JPS6044890B2 - 包装食品 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、そのままの姿で食膳に供することができる
水産動物例えばエピ、イワシ、サンマ、アジ、サバ、イ
カ、オキアミ等からなる魚体、若しくは調理加工したこ
れら水産動物の切身状の魚肉や畜産動物、例えば牛、豚
、鶏、その他の畜産動物等の肉類を、これら水産・畜産
動物と全く異質の植物性材料例えば米、麦、大豆、とう
もろこし等の粉末又は粗粒粘状物からなる植物性調味充
填材料とともに、対称位置の開放部を含塩水接電体によ
り閉塞せしめた絶縁性包装容器内へ生のまま充填して、
必要時に通電作用によつて包装したままの状態で食味を
倍加させながら黙然加工処理することができる包装食品
に関する。

対称位置の開放部を取外し自在に嵌入した含塩水接電
体て閉塞せしめた絶縁性包装容器に生の水産動物を、該
水産動物と同一種類からなる材料の潰肉、その他の魚の
摺身に調味料および香辛料を添加して塑成した動物性充
填材料とともに充填収納せしめて、不使用時には密封状
態のもとに衛生的に保管できるようにし、又食膳に供さ
せる際に は包装したままの状態で対称位置の含塩水接
電体間に亘り電流を流してジュール熱で短時間内に黙然
殺菌処理して、加工材料へ自動的に好みの調味料を滲透
せしめて風味ある美味の食品として提供できるようにし
た包装食品はさきに本出願人が特公昭５６−１１４１１
号として開発したものである。

ところで、上記発明の如く、調味充填材料を充填水産
動物と同一種類の水産物材料で塑成した場合には、調味
充填材料がコスト的に高いため、充填水産動物の種類に
よつては調味充填材料の方が高くなり、その結果、包装
食品として価値が低下する許りでなく、充填水産動物が
持つ独特の臭を減少させることができず却つて充填水産
動物と調味充填材料とが混合した異臭となり風味が損わ
れる。 その上、栄養価の点においても、充填水産動物
以外の栄養分を速かに滲透させて水産動物であるにも拘
らず水産動物以外の栄養分を含んだ食品として提供する
ことができない。

本発明は前記に鑑み、対称位置の開放部を、取外し自
在に嵌入した含塩水接電体で閉塞せしめた絶縁性包装容
器内に、生の水産・畜産動物を、該水産・畜産動物と全
く異質の米、麦、大豆、とうもろこし等の粉末、又は粗
粒粘状物からなる植物・性調味充填材料とともに充填収
納せしめて、水産・畜産動物が持つた独特の風味を損う
ことなく植物性材料の栄養分が充分に滲透した美味の食
品として提供することができるは勿論のこと充填材料を
より安価ならしめ、一般家庭においても気楽に使用でき
る許りか、植物性調味充填材料も水産・畜産動物と異な
る食品として食することができる包装食品を提供しよう
としたものであつて、以下に本発明に係る包折食品の構
成を添附図面に示された各種実施例により説明する。

第１図において、１はビニール、セロフアン、その他の
同効物質からなる耐熱絶縁性に富んだ材料で塑成された
両端開放状の包装容器であつて、該包装容器１の両端開
放部には多数の通電孔３を穿孔し、周縁に取付鍔４を設
け、しかも包装容器１と相似形に形成した保形枠２，２
が嵌合されて取付鍔４を包装容器１へ嵌入し一体状に溶
着せしめる。

前記保形枠２は表面が扁平状となるように形成され、し
かも有毒性のない材料例えば樹脂等により作られている
。５，５は包装容器１の両側に嵌入溶着された保形枠２
，２の外側へ取外し自在となるように嵌合した含塩水接
電体であつて、該含塩水接電体５，５は塩分水を滲透せ
しめた繊維材料により塑成されると共に保形枠２，２と
略相似形に形成されている。

６は対称位置の開放部を、取外し自在に嵌入した含塩水
接電体５，５で閉塞された包装容器１内に、植物性調味
充填材料７と共に充填収納された生の水産・畜産動物て
あり、該生の水産動物として例えばイワシ、サンマ、ア
ジ、サバ、イカ、オキアミ、エビ類等のそのままの姿身
或はこれ等水産動物の切身、さらにはそれらの捕潰物等
を指称し、又畜産動物として例えば牛、豚、馬、鶏その
他の畜産動物の肉類或は揺潰物等を指称するもの．てあ
る。

そして植物性調味充填材料７は前記水産畜産動物６と全
く異質の植物性材料例えは米、麦、大豆、とうもろこし
、その他の植物等の粉末材或は粗粒材等を稀塩水により
成形したものに適宜の香辛料を添加して塑成したものて
ある。８，８は包装容器１の対称開放部に嵌合された含
塩水接電体５，５へ圧接して充填された水産・畜産動物
６および植物性調味充填材料７に均等に電流を流して、
これ等をジユール熱により速かに熟熱殺菌処理するため
の一対からなる電極板でありつて、これは食膳に供する
場合に用いる。

水産・畜産動物６と共に包装容器１内に充填収納させる
調味充填材料７に特に植物性のものとしたのは、充填材
料のコストを著しく安価ならしめて包装食品の流通化を
促進させると同時に水産・畜産動物６が有する独特の風
味を何等損うことなく臭を減少し、水産・畜産動物６自
身が備えていない植物性の栄養分を水産・畜産動物６に
も有効的に滲透せしめて、より一層風味のある、しかも
栄養価に富んだ食品として一般家庭に提供せしめる目的
と水産・畜産動物６と植物性調味充填材料７とに均一な
電流を流して速かに熟熱殺菌作用を営ませることができ
る目的を達成させたものであフる。

第２図に示された実施例のものは畜産動物の肉類６を植
物性調味充填材料７とともに包装容器１″内に充填収納
した場合であつて、この実施例にあつては包装容器１″
は、底部平坦面に多数のｉ通電孔３″を穿孔し、他側を
開放状とした異径からなる二個の保形内筒９ａと保形外
筒９ｂとを開放側より互いに嵌脱自在に嵌合して構成し
たものであつて、上記保形内筒９ａおよび保形外筒９ｂ
の通電孔３″，３″部の内側および外側には含塩水）接
電体５ａ″，５ｂ″がそれぞれ配設されて、一対の電極
板８″，８″の圧接通電作用により充填収納した肉類６
や植物性充填材料７を熟熱殺菌処理したものてある。

又、第３図に示された実施例のものは水産・畜産動物６
の摺身を植物性調味充填材料７によりサンドイツチ状に
挟んで包装容器１″内に充填収容せしめた場合であつて
、該実施例の場合に用いられる容器１″は上部および下
部を開放状とした耐熱絶縁性の筒体が用いられ、前記上
下開放部は取外し自在に嵌入された含塩水接電体５″，
５″により閉塞されて、内部に充填された水産畜産動物
６の摺身と植物性調味充填材料７とを一対の電極板８″
８″の圧接通電作用により熟熱殺菌処理したものである
。

したがつて上述した如く調理の状態により水産・畜産動
物６は任意の状態で充填収納して使用するものてある。
次に本発明の作用について説明する。

今、第１図において筒状を呈する耐熱絶縁性の包装容器
１の一側開放部を多数の通電孔３を穿孔した保形枠２の
嵌入溶着により封止した後、他側開放側より任意の状態
の水産・畜産動物６を植物性調味充填材料７と共に包装
容器１内に充填収納せしめた後、開放部を多数の通電孔
３を穿孔した一方の保形枠２で封止状に溶着し、保形枠
２，２の左右外側に含塩水接電体５，５を嵌入して包装
食品を塑成する。

したがつて上記包装食品は開放部が含塩水接電体５，５
により閉塞されているため、長期の貯蔵に耐えさせると
同時に衛生的ならしめることができる。この様な状態に
おいて充填収納された水産畜産動物６を包装した侭で通
電作用により短時間内に熟熱殺菌処理させたい場合には
、一対の電極板８，８を含塩水接電体５，５に密接する
如く圧入して、両電極板８，８間に通電作用を営ませれ
は電流は塩分水を含んた含塩水接電体５，５および通電
孔３，３に浸出した植物性調味充填材料７を通して全面
に亘り均等に流れる。したがつて植物性調味充填材料７
中に収納された水産・畜産動物６全体にも均等に電流が
流れ、速かにジユール熱を発生し、これがジユール熱に
より短時間内に熟熱殺菌処理される。この熟熱殺菌処理
過程において充填材料を、特に水産・畜産動物６と全く
異質の植物性調味充填材料７としたので、水産・畜産動
物６には、該水産・畜産動物６が持つ独特の風味を損な
うことなく臭を減少させながら植物性材料の栄養分を充
分に滲透させ、より風味のある、しかも栄養価に富んだ
食品を安価に提供させることができる許りか、植物性調
味充填材料７も風味良好な食品として食膳に供すること
ができるので、加工処理された後は、一対の電極板８，
８を引き抜き包装容器１を破つて食膳に出せばよいもの
である。要するに本発明は、対称位置の開放部を、取外
し自在に嵌入した含塩水接電体５，５で閉塞せしめた絶
縁性包装容器１内に、生の水産・畜産動物６を、該水産
・畜産動物６と全く異質の米、麦、大豆、とうもろこし
等の粉末又は粗粒粘状物からなる植物性調味充填材料７
とともに充填収納せしめたから、包装食品を安価な植物
性調味充填材料７の使用により非常に安価として一般家
庭に提供させることができる許りか、通電による熟熱殺
菌処理した時には水産・畜産動物６が持つた独特の風味
を損なうことなく臭を減少させながら、米、麦、大豆、
とうもろこし等の植物性材料の栄養分を充分に滲透させ
て風味のより一層良好な、しかも栄養価に富んだ食品と
して衛生的に提供できる外、植物性調味充填材料７も水
産・畜産動物６と異なる食品として食膳に供させること
ができ、その結果、食品として流通化をより向上できる
等の効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明に係る包装食品の各種実施例を示ｊすもの
であつて、第１図は大型の魚体からなる水産動物を姿身
のまま充填収納した場合の実施例の縦断展開正面図、第
２図は畜産動物の肉類を充填収納した場合の実施例の縦
断展開正面図、第３図は水産畜産動物の摺身を植物性調
味充填材料によ）リサンドイツチ状に充填収納した場合
の実施例の縦断展開正面図てある。 １・・・包装容器、５，５・・・含塩水接電体、６・・
・水産・畜産動物、７・・・植物性調味充填材料。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 対称位置の開放部を、取外し自在に嵌入した含塩水
   接電体で閉塞せしめた絶縁性包装容器内に、生の水産、
   畜産動物と全く異質の米、麦、大豆、とうもろとこし等
   の粉末又は粗粒粘状物からなる植物性充填材料とともに
   充填収納せしめたことを特徴とする包装食品。