下記第3表に示す
通りである。
面にフッ素含有量およびメッキ層厚さが上記領域Aの範
囲にあるニッケルフッ素複合メッキ層を形成したアペッ
クスシール(本発明例△1゜A2)と、同じくフッ素含
有量およびメッキ層厚さが上記領域Bの範囲にあるニッ
ケルフッ素複合メッキ層を形成したアペックスシール(
本発明例B+ 、B2 )と、領域A以外の範囲にある
ニッケルフッ素複合メッキ層を形成したアペックスシー
ル(比較例C+ 、C2)と、N−Pメッキを施したア
ペックスシール(比較例D)と、TiNイオンフレーテ
ィング処理を施したアペックスシール(比較例E)と、
チル表面に処理を施していない−13= アペックスシール(従来例F)とをそれぞれ組付けたロ
ータリピストンエンジンにより運転時間の経過に対する
作動室の圧縮圧力pcの低下を測定した(以下pcダウ
ンテストという)。このテストは、各ロータリピストン
エンジンを第6図に示すようなPcダウン評価モードに
従って繰返し運転し、その間の作動室の圧縮圧力Pcを
測定するものである。上記pcダウン評価モードは、ま
゛ずエンジンを無負荷、1800ppmで18分間連続
運転したのち120Orpmで連続運転するとともにM
GS (桐油+MO82)を注入し、さらに無負荷18
00 rpmで18分間連続運転したのちPCを測定し
この値をPcの基準値pcoとする。その後、1時間の
強制冷却をしたあと1500rpmと7000 rpm
との間を無負荷で3サイクル(1サイクルは1分間)往
復運転するという基本モードを繰返すものである。上記
圧縮圧力pcはこの基本モード終了毎に測定し、その基
準値pcoからの低下率を計算してPcダウン率とした
。その結果を第7図に示す。尚、上記本発明例A+ +
A2 +−14− B+ 、B2および比較例C+ 、C2のフッ素樹脂含
有量およびメッキ層の厚さはそれぞれ下記第3表に示す
通りである。
第3表
同図によれば、従来例および比較例によるものの場合、
pcダウン率はサイクル数の増加に伴い急速に増大して
いるが、本発明によるものの場合、15サイクル運転後
においてもpcダウン率は20%を超えることがなく、
特に上記領域Bにあるものの場合、その値は10%を超
えず、運転初期における作動室の圧縮圧力の低下はほと
んど発生−15− しないことが判る。
pcダウン率はサイクル数の増加に伴い急速に増大して
いるが、本発明によるものの場合、15サイクル運転後
においてもpcダウン率は20%を超えることがなく、
特に上記領域Bにあるものの場合、その値は10%を超
えず、運転初期における作動室の圧縮圧力の低下はほと
んど発生−15− しないことが判る。
さらに、ニッケル板上にニッケルフッ素複合メッキを施
したちのく本発明材〉と施さないもの(従来材)とに対
しその摩擦係数の温度による変化をピンディスク摩耗テ
ストにより調べた。すなわち、該テストは、第8図に示
すように、ターンテーブル17上に、リング状の上記ニ
ッケル板18を固定し、該ニッケル板18上にJ l5
−8CR440のクロム鋼により形成された直径5mm
のビン19を荷m 5 koで押圧し、ターンテーブル
17を周速10m/SeCでもって回転させ、そのとき
の摩擦係数を測定することにより行うものである。その
結果を第9図に示す。
したちのく本発明材〉と施さないもの(従来材)とに対
しその摩擦係数の温度による変化をピンディスク摩耗テ
ストにより調べた。すなわち、該テストは、第8図に示
すように、ターンテーブル17上に、リング状の上記ニ
ッケル板18を固定し、該ニッケル板18上にJ l5
−8CR440のクロム鋼により形成された直径5mm
のビン19を荷m 5 koで押圧し、ターンテーブル
17を周速10m/SeCでもって回転させ、そのとき
の摩擦係数を測定することにより行うものである。その
結果を第9図に示す。
同図によれば、従来材の摩擦係数は300°Cでは20
’Cのときの約3倍に増大し0.6μを超えているのに
較べ、本発明材の場合、0.2μを超えることはなく、
高温領域においてもなじみ性が劣化しないことが判る。
’Cのときの約3倍に増大し0.6μを超えているのに
較べ、本発明材の場合、0.2μを超えることはなく、
高温領域においてもなじみ性が劣化しないことが判る。
図面は本発明の実施例を示し、第1図はローター 16
− リピストンエンジンの縦断面図、第2′図はアペックス
シールのメッキ層の拡大断面図、第3図はフッ素樹脂粒
子の含有量とメッキ層の厚さとの関係を示す図、第4図
はスライダー試験機を示1゛図、第5図はスライダー試
験機ににる摩耗テス1への実験結果図、第6図はpcダ
ウンテストにおけるエンジンの運転モードを示す図、第
7図はpcダウンテストの実験結果図、第8図はピンデ
ィスク摩耗テストの実験装置を示す図、第9図はピンデ
ィスク摩耗テストの実験結果図である。 A・・・ロータリピストンエンジン、6・・・アペック
スシール、6a・・・アペックスシール本体、6b・・
・−17− 15 トてノ1〉@、八へごCI=、tll+ (:q)蛍!
!哄経ス 手続補正用(自発) 特許庁長官 若 杉 和 夫 殿 1、事件の表示 昭和58年 特 許 願 第156908号2、発明の
名称 ロータリピストンエンジンのアペックスシール代表者
山 萌 リt 樹 氏 名 弁理士(7793)前 1) 弘7、補正の内
容 (1)明細書の第7頁第17行目の[メッキ層20の厚
さか」を、「メッキ層20の厚さが」に訂正する。 (2)明細書の第13頁第18行目〜第19行目のrT
i Nイオンフレーティング処理」を、「TiNイオン
ブレーティング処理、1に訂正する。 (3)明細書の第14頁第15行目の1無負荷で、1を
、「全負荷で」に訂正する。 (4)図面の第9図を別紙のとおり訂正する。 8、添付書類の目録 (1)補正図面(第9図) 1通 −2−
− リピストンエンジンの縦断面図、第2′図はアペックス
シールのメッキ層の拡大断面図、第3図はフッ素樹脂粒
子の含有量とメッキ層の厚さとの関係を示す図、第4図
はスライダー試験機を示1゛図、第5図はスライダー試
験機ににる摩耗テス1への実験結果図、第6図はpcダ
ウンテストにおけるエンジンの運転モードを示す図、第
7図はpcダウンテストの実験結果図、第8図はピンデ
ィスク摩耗テストの実験装置を示す図、第9図はピンデ
ィスク摩耗テストの実験結果図である。 A・・・ロータリピストンエンジン、6・・・アペック
スシール、6a・・・アペックスシール本体、6b・・
・−17− 15 トてノ1〉@、八へごCI=、tll+ (:q)蛍!
!哄経ス 手続補正用(自発) 特許庁長官 若 杉 和 夫 殿 1、事件の表示 昭和58年 特 許 願 第156908号2、発明の
名称 ロータリピストンエンジンのアペックスシール代表者
山 萌 リt 樹 氏 名 弁理士(7793)前 1) 弘7、補正の内
容 (1)明細書の第7頁第17行目の[メッキ層20の厚
さか」を、「メッキ層20の厚さが」に訂正する。 (2)明細書の第13頁第18行目〜第19行目のrT
i Nイオンフレーティング処理」を、「TiNイオン
ブレーティング処理、1に訂正する。 (3)明細書の第14頁第15行目の1無負荷で、1を
、「全負荷で」に訂正する。 (4)図面の第9図を別紙のとおり訂正する。 8、添付書類の目録 (1)補正図面(第9図) 1通 −2−
Claims (1)
- (1)合金鋳鉄製アペックスシール本体のチル表面に、
フッ素樹脂粒子を9〜30容量%分散析出せしめたニッ
ケルフッ素複合メッキ層が5〜25μの厚さで形成され
ていることを特徴とするロータリピストンエンジンのア
ペックスシール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15690883A JPS6050202A (ja) | 1983-08-27 | 1983-08-27 | ロ−タリピストンエンジンのアペックスシ−ル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15690883A JPS6050202A (ja) | 1983-08-27 | 1983-08-27 | ロ−タリピストンエンジンのアペックスシ−ル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6050202A true JPS6050202A (ja) | 1985-03-19 |
Family
ID=15638012
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15690883A Pending JPS6050202A (ja) | 1983-08-27 | 1983-08-27 | ロ−タリピストンエンジンのアペックスシ−ル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6050202A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01135882A (ja) * | 1987-11-19 | 1989-05-29 | Showa Highpolymer Co Ltd | 嫌気硬化性を有する粘着剤組成物 |
US5314321A (en) * | 1990-04-06 | 1994-05-24 | Hitachi, Ltd. | Screw-type rotary fluid machine including rotors having treated surfaces |
-
1983
- 1983-08-27 JP JP15690883A patent/JPS6050202A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01135882A (ja) * | 1987-11-19 | 1989-05-29 | Showa Highpolymer Co Ltd | 嫌気硬化性を有する粘着剤組成物 |
US5314321A (en) * | 1990-04-06 | 1994-05-24 | Hitachi, Ltd. | Screw-type rotary fluid machine including rotors having treated surfaces |
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