JPS6047363B2 - 金属炭化物含有成形物の製造法 - Google Patents
金属炭化物含有成形物の製造法Info
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- JPS6047363B2 JPS6047363B2 JP51080634A JP8063476A JPS6047363B2 JP S6047363 B2 JPS6047363 B2 JP S6047363B2 JP 51080634 A JP51080634 A JP 51080634A JP 8063476 A JP8063476 A JP 8063476A JP S6047363 B2 JPS6047363 B2 JP S6047363B2
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- acrylonitrile
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明は金属炭化物含有成形物の新規な製造方法に関
する。
する。
本発明によれば、通常の成形設備に簡単な焼成設備を追
加するのみで簡単に金属炭化物含有成形物を得ることが
できる。 金属炭化物含有成形物、特に繊維またはフィ
ルムは比強度、比弾性率、耐熱性、化学安定性、熱伝導
率などに極めてすぐれた特性を有しており、新しい工業
材料として期待されている。
加するのみで簡単に金属炭化物含有成形物を得ることが
できる。 金属炭化物含有成形物、特に繊維またはフィ
ルムは比強度、比弾性率、耐熱性、化学安定性、熱伝導
率などに極めてすぐれた特性を有しており、新しい工業
材料として期待されている。
特に金属類、プラスチックあるいはセラミック材料と複
合させる強化用繊維としての利用が大いに期待されてい
る。しカルながら非常に高価であるため、その工業的利
用が遅れているのが現状である。 従来の金属炭化物含
有成形物として、例えばポリシランからポリカルボシラ
ンを得てこれを焼成したもの、二酸化けい素を主成分と
する繊維を炭素と反応させて表面を炭化けい素としたも
の、および炭化けい素ウィスカ−が知られている。これ
らはいずれも合成工程が複雑であつたり特殊な装置が必
要であつたりして、工業的な大量生産には適当でない。
これに対して本発明は、上述のような従来法の欠点を
解消したものであつて、平均粒子径50μ以下のB、T
i9Zr、Hf9V9Nb9Ta9Mo、W、Cr、F
eおよびUから選ばれた少なくとも1種の金属粉末およ
びポリアクリロニトリル系重合体から主として成る成形
物を約200〜400℃に加熱し、次いで不活性雰囲気
において約900〜2500℃で焼成することを特徴と
する金属炭化物含有成形物の製造法であり、通常のポリ
アクリロニトリル系成形物の製造設備と炭化設備により
容易に金属炭化物含有成形物が得られる。
合させる強化用繊維としての利用が大いに期待されてい
る。しカルながら非常に高価であるため、その工業的利
用が遅れているのが現状である。 従来の金属炭化物含
有成形物として、例えばポリシランからポリカルボシラ
ンを得てこれを焼成したもの、二酸化けい素を主成分と
する繊維を炭素と反応させて表面を炭化けい素としたも
の、および炭化けい素ウィスカ−が知られている。これ
らはいずれも合成工程が複雑であつたり特殊な装置が必
要であつたりして、工業的な大量生産には適当でない。
これに対して本発明は、上述のような従来法の欠点を
解消したものであつて、平均粒子径50μ以下のB、T
i9Zr、Hf9V9Nb9Ta9Mo、W、Cr、F
eおよびUから選ばれた少なくとも1種の金属粉末およ
びポリアクリロニトリル系重合体から主として成る成形
物を約200〜400℃に加熱し、次いで不活性雰囲気
において約900〜2500℃で焼成することを特徴と
する金属炭化物含有成形物の製造法であり、通常のポリ
アクリロニトリル系成形物の製造設備と炭化設備により
容易に金属炭化物含有成形物が得られる。
本発明の特徴は焼成前の前駆体の強度が大きく、熱処理
工程の操業性が良好なことである。この前駆体は連続し
た形で容易に得られ好操業性下に延伸処理ができ、それ
により強度を大きくすることができる。そうして連続し
た成形物とすることによつて、特別の装置がなくても熱
処理炉へ連続供給することが可能となり、熱処理の操業
性も良好であり、金属炭化物を含有する連続成形物例え
ばフィラメントやフィルムを得ることができる。 本発
明で使用するB、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、
Mo、W、Cr、Fe)およびUはその純度が印重量%
以上であることが好ましく、不純物として炭素、鉄ある
いは各種金属炭化物を含んでいてもよい。
工程の操業性が良好なことである。この前駆体は連続し
た形で容易に得られ好操業性下に延伸処理ができ、それ
により強度を大きくすることができる。そうして連続し
た成形物とすることによつて、特別の装置がなくても熱
処理炉へ連続供給することが可能となり、熱処理の操業
性も良好であり、金属炭化物を含有する連続成形物例え
ばフィラメントやフィルムを得ることができる。 本発
明で使用するB、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、
Mo、W、Cr、Fe)およびUはその純度が印重量%
以上であることが好ましく、不純物として炭素、鉄ある
いは各種金属炭化物を含んでいてもよい。
その平均粒子径は50μ以下、より好ましくは10μ以
下である。また金属けい素を併用することも可能である
。さらに焼結助剤として知られているアルミナ、SlO
2,TiO2,MgO,ZrO2,CaOなどを併用し
てもよい。この場合、焼結助剤も平均粒子径は50μ以
下である必要があり、焼結助剤の併用により、得られる
成形物の物性がさらに改善される。本発明でのポリアク
リロニトリル系重合体としてはアクリロニトリル残基が
8鍾量%以上のものが好ましい。
下である。また金属けい素を併用することも可能である
。さらに焼結助剤として知られているアルミナ、SlO
2,TiO2,MgO,ZrO2,CaOなどを併用し
てもよい。この場合、焼結助剤も平均粒子径は50μ以
下である必要があり、焼結助剤の併用により、得られる
成形物の物性がさらに改善される。本発明でのポリアク
リロニトリル系重合体としてはアクリロニトリル残基が
8鍾量%以上のものが好ましい。
他の共重合成分としてはアクリロニトリルと共重合可能
なものであればなんでもよいが、好ましい単量体として
は、例えばアクリル酸またはアクリル酸メチル、アクリ
ル酸エチル、アクリル酸2−クロロエチル、アクリル酸
2−ヒドロキシー3−クロロプロピル、アクリル酸2,
3ージブロモプロピル、アクリル酸トリブロモフェニル
、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−メ
トキシエチル、アクリル酸メトキシポリオキシエチレン
、アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル等のアクリ
ル酸エステル類、メタクリル酸または上記されたアクリ
ル酸エステルに相当するメタクリル酸エステル類、2−
オキシメチルアクリル酸メチル、2−オキシメチルメタ
クリル酸メチル等のアクリル酸エステル誘導体、イタコ
ン酸またはそのエステル誘導体、アリルアミンまたはそ
の誘導体、ジアリルアミンまたはその誘導体、2−シア
ンー1−メチルーアリルホスホン酸ジメチル、2−シア
ンーアリルホスホン酸ジメチル、2−エトキシカルボニ
ールーアリルホスホン酸ジメチル等の含リン単量体、ス
チレンまたはp−スチレンスルホン酸ソーダ、クロロメ
チルスチレン、1−メチルスチレン等のスチレン誘導体
、酢酸ビニル、アクリルアミド、ジメチルアクリルアミ
ド、ジアセトアクリルアミド、メチルビニルケトン、メ
チルイソプロペニルケトン、メタクリロニトリル、シア
ン化ビニリデン、1−シアノビニルアセテート、2−オ
キシメチルアクリロニトリル、2−アセチルアミノメチ
ルアクリロニトリル、2−メトキシメチルアクリロニト
リル、2−(1−オキシエチル)アクリロニトリル、2
ーエトキシメチルアクリロニトリル、塩化ビニリデン、
臭化ビニル、アリルスルホン酸ソーダ、メタリルスルホ
ン酸ソーダ、アリルアルコール、メタリルアルコール等
が挙げられるがこれらに限定されるものはない。重合体
の分子量は好ましくは3万〜30万の範囲であり、更に
詳しくはポリアクリロニトリル系重合体およびB,Ti
,Zr,Hf,■,Nb,Ta,MO,W,Cr,Fe
lおよびUから選ばれた少なくとも1種の金属粉末から
主としてなる固形分中の金属粉末の比率および成形時の
全濃度によつて異なるが、成形時の粘度が50〜100
00ポイズとなるよう設定するのが好ましい。
なものであればなんでもよいが、好ましい単量体として
は、例えばアクリル酸またはアクリル酸メチル、アクリ
ル酸エチル、アクリル酸2−クロロエチル、アクリル酸
2−ヒドロキシー3−クロロプロピル、アクリル酸2,
3ージブロモプロピル、アクリル酸トリブロモフェニル
、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−メ
トキシエチル、アクリル酸メトキシポリオキシエチレン
、アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル等のアクリ
ル酸エステル類、メタクリル酸または上記されたアクリ
ル酸エステルに相当するメタクリル酸エステル類、2−
オキシメチルアクリル酸メチル、2−オキシメチルメタ
クリル酸メチル等のアクリル酸エステル誘導体、イタコ
ン酸またはそのエステル誘導体、アリルアミンまたはそ
の誘導体、ジアリルアミンまたはその誘導体、2−シア
ンー1−メチルーアリルホスホン酸ジメチル、2−シア
ンーアリルホスホン酸ジメチル、2−エトキシカルボニ
ールーアリルホスホン酸ジメチル等の含リン単量体、ス
チレンまたはp−スチレンスルホン酸ソーダ、クロロメ
チルスチレン、1−メチルスチレン等のスチレン誘導体
、酢酸ビニル、アクリルアミド、ジメチルアクリルアミ
ド、ジアセトアクリルアミド、メチルビニルケトン、メ
チルイソプロペニルケトン、メタクリロニトリル、シア
ン化ビニリデン、1−シアノビニルアセテート、2−オ
キシメチルアクリロニトリル、2−アセチルアミノメチ
ルアクリロニトリル、2−メトキシメチルアクリロニト
リル、2−(1−オキシエチル)アクリロニトリル、2
ーエトキシメチルアクリロニトリル、塩化ビニリデン、
臭化ビニル、アリルスルホン酸ソーダ、メタリルスルホ
ン酸ソーダ、アリルアルコール、メタリルアルコール等
が挙げられるがこれらに限定されるものはない。重合体
の分子量は好ましくは3万〜30万の範囲であり、更に
詳しくはポリアクリロニトリル系重合体およびB,Ti
,Zr,Hf,■,Nb,Ta,MO,W,Cr,Fe
lおよびUから選ばれた少なくとも1種の金属粉末から
主としてなる固形分中の金属粉末の比率および成形時の
全濃度によつて異なるが、成形時の粘度が50〜100
00ポイズとなるよう設定するのが好ましい。
例えば固形分濃度10重量%で溶液成形する場合の好ま
しい分子量は、金属粉末の比率が5〜30重量%の時に
は3〜10万、該比率が30〜7唾量%の時には5〜1
5万、70〜9唾量%の時には10〜30万である。最
終生成物中の金属炭化物含有率を大きくするためには金
属粉末の比率を5〜9唾量%とするのが好ましく、更に
10〜7鍾量%が好ましい。
しい分子量は、金属粉末の比率が5〜30重量%の時に
は3〜10万、該比率が30〜7唾量%の時には5〜1
5万、70〜9唾量%の時には10〜30万である。最
終生成物中の金属炭化物含有率を大きくするためには金
属粉末の比率を5〜9唾量%とするのが好ましく、更に
10〜7鍾量%が好ましい。
焼成によつてポリアクリロニトリル系重合体から生ずる
炭素量が該金属粉末総量に対して当量以上の時は最終的
に金属炭化物含有炭素成形物となり、当量以下の時は金
属含有金属炭化物成形物となる。更に後者の場合におい
て焼成雰囲気に窒素を用いるとその金属は金属窒化物と
なる。ここで当量となる各種金属とポリアクリロニトリ
ル系重合体の比率は用いる金属の種類およびポリアクリ
ロニトリル系重合体の焼成による炭化収率によつて異な
る。例えばB4C繊維をつくることを目的とした場合、
重合体がポリアクリロニトリルの時には重合体とBは前
者が3鍾量部、後者が64重量部と見てよい。しかし正
確には焼成条件や重合体組成あるいは目的とする成形物
の性質によつて決定する必要がある。本発明の前駆体成
形物の成形法には特に限定はないが、アクリロニトリル
を主体とする単量体を溶液重合する際に、予めまたは重
合の途中もしくは重合終了後金属粉末を添加分散させる
か、アクリロニトリル系重合体の溶剤にアクリロニトリ
ル系重合体と金属粉末を分散溶解させるかして原液を得
て、これを通常の乾式もしくは湿式法で成形する方法、
アクリロニトリル系重合体粉末と金属粉末をよく混合し
、適当に水を加えて溶融押出成形する方法(特開昭48
−4983鰻明細書に記載された方法に準する)などが
可能である。
炭素量が該金属粉末総量に対して当量以上の時は最終的
に金属炭化物含有炭素成形物となり、当量以下の時は金
属含有金属炭化物成形物となる。更に後者の場合におい
て焼成雰囲気に窒素を用いるとその金属は金属窒化物と
なる。ここで当量となる各種金属とポリアクリロニトリ
ル系重合体の比率は用いる金属の種類およびポリアクリ
ロニトリル系重合体の焼成による炭化収率によつて異な
る。例えばB4C繊維をつくることを目的とした場合、
重合体がポリアクリロニトリルの時には重合体とBは前
者が3鍾量部、後者が64重量部と見てよい。しかし正
確には焼成条件や重合体組成あるいは目的とする成形物
の性質によつて決定する必要がある。本発明の前駆体成
形物の成形法には特に限定はないが、アクリロニトリル
を主体とする単量体を溶液重合する際に、予めまたは重
合の途中もしくは重合終了後金属粉末を添加分散させる
か、アクリロニトリル系重合体の溶剤にアクリロニトリ
ル系重合体と金属粉末を分散溶解させるかして原液を得
て、これを通常の乾式もしくは湿式法で成形する方法、
アクリロニトリル系重合体粉末と金属粉末をよく混合し
、適当に水を加えて溶融押出成形する方法(特開昭48
−4983鰻明細書に記載された方法に準する)などが
可能である。
上記アクリロニトリル系重合体用溶剤としては金属粉末
と反応さえしなければどのようなものでも使用できる。
と反応さえしなければどのようなものでも使用できる。
例えば乾式成形する場合にはジメチルスルホキシド、ジ
メチルスルホン、エチルメチルスルホン、スルホラン、
ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メ
チルピロリドン、ヘキサメチルホスホリルアミド、エチ
レンカーボネート等の有機系溶剤、湿式成形する場合に
は上記有機溶剤のほかに濃厚塩化亜鉛水溶液、濃厚口タ
ン塩水溶液、濃厚硝酸等の無機系溶剤が挙げられる。こ
こで得られた溶液はアクリロニトリル系重合体の成形方
法に準じて湿式成形、乾式成形あるいはエアギャップ成
形により成形を行う。
メチルスルホン、エチルメチルスルホン、スルホラン、
ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メ
チルピロリドン、ヘキサメチルホスホリルアミド、エチ
レンカーボネート等の有機系溶剤、湿式成形する場合に
は上記有機溶剤のほかに濃厚塩化亜鉛水溶液、濃厚口タ
ン塩水溶液、濃厚硝酸等の無機系溶剤が挙げられる。こ
こで得られた溶液はアクリロニトリル系重合体の成形方
法に準じて湿式成形、乾式成形あるいはエアギャップ成
形により成形を行う。
アクリロニトリル系重合体の溶剤としてジメチルホルム
アミド、ジメチルアセトアミド等を用いる場合は溶剤回
収の面で乾式法が有利であり、ジメチルスルホシドを用
いる場合には、凝固浴としてジメチルスルホキシド水溶
液、無端塩水溶液、脂肪族アルコール等を用いて湿式成
形あるいはエアギャップ成形を行えばよい。更に濃厚塩
化亜鉛水溶液、濃厚口タン塩水溶液あるいは濃厚硝酸を
用いる場合には、凝固浴としてこれらの塩類の約20〜
30%の濃度の水溶液を用いて湿式成形なるいはエアギ
ャップ成形を行えばよい。その他紡糸に関する各条件は
通常のアクリロニトリル系成形物に準じて選択すればよ
い。いずれの方法によつても連続した形に成形すること
ができ、通常の延伸によりその強度を上げることができ
る。属粉末が50μ以上になると成形延伸の操業性が悪
化し、繊維の場合には糸切れが多発し、フィルムの場合
には孔が発生する。かくして得られた金属粉末含有成形
物は好ましくは酸化性雰囲気下、例えば空気中、約20
0〜400℃、より好ましくは250〜350℃での処
理により不融化され、次に不活性雰囲気下で約900〜
2500℃、より好ましくは1100〜1800Cで焼
成される。
アミド、ジメチルアセトアミド等を用いる場合は溶剤回
収の面で乾式法が有利であり、ジメチルスルホシドを用
いる場合には、凝固浴としてジメチルスルホキシド水溶
液、無端塩水溶液、脂肪族アルコール等を用いて湿式成
形あるいはエアギャップ成形を行えばよい。更に濃厚塩
化亜鉛水溶液、濃厚口タン塩水溶液あるいは濃厚硝酸を
用いる場合には、凝固浴としてこれらの塩類の約20〜
30%の濃度の水溶液を用いて湿式成形なるいはエアギ
ャップ成形を行えばよい。その他紡糸に関する各条件は
通常のアクリロニトリル系成形物に準じて選択すればよ
い。いずれの方法によつても連続した形に成形すること
ができ、通常の延伸によりその強度を上げることができ
る。属粉末が50μ以上になると成形延伸の操業性が悪
化し、繊維の場合には糸切れが多発し、フィルムの場合
には孔が発生する。かくして得られた金属粉末含有成形
物は好ましくは酸化性雰囲気下、例えば空気中、約20
0〜400℃、より好ましくは250〜350℃での処
理により不融化され、次に不活性雰囲気下で約900〜
2500℃、より好ましくは1100〜1800Cで焼
成される。
不融化に先立つて各種の酸化剤または耐炎剤を成形物中
に含浸させてもよい。この不融化、焼成のためには公知
のポリアクリロニトリル成形物炭化用炉を使用でき、こ
の不融化工程を省略していきなり焼成工程を通すと、製
品が柔軟性を捨失つてもろくなつたり、また繊維の場合
は単糸同士が融着したりして使用時のトラブルの原因と
なる。200℃以下では不融化が不充分であり、400
℃以上では金属粉末含有成形物が燃焼し形がくずれてし
まつたりする。
に含浸させてもよい。この不融化、焼成のためには公知
のポリアクリロニトリル成形物炭化用炉を使用でき、こ
の不融化工程を省略していきなり焼成工程を通すと、製
品が柔軟性を捨失つてもろくなつたり、また繊維の場合
は単糸同士が融着したりして使用時のトラブルの原因と
なる。200℃以下では不融化が不充分であり、400
℃以上では金属粉末含有成形物が燃焼し形がくずれてし
まつたりする。
酸化性雰囲気として空気が最も安価に用いられるが、少
量の塩化水素を混用すれば炭化収率が増大するのが好ま
しい。
量の塩化水素を混用すれば炭化収率が増大するのが好ま
しい。
不融化の時間は少なくとも5分間行うのが好ましく、ま
た焼成時間は3分ないし加時間であるのが好ましい。不
融化処理は前述した如く、酸化性雰囲気が好ましいが金
属の種類によつては不活性雰囲気で行つてもよい。また
不融化および/または焼成に用いる不活性雰囲気として
はアルゴンまたは窒素が用いられる。但し窒素を用いた
時は前述の如く金属窒化物を生することがある。また、
不融化および焼成工程において、成形物に張力をかける
ことが物性的に好ましい。繊維の場合この張力は約0.
001〜3y/dが適当であり、フィルムでも同程度の
張力がよい。本発明により金属炭化物含有成形物が、こ
れまで知られている方法に比較して驚く程簡単かつ安価
に得られ、金属やプラスチックの強化繊維、各種の耐熱
素材、金属・金属炭化物・金属窒化物の比率により電気
抵抗が変ることを利用してヒーターや発光体その他の電
気用途、そのモデユラスを利用した研磨材、その低摩擦
係数を利用した摺動材、その外に特殊吸着材として単独
もしくは他の素材と複合することにより広範囲用途に使
用することができる。以下実施例によつて本発明を説明
するが、これにより本発明を限定するものではない。
た焼成時間は3分ないし加時間であるのが好ましい。不
融化処理は前述した如く、酸化性雰囲気が好ましいが金
属の種類によつては不活性雰囲気で行つてもよい。また
不融化および/または焼成に用いる不活性雰囲気として
はアルゴンまたは窒素が用いられる。但し窒素を用いた
時は前述の如く金属窒化物を生することがある。また、
不融化および焼成工程において、成形物に張力をかける
ことが物性的に好ましい。繊維の場合この張力は約0.
001〜3y/dが適当であり、フィルムでも同程度の
張力がよい。本発明により金属炭化物含有成形物が、こ
れまで知られている方法に比較して驚く程簡単かつ安価
に得られ、金属やプラスチックの強化繊維、各種の耐熱
素材、金属・金属炭化物・金属窒化物の比率により電気
抵抗が変ることを利用してヒーターや発光体その他の電
気用途、そのモデユラスを利用した研磨材、その低摩擦
係数を利用した摺動材、その外に特殊吸着材として単独
もしくは他の素材と複合することにより広範囲用途に使
用することができる。以下実施例によつて本発明を説明
するが、これにより本発明を限定するものではない。
なお、実施例において最終成形物の組成は全炭素量、全
窒素量、全金属元素の各分析値およびX線回析図を参考
にして求めた。
窒素量、全金属元素の各分析値およびX線回析図を参考
にして求めた。
実施例1
ジメチルホルムアミド冗部、平均粒子径1μ以下の純度
9鍾量%非晶性ほう素191部および分子量約10万の
ポリアクリロニトリル系重合体10.8部を50℃で数
時間攪拌下で混合し、粘度が約300ポイズの分散液を
得た。
9鍾量%非晶性ほう素191部および分子量約10万の
ポリアクリロニトリル系重合体10.8部を50℃で数
時間攪拌下で混合し、粘度が約300ポイズの分散液を
得た。
この粘稠液を200〜250℃の熱風紡糸筒中に紡出し
、固化した糸を607n./Minの速度で巻きとり、
スチーム加圧下、125℃で約3倍延伸し、乾燥して金
属ほう素含有ポリアクリロニトリル繊維を得た。この繊
維の強度は3.8t/d1伸度12%であつた。この繊
維を約0.05g/dの張力をかけながら、まず200
〜350℃の加熱空気中で約1時間処理し、次にアルゴ
ン雰囲気中で徐々に昇温し、1800゜Cで約1時間処
理するとほぼ炭化ほう素からなる繊維を得た。この繊維
の強度は20t/CIL,弾性率250CVc!lであ
つた。実施例2 ジメチルスルホキシド70部に、平均粒子径0.6p以
下の純度99.踵量%金属タングステン15部および平
均粒子径1p以下の二酸化ジルコニウム0.5部を分散
し、次にアクリロニトリル14部とアクリル酸メチル1
部を加え、更に触媒として2,2゛−アゾビスー(2,
4−ジメチルバレロニトリル)0.08部を加え、窒素
気流中50゜Cで6時間攪拌しつつ重合を行つた。
、固化した糸を607n./Minの速度で巻きとり、
スチーム加圧下、125℃で約3倍延伸し、乾燥して金
属ほう素含有ポリアクリロニトリル繊維を得た。この繊
維の強度は3.8t/d1伸度12%であつた。この繊
維を約0.05g/dの張力をかけながら、まず200
〜350℃の加熱空気中で約1時間処理し、次にアルゴ
ン雰囲気中で徐々に昇温し、1800゜Cで約1時間処
理するとほぼ炭化ほう素からなる繊維を得た。この繊維
の強度は20t/CIL,弾性率250CVc!lであ
つた。実施例2 ジメチルスルホキシド70部に、平均粒子径0.6p以
下の純度99.踵量%金属タングステン15部および平
均粒子径1p以下の二酸化ジルコニウム0.5部を分散
し、次にアクリロニトリル14部とアクリル酸メチル1
部を加え、更に触媒として2,2゛−アゾビスー(2,
4−ジメチルバレロニトリル)0.08部を加え、窒素
気流中50゜Cで6時間攪拌しつつ重合を行つた。
得られた粘稠液のタングステンおよび重合体の全濃度は
29.5%であつた。この粘稠液を脱泡後5゜Cのジメ
チルスルホキシド50%水溶液中に紡出し、得られた繊
維を水洗熱水中で約3倍延伸した。この繊維の強度は5
.7t/d伸度は17%であつた。この繊維を約0.0
5y/dの張力をかけつつ、まず空気中、約250〜3
00゜Cで約1時間処理し、次に窒素雰囲気中1400
゜Cて約2時間焼成し、炭化タングステン約7暉量%、
炭素含有量約3鍾量%からなる繊維を得た。
29.5%であつた。この粘稠液を脱泡後5゜Cのジメ
チルスルホキシド50%水溶液中に紡出し、得られた繊
維を水洗熱水中で約3倍延伸した。この繊維の強度は5
.7t/d伸度は17%であつた。この繊維を約0.0
5y/dの張力をかけつつ、まず空気中、約250〜3
00゜Cで約1時間処理し、次に窒素雰囲気中1400
゜Cて約2時間焼成し、炭化タングステン約7暉量%、
炭素含有量約3鍾量%からなる繊維を得た。
この繊維の強度は13t/C!T,.弾性率は1600
t/Cイであつた。実施例3〜9 60%塩化亜鉛水溶液900部にアクリロニトリルを第
1表に示した量だけ加え、次に触媒として過ゝ硫酸アン
モニウムをアクリロニトリルに対してl重量%および亜
硫酸ナトリウムをアクリロニトリルに対して1。
t/Cイであつた。実施例3〜9 60%塩化亜鉛水溶液900部にアクリロニトリルを第
1表に示した量だけ加え、次に触媒として過ゝ硫酸アン
モニウムをアクリロニトリルに対してl重量%および亜
硫酸ナトリウムをアクリロニトリルに対して1。
5重量%加えて15゜Cで2時間攪拌しつつ重合を行つ
た。
た。
この溶液に第1表に示した如く平均粒子径1p以下の純
度90%の非晶性ほう素およびアルミナゾル(日産化学
工業(株)製)をアルミナとしてほう素の2重量%を加
えて攪拌し、混合した。かくして得られた溶液を脱泡後
約30%塩化亜鉛水溶液を凝固浴としてエアギャップ紡
糸し、水洗し、スチーム下で約3倍延伸し、更に乾燥し
てそれぞれのほう素含有ポリアクリロニトリル繊維を得
た。これらの繊維を約0.03f/dの張力をかけつつ
空気中約250〜350゜Cで1時間処理し、次にアル
ゴン雰囲気中約1000゜Cで3吟焼成し、更に180
0゜Cで3紛間焼成した。
度90%の非晶性ほう素およびアルミナゾル(日産化学
工業(株)製)をアルミナとしてほう素の2重量%を加
えて攪拌し、混合した。かくして得られた溶液を脱泡後
約30%塩化亜鉛水溶液を凝固浴としてエアギャップ紡
糸し、水洗し、スチーム下で約3倍延伸し、更に乾燥し
てそれぞれのほう素含有ポリアクリロニトリル繊維を得
た。これらの繊維を約0.03f/dの張力をかけつつ
空気中約250〜350゜Cで1時間処理し、次にアル
ゴン雰囲気中約1000゜Cで3吟焼成し、更に180
0゜Cで3紛間焼成した。
これにより得た繊維の大体の組成および糸質を延伸後で
熱処理前の繊維の性質と共に第2表に示した。次に実施
例6、7の延伸乾燥後の繊維をアルゴン雰囲気中のかわ
りに窒素雰囲気中とする以外は実施例6、7と同様に試
験した。
熱処理前の繊維の性質と共に第2表に示した。次に実施
例6、7の延伸乾燥後の繊維をアルゴン雰囲気中のかわ
りに窒素雰囲気中とする以外は実施例6、7と同様に試
験した。
得られた繊維の大体の組成と糸質の結果を第3表に示し
た。比較例1実施例1において結晶性ほう素として平均
粒子径が80μのもの使用したところ得られた溶液粘度
は約200ポイズであつた。
た。比較例1実施例1において結晶性ほう素として平均
粒子径が80μのもの使用したところ得られた溶液粘度
は約200ポイズであつた。
この溶液の紡糸を試みたが、糸切れが多発し、実質的に
糸の巻き取りができなかつた。実施例10 60%塩化亜鉛水溶液19(4)部にアクリロニトリル
を第4表に示した量だけ加え、次に触媒として過硫酸ア
ンモニウムをアクリロニトリルに対して1重量%および
亜硫酸ナトリウムをアクリロニトリルに対して1.5重
量%加えて15℃で2時間攪拌しつつ重合を行つた。
糸の巻き取りができなかつた。実施例10 60%塩化亜鉛水溶液19(4)部にアクリロニトリル
を第4表に示した量だけ加え、次に触媒として過硫酸ア
ンモニウムをアクリロニトリルに対して1重量%および
亜硫酸ナトリウムをアクリロニトリルに対して1.5重
量%加えて15℃で2時間攪拌しつつ重合を行つた。
この溶液に第4表に示した如−く平均粒子径1μ以下の
金属粉末を加え攪拌混合した。かくして得られた溶液を
脱泡後約30%塩化亜鉛水溶液を凝固浴としてエアギャ
ップ紡糸し、水洗し、スチーム下で約3倍延伸し、更に
乾燥してそれぞれの金属含有ポリアクリロニトリル繊維
を得た。これらの繊維を空気中で約200〜300′C
で3吟間処理し、次にアルゴン雰囲気中で徐々に昇温し
1000〜1800ンCの温度範囲で用いた金属の種類
によr事ELjζ反LlOA.マヤ」ンらトーノ ノレ
詞 ノTls)υυV (OυノJI日』〜1罎υυν
(Oυノ』I口」NL成し、炭化タングステンー炭化
けい素からなる繊維を得た。
金属粉末を加え攪拌混合した。かくして得られた溶液を
脱泡後約30%塩化亜鉛水溶液を凝固浴としてエアギャ
ップ紡糸し、水洗し、スチーム下で約3倍延伸し、更に
乾燥してそれぞれの金属含有ポリアクリロニトリル繊維
を得た。これらの繊維を空気中で約200〜300′C
で3吟間処理し、次にアルゴン雰囲気中で徐々に昇温し
1000〜1800ンCの温度範囲で用いた金属の種類
によr事ELjζ反LlOA.マヤ」ンらトーノ ノレ
詞 ノTls)υυV (OυノJI日』〜1罎υυν
(Oυノ』I口」NL成し、炭化タングステンー炭化
けい素からなる繊維を得た。
Claims (1)
- 1 平均粒子径50μ以下のB、Ti、Zr、Hf、V
、Nb、Ta、Mo、W、Cr、Fe、およびUから選
ばれた少なくとも1種の金属粉末およびポリアクリロニ
トリル系重合体から主として成る成形物を約200〜4
00℃に加熱し、次いで不活性雰囲気において約900
〜2500℃で焼成することを特徴とする金属炭化物含
有成形物の製造法。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP51080634A JPS6047363B2 (ja) | 1976-07-06 | 1976-07-06 | 金属炭化物含有成形物の製造法 |
GB7589/77A GB1535471A (en) | 1976-02-26 | 1977-02-23 | Process for preparation of a metal carbide-containing moulded product |
US05/771,985 US4126652A (en) | 1976-02-26 | 1977-02-25 | Process for preparation of a metal carbide-containing molded product |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP51080634A JPS6047363B2 (ja) | 1976-07-06 | 1976-07-06 | 金属炭化物含有成形物の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS536311A JPS536311A (en) | 1978-01-20 |
JPS6047363B2 true JPS6047363B2 (ja) | 1985-10-21 |
Family
ID=13723785
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP51080634A Expired JPS6047363B2 (ja) | 1976-02-26 | 1976-07-06 | 金属炭化物含有成形物の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6047363B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61201606A (ja) * | 1985-03-05 | 1986-09-06 | Chuzo Kato | 無機有機高分子複合体より窒化物および炭化物の製造方法 |
-
1976
- 1976-07-06 JP JP51080634A patent/JPS6047363B2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS536311A (en) | 1978-01-20 |
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